さぁ、第15話いきますよーーー!!
ドゴォォォンッ!!
司令官と食堂で話をしていたら、爆発音と大きな揺れが襲ってきた。
な、何がおきたんだ!?そ、そうだ!司令官ならなにか知ってるのかも!
「な、なんだ!?」
どうやら司令官も、何が起きているのかわからない様だ。
「提督!」
「おぉ、大淀か!一体何が起きたんだ!?」
司令官と一緒に驚き戸惑っていると、眼鏡をかけた艦娘がこっちに来て提督を呼んだ。
「敵襲です!」
敵...... 襲... !?
「このタイミングでか!?クソッ、大淀敵の編成わかるか?」
「はい。敵の編成は空母無し、戦艦3隻、重巡1隻駆逐2隻です!」
「空母は居ないんだな?よし、これなら反抗出来る!大淀、『金剛、比叡、赤城、加賀、夕立、時雨』を向かわせろ!」
「はっ!」
「これより、鎮守府反抗作戦を開始する!」
な、なにこの展開!?だ、大丈夫なのかな... ?と言うか作戦名無駄にかっこいい... 。
...ッハ!どうやら僕は混乱してた様だ。そして気付けば食堂には誰も居なくなっていた。提督もだ。外では轟音が鳴り響いている。
どうしよう... 。そ、そうだ!外に行って様子を見よう!
「あ、え?なに... これ... ?」
外に出た。
そこには妖精さん... いや、妖精さんだったものが転がっていた。
そして今にも崩れそうなほど壊れた工厰があった。
僕はしばらく呆然としていた。頭が真っ白になった。
「う... あ... 」
「!?」
するとどこからか苦しそうな唸り声が聞こえて我にかえった。
僕は声が聞こえた方に走り出した。もしかしたら生きている妖精さんがいるかもしれない。そう思ったら体が勝手に動き出した。
「妖精さん!どこにいるの!?」
「こ... こ」
声がした方を見る、そして息を飲む。そこには工厰の柱になっていたであろう鉄骨が、妖精さんの下半身を潰していたのだ。
そして、その妖精さんは今日工厰で少し話をした、妖精さんだったのだ。
「待ってて!今助けるから!」
僕はそう叫んで、鉄骨を退かし始めた。どうやらこの体はかなりの力を出せるようだ。鉄骨を直ぐに退かす事が出来た。
「妖精さん!」
「あり... がとう... かんむすさ... ん... 」
だが時すでに遅し。妖精さんは最後にありがとうと伝えて力尽きた。
助けられなかった... 。今日出会って、少し話しただけだけど、人間ではなく、僕が親しみをもって接せられた妖精さんを。
そして僕は知った... 。これが戦争なのだと。突如として現れ理不尽な死を振り撒いていく深海棲艦の脅威を。
そして僕は、この世界に来て初めて悲しみの涙を流すのだった。
響「深海棲艦... いつかぶっ殺してやる!僕のロマンを殺したことを後悔させてやる!」
司令官「あ、え?妖精さんってロマンなの?」