響になった僕は人の温もりを知る   作:緒兎

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 読み返してみれば電が部屋を出ていっていたということを忘れていた!

 と、言うわけで第34話「その理由」の冒頭にて電が帰ってきたことを後付けさせてもらいましたスミマセン!


二度目の自己紹介

 さっきの女性が倒れてから、しばし呆然としてると司令官が取り敢えず自己紹介をしようと、どう考えてもこの状況から逃げたいと思っているんだなぁと思わせるようなことを言った。

 

 「そ、それもそうね」

 

 「そう言えばまだ自己紹介してなかったわね... 」

 

 「な、なのです!」

 

 司令官のこの状況をなんとしても変えたいという思いが伝わったのか、はたまた他の皆も同じことを思っていたのか満場一致で賛成した。

 僕はというと、まだプルプルと震えていた。主に倒れている女性を視界に入れないように。

 

 「私の名前は暁よ、宜しくね」

 

 すると暁と名乗った女の子が、司令官の影に隠れて怯えている僕の顔を覗きこみながら挨拶をした。

 僕は顔をあげて暁ちゃんを見ると、どうやら握手を求めているようで、こちらに向かって手を差しのべていた。

 

 「・・・・・」

 

 僕は恐る恐る手を伸ばし、暁ちゃんの手を握った。

 すると、暁ちゃんはその手を握り返し僕に笑いかけてきた。

 初めての握手をした僕はその手を離さずニギニギと何回も握っていた。

 

 「ず、ずるいのです!!私も握手するのです!!」

 

 「そ、そうよ!暁ねぇだけずるい!」

 

 するとその事に不満を持ったのか、電ちゃん達が僕に握手しようと詰め寄ってくる。

 

 「はいはい二人とも!本来の目的を思い出しなさい」

 

 その事に暁ちゃんは呆れた様子で本来の目的である自己紹介をするように二人に促す。

 

 「あっ、そうね... 。べ、別に忘れてた訳じゃないんだからね!私の名前は雷よ!宜しくね!!」

 

 「あ、あらためて... 私の名前は電なのです!宜しくなのです!!」

 

 そう言って二人はよっぽど握手がしたかったのかパッと手を差しのべてきた。

 そんな様子に僕は苦笑いを浮かべながら二人の手を握った。

 司令官たちを見てみると何処か微笑ましそうに僕たちを見ている。なぜに暁ちゃんまで微笑ましそうなんだ...

 

 因みに電とは司令官の意識が無いときに自己紹介をしていたり...

 

 「ぼ、僕の名前は響です... 。そ、その... 宜しくお願いします!!」

 

 僕は自己紹介など極稀にしかしたことがなかったために最後の言葉を少し大きな声で言ってしまった。

 そのことを少し恥ずかしく思った僕は顔を紅くしてうつむいてしまった。

 

 「「宜しく」」

 

 すると三人は僕に笑顔を向けて改めて宜しくと大きな声で言った。

 僕も満面の笑顔を向けてこう言った。

 

 宜しく、と

 

 

 

 

 「私は長門だ。秘書官ではないが提督をちょくちょく助けてやっている。これから同じ鎮守府の仲間どうし、宜しく頼むぞ」

 

 「「え''」」

 

 いつの間にか復活し提督の真横にいた女性、長門さんが僕に握手を求めるように手を差しのべていた。




 短いですねスミマセン!

 誤字、脱字等があれば宜しくお願いします!!

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