遅くなって申し訳ないです……
そうあれもこれも全部就活って奴の仕業なんだ!!
……十数社受けて内定はまだしも、二次面接にもいけないとか作者は終わってるのでは?
去年から就活準備やってたのに……
そんな訳で現実逃避気味に一話書けたので投稿です。
ゆっくり読んでいってくださいね!!
「はああああ!!!」
《スラッシュ》
竜、ワイバーンと呼ばれる竜種の胴を、ラウズしたスペードの2「スラッシュリザード」により斬撃強化された剣で一閃し、切り倒す。
なぜ、俺がワイバーンと戦っているかと言うと、少し前に遡る。
自己紹介の後、木の上で俺とマシュ、ジャンヌで状況のすり合わせをし、所長達と一度通信を取ることにした。繋がった通信に応じたのは、作られたように整った美貌を持った女性だ。
彼女は、レオナルド・ダヴィンチ、通称ダヴィンチちゃん。本来ならば男性であるのだが趣味で女性の姿を取っているのだそうだ。
彼女との出会いは色々あったが、状況が状況なのでここは割愛する。
『定期通信お疲れ様。とにかく現状、情報が少しでも欲しい所だ。ジャンヌ・ダルク、君はこの特異点の情報は持っていないんだね?』
俺達が体験したこと諸々を話し終え、ジャンヌと会い聞いたことを話した。それを聞き終わったダヴィンチちゃんは、ジャンヌに向かって問いかける。
「はい、すみません……。もう一人の私がなぜこんなことをしているのか、そして、それがあなたたちが行っている特異点修復にどう関係してるのか、今の私にはわかりません。先ほどマスター達にお話ししたことくらいしか、私からは……すみません」
『いや、いい。酷なことだったね。話してくれてありがとう』
沈んだ表情を見せるジャンヌに、ダヴィンチちゃんは礼を言い、話の方向を俺の方に戻した。
これからの事を話し合う。そんな中で、次にどうすればいいのかという話になった。
『さてと、次に行く当ては決めているのかい?』
「いや、まだ……」
『私たちは、竜を操るもう一人ジャンヌ・ダルクがいるっていう情報しかない。なら、取る方法は一つだ。まず、一に情報、二に情報ってね?』
俺はこれからの事を全く考えていなかったため、少しバツの悪さを覚えながら返答すると、それを見越したダヴィンチちゃんに遮られてしまった。
『情報を得ることが最優先だ。木を得るなら森、魚を得るには川、そして、情報を得るには?』
—――――そう、街だ。
そんなこんなで、更なる情報を求めとりあえず街に行こうと言う話になった。
しかし、移動した先の街はワイバーンの群れに襲われてしまっていたのだ。そこで、急遽散開し各個街で暴れるワイバーンを鎮圧することとなり、現在に至る。
サーヴァントの身体能力を活かし、街の中央にジャンヌとマシュが救援に向かい、俺は変身し、街の入り口で続々とやってくるワイバーンを倒していた。
「それにしても、数が多いっ!!」
一体一体は敵ではないが、数が十・二十になってくると少し辛くなってくる。
「腐っても、竜種か……」
この世界では、強大な力を秘めた種が複数いるようで、その内幻想種と呼ばれるモノたちは計り知れない力を持つらしい。その幻想種の中でも、特に強力と呼ばれるのが竜種だ。
このワイバーンたちは、竜種の中でも最下層に位置するような竜だが、それでも数と言うのは恐ろしい。
そう考えながらも、また一匹俺を捕食しようと首を伸ばすワイバーンの首を切り落とす。
「マシュやジャンヌは大丈夫なのか?」
俺達が、来た時には二十を超えるワイバーンが街に降り立っていた。英霊の力を持つ二人ならば住民の救助を迅速に行えると判断し行かせたが、町は悲鳴や炎が走り壊滅の一途をたどっていた。
「クソッ!! ここで悩んでても仕方ない!! ここからは絶対に通さないぞッ!!」
そう言って、鈍く光る黄金の大剣を握り直し、俺は空を飛んでいるワイバーンの内の一体に切りかかるのだった。
一方、その頃。ジャンヌ・ダルクとマシュは住民の避難をしつつも、街の中に残っているワイバーンを相当するため走り回っていた。
黒いもう一人のジャンヌの関係上、良くも悪くも顔が割れているためジャンヌ・ダルクは顔を出すのはあまりよろしくない。そのため、ローブを深く羽織り、顔を出さない様にしていた。
「ジャン……じゃなくて、Ms.ジョルダン!! ワイバーンが住民を襲っています!!」
前方にいる3体のワイバーンを発見したマシュは、ジョルダン……偽名でジャンヌ・ダルクに向かって声をかける。
「ええ、迅速に仕留めましょう!! 私がワイバーンを引き付けるのでマシュさんは住民をお願いします」
言って、ジャンヌ・ダルクは一気に踏み込み、ワイバーンの一体の首を自身の武器である旗、その先端で貫く。貫かれたワイバーンは絶命の咆哮を轟かせ、地面に倒れた。
