というか書いている途中にそんなの出たら文字が全文消えるじゃないですかぁ!?
追記:今テレビを付けたら余震が120回を越えているみたいです。
朝食はザ・和食って感じでご飯と味噌汁、そして鮭があった。しかし味は家の食卓など比較にすらならないほど美味しく、焼くだけ、炊くだけ、煮るだけでここまで違うものかと驚くくらいには凄かった。
こんなものばっかり食べてたら舌が肥えるよ...。もしこの料理を食べられなくなったらと考えるとゾッとする。あれ?もう既に肥えているようだ。
そして今、漸く食べ終わって暁ちゃんたちと別れて、呉鎮守府の最高指揮官である司令官がいる執務室へ向かう途中なのである。
ふんふんふん♪
音符を着けながら鼻唄を唄ってスキップする様は、正に子供のそれだった。無意識か、それとも意識してやっているのか、その姿は酷く可愛く、癒される存在となっていた。
そして執務室への道にある最後の角まで来ていた。この鎮守府は造りが単純なので、一回でも通ればすぐに道を覚えられる。
そしていざ曲がろうと足を進めたときに、響にとって最悪の事態が起こった。
「うひゃあ!?」
「ん?」
どんっ、とスキップする勢いのまま角から出てきた誰かとぶつかった。
響は慌てて状況を整理しようと顔をあげる。すると、その目には此方を不思議そうに見ている女性二人がいた。
「あれ?最近来た新しい子じゃん」
その一人、黒髪で後ろ髪を三つ編みにし肩から胸へと下ろしている女の子が響を思い出したかのように言葉を発した。
その目はなんでここに?と純粋に不思議がっているようで、響だとわかると尚更不思議そうな顔をした。
しかし響はそれどころではなかった。幾分かましになったと思っていたが、その実心の何処かで溜め込んでいただけであって、何も解決などしていなかった。しかしそれでもやはり良くなっている傾向にはあった。
そして別にぶつかったくらいでは、さっさと謝って過ぎていくのが響なので、このくらいでは怖いとも思わないはずだった。
では何がそうさせたのか?答えは簡単明確だ。
もう一人、黒髪の女性の後ろにいる方を見てほしい。前ののほほんとした女性とは違い、鋭く何もかもを見下すような目をして、茶髪のいかにも女ヤンキーですと言わんばかりに厳つい表情をした女性がいて、目には影が差していてよりいっそう怖くしていた。
そう、その人物こそが響をこの状態へと陥れている張本人だ。
響はガタガタと体を震えさせ、その小さな体を縮こまらせる。しかしいくら縮めても恐怖は和らぐことを知らず、寧ろ上がってさえもいた。
そしてついに、その女性が口を開いた。
「あなた、私の北上さんにぶつかっておいて、謝罪のひとつも無いわけ?」
誤字、脱字等があればよろしくお願いします。