皆さん、響がもし側にいたらどうしますか?俺なら毎日撫で撫でしたり、毎日抱き枕にして寝たり、毎日抱き締めてます。はい変態ですねわかります。
しかし響をエッチな対象で見ることは無いと思う...ロリは撫でて愛でるものであって決してそういう対象では無いのだから。ま、まぁ求めてくれば話は別なんですが...(さっきから何を言っているのだろうかこの変態は)
そもそもあまりそういうことには興味がないからね。
「うぅ...うっ...もう司令官に会わないでおこうかなぁ...ぐすっ」
「そ、そんなに言われたくないのです?」
「うん...」
僕が嫌だという意思をしっかり伝えると電ちゃんは何やら考え込んだ様子になった。たぶん、言うか言わないかで迷っているのだと思う。
でも、普通迷うことなんてないと思うんだよ。だって僕が涙を流してまで嫌だと言っているのに面白そうだから言うのを止めたくないとか絶対ないでしょ。
「...わかったのです。仕方がないので言わないであげるのです」
なんでこうも電ちゃんは上からなのか、やれやれといった感じに僕を見ている。もう泣き顔は見慣れちゃったのかな?その腹黒さを生かせば僕に限らず暁ちゃんや提督さえも泣かせられるんじゃないかな。
「その代わりといっては何なのですが...」
「え、まだなんか僕に求めるの...?」
「逆に求めない方がおかしいのです」
いや、普通は求めないでしょ!という突っ込みはなんとか心に押し止めて、口には出さないようにする。だって出したら絶対司令官に言ってもいいのです?とか言ってきそうだったから。
というかどれだけ僕の心を抉りに来るのか。ま、まぁ、まだ内容は聞いてないから...内容がわからないって怖い!
「で、内容は?」
「司令官に抱き付いてみて欲しいのです!」
「ふぁ?」
あまりにも意外すぎるないように変な声が出てしまった僕は、驚いたと言うより戸惑っていた。
「どういう...こと?」
「響ちゃん、最近司令官とベタベタしてないから不安になっているのをよく見るのです。だから抱き付いて欲しいのです」
「いや意味がわからないよ」
僕が司令官とベタベタしてない...?確かに頭を撫でてもらったりとかしてないけど、それだけで不安になるものなの?人と接するのが怖いのは前から同じだから変わらないような...。
「前はもっとマシだったのです」
「え?」
「一人になったときに不安になるのは同じなのですけど、同じところをぐるぐると回るほど不安がってはいなかったのです」
言われてみて気づく。確かに僕は初めの頃一人になったことは何度かあり、執務室へだって一人で行けていた。なのに今はあまりにもの不安に頭が混乱し、同じところをぐるぐる回るという珍行動をしてしまっていた。明らかに酷くなっている。
しかし、でもそれだけじゃ司令官とベタベタしてないからという答えには行き着かない。確かに最近はスキンシップが無いが、この学校に来たのが初めてであったから不安も大きかったという答えだってある。
「それはないのです」
電ちゃんにその事を告げると、即答で無いと宣言された。何処からそんな自信が出てくるのだろうか?
「...なんで?」
「ふふっ、だって響ちゃん。歩いている間ずっと司令官のこと言ってたのです」
「あっ...」
確かに言っていた。でもあれは愚痴であってそんなことのために言っていたわけではない...。でも、そのときだけは少しだけ不安が和らいだ気がする。認めたくはない、だけど司令官のことを考えると少しだけ...いや結構不安が和らぐ。
電ちゃんの言う通りかもしれない...でも!
「男同士で抱き合うなんて無理ぃぃい!!!!」
僕は男の子なのだ。決して女の子になっ...てるけど心まではなっていないはず!だから司令官に抱きつけと言われても無理!
「でも知らない人と会うときはいつもの司令官の背中に抱き付いているのです」
「あ、あれは条件反射だよ!!?」
「でも抱き付いているのです」
「うぐっ」
電ちゃんの正論に僕はぐぅの音もでなかった。いや、うぐっとは言っているが。
「絶対にやらないと司令官に言っちゃうのです」
「...はい」
電ちゃん相手だと、どうにも調子の狂ってしまう響なのであった。いや、誰もが調子を狂わされていると思うが。電ちゃんは腹黒いのだ忘れてはいけない。
誤字、脱字等があればよろしくお願いします。