艦隊これくしょん〜ブラック提督(笑)の奮闘   作:SKYアイス

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白露型は合法。え?事案?事案は朝潮型でしょ?(すっとぼけ)
可愛いとカッコ良いを両立させたキソーは俺の親友であり戦友。嫁?しぐにゃんですが何か?
後阿武隈は俺のペット(意味深)で瑞鶴と吹雪は俺の幼馴染。漣は二次創作を語る仲間で大井はブラコンなお姉ちゃんで、168は後輩で霧島は先輩、青葉はクラスメイトで朝潮は妹。

なにかんがえてんだおれ………

ポケモンGOやりたいなぁ、あ、艦これGOでも良いんだよ?艦これアーケードで爆雷モーションの村雨にムラッとした、不覚。


第31話

「司令官、島へ上陸しました」

 

 吹雪達は大佐の感娘を全員安全な場所へ運んでから島へ上陸した。島といっても内地とはそれ程離れていなく、更には深海凄艦から奪取したばかりでどう扱うかを検討していたしまでもあった。

 大佐の鎮守府からも距離は無い為に見つけやすくもあったのだが、これを見た提督は隠れ家にしては不用心だとも感じた。

 

『間も無く他の艦隊も合流する、可能ならばその間に横須賀の提督の艦娘を救出してくれ』

 

「了解しました!」

 

 吹雪は通信を終えて、艦隊に提督の指示の内容を伝えて行く。そして彼女達は探索を始めた。

 

 

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 一方大佐は焦っていた。いざ逃走しようとして海上に出たら、そこには舞鶴提督が率いる異常な感娘が道を塞いでいたからだ。

 

 金髪の清霜、左眼が緑色に光る古鷹、服装と装備が違う加賀が道を塞いでいた。

 

「こっちに来たか、じゃあもう一方を見張らせていた子を戻さないと」

 

 ボートに乗っているのは舞鶴提督だ、恐らく何らかの理由で逃走経路が漏れていたと思う。

 

「そ、その感娘…まさか貴様は舞鶴の厨二提督!?」

 

「失礼な!」

 

「一真さん、的を得ていると思うわ」

 

 否定する舞鶴の提督に加賀が冷たい目で追撃した。若干涙目の舞鶴提督に加賀が顔を赤くする。

 

「と、兎に角お前は逃さない!大人しくすれば痛い目には合わないけど?」

 

「お前如きに僕が負けると?たったのそれだけの艦娘で!」

 

 大佐は完全に舞鶴提督を下に見ていた。だからこそこのように抵抗してしまった。

 

「なら仕方ないわね」

 

 そして加賀が()()()()()。航空機を使わず、戦艦のように砲撃をしたのだ。

 

「ぐぅ!?ば、馬鹿な…加賀は空母の筈では!?」

 

「本来ならそうね、でも私は違う」

 

「ぐ、だとしても僕は倒す!総員戦闘用意!」

 

 そして大佐は自らの艦娘に指示を出した。

 そんな艦娘を見た舞鶴の提督は心を傷める、彼女達はもう本当の意味で壊れていると感じた。彼女達を救うには一つしかない

 

「古鷹、頼んだよ」

 

「任せて下さい!」

 

「その数で何ができる!!」

 

 舞鶴提督の感娘と雪平大佐の艦娘が激突する。圧倒的に数では舞鶴提督の方が負けている。だが

 

「見つけました…!」

 

 そこへ新たな艦隊が登場した。

 

 

 

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 横須賀提督と佐世保の提督は呉の提督の作戦通りに動いた敵の、手薄になった方を攻め落とした。その後に呉の提督は佐世保の提督に提案したのだ、島の制圧は自分がやり、二人は舞鶴提督の援護に向かって欲しいと。

 

 だがそこへ意外な敵が現れた、深海凄艦だ。横須賀提督の艦隊に二艦隊分の深海凄艦が現れたのだ。そこへ横須賀提督は元々出撃させていた10強時雨が率いる艦隊と、呉の提督が用意していた第三艦隊で挟み撃ちにし、見事撃沈する。

 

 何故時雨達を向かわせたというと、一人の感娘が大佐と決着を付けたいと願ったからだ。その感娘の名は朝潮、大佐の暴挙に怒り、10強全員に頭を下げて自分にやらせて下さいと頼んだのだ。

 

 10強はそれを受け入れた。本来ならば自分達が大佐に引導を渡したかったが、提督と同じように朝潮に何かを感じていた。第二艦隊には雪風もいるし、万が一の事態にも対応できるだろう。

 

 そして今、朝潮は大佐と対峙していた。

 

「そんな…!」

 

 朝潮は大佐の艦娘を見て言葉を失った。ただ淡々と砲撃を撃ち、ただ命令に従うだけの艦娘を…

 恐らく彼女達が見る景色には色は無い、全てに絶望した彼女達はもう心が無い。

 

「何故ですか…何故貴方はそこまでして私達を!」

 

「な、何だ…海色提督の所にも君みたいな馬鹿はいたのか…っ!?ゆ、雪風!」

 

 大佐は雪風を見て更に絶望するが、雪風は大佐を見ることなく告げる。

 

「雪風は手を出しませんので、安心して良いですよ」

 

 それに大佐は安心し、改めて朝潮を見た。

 

「まぁ良いさ、君は朝潮だね?答えは僕に都合の良い道具を手に入れる為さ」

 

「テメェ…!」

 

 大佐の答えに木曾は怒るが、それを見ても大佐は寧ろ笑って流した。

 

「おお、怖い怖い…それに君達は僕達人類の兵器だろう?兵器が人類と同じように振る舞うなんて、虫酸が走るんだよ」

 

「お前…!」

 

