ラブライブ! ~寡黙な男子高校生とµ’sの日常~   作:孤独なcat

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今日は昌信の兄貴こと昌也とµ’sのメンバーではない誰かを登場させます。

つまりµ’sのメンバーはほとんど出てきません。



昌也の日常

一応、改めて自己紹介をしておくべきだろうか・・・。

 

 

 

オレの名前は達川昌也。

 

あの巷で有名になってきているµ’sのサポート・・・いや、マネージャーか?まあよく分からんけど。とにかくµ’sを支えになっている昌信の兄だ。今は東京にある某国立大学に通う普通の大学生である。日中は大学の講義とか実験・レポートに全力を注ぎ、夕方は気が合う友人とバーとか居酒屋で酒を飲んだりタバコ吸ったりしている。

 

まあそんなところか。

 

 

 

今日は金曜日。平日の疲れを癒し、1人で物思いに(ふけ)りたい気分だったので行きつけのバーに行き、マスターに「いつもの」と頼む。通い詰めるうちにマスターとは仲良くなったので、マスターは「ああ、あれね。」っていう感じの顔をして準備に取り掛かる。ここのバーはカウンター10席くらいだけでそこまで人気があるわけでもなくマスターが1人でひっそりと経営している。でも、ここのマスターは酒類に関しては神と呼べるくらいに詳しく、酒に限らずタバコなどの大人の嗜好品にも精通しているのでオレもこのマスターから色々教わっている。

 

 

 

 

そして出てきたのは『ラフロイグ』の『オン・ザ・ロックス』。

 

『ラフロイグ』はスコッチウィスキーの一種で、ウィスキーの中では最強のフレーバーを持つ。なかなか癖が強いので好き嫌いが分かれる。個人的には結構好きなのだが。そして『オン・ザ・ロックス』は数ある飲み方の中の1つであり、ウィスキーと氷をマドラーで軽く混ぜて飲む。ウィスキー自体なかなかアルコールが強いので何もいれない『ストレート』は厳しい。とはいってもウィスキーのおいしさと香りを楽しみたいので『オン・ザ・ロックス』にする。

 

昌也「フゥ・・・」

マスター「おやおや、今日はお疲れのようで?」

昌也「まあな。色々忙しくて」

マスター「そうでしたか。どうぞゆっくりしていってください」

昌也「どうも。」

 

 

4,5口飲んだところで懐からタバコとジッポライターを取り出す。やはりアルコールを体に入れると自然と吸いたくなる。ちなみに最近吸っているのは『アメリカンスピリット・ライト(通称アメスピライト)』。100%無添加で高品質のタバコ葉を使っているとのこと。アメスピ口に咥え、ジッポライターで火をつける。

 

昌也「フゥー・・・」

 

オレにとってこの瞬間が至福の一時である。酒を飲みながらタバコを吸って物思いに耽る。うむ、素晴らしい。大人だからできることである。

 

 

 

 

 

~*~

 

 

 

??side

 

 

 

??「ハァ・・・今日も疲れたわ・・・」

 

私は仕事を終え帰路についていた。いつもならそのまま家に帰るけれども、今日は久しぶりに高校の時からの友人とバーで飲む約束をしているのでとても楽しみである。待ち合わせ場所に着くと既に友人が待っていた。ちなみにその友人の名前は瑞姫(みずき)ちゃんである。彼女は現在医者であり、研修時代に知り合った医者と結婚して現在は「西木野」という名字である。

 

 

??「ごめんね!待たせたわね。」

瑞姫「そんなことないわよ。それにしても久しぶりね・・・。飛鳥。」

飛鳥「そうね・・・お互い忙しかったものね・・・。」

瑞姫「特に飛鳥の学校は廃校になりかけたのでしょ?」

飛鳥「ええ・・・。でも今はもう大丈夫よ。」

瑞姫「それを真姫から聞いたときはホントに安心したわ。母校の存続が決まったのだから。」

飛鳥「そうね。µ’s様様だわ。」

 

 

 

そんな話をしながら瑞姫ちゃんの行きつけというバーに入った。そのバーの雰囲気はとても良かった。先客が1人いた。よく見たら・・・誰かに似てなくもない。年齢は20過ぎたくらいかしら。

