響になった僕は人の温もりを知る   作:緒兎

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 やっはろー皆さん。眠たげな響の顔を見ると余りの可愛さに悶えてしまうだろうと予想できるほど響が好きなマリオンです。

 あぁ、バーチャルな世界でもいいから響と一緒に過ごせないものでしょうか。このままだとマリオンさん、響成分が足りなくて死んでしまいそうです。


執務室で息抜き

 キーンコーンカーンコーン

 

 「あら?...はぁ、今日の授業はここまでよ。全く進んでないわね」

 

 石油の話はもうういと授業を始めようとしたとき、授業の終わりを締めくくるチャイムが鳴り響いた。足柄先生の言葉に皆は疲れた表情でそれぞれ僕と暁ちゃんを見て苦笑いをしている。足柄先生も何処か疲れた様子で顔色が悪い。ちゃんと休憩は取っているのだろうか?

 

 「おわっ...た...」

 

 「終わったわね」

 

 「終わったのです」

 

 「終わったわ!」

 

 僕たちは思いも思いの言葉を口にだし、終わったというのを認識する。何故だか僕まで酷く疲れたため、僕は早く帰りたいという一心で席を立ち上がり、暁ちゃんたちに断りをいれてから僕の憩いの場となっている執務室へと足を向ける。

 

 執務室が憩いの場...となっているわけでは無い。司令官がいるから憩いの場なのだ。

 

 どうでもいいことを考えつつその足は徐々に近づく執務室に喜び、軽快なステップへと変わっていく。所謂(いわゆる)スキップというやつだ。

 

 「ふん、ふんふん、ふんっ♪」

 

 自分でも驚くほどご機嫌になり、ついには鼻唄まで歌いだした。もはや僕を止められるやつはいない。これが無敵チートというやつなのだろうか?

 

 今のわからない会話を自分としつつ、執務室の前へとやって来たことに喜びの表情を浮かべる。

 

 恐らく中では司令官が書類仕事をしているだろう。だからあまり音をたてないように慎重にドアノブを握り、ゆっくりと回していく。そしてあともう一捻り...!といったところで中から声が掛かった。

 

 『響か?』

 

 「──え?」

 

 な、なな、何故バレたのだろう!?ぼ、僕は物音一つたててないのに...!もはや司令官は人間の域を越えてしまったというのだろうか!?というか司令官分かってても言わないでよ!!僕が恥ずかしいじゃん!

 

 うぎゃぁぁあっと奇声を上げてドアの前で悶え始める僕が心配になったのだろうか、司令官が扉を開けて覗き混んできた。

 

 「なにやってんだよ...」

 

 「な、何でもないよ!」

 

 っは!そういえばなんで僕はバレないように入ろうとか思ったんだろう?あ、あれ?ほんとなんで?...この事は一生封印することにしよう...うん。

 

 僕の反応に微妙な顔をする司令官をせっせと中に入れ、扉を閉める。僕はもう疲れているから早く休みたい。司令官には悪いけど僕は僕優先なので司令官を椅子に座らせて、その膝の上に僕が座り司令官の手を僕の頭にセットする。え?何してるのかって?そんなの決まってるよ!司令官には癒してもらうんだ!

 

 さっきので少し赤い顔を見られないように気を付けながら、授業で疲れきった体を癒すかのように司令官に頭をなで続けてもらうのだった。




 誤字、脱字等があればよろしくお願いします。

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