響になった僕は人の温もりを知る   作:緒兎

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 響可愛い響可愛い響可愛い響可愛い響可愛い響可愛い響可愛い響可愛い!!!!

 はっ!!ど、どどどど、どうも!

 ど、どうぞごゆるりと読んでいただければ幸いです!で、では...


艤装

 「うわぁあ... 」

 

 僕は今、初めて見る自分の艤装に驚きを露にしていた。

 

 最初に思ったことは、鉄の塊だった。しかしよく見ると、僕の腰に丁度はまるくらいの小さな、端と端が繋がっていない円形を描く途中の輪っかと、その後ろに恐らく背負う部分であろう場所に、大きく重そうな煙突があった。その煙突の周りには少ないながらも機銃が置かれており、航空機対策もばっちりとられていた。

 そして背負うものの裏側を見てみると、そこには錨が取り付けてあり、これもしっかりとしていて全てが鉄でできている常人が持てば重すぎて持ち歩くことすら困難なくらいだろう。

 

 「これが艤装。これを背負うと駆逐艦程度の砲撃だと弾くことも出来るほど頑丈になるわ。ま、当たり所が良くないと弾くことは出来ないだろうけど」

 

 「弾けないとどうなるの?」

 

 「それは... だ、大丈夫よ!?いっ、一発程度なら耐えられるわ!!」

 

 暁ちゃんが艤装の事について説明をしてくれるが、ふと疑問に思ったことを聞いてみた。

 すると暁ちゃんは少し考え込むようにしたので、かなり不安になっていると、暁ちゃんは慌てて一発くらい大丈夫と言ってきた。

 正直、全然安心出来ないんだけど。

 

 「それって、二発でも受ければ死ぬってことだよね?」

 

 少しジト目気味に... 元々ジト目だが雰囲気をジト目にして、暁ちゃんに問いただす。

 すると案の定暁ちゃんは取り乱してしまい、焦りを隠せないでいた。

 

 「そ、そんなことないわよ!?く、駆逐艦程度なら... うん、たぶん耐えられるわ!?」

 

 「・・・・・」

 

 無言の威圧。

 

 つまり暁ちゃんが言いたいのは、一発程度ならどの艦から貰っても大丈夫だが、駆逐艦以外は二発でも受ければジ・エンドってことだ。

 ... これってそうとうヤバくない?

 

 「そ、そんなことより!ぶ、武器を紹介するわ!」

 

 「逃げた... 」

 

 「に、にに、逃げてないわよ!!」

 

 暁ちゃんが無理矢理話を変えようとしたことに僕が指摘すると、暁ちゃんは慌ててその言葉を否定した。

 正直説得力もなんも無いです。

 

 それより、僕も話を進めたかったので素直に流してあげると、暁ちゃんは嬉々として武器紹介を始めた。

 

 「これが、大抵の駆逐艦の主砲となる12.7cm連装砲よ!」

 

 そういって出されたのは、台形のような形をした物に、恐らく砲門だろうか、二対の円筒状の細長い穴の空いたものがついたものだった。

 その主砲にはアームのような鉄の部品が伸びており、何かに繋ぐような感じだった。

 

 「ん?あぁ、そのアームね。それはさっきの艤装に繋ぐためのアームよ。今回は航行訓練だから外してあるの。」

 

 その事を疑問に思っていると、暁ちゃんが丁寧に説明してくれた。

 航行訓練とは読んで字のごとく、本当に航行練習をするだけのようだ。

 

 少し、主砲を触ってみる。それはやはり鉄で出来ているのか硬く冷たかった。しかし、触っているとなにか大切なものを感じられる。

 

 ピカッ!!

 

 すると突如、触れていた主砲が光を放ち出した。それは、3秒くらい光続けるとやがて光は収縮していき、消えた。

 あまりにも突然のことだったので、声も出せずに光にやられた目に手を当てていると、漸く目が見えるようになってきた。

 

 「はじめまして!ひびきさん。」

 

 「え?誰... ?」

 

 目を開けた先にいたのは、今まで見たことない種類の小さな影で、それは白を貴重としたセーラー服を着た、主砲の上でだらけながら喋りかけてくる変な妖精さんだった。




 誤字、脱字等があればよろしくお願いします。

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