 

マスター「おや、お久しぶりですね。」

瑞姫「ええ、そうね。ここ最近は忙しかったのよ。」

マスター「これはこれは・・・お疲れ様です。今日はお連れさんもいるのですね。」

瑞姫「そうなのよ。高校の時からの友人よ。」

マスター「そうでしたか。それは楽しくなりそうですね。どうぞゆっくりしていってください。」

瑞姫「ありがとう。」

飛鳥「随分仲が良いのね・・・。」

瑞姫「仕事終わりによく通っていたのよ。」

 

ここのマスターも気さくな方でとても良い人そうね。

 

マスター「今日はどうされますか?」

瑞姫「そうね・・・とりあえずビールを頂こうかしら。」

飛鳥「じゃあ、私も。」

マスター「かしこまりました。」

 

そう言って出てきたものが美しいビールグラスに入ったビールであった。

 

瑞姫「綺麗なビールね。このグラスはもしかして・・・今日はヴァイツェンかしら?」

マスター「はい。流石でございます。今日はクリスタルヴァイツェンです。」

瑞姫「珍しいわね。日本のビールが大好きなあなたがヴァイツェンを選ぶなんて。」

マスター「たしかに・・・そうですね。ビールは日替わりで私の気分で決めてますので。」

飛鳥「へぇ・・・結構自由にやってるのね。」

マスター「まあ、私の趣味で始めた店ですから。」

 

マスターと軽く会話を交わしてビールを飲む。

 

2人「「ぷはぁー・・・」」

マスター「いや~、良い飲みっぷりですね。」

飛鳥「労働後のビールのために生きてるようなものだからね・・・。」

瑞姫「飛鳥・・・完全におっさんに見えるわよ・・・。あ、マスター、適当におつまみお願いね。」

マスター「はい、かしこまりました。」

飛鳥「ちょっと、注文ざっくりしすぎじゃない?」

瑞姫「大丈夫よ。マスターは私らの飲んでるもの見て最高のものを持って来てくれるから。」

 

 

 

瑞姫ちゃんとの会話だけじゃなく、このバーの雰囲気も楽しめそうね。

 

 

 

~*~

 

 

 

昌也side

 

 

ラフロイグを飲み干し、次に頼んだのは「響12年」。勿論オン・ザ・ロックスだ。響は日本で作られたウィスキーであり、フルーティーな香りがしてバランスも良い。マスターがおつまみに生ハムとスモークチーズを出してくれた。ウィスキーにはこの2つが合う。

 

アメスピを吸いながら適当にあんなことやこんなことを考えているとアラサー(?)の女性が2人入ってきた。おお・・・なかなかの美人じゃねえか。

言っておくがオレは熟女がタイプってわけではない。

 

 

 

会話を聞いている限り酒に精通しているようだし少しばかり向こうの方に耳を傾けてみようか。そしてタイミングを見計らって声をかけてみるとしよう。

 

 

 

~*~

 

 

飛鳥(理事長)side

 

 

マスター「はい。1品目のおつまみになります。」

飛鳥「塩だれキャベツね。いいわね。」

瑞姫「さ、今日はとことん飲むわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

この後、日本酒にカクテル、ウィスキーを何杯か飲んで、マスターのおつまみを何品か食べたところで気分が高揚してきたところで瑞姫ちゃんが愚痴ってきた。

 

瑞姫「聞いてよ・・・飛鳥」

飛鳥「どうしたのよ?」

瑞姫「この前ね、うちの真姫がお友達を2人も連れて来てくれたのよ。」

飛鳥「へえ、良かったじゃない。」

瑞姫「でも・・・」

飛鳥「?」

 

 

 

~回想~

 

凛「真姫ちゃん家広いにゃー!」

花陽「そうだね。」

凛「でも、かよちんは1回行ったことあるんでしょ?何で誘ってくれなかったの?!」

花陽「いや、あれは・・・」

真姫「そんなことより。何するの?」

 

瑞姫「(まさか・・・真姫が家に招くほどの仲の良いお友達ができたなんて・・・。はぁ・・・感動するわぁ・・・)」

 

