「うーん」と彼は目を覚ますと、見慣れない教室であった。彼は見回しても、やはり自分が居た世界の教室とはあまりにも似て似つかないだろう。
「あれ? ここはどこだろう? (黒板は電子黒板みたいだし、窓は鉄板ではなく鉄格子と有刺鉄線みたいだね・・・)」
彼は冷静に分析し、自身のポケットに手を突っ込む。自身の幸運で、窓の鉄格子を外す道具が出て来るだろうという期待があったのだろう。
だが、世の中そんなに甘くない。幾ら、彼が超高校級の幸運でも、この状況下を打開できる物など出て来るわけでもなく、○マホが出てきた。
「何だろう・・・これは○マホだね」
○マホのスイッチを押すと、現れたのが、一つだけ謎のアプリがあり、それにタッチすると・・・
体験版・コロシアイ新学期の手引きと書かれた書類が現れた。その書類には、今年度入学する生徒の写真や胸囲や身長や体重や超高校級の才能と個人情報保護法やプライバシーを一切尊重しない表記が書かれていた。
「えっと、何々・・・超高校級のピアニストや超高校級の保育士・・・へぇ、総統やロボットもいるんだね。だけど、地位絡みの才能や運絡みの才能は存在しないんだね」
彼は残念がっていた。理由は明白だが、決して自身が幸運だから、今年度にも幸運が来なかったことに残念がっている訳ではなく、自分の様なゴミ屑がいて、初めて他の超高校級が輝かせられるのに、この学園では幸運なんて才能はいないのが、彼にとっては絶望的なのだろう。
「(あぁ、絶望的だね。僕の様なゴミ屑がいないなんて、どうやって他の才能を希望として輝かせられるんだろうね) うん、これは?」
下らへんをスクロールすると、体験版・コロシアイ新学期コロシアイをするまでの過程(苗木ver)と書かれたのを見つけたのであった。
それをタッチすると、面白いものを見つけたのであった。
「素晴らしいよ。これなら、超高校級の皆を希望に輝かせられるよ」
その表情には、希望と絶望を混ぜたような不気味さと気味悪さがあった。
一方、赤松楓は眠っていた。苗木と同じ教室である。普通なら、気が付くはずなのだが、まぁ、それはご都合主義である。
「ええっと、へぇ、この子は赤松楓。超高校級のピアニスト。あまり、才能と外見と名前が全然合ってないね」
そうツッコミながら、彼女を見ていく。名前と外見が全然合ってはないが、ハッキリ言えば可愛らしい女性である。
やはり今時の高校生だからか化粧はしているが、薄化粧である。顔もだが美人である。体系は少しふくよかだが、女子高校生の平均バストよりかはかなりの大きさである。まぁ、最も名前とは違って外見がギャルぽいやビッチぽい為、誰がどう見ても名前の赤松楓とは到底思わないだろう。
(まぁ、そういう事は置いといて、起こさないとね)
苗木はモノパットには指令所と書かれており、行動1「同じ教室にいる女主人公(仮)を起こす事」と書かれていた為、その通りに赤松を起こそうとする。
「おーい、赤松さん」
ゆさゆさとゆすってみたが中々起きず、赤松は熟睡したままである。仕方ない為、ポケットから動くコケシを取り出す。
動くこけしとは、ダンロン1・2ででてくる底部のスイッチを押すと震えだすこけし人形。もっともダンロン3では出て来ないし、ハッキリ言えば謎アイテムである。最も、如何わしいことに使うなら別だが・・・
どうして、そんな変なアイテムがポケットから出てきたのかは彼の幸運だからか、主人公のご都合主義かは不明だが・・・
「おーい、赤松さん。起きないなら、これを使うけど、僕は悪くないよね」
そう言って、苗木は・・・部分に当てると、後ろのスイッチを動かし、最強にする。ブゥウウン・・・と強い振動が赤松を襲う
1分も経たない内に「んぅううう・・・」と頬を真っ赤にさせて、変な声を出していた。流石に、赤松もこれでは確実に目を覚ましたのであった。
「へぇ、なにそれ・・・」
赤松は苗木が振動しているこけしを見て、状況を理解するのにそうかからなかった。
「変態!!」とどっかの静ちゃんみたいな大声を出して、苗木をおもっきし叩いたのであった。
幾ら、赤松さんのような美少女に叩かれるのは嬉しいかもしれないが、そう何度も叩かれるのは嫌な為・・・
