艦隊これくしょん〜ブラック提督(笑)の奮闘   作:SKYアイス

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フニャ…………

お気に入りを見たら、なんと1000人もお気に入り登録して下さるとは……プ、プレッシャーが凄いですぅ……
期待を裏切らないように、色々と慎重に投稿します……出来れば投稿速度も上げたいです。



第41話

 

 

 音は振動、小さな音だろうが大きな音だろうがそれは振動だ……だが凄まじい音、例えば踏切の近くに立つと風と共に身体の芯が震えるような感覚を覚えた事は無いだろうか?ゾクゾクッ……とも、ブルリ……とも言える、その感覚を味わった事は無いだろうか?

 

 今回提督が味わったその感覚は、電車のそれとは比較にならないほどの

 

 振動。

 

 

「ッッッッッ!!!!??」

 

 全身に衝撃が走るが、身体的な損傷は一切無い。

 それもそうだろう、それは単純な音によって生み出された物だからだ。

 提督の手を握る五月雨も、突然であり強大なその振動に驚き、小さく悲鳴をあげる。

 

 ーー何だッ!?何が起こった!?ーー

 

 これ程の轟音、何かが起こった事は確実だろう、一刻も早くこの原因を突き止めなければならない。

 だが五月雨と白露をここに置いていく訳にも、行かない。どうすれば良い?何をするべきだ?そんな事を一秒間考えていたら。

 

「し、司令官!大変です!」

「お前達!」

 

 吹雪と雪風がこちらに駆け寄って来る、彼女達は隣にいる白露と五月雨を見てから、雨宮提督の亡骸を見て……あまりの悲惨さに言葉を失った。

 

「……ッ!そ、そうです!たった今資材庫と思われる場所が長距離砲撃で爆破されて……!その影響で地形が一部変わっちゃって!!」

「地形が!?それに長距離砲撃だと……?横須賀の所の感娘は敵の確認が出来るていると思ったが……」

 

 地形が変わるほどの破壊力、それだけでも信じられないというのに、周囲にいると思われる蒼龍率いる横須賀の提督の感娘から何も連絡が無い。

 これは妙だ……と、そこまで考えてから雪風が提督にとって……いや、恐らく人類にとって信じられない事を言い出した。

 

「見えなかったんです……!まるで、瑞鶴さんみたいに……雪風達が見えない場所から、まるでそこに何があるか分かってるように……正確に撃ってきたんです!砲撃を……!」

「な……に……?」

 

 

 

 

 

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 始まりと終わりが集う場所と呼ばれる海域がある、そこにとある深海棲艦が存在した。

 彼女はとある深海棲艦が一つの鎮守府を興味本位で滅ぼした事を知った……そして、その鎮守府にとある存在が向かった事も知った。

 

 それを知ってから、彼女の胸の内に激しい感情が浮かび上がる。

 

 

 

 愛しい、愛しい、愛しい、愛しい、愛しい、愛しい。

 ただひたすらに愛しく、愛しく愛しく愛しく愛し愛し愛愛愛愛愛愛愛愛

 

「ねェ、ウケトッてくれた?ワタシのセイイっぱいのキモチ……えへへ……」

 

 それは、恋する乙女のように頬を赤く染め、緩んだ頬や照れた顔を、他人に見られないように両手いっぱいに隠しつつ、首を左右に振るう。

 

 そこに彼女を見る存在(モノ)なんて、いないというのに……

 

「アっ、でもデもサスがに資材ヲ回収サセナカッたのはやりすぎたかナ?うーン……これいじょう私のトコロニクルのがおそクなっちゃッたら……なんカいヤダし……でモでも、シカタないよね?

 

 ソロソロイイカゲンワタシノコトヲミテホシカッタシ」

 

 途端、陸地で佇む彼女の周辺ににどす黒い何かが纏ったような錯覚が起こる。

 流れるような長髪がざわざわと揺れ動く、その瞳には黄色い光(・・・・)が宿り……その瞳は遠くの海を映した。

 

「だから、ハヤクワタシヲムカエニキテネ♪感娘の提督さん♪」

 

 

 楽しそうに、楽しそうに、愛しそうに、愛しそうに……その名を呟く。

 

 と、同時に彼女を一発の砲弾が襲う。

 爆音と同時に彼女を覆い尽くすほどの黒煙が彼女の姿を隠す……そして黒煙が晴れた所にいたのは傷を負った彼女ではなく……

 

 無傷の彼女だった。

 

「……ナンダ?キサマハ」

 

 先程までの楽しそうな雰囲気は一変し、凄まじい威圧感がその一帯を覆い尽くす。

 そして彼女を攻撃した存在……それは深海棲艦だった。

 戦艦棲姫と呼ばれる存在、それが陸にいる彼女を砲撃した存在の正体だった。

 

「イレギュラーハココデシズメル……!」

 

 問答無用、その表現がその光景を口にするのが一番正しいだろう。

 戦艦棲姫の砲撃が陸の彼女に文字通り降り注いだ。

 

 

 

 だが

 

 

 

 

 「ジャマダ、ウゾウムゾウ」

 

 

 

 

 

 

 それは、一瞬の出来事だった。

 一撃だけ陸にいる彼女は最大火力で反撃した。それだけ……それだけのたった一度の砲撃が、戦艦棲姫を大破まで追い込んだ。

 

「コ、コンナッ……!?」

 

 彼女は理解できない、今まで確認した事の無い深海棲艦というのもあるし、そのでたらめな能力も理解できない要因の一つだろう。だが……一番理解できないのは彼女の在り方。

 

「ナゼ、ナゼ!テキヲアイスル!!」

「シレタコトヲ、ソレガワタシダカラダ……ニゲルナラニゲヨ、ワタシハニゲルモノヲシズメルキハナイ」

 

 憎むべき存在を愛する彼女、そんな彼女を理解できない。

 戦艦棲姫は歯を食いしばりその海域を後にする。

 それを何の感情も湧かせること無く、陸にいる彼女は見送った……やがて満面の笑みを浮かべながら……今日も彼を見続ける。

 ひたすらに、観続ける。

 見続ける。観続ける。

 

「うェへへ……」

 

 だらしなく頬を緩ませながら……先程の威圧感が嘘のように消え去った状態で。




ヤンデレ深海棲艦とか新しい……そうでもない?まぁ多分正体はバレバレ……でも、ちょっと色んな所が違います。
長距離砲撃はシン・クリア・セノウス・ザレフェドーラをイメージしてくれると……ちょっと古いかな?

10強紹介part2

駆逐艦響

能力は「不沈」大破することはあるが、沈む事はない……何度も蘇るその姿は、正に不死鳥の如く。
彼女の能力はそんな逸話から来ているのかもしれない……

どんな無茶な行動をしても決して沈む事は無い。海に潜ろうが、砲弾の雨に突っ込もうが、敵陣のど真ん中に取り残されようが、決して沈む事はない。
また、ダメージを負えば負うほど性能が上昇する。具体的に言えば大破状態で元の性能の3倍に引き上げられる。
スピードもパワーも通常の3倍、しかも大破状態だから色々見えるよ!やったね紳士諸君!!


イメージ材料としては、ポケモンならタスキがどんなHP帯でも発動して使用制限が1回を超えている。更にこれがメガレックウザ仕様で道具系のわざに左右されない。
スパロボなら常時復活でFGOなら無限ブレイクゲージ
次回はNo.3の瑞鶴ちゃんです。


最後に一言、これで10強No.2です。上には上がいます。

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