ジャンヌは旗を引き抜くと同時に横に薙ぎ、更にもう一体ワイバーンの喉を切り裂く。喉を切り裂かれたワイバーン、しかし、浅かったようで死んではいなかった。切り裂かれたことに怒り、牙を剥き首を伸ばしジャンヌ・ダルクを狙う。
それを後ろに避け、着地、その場にいる最後に残った一体に向け、足具のヒールで蹴りを叩きこむ。
マシュは、その鮮やかな戦闘を横目で見つつ、住民の避難を急ぐ。
「皆さん、お早く!! 街の中心部、そこならば家が密集しているのでワイバーンは入ってこれません!! 中心部に集まってください!!」
「お、お嬢ちゃん達は一体……?」
「ただの通りすがりです。さ、お早く」
避難民を迅速に誘導していくマシュ。
しかし、その背中に向けて街に残っていたワイバーンが牙を剥く。
「嬢ちゃん危ねえ!!」
「大丈夫です!!」
ワイバーンの接近に気づいていたマシュは、住民からの警告に答え、手に持っていた盾を地面に刺しつつ、盾を軸に自身の体を跳ね上げる。
次の瞬間、マシュの盾にワイバーンが激突。たまらずのけぞる。
その隙を逃さず、マシュは空中で一回転、その勢いのまま盾を地面から引き抜きつつワイバーンに叩きつけた。
声を上げる暇もなくワイバーンは押しつぶされ絶命。
マシュは、盾を一振るいすると、頭がひしゃげたワイバーンから視線を外し、盾を背にしまった。
「さ、行きましょう」
「お、おうすげえな嬢ちゃん……」
その呟きを聞きつつ、マシュは避難誘導を再開したのだった。
「はッ、らッ、ウェイ!!」
そこらかしこに、百を超えるさっきまで命だったワイバーンが転がっている。剣崎はワイバーンの骸を足場にしながら上空のワイバーンを相手取っていた。
「これでラストォ!!」
その声と共に剣を横に一閃。大きく振るわれた一太刀により残り数体だったワイバーンの首は綺麗に胴体とおさらばしていた。
最後の一体まで絶命したことを確認すると、剣崎は剣にこびり付いた血を払って落とす。
「終わった、か?」
一瞬、ほんの一瞬。久しぶりの戦闘のせいか剣崎は気を抜いてしまった。
――――それが悪かった。
……捧げよその血、その命を……
「え?」
酷く感覚が鈍い。遠く、何か聞こえた気がした。
「『
—―――戦闘後の油断、それがなければ気づくのに遅れることはなかった。
—―――夥しい数の杭に貫かれることも無かっただろうに。
地面から現れた無数の杭が、食い破るように剣崎の全身を貫く。ブレイドジョーカーの頑強な鎧のような皮膚もまるで意味をなしていなかった。
「がっ、はッ……?」
剣崎は、全身を杭で貫かれ、ゴポリッ、と仮面の奥の口から粘液状のものが溢れ出してくるのを感じて、やっと自身の身に起こったことを理解した。
自身はそれを受けてしまったのだと直感的に理解したのだ。
そして、下手人は唐突に現れた。
「サーヴァント……か……」
こんなことをできるのは、この状況においてはサーヴァント以外には考えられない。
どうやら宝具を放つまで霊体化をしていたらしい。サーヴァントの特徴である霊体化は、肉眼では見えなくなってしまう。探ろうとするには、同じサーヴァントか、それ相応の感知能力が必須になるのだ。
結果、感知能力の低いマスターである剣崎は接近を察知出来きず、宝具の直撃を受けた。
「ほう、これだけの杭に突かれてまだ息があるのか……」
厳格そうな男の声だった。
「あ、生憎、俺の体は特別製だからな……ぐっ!!」
強がってそう言って見せるが剣崎の体はピクリとも動かなかった。完全に杭で固定されてしまっている。
剣崎は首を動かし、声の主を探る。
横に視線を向け視界に入って来たのは、極端に色の白い痩せた長身の男だった。
王者の風格、と言うものだろうか。剣崎は似ているようで似ていないような雰囲気を持つキングの称号を冠したアンデッドを幻視した。
「さて、どれだけ耐えられるか……余がその頑丈さを採点してやろう」
サーヴァントはその言葉と共に、更なる杭が剣崎の体を貫くのだった……
ああ、個々のサーヴァントの持ち味を出すのが難しい……
ヴラドの口調とか難しすぎでは?
まあ、そう言ったことは置いておきまして……
全然更新できず本当にすいません。
最近本当にスランプ気味です。
それに、夏休み終盤になって、就活が!! 全然出来てない~!!(泣き)とかいう、のび太君ムーブにならないためにも何とか内定を取らないといけません。
そのため、またなかなか更新できませんが、生暖かい目で見守っていただきたいです。
これからも頑張って行きますのでどうぞよろしくお願いします!!
PS.ジャンヌの偽名に関してですが小話を清姫幕間と共に投稿予定です。少々お待ちください。