響になった僕は人の温もりを知る   作:緒兎

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響と電の絵を描いたんですがどうですか?まぁ、小説とは関連性は無いですけどね。

 やっはろー皆さん。前回響ちゃんが前書きを担当してくれましたけど、マリオンさんが恋しかったですか!?え、響ちゃんを出せ...?ぐっ、それでもマリオンさんはくじけない!ぐすっ...


学校で甘える

 「ねぇねぇ響ちゃん!好きな食べ物とかある?」

 

 「逆に嫌いな食べ物は!?」

 

 「深海悽艦と戦ったことってある?」

 

 例のごとく質問攻めに会う転校生のような立場の僕。司令官に話は聞いているだろうけど、会うのは今日が初めての子がいっぱいいる。

 

 当然、そんな事に対人恐怖症の僕が耐えられるはずもなく、ガクガクブルブルと震えているわけでありまして、なんとか暁ちゃん達第六駆逐隊に守られている状態なのです。あっ、電ちゃんの語尾がうつった。

 

 「ちょっと、あんまり一度に質問すると響が可哀想じゃない!」

 

 「そうなのです、皆さん一回落ち着いて欲しいのです」

 

 「響~大丈夫よ!この雷様が守ってあげるからね!」

 

 「うぅ...」

 

 暁ちゃん達の注意で漸く皆落ち着いたのか、僕に質問をしなくなった。代わりといってはなんだが、僕を何処か期待した眼差しでじっと見ている。もしかしたら質問に答えてほしいのかも。

 

 どうしよう、質問が怖いんじゃなくて知らない人がそこにいるだけで怖いんだけど...。

 

 「ふぇぇ...」

 

 「あぁ、大丈夫よ!全っ全怖くないからね?ね?」

 

 泣きそうになる僕を雷ちゃんが懸命に宥めようとする。その間に暁ちゃんと電ちゃんが皆に離れるように説得してくれている。

 

 頭を撫でてくれる雷ちゃんの胸に顔を埋め、必死に涙を我慢する。怖いけど、こんなことで泣いてたら...いつになっても治らない!でも...怖いよぉ。我慢できずに少しだけ涙が溢れてしまい、雷ちゃんの服を濡らす。

 

 「よしよし」

 

 「大丈夫なのです?」

 

 まるで子供をあやすように背中をとんとんと叩いている雷ちゃんに質問がくる。電ちゃんだ。さっきまでいた皆はもう何処かにいってしまったのか、教室には僕と第六駆逐隊のみんなしかいなかった。

 

 ん?と雷ちゃんが顔をあげて電ちゃんを見る。

 

 「大丈夫...なのかな?」

 

 「大丈夫そうなのです」

 

 誰もいなくなったと知った僕は少しだけ体を起こして二人の顔を見る。二人ともなにやら苦笑いを浮かべているようだ。

 

 「ん~...」

 

 「わっ、響?」

 

 誰もいないと確認したはずの僕だが、何故か雷ちゃんに甘えたくなってその小さな胸に再び顔を埋める。雷ちゃんも驚いた顔をするが、しっかりと僕を抱き締めてくれてまるでお母さんのようだった。電ちゃんも横に座り、頭を撫でていてくれた。

 

 やっぱり二人はとっても優しくて、僕の方が年上だって...忘れちゃうよ。まぁ、それでもいいんだけどね。だってこんなにも気持ちいいんだから...ふあぁぁあっ...。

 

 「あ、あれ?響ちゃん寝ちゃったのです!?」

 

 「...そうみたいね」




 誤字、脱字等があればよろしくお願いします。

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