「と、取り敢えず、話しを聞いてほしいんだ」
「話しって・・・何ですか!! 変なことを言い出すんなら、怒りますよ」
「あはは・・・大丈夫だよ。僕のことを信じてほしいんだ。まず、僕が動くこけしを使って、何に使ったと思っているんだい?」
「そ、そりゃ・・・」
⇒いかがわしいこと
・マッサージ
・起こす事
「(口が裂けても絶対に言えない・・・) い・・・です」
「ねぇ、赤松さん。僕は残念ながらエスパーじゃないんだ。ハッキリと〈放送禁止用語〉をされたと・・・」
無言で、赤松さんの右ストレートが僕のお腹におもっきし入ったのは言うまでもなかった。
「キミはピアニストではなく、戦犯ボクサーに変えるべきだよ・・・」
「キミが、変なことを言わせるからでしょう!! 念の為に聞いておくけど、変なことはしてないよね?」
「・・・ほっぺたに当てただけで、赤松さんが想像しているような所には当ててないよ」
「変なことなんて想像してないから!!」
ふと、赤松は違和感を感じたのであった。当り前だが、赤松は彼にあっていない。何故、彼が私の名前を知っているのだろうか。もし、知り合いだったら失礼だが、一応聞いておくことにする。
「えっと、失礼を承知でだけど、キミって私と一度会ったことでもある?」
「うん、一度もあっていないよ。ただ、新入学制の資料を見ただけだよ」
「えっと、失礼ですけど、まさかこの学校の先輩でしょうか?」
「まぁ、一応そうなるかな。自己紹介をしておくと、僕の名は超高校級の幸運。苗木誠。宜しくね」
「え・・・あ、私の名は超高校級のピアニスト。赤松楓です。すいません。てっきり、同級生と思ってため口で話して・・・」
「あはは・・・いいよ。敬語なんかで話さなくても。僕みたいなたかが運程度で入っているようなものだからさぁ。僕のことをゴミ屑だと思って接してくれればいいよ」
「(変な人に絡まれたなぁ・・・) 流石に、先輩をゴミ屑と思って接するほど人間ではないですし、それに、私も超高校級のピアニストって言われていますけど、ただのピアノ馬鹿で超高校級になれたようなものなので、殆ど運みたいなものなので・・・」
「じゃあさぁ、無理して敬語とかは止めてくれていいよ。先輩後輩って言っても、年が一つか二つ離れているだけだからね」
「そっか、じゃあ、苗木さん。宜しくね」
「よろしくね、赤松さん」と僕も答えると、取り敢えず、手帳もとい○マホを確認すると、2「赤松楓に自分が居た机を確認させる」と書かれていた。
新入学生の資料について、とある疑問があった。確かに、自身は超高校級の人材だが、まだ入学は決めていないし、何故か目を覚ましたら、ここに居た状態である。だからこそである。
「(苗木さんなら知っているはずだよね・・・) ねぇ、苗木さんなら知ってますか? この学園はなんなのか?」
「その前にさぁ、机にある紙を確認したら、どうかな?」
私はそう言われて、自身の机を見るとよだれでべったりとなった紙がある。
それを確認すると、1枚目は『お願いします。体育館に来て下さい。体育館に来てもらわないと、話しが進まないのです』と書かれており、2枚目は『でも気を付けて下さい。他の連中がうろついています。話し掛けると、自己紹介をする羽目になります』と書かれていた。3枚目は『他の連中と自己紹介をするのは自由ですが、とにかく体育館に来てください。マジでお願いします』
「えっと、これって行きべきかな?」
「ここまでお願いしているなら、行くべきじゃないかな?」
「あ、そうですね・・・えっと、苗木さん。お願いがあるんだけど、体育館まで案内してほしいんだけど」
「あぁ・・・僕自身、この学校のことはあまり知らないんだ。ゴメンね、僕みたいなゴミ屑がキミの先輩にあたるなんてさぁ・・・」
「えっと、苗木さんはこの学校の先輩じゃないんですか? じゃあ、一緒に行かない?」
「いいのかい? 赤松さんは優しいね。僕はなるべく赤松さんの視界に入らない様に存在感を消して、同行するよ」
「えっと、別に存在感を消さなくてもいいですよ」
まぁ、なんていうか・・・ちゃんとダンロン1は書いていきますよ(震え声)。ただ、書いてみたかっただけです。