え?疲れを擦り付けるなって?何のことかなぁ!はぁ~ぁぁぁぁ... づがれだぁぁぁあ!!
ま、でも寿司が貰えたからいっか♪べ、別に食べ物に釣られて始めたら訳じゃないしぃ!!
所変わって今僕達は新しくなった工厰へと来ていた。
「演習のときはね、出撃ドックから出るんじゃなくて工厰で艤装の受け取りをしてから、あそこにある演習用出撃場から海上へでるの」
工厰を見たとき、以前の工厰を、妖精さんを思い出してしまい少し俯き気味だった僕に、暁ちゃんは優しく丁寧に教えてくれた。
たった一度あっただけだけど心から接せれる唯一の人だったから、やはり居なくなってしまっては悲しい。
しかし、説明している暁ちゃんはどこか微笑ましそうに僕を見て笑っている。
「響、そんなに悲観することはないわ」
「なんで?」
「ふふ... だってほら、そこに... 」
暁ちゃんはそういって顔を工厰の入り口へと向けた。
吊られて僕もそっちの方へ向けると、なんとそこには、死んだはずの妖精さんとほぼ同じ容姿をした妖精さんがいた。
「え?え?」
「ひびきさん?どうしたのですか?」
修正、なんと同じ妖精さんだった。
一言、ただ一言話しただけでわかった。
その妖精さんは僕を心配そうに見ている。それは初めて出会ったときも僕のビクビクした姿を見て、心配そうにしていた目と同じだ。
それに、声まで同じだ。流石に姿が似ている上に声まで同じな生き物なんていないだろう。
そして極め付きには、僕の事を覚えていた。
どういうことだろ?え?あれ?
僕の頭は混乱し始めていた。否、もう既にしていた。
「あ、あれれ?ひ、響ったらなんで泣いてるの?ここは喜ぶところじゃないの??あれ?」
「え... 」
暁ちゃんに言われ、目の下を触ってみる。すると、そこには少ないとも言えないほどの、涙が流れていた。
その事を確認するやいなや、僕の涙は止めどなく溢れてくる。わからない... わからなかった。どうして泣いているのか、どうしてこんなにも心が喜んでいるのか。... わからない。
人の事を思って、涙を流した事がないから... どうしていいのかわからなかった。
「ひびきさん、かなしいです?」
妖精さんが僕の顔を覗き込むように問うてくる。否、実際には下から見上げているだけだが。
妖精さんの横にポタポタと大粒の涙が零れ落ちる。
わからない... だけどもこれだけは言える。
「ううん... 嬉しいんだよ」
「それはよかったです!なればさっさとぎそうをおわたししますので、くんれんがんばってください」
「うん、
妖精さんに感謝の言葉を贈る。すると、今度はありがとう自体がすぱしーばへと変換され、そのまま言った。
しかし、僕にとって、この体にとって、この言葉が最も感謝を込めた言い方なんだって僕は思った。
「さぁ、響!泣いてないで演習行くわよ!!」
未だに涙を止めきれていない僕に暁ちゃんが声を掛けてくれた。
「うん、そうだね!僕、一生懸命頑張るよ!!見ててね... 司令官」
ここには居ない、司令官へと言葉を贈る。当然聞こえては居ないだろうが、僕はそれを言うだけで何か変な気持ちが込み上げてきた。
それを見た暁ちゃんは驚いて、『司令官はやっ!?』等と呟いていたが、僕には何のことか理解できなかった。
ふぅ~ぅ。
誤字、脱字等があればよろしくお願いしまっすぅ~♪
やった~寿司だぁぁ!!!