【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~   作:不知火新夜

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65話_地下デュエル

「へぇ、コイツがRiding Duel、バイクに乗って行うデュエルか…

中々Stylishじゃねぇか」

「いやちょっと待てダンテ(ピシッ!)あだっ!?」

「Sirを付けろよ、デコスケ野郎。で、何だ?質問なら早くしろよ」

「いや俺達なんでこんな場所に、さも関係者だと言わんばかりに足を踏み入れているんだ!?」

「なんでも何も、俺達此処のStakeholderだぜ?」

「今更何を騒いでいるんだ、沢渡?あ、ひょっとしてお前ビビってんのか?だらしねぇな、全く」

「僕達はランサーズの一員としてこのシンクロ次元に来ているけど、それは何の為だい?この次元で戦力となれるデュエリストを探し、仲間とする為だろう。その目的を果たす為に、こんな場所にも入る必要はある。違うかい?」

「ですね。『虎穴に入らざれば虎子を得ず』ですよ」

「まあ仕方ないんじゃない?舞網市長の息子だか何だか知らないけど、温室育ちのおぼっちゃんには荷が重かったかもね」

「い、言いたい放題言いやがって!俺だって赤馬零児からのオファーを受けてランサーズに入ったんだ!これ位どうって事は無い!」

 

遊矢とARC-Vメンバーが、デュエルバー『バルマスケ』のオーナーであるシュドナイと運命的な出会いを果たしていたその頃、ダンテ達第2部隊と、

 

「お前さん達、今日は期待しているぜ。最高のデュエルを見せてくれよ!」

「ええ、楽しみにしていると良いわ」

「某達のデュエル、きっとお主達を満足させるであろう」

「そろそろ雷牙と舞衣のデュエルか、まあライディングデュエルは初めてだが、きっと2人共、面白い物を見せてくれるぜ」

「フン…」

 

雪乃達第4部隊は、とある場所に入っていて、特に第4部隊は何やらド派手な格好をした、ギャラガーと名乗る黒人男性と共にいた。

第2部隊と第4部隊が潜入している場所、それはギャラガーが仕切っている非合法の地下デュエル場。

非合法、となっている通り、此処ではデュエルに対する賭けや、無許可のライディングデュエルなど、表沙汰には出来ない様な事が繰り広げられている。

其処に行けば、有力なデュエリストや、それに関する情報が得られるかも知れない、ダンテと雪乃はそう判断し、ひょんな事で知り合ったギャラガーの誘いに乗って此処に案内されたのだ。

 

「来た来た。さあ、俺達を満足させるデュエル、楽しみにしているぜ!」

 

ギャラガーの楽しみだと言わんばかりの声、それに応える様に、此処にはいない2人、雷牙と舞衣が準備を始めた…

 

------------

 

『さて今回は、このシティに新風を巻き起こす2人のデュエリストの登場だ!まずは1人目!モンスターを次々と変形させ、巨大ロボを呼び出すメカニック!辰巳雷牙!』

「Wryyyyyyyyyyy!行くぜ、俺のロボ達!」

 

所変わってデュエル場に設けられた、ライディングデュエル用のフィールド、其処にギャラガーのコールに応じて最初に登場したのは、何時もの服装にヘルメットを付けただけの出で立ちの、雷牙。

 

『続いて2人目!星空を司る騎士達を天より降臨させる女史!星宮舞衣!』

「行きますよ、皆!」

 

続いて登場したのは、純白のライダースーツとヘルメットを身に着けた舞衣。

 

『それじゃあ皆、この2人のデュエル、その眼に焼き付けな!行くぜ!』

「「『ライディングデュエル、アクセラレーション』!」」

 

2人がバイク型のデュエルディスク『D―ホイール』に乗り込み、スタートラインでスタンバイを完了させたのを見計らってのギャラガーのコール、それと共に、2人はD―ホイールを起動させ、コースへと入って行った…!

 

先攻 Mai LP 4000 VS 後攻 Raiga LP 4000

 

「よし、私の先攻です!