 次に舞鶴提督が怒る、だが朝潮は怒りはせずにただ黙って話を聞いている。

 

「…少し冷静になりました、貴方の事を少しでも知りたかった…だから私は貴方の話を聞きました…でも、私が間違ってました」

 

「おや、君も兵器と理解「司令官は!!」ん?」

 

「司令官は、確かに私達を兵器と言います、でもあの人は暖かい…貴方みたいに私達を扱わない!同じ言葉でもそこに込められている感情が!全然違うんですよ!人の心を…優しさを…あの人から感じるんです!私達は!」

 

「司令官は貴方みたいに冷たくない!司令官は私達をそんな風に扱わない!貴方みたいに人の形をした何かじゃない!」

 

「な、何だと!?」

 

 朝潮の言葉に大佐は怒った。それもそのはずだ、自らが人扱いしていない存在に自分が人ではないと言われたから。だがそれでも朝潮は止まらなかった

 

「そうですよ!貴方はもう人の心を失っている!私は知っているんです!人は他人を損得無しで気遣い、助けるんだって!司令官は口では捻くれてますけど、とても優しい人なんです!」

 

「貴方と司令官は全然違う!こんな事をする人が人間であるものか!貴方は…………お前は!人の形をした深海凄艦だ!」

 

「き、貴様ぁ!!!」

 

 人の形をした深海凄艦と言われ、とうとう大佐は完全に朝潮を沈めることだけを考えた。

 

「奴を沈めろぉ!」

 

 そして、大佐の艦娘全員が砲撃した。砲弾全ては朝潮に向かって行くが……

 その砲弾は朝潮をすり抜けた。次の瞬間には無数の朝潮が艦隊を取り囲んでいた。

 

「な、何だこれは!?」

 

「「「「貴女達に罪は無い、でも大破は覚悟して貰います!」」」」

 

 次の瞬間には、朝潮が全員消え、四方八方から砲弾が雨のように降り注いだ。次々と駆逐艦と軽巡が大破していく、戦艦や重巡、空母は耐えているが

 

「「「「少ないダメージでも蓄積させればどうですか!?」」」」

 

 

 大破した同じ駆逐艦から主砲を奪い、それを放つ。これを繰り返して少ない火力を補い見事重巡と空母まで大破に持ち込んだ。

 

「く、くそ!見えても残像だけだと!?」

 

 怒りによって朝潮の眠れる力が完全に解放。朝潮型では出せない速度をも出せるようになる。それは最速の島風をも超える速さ。それを見ている肝心の島風は目を爛々と輝かせているのだが…

 

「適当で良い!砲撃しろ!」

 

 戦艦の一撃は駆逐艦を一撃で大破に持ち込める火力、それが当たれば充分だと思ったが…

 

 

「「「「そんな攻撃、止まって見えますよ!」」」」

 

 なんと朝潮は全ての砲撃を砲弾が発射された瞬間に撃ち落としたのだ。同時に四方八方から爆雷と魚雷を投げつけられ、戦艦3隻に大爆発が襲った。

 

 間も無く戦艦は大破し、薄っすらとしか見えなかった朝潮の姿がはっきりと見え始めた。

 

「な、なんだ?服装が、変わっている?」

 

 消えた時の朝潮は他の朝潮となんら変わりは無かったが、現在の朝潮は服装が少し変化していた。そして心なしか先程よりも大人っぽくなっている気もした。

 

「彼女達は沈めない、でも…お前だけは沈める」

 

 そして朝潮は砲身をボートに向け砲撃を放った。ボートは爆発し大佐は海へ飛ばされる。

 

「がぼぉ!?がぼっ。ぐ、た、たばずげでぇ」

 

「や、やっべ!」

 

 突然の事で驚き身体を上手く動かせないのか、溺れる大佐

 それを見た舞鶴の提督はボートを動かし大佐の元へと向かう。その間に朝潮は冷めた眼差しを大佐に向け言い放つ。

 

「これが、お前のした事だ、お前は一体何人沈めて来た…?少しでもその人達の気持ちが分かると良いですね」

 

 そして朝潮は大佐に向け砲撃を放った。巨大な水柱が昇り大佐の姿が見えなくなる

 

「………………何故止めたのです」

 

 

 だが砲撃は逸れて、大佐の手前の海へ落ちた。それを逸らしたのは木曾と神通だった。

 

「これ以上貴女の手を汚したくありません」

 

「そういう事だ。ここから先は俺達の仕事だ」

 

 間も無く比叡と雪風と島風も朝潮の周りに集まる。そして雪風は大佐を引き上げ、此方に近づいてきた舞鶴提督のボートに乱暴に放り投げた。

 

 そして舞鶴提督は大佐を縛り付ける。大佐は恐怖で顔が歪み、白目を向いて気を失っていた。その有り様を見て良く溺れなかったなと舞鶴提督は思ったのだが…

 

 

「師匠から言われてるんだけど、今回の戦果報告とこれからについては呉鎮守府で行うって。だから君達も呉鎮守府にもどるんだよ?こいつも尋問する必要があるしね」

 

 そう言って舞鶴提督は大佐を乗せて、舞鶴提督の感娘と大佐の艦娘を連れて行った。

 それを見送る朝潮は、ただ唇を噛み締めて…拳を固く握り締めていた。

 

「許せないです…あんな人がいるなんて…」

 

「許さなくていいさ、この世の中にはうちの提督みたいな奴はいない、黒って言ってる奴は本当の黒しかいないんだ」

 

「寧ろしれぇが珍しいだけですよ…」

 

「確かに…そうですね」

 

 同じ黒を名乗る者でも自分の司令官とは大違い、そう感じた朝潮だった。

 




朝潮ちゃんマジ主人公な回でした。

次回からは少し落ち着いた鎮守府の風景になります

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