瑞姫「みんな、飲み物でもどうかしら?」

真姫「マm・・・ゴホンっ。ありがと。」

花陽「あ、ありがとうございます。」

凛「ありがとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おばさん!」

 

 

 

 

 

 

~回想終了~

 

瑞姫「せめて!真姫のお母さんとでも呼んでほしかったわ!よりによっておばさんって・・・」

飛鳥「はぁ・・・もう。学校一の美人って呼ばれたのはもうかなり昔よ。だから仕方ないのよ。私なんて穂乃果ちゃんと海未ちゃんが小学生の時から『おばさん』て呼ばれてるわよ。」

瑞姫「はあ・・・。嫌ね・・・。年を取るのは・・・。」

 

 

 

すると、少し離れたところに座っていた男性が私たちの方に寄ってきた。

 

??「お二方とも美しいですよ。」

瑞姫「あら、そう?」

??「せっかくの機会ですから、この私と一緒に酒でも飲みましょうよ。」

瑞姫「どうする?飛鳥?」

飛鳥「ええ?うーん・・・いいんじゃない?」

マスター「おやおや、今日は積極的ですね。」

??「なーに、ちと気分が良いだけだ。」

マスター「・・・そうですか。無茶はしないように。」

 

 

 

~*~

 

 

 

昌信side

 

 

午前3時。起床。

理由?そりゃ、勉強するためさ。

 

 

昨日の夜から兄貴が帰って来ねえな・・・。まあ珍しいことでもないから心配してるわけでもないが。

どうせどっかで酒飲んでタバコ吸ってるんだろう。

 

 

 

1時間を英語に費やし、次に数学に1時間を費やしてた。英語は単語の暗記をしてから長文読解。数学はひたすら演習問題を解きまくっている。

 

昌信「フゥ・・・」

 

きりの良いところまで解いたところで小休憩していた時に・・・

 

 

 

 

 

ピーンポーン

 

 

 

突然、インターホンが鳴った。間違いなく兄貴だな。

オレは面倒くさいと思いつつドアに向かう。

 

しかし、ドアを開けたら立っていたのは兄貴・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ではなく、理事長と・・・真姫の母親であった。

 

 

 

 

 

 

 

兄貴は2人の近くで顔色を悪くしてくたばっていた。

 

 

 

理事長「おはよう。達川君」

昌信「お、おはようございます・・・。あと、真姫のお母さん、お久しぶりっす。」

真姫ママ「そうね。小泉さんと一緒に来て以来ね。」

昌信「あ、いや、それよりも・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うちの兄貴が失礼しましたぁぁ!!!」

 

オレは即座に頭を下げた。

何でオレの兄貴が理事長と真姫の母親に看病されてるわけ・・・?

 

理事長「いいのよ♪気にしないで。」

 

 

ていうか、少し兄貴のみならず2人からも酒の臭いが・・・。まさか・・・。

 

 

昌信「兄貴と・・・飲んでたのですか?」

理事長「そうよ。あなたのお兄さんが誘ってきたのだけど・・・私たちよりも早くこうなっちゃったのよ。」

昌信「さ、誘った!?・・・何杯くらい飲みました?」

理事長「たしか・・・ウィスキーとかカクテル全部合わせると・・・15くらいかしら。」

昌信「マジすか」

 

酒を15杯って・・・。てか、そんなに飲んでも何ともない理事長と真姫のお母さんってどんだけ肝臓強いの。マジ怖い。

 

昌信「てか、マジd、ゴホンっ。本当にうちのバカ兄貴がすみませんでした。」

理事長「いいのよ。学生のうちに色々やんちゃするもんよ。」

真姫ママ「そうよ。あなたも若いんだから、若いうちに色々やっておきなさい。」

昌信「はい!」

 

おお・・・、何か人生のアドバイスもらったぞ。

 

 

 

結局この日は兄貴はずっと眠ったままだった。起きた時に

 

昌也「あれ?オレなにやってたんだ?」

 

とかちょっと訳の分からないことを言っていたのでただただ呆れるしかなかった。




いやー、理事長・真姫ママの口調をどうしようかめっちゃ悩んだわ…。

もうそろそろ本編書かないとな…。

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