まずは『星因士(サテラナイト)ベガ』を召喚!」

 

星因士ベガ

効果モンスター

光属性

戦士族

レベル 4

攻撃力 1200

 

先手を取った舞衣が最初に召喚したのは、夏の大三角の一角である『こと座α星』を司る女騎士、ベガ。

 

「召喚したベガの効果発動!

手札から『星因士ウヌク』を攻撃表示で特殊召喚!」

 

星因士ウヌク

効果モンスター

光属性

戦士族

レベル 4

攻撃力 1800

 

そのベガの効果によって新たにフィールドに降り立ったのは、『へび座α星』を司る騎士、ウヌク。

 

「特殊召喚したウヌクの効果発動!

デッキから『星因士デネブ』を墓地へ送ります!

次に速攻魔法『天架ける星因士』発動!対象はウヌクです!」

 

天架ける星因士

速攻魔法

『天架ける星因士』は1ターンに1枚しか発動出来ない。

1:自分フィールドの『テラナイト』モンスター1体を対象として発動出来る。そのモンスターとカード名が異なる『テラナイト』モンスター1体をデッキから特殊召喚師、対象のモンスターを持ち主のデッキに戻す。この効果で特殊召喚したモンスターが表側表示で存在する限り、自分は『テラナイト』モンスターしか特殊召喚出来ない。

 

「天架ける星因士の効果で、デッキから『星因士アルタイル』を攻撃表示で特殊召喚!

その後、ウヌクはデッキに戻ります」

 

星因士アルタイル

効果モンスター

光属性

戦士族

レベル 4

攻撃力 1700

 

まだまだ終わらないと言わんばかりに、ウヌクと入れ違いで登場したのは、ベガと同じく夏の大三角の一角である『わし座α星』を司る騎士、アルタイル。

 

「特殊召喚したアルタイルの効果発動!

先程ウヌクの効果で墓地へ送ったデネブを守備表示で蘇生します!」

 

星因士デネブ

効果モンスター

光属性

戦士族

レベル 4

守備力 1000

 

そのアルタイルの効果で登場したのは、夏の大三角の残り1つである『はくちょう座α星』を司る騎士、デネブ。

 

「特殊召喚したデネブの効果発動!

デッキから『星因士プロキオン』を手札に加えます!

続いて、アルタイル、ベガ、そしてデネブでオーバーレイ!3体のレベル4モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!夏の大三角が集いし時、終焉の刻が訪れる!エクシーズ召喚、ランク4!『星輝士(ステラナイト)デルタテロス』!」

 

星輝士デルタテロス

エクシーズ・効果モンスター

光属性

戦士族

ランク 4

攻撃力 2500

ORU 3

 

『此処で登場したぞ!これが舞衣の切り札たる、最新鋭の召喚方法!エクシーズ召喚だ!』

『おぉぉぉぉぉぉ!』

 

ギャラガーの紹介、それに沸く観客に応える様に登場したのは、夏の大三角の力を結集した騎士、デルタテロス。

 

「カードを1枚セットしてターンエンドです!」

 

Mai

LP 4000

手札 2(うち1枚はプロキオン)

モンスター 星輝士デルタテロス(攻撃表示)

魔法・罠カード セット

 

「ほぉ、やるじゃないか。俺のターン!ドロー!

まずは永続魔法『異次元格納庫』発動!」

 

異次元格納庫(アニメオリジナルカード、効果調整)

『異次元格納庫』の1の効果は、1ターンに1度しか発動出来ない。

1:自分メインフェイズ時に発動出来る。デッキからレベル4以下のユニオンモンスターを3体までゲームから除外する(同名カードは1枚まで)。この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用出来ない。

2:この効果以外で、自分フィールド上にモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、そのモンスターを対象に発動出来る。このカードの1の効果でゲームから除外したユニオンモンスターの中から、対象のモンスターの名前が効果テキストに記されているユニオンモンスターを1体まで特殊召喚する。この効果で特殊召喚したユニオンモンスターは攻撃出来ず、リリースする事は出来ず、モンスターゾーンに存在する限り特殊召喚の素材に出来ない。

 

「異次元格納庫の1つ目の効果発動!

