響になった僕は人の温もりを知る   作:緒兎

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 やっはろー皆さん。風邪と熱でバイトを休んで呑気に小説投稿しているマリオンです。

 皆さん、マインクラフトやられてますか?マリオンさん、建築センスが無さすぎて辛いです。どうやったらうまく作れるんでしょうか?やっぱテクスチャと影modに頼るしかないのか...?


石油の他の使い道は?

 「じゃあ暁ちゃん、問題を出してもいいかしら?」

 

 「え!?なんで!?」

 

 「さっきの問題、わかったんでしょ?なら次の問題も解けるはずよね。だってレディだもの」

 

 レディだものと、明らかに暁ちゃんの口癖を利用して、暁ちゃんに問題を答えさせるようにする足柄先生。暁ちゃんは、あわあわと慌てていた。暁ちゃん...僕、応援してるからね。間違ってもいいんだからね。

 

 「それに、さっきの貴方達って言ったときに暁ちゃん何にも答えなかったじゃない」

 

 「え...?」

 

 え...と僕までもが固まる。確かにそう言えば僕に問題を出したとき足柄先生は『貴方達、ちょっとわかってる?』と聞いた。つまり僕だけにじゃなく暁ちゃんにも聞いていたのだ。え...ということは僕だけがあんな恥ずかしい思いをしなくてすんだの!?暁ちゃん知ってて答えなかったの!?何それズルい!うぅ...暁ちゃん、応援はしないから精々恥ずかしい思いをしてね。僕は間違った暁ちゃんをきっと...きっと笑ってあげるから。

 

 「じゃあ問題です」

 

 「ちょっ、ちょっとぉ!」

 

 「石油の燃料以外の使い道とは?」

 

 ででんっと効果音がなりそうな感じで始まりだした問題。僕の時よりも難易度が上がり、難しい問題となっている。ふふ、暁ちゃん、答えなかった自分を呪いながら悶え苦しめぇぇぇぇえ!!!

 

 「え...?なんだ簡単じゃない!」

 

 「え?」

 

 足柄先生の問題に暁ちゃんは、胸を張って簡単だと言い張った。あ、あれ?おかしいなー?僕には何にもわかんないのに暁ちゃん、簡単だと自信満々に言ってるよ?え、えぇ?何かの間違いじゃない!?

 

 ふふんっとどや顔を決めながら胸を張っている様は、子供が親に自分の知識を自慢するときのようだ。

 

 「じゃあ答えを」

 

 どくんっ、どくんっ、とクイズ番組特有の緊張感が走る。

 

 「ふふふ...それはねぇ...。ずばり、ガソリン(・・・・)よ!!!」

 

 ............その瞬間、時が止まった。

 

 妙にもったいぶりながら言った暁ちゃんの回答は、この教室を絶対零度まで急激に温度低下を起こすのには充分だった。僕はもちろん、教室の皆や足柄先生までもが固まるなか、暁ちゃんだけがどや顔でポーズを決めていた。

 

 「どうよ、正解でしょ!」

 

 「「っは!」」

 

 暁ちゃんの問いに教室の皆が一斉に正気を取り戻す。

 

 「あ、あのね暁ちゃん」

 

 「褒めたって何もでないわよ!」

 

 足柄先生が何かを言おうとしたのだが、その言葉を無視して妙にキラキラした目でそう言う暁ちゃん。その雰囲気から褒めてほしいという気持ちがひしひしと伝わってきた。

 

 そんな様子の暁ちゃんに足柄先生はどうやら覚悟を決めたのか、引き締まった顔になった。そして大きく口を開けて言う。

 

 「ガソリンは燃料(・・)なのよ!!」

 

 「...え?」

 

 今度は暁ちゃんが固まる番だった。




 誤字、脱字等があればよろしくお願いします。

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