ラブライブ! ~寡黙な男子高校生とµ’sの日常~ 作:孤独なcat
休日。この日はµ’sの練習は休みであった。
オレは園田家に伺うことになっていた。
どうしてかって?それは園田と剣道して園田の母に茶道のお点前を見てもらうためだ。剣道も茶道も久々なのでとても緊張している。一応この日に備えて剣道に関しては筋トレや素振りをして、茶道にかんしては割り稽古をやっておいたのだが、やはり不安である。
午前10時、オレは園田家に着きインターホンを鳴らすと、和服を着た女性が出てきた。
??「あら、こんにちは。」
達川「こんにちは。音ノ木坂2年の達川です。この度は宜しくお願いします。」
海未ママ「あなたが達川さんね。海未から事情は聞いてます。この日を楽しみにしておりましたよ。」
達川「は・・・はい。期待に応えられるよう頑張ります・・・。」
海未ママ「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。さあ、どうぞ。上がってください。」
オレは園田家に上がる。すごい大きな屋敷であった。なんせ園田の母は日舞をやっていて父は武道家って聞いてるからな・・・。園田の母に道場へ案内されると園田はすでに胴着を着ていた。刺子は白色で袴は黒か・・・。それ以外の防具は普通であった。
海未「達川さん、こんにちは。」
達川「おう。んで、今日は・・・どーすんだっけ?」
海未「はい。今日は最初に私と剣道してから母の前でお点前をやってもらいます。しかし、剣道の後ですと汗のにおいが気になりますからシャワーを使っていただいても構いませんよ。」
達川「ああ。助かるわ。ありがとう。そんじゃ、着替えてくるから待っててくれ。」
海未「わかりました。」
約15分後。オレは着替えが終わり、園田の前に現れる。すると、園田はオレをジッと見つめた。
達川「どうした?なんか変なものでも着いてるのか?」
海未「いえ、達川さんっていつもフードを被っていたので、フードを被ってないときの姿が珍しく感じたので・・・。」
達川「まあ・・・アレは一種のファッションっていうか・・・オレのアイデンティティーだ。」
海未「は、はあ・・・そうですか・・・。」
達川「そんじゃーウォーミングアップから始めるか。試合はそれからだ。」
海未「はい!」
ウォーミングアップとして切り返し、面打ち、小手打ち、胴打ちをやった。
そして・・・・・・試合開始だ。
海未side
私はこの日を楽しみにしていました。やっと達川さんの実力が見ることができます。父の門下生と試合をやったりはしていますがどの人も大したことはございませんでした。ここで達川さんが門下生以上なのかそれ以下なのかはっきりと区別したいと思います!
まずは観察から始めましょう・・・と思ったのですが、あまり動きませんね。もしかして達川さんも私を観察中なんでしょうか・・・。
だったらそれでも構いません!私から攻めるまでです!
私は達川さんの竹刀を中心から外させて一気に攻めて攻撃しました!
海未side out
達川side
あぁーーーーーーー・・・・・・・・・・・・・・
久しぶりに防具をつけるとやっぱり体が重く感じるもんなんだな・・・。しかもこの感覚すっごい久々だわ・・・。
って思っていたら、園田から攻撃を仕掛けてきた。
ウオォォ!!!???
なかなか打突が早い・・・!何とかかわしたけど下手な男子なら1本取られてるぞ・・・・。
って安心するのも束の間。
相手が攻撃してきたらつばぜり合いになるのだが、それをする間も無く引き技を仕掛けてきた。
これは引き面か?って思ったがどうやらフェイントだったらしくて引き胴だった。しかもなかなかしっかりと打ってきた。
幸いにも1本にはならなかった。
そのあとオレは何回か攻撃をしてみるがすぐに防御態勢に入られてしまい攻撃できなかった。
これは・・・・・・・・・・オレがけっこう戦いがいがあるな・・・・・。
久々に・・・・本気モードになれそうだぁぁぁぁ!!!
達川side out
海未side
!!!???
一瞬達川さんの雰囲気が変わったような気がしましたが・・・。面によって隠されている目が何か狂気に満ちた感じの目になっていたような・・・。
い、いけません!集中しなけれb・・・・!!!???
