あっ、なんかいろいろ感想ありがとうございます。なんだかんだ楽しいです。ちょっと変態しか居ないみたいですけど。
朝が来た。いや、体感的に感じる朝であって、実際に朝かどうかは知らないが。
昨日の夜、僕は頭の痛みにもがき苦しんだ挙げ句、結局一睡もすることなく過ごした。その結果目の下には隈が出来、恐らく見せられないよ!ってくらいに酷い顔をしていると思う。
「んぅ....ぅん?」
もぞっと動いて起きたのは電ちゃん。僕を眠れなくした元凶だ。
電ちゃんはキョロキョロと辺りを見渡し、そして僕に目が止まるとはてなマークを浮かべながらじっと見ていた。うーんと唸るしぐさはなかなかに可愛いのだが、あの仕打ちを忘れていると思うと何だか複雑な気分になってくる。
まぁ、そのうちに気づくだろう。
「電ちゃん、おはよぉ」
「おは....よう、なのです?」
僕の挨拶にきちんと返してくれた。どうやら起きていることは起きているようだね。それにしても何で疑問符なんだろ?挨拶に疑問を抱くなんて、挨拶をする意味がわからないということだろうか?
それにしてももうそろそろ目が覚めてもいい頃なんだけどね。
「って響ちゃん!!?」
ほら来たよ。電ちゃん、なんかその場で跳び跳ねて驚いているみたいだよ。何でだろうね?僕がいたらそんなに困るのかね?
自分でもよくわからないけど、今物凄く怒っています。いやもう火山が大噴火を起こすくらい。
「電ちゃん...」
「ご、ごご、ごめんなさいなのですぅ!!!」
「許すかっ!!お返しじゃぁぁぁあ!!!!!」
涙目で謝る電ちゃんを許さない僕は、頭に全神経を集中して大きく振りかぶる。頭をだが。
電ちゃんに逃げられないようにしっかりと肩を掴んでおいて、これでもかと言うくらい力を込める。もちろん、頭にも。
そしてそのまま勢いよく頭を降り下ろしていく。まるでスローモーション、過去の自分を振り返っているようだ。走馬灯が見える。って、走馬灯!?
ゴチンッ☆
「ぐはっ...」
「ふぇっ」
そしてまたこのパターンである。僕がやった側なのに一番被害が大きく下品な声を出し、何故かやられた側の電ちゃんは余裕そうに可愛い声をあげている。何だろうかこの敗北感。
バタッ、ボフッと両者共倒れ。僕は幸いにもベッドだが、電ちゃんは固い床。だが、僕の方のダメージは桁違いに高く、早くもその意識を失おうかとしていた。
まず...い。こんなの、かっこ悪い...かも。
電ちゃんに仕返しなどしようと考えたのが間違いだった。そんな後悔が襲ってくるが今さらだ。きっとこれも運命だったのだろう。
「ぐふっ...僕、いつか電ちゃんに仕返し...するんだ」
これが僕の断末魔、なんともかっこの悪い死に様である。死んではいないがな。
今日も今日とて鎮守府は平和である。
誤字、脱字等があればよろしくお願いします。