デッキから『W―ウィング・カタパルト』『Y―ドラゴン・ヘッド』『Z―メタル・キャタピラー』を除外する!

次に魔法『予想GUY』発動!」

 

予想GUY

通常魔法

1:自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動出来る。デッキからレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚する。

 

「予想GUYの効果で、デッキから『X―ヘッド・キャノン』を攻撃表示で特殊召喚!」

 

X―ヘッド・キャノン

通常モンスター

光属性

機械族

レベル 4

攻撃力 1800

 

雷牙が最初に登場させたのは、両肩部分に大砲を装着したロボ、X―ヘッド・キャノン。

 

「X―ヘッド・キャノンを特殊召喚した事で、異次元格納庫の2つ目の効果発動!

コイツの1つ目の効果で除外した、『Y―ドラゴン・ヘッド』を守備表示で特殊召喚!」

 

Y―ドラゴン・ヘッド

効果モンスター/ユニオン

光属性

機械族

レベル 4

守備力 1600

 

その召喚に反応したのか、突如として発生した電流と共に登場したのは、赤い龍を模したロボ、Y―ドラゴン・ヘッド。

 

「次に『Z―メタル・キャタピラー』を召喚!」

 

Z―メタル・キャタピラー

効果モンスター/ユニオン

光属性

機械族

レベル 4

攻撃力 1500

 

次に登場したのは、キャタピラ機構を両脇に装着した蜘蛛型のロボ、Z―メタル・キャタピラー。

 

「此処でさっき特殊召喚したY―ドラゴン・ヘッドの効果発動!

X―ヘッド・キャノンの装備カードにする!」

 

X―ヘッド・キャノン 攻撃力 1800→2200

 

「尤も、この効果はオマケでしかない!コイツらの本気は此処からだ!

俺はX―ヘッド・キャノンとZ―メタル・キャタピラー、そして今しがた装備カードとなったY―ドラゴン・ヘッドを融合合体!今こそ終末の号砲を放て!3身合体、世界を終焉させる砲火!『XYZ―ドラゴン・キャノン』!」

 

XYZ―ドラゴン・キャノン

融合・効果モンスター

光属性

機械族

レベル 8

攻撃力 2800

 

『雷牙も負けちゃいないぜ!これが雷牙の切り札たる召喚方法、融合合体だ!』

『おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』

 

こっちも負けられないと言わんばかりに、ギャラガーの紹介、それに沸く観客に応える様に3体のモンスターが変形合体したのは、重戦車を思わせる姿のロボ、XYZ―ドラゴン・キャノン。

 

「さあ、この一撃を喰らうが良い!

手札の『V―タイガー・ジェット』を捨ててXYZ―ドラゴン・キャノンの効果発動!

お前のデルタテロスを破壊する!XYZハイパー・デストラクション!」

「きゃぁ!?」

 

そのXYZ―ドラゴン・キャノンの1対の砲塔、ドラゴンの咢、キャタピラユニットに内蔵した1対の砲が、雷牙の号令で一斉に火を噴き、舞衣に同行していたデルタテロスを飲み込んだ。

が、舞衣もタダではやられない。

 

「くっ!ですが破壊されたデルタテロスの効果発動!

デッキからアルタイルを守備表示で特殊召喚!

次に特殊召喚したアルタイルの効果発動!

墓地のベガを守備表示で蘇生!

続いて蘇生したベガの効果発動!

手札からデネブを守備表示で特殊召喚!

そして特殊召喚したデネブの効果発動!

デッキからウヌクを手札に加えます!」

『おおっとぉ!あの砲撃でエースがやられたと思ったら、瞬時に3体ものモンスターを展開した!これがテラナイトの底力だぁ!』

 

まるでデルタテロスを特殊召喚する前に巻き戻ったかの様に、舞衣のフィールドに夏の大三角を司る騎士たちが再び並び立った。

自分のターンに繰り広げられたまさかの大量展開、しかしそれでも雷牙の顔に動揺は見られない。

 

「ほほぉ、まさかXYZ―ドラゴン・キャノンの砲撃にも屈しないとはな。だが、これはどうだ!