攻撃し終えた達川さんが急にまた攻撃をしかけてきました!面を打ってくる態勢だったので面を防ぐ体制に入ったのですが・・・
急に動きを変えて小手を打ってきました。面打ちから小手打ちに変わるまでほんの一瞬だったので防ぎきれませんでした。しかし、達川さんの小手打ちは運良く鍔のほうに当たったので1本にはなりませんでした。しかしそこで安心してしまったのが最大のミスでした。小手を打ってそのまますぐに面を打ってきました。流石に防ぐことが出来ずに1本取られてしまいました。
海未「ウウッ・・・やられました・・・。」
達川「とりあえずオレの面ありだな。」
普通、あんな近距離でまともに打突すると元打ちになってしまいます。相当な腕の筋力を持っているようですね・・・。
海未side out
達川side
フゥ・・・・何とか1本取れたわ・・・。
しかし、女子の割には相当強いんだよな・・・。あんな鋭い打突してくるとは思わなかったし・・・
さて、次はどう攻めるか・・・。
って考えていたら園田が仕掛けてきた。態勢からしておそらく面を打ってくると思ったので、出ばな面を狙って面を打とうとしたが・・・
バゴォォォォン!!!!!
・・・・・・・・・・・・・!!!!????
胴を打ってきた。それもきれいな抜き胴だ。
フフフッ・・・これはやられたわ。
達川「なかなか・・・やるな。やられた。」
海未「ありがとうございます。でもまだ1本残ってますよ。」
達川「フッ・・・そうだな。」
しばらく両者の攻防戦が続いた。
1本と思わしきものも出たが両者認めずかれこれ5分くらい続いた。
達川side out
海未side
何とか1本取れたものの、あともう1本が取れません・・・。
今、つばぜり合いをしていますがここで仕掛けてみましょうか・・・
とも思いましたが達川さんが離れていったのでここは私も離れるとしましょう。
両者離れて一足一刀の間になった瞬間、達川さんが攻めてきました。
私はこれをチャンスと思い、面を打ちましたが・・・・・
パコンッ!!!!!!!
いつの間にか小手を取られていました。まさか達川さんが私が面を打ってくると読んで面を打ってくるよう誘発し、出小手を打ってきたのですか・・・・
達川「どうだ?1本だろ?」
海未「ウウッ・・・負けました。強いですね・・・。」
達川「そりゃ、どうも。」
でも、やはり悔しいです。
ですから面を取った後
海未「あ、あの・・・」
達川「ん?」
海未「また・・・試合してください」
達川「ああ、いいよー。」
次こそは負けません・・・!
海未side out
達川side
オレはシャワーを貸してもらった後、園田に茶室へ案内された。
そこにはすでに園田の母がいらっしゃった。
達川「待たせてしまったようで、すみません。」
海未ママ「いえいえ。とんでもございません。ところで達川さんの流派は何ですか?」
達川「えーっと・・・裏千家です。」
海未ママ「あら。なら良かったわ。私も裏千家でしたので。」
達川「そうですか。それじゃ・・・平点前をしますので、ご指導宜しくお願いします。」
海未ママ「ええ。分かりました。じゃあ・・・海未さん、お客に入ってください。」
海未「はい。」
オレは袱紗を腰に着ける。そして茶巾を清め道具が揃っているかを確認したうえでお点前を始める。
久々に抹茶を立てるので少々心配であった。出来を自分で確認してみたら大きな目立つ泡がなかったので外見は大丈夫だと言えようか。
オレが点てた抹茶を園田が飲み、それを返して来たら御仕舞いのお点前を始める。
お点前が終わって園田の母からの指導をもらう。
海未ママ「高校生にしてはとても美しいお点前でしたね。抹茶もうまく点てていましたし、細かい所作も丁寧でしたし何よりも緩急の付け方が上手だったように思えます。海未、抹茶のお味はどうでしたか?」
海未「はい、とてもおいしかったです。」
達川「いや・・・抹茶がうまく点てられたのは用意していただいた抹茶と茶碗、茶筅が良かったからですよ・・・。」
海未ママ「いえいえ。あなたの実力ですよ。」
久々のお点前だったが無難に終わることができた。
海未ママ「お点前したいときはいつでもこちらに来てください。」
達川「はい。ありがとうございます。」
オレは帰ることにした。
達川「今日はありがとな。久々に剣道も茶道もできたし非常に楽しかったよ。」
海未「いえいえ。こちらこそわざわざありがとうございました。」
機会があればまた園田家に伺おうかな・・・。
次からアニメ本編に沿ったストーリーをします。
しかし最近、西島と真姫ちゃんの名字が「西」で被っているため西島の名字を変えようかな・・・って思ってるんです・・・。しかし今更変えるのも・・・とも思うんですよね。どうすればいいか分かりません(泣)