魔法『アイアンコール』発動!」

 

アイアンコール

通常魔法

1:自分フィールドに機械族モンスターが存在する場合、自分の墓地のレベル4以下の機械族モンスター1体を対象として発動出来る。その機械族モンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。

 

「アイアンコールの効果で、さっき捨てた『V―タイガー・ジェット』を守備表示で蘇生!」

 

V―タイガー・ジェット

通常モンスター

光属性

機械族

レベル 4

守備力 1800

 

そんな雷牙が新たに登場させたのは、虎を模した戦闘機の様なメカ、V―タイガー・ジェット。

 

「V―タイガー・ジェットを特殊召喚した事で、異次元格納庫の2つ目の効果発動!

コイツの1つ目の効果で除外した、『W―ウィング・カタパルト』を守備表示で特殊召喚!」

 

W―ウィング・カタパルト

効果モンスター/ユニオン

光属性

機械族

レベル 4

守備力 1500

 

先程のY―ドラゴン・ヘッドと同じく、電流と共に登場したのは、カタパルト機構を搭載した飛行機型のメカ、W―ウィング・カタパルト。

 

「今しがた特殊召喚したウィング・カタパルトの効果発動!

V―タイガー・ジェットの装備カードにさせる!」

 

V―タイガー・ジェット 守備力 1800→2200

 

「尤もこれもオマケだ!

俺はV―タイガー・ジェットと、コイツの装備カードとなったW―ウィング・カタパルトを融合合体!今こそ勝利のアクロバットを見せろ!2身合体、栄光に導く神風!『VW―タイガー・カタパルト』!」

 

VW―タイガー・カタパルト

融合・効果モンスター

光属性

機械族

レベル 6

攻撃力 2000

 

まだまだ終わらないと言わんばかりに2体のモンスターが変形合体したのは、爆撃機を思わせる姿のロボ、VW―タイガー・カタパルト。

 

「そして、これがコイツらの本気の姿だ!

俺はVW―タイガー・カタパルトと、XYZ―ドラゴン・キャノンを融合合体!

君臨せよ、絶対的な破壊神!今こそ圧倒的な力を見せ付けよ!5身合体、究極形態!『VWXYZ(ヴィドゥズィ)―ドラゴン・カタパルトキャノン』!」

 

VWXYZ―ドラゴン・カタパルトキャノン

融合・効果モンスター

光属性

機械族

レベル 8

攻撃力 3000

 

『な、なんかどっかの戦隊ロボみたいな姿に変貌したぞ!ここまで合体するかぁ!』

 

そして、ギャラガーの驚きの声と共に変形合体したのは、言った通りの巨大ロボ、VWXYZ―ドラゴン・カタパルトキャノン。

 

「このままバトルフェイズ、と行きたい所だが、セットカードが気になるな…

なら、今出したVWXYZ―ドラゴン・カタパルトキャノンの効果発動!

そのセットカードを除外する!」

「なっ!?きゃぁ!」

 

その眼から放たれたレーザーが、舞衣のセットカードに降り注ぐと、それは一瞬の内に黒焦げとなり、直ぐにぼろぼろに崩れて行った。

これで舞衣はセットカードによって対処する事が出来なくなった…

 

「バトルフェイズに入る!VWXYZ―ドラゴン・カタパルトキャノンでベガを攻撃!

この時VWXYZ―ドラゴン・カタパルトキャノンの効果でベガを攻撃表示に変える!」

「なっ!?」

「更にダメージステップに入って速攻魔法『リミッター解除』発動!」

 

リミッター解除(制限カード)

速攻魔法

このカードの発動時に自分フィールドに表側表示で存在する全ての機械族モンスターは、ターン終了時まで攻撃力が倍になる。このターンのエンドフェイズ時、この効果を受けたモンスターを全て破壊する。

 

そして、その攻撃が放たれようとした時、雷牙は最後の一手を使った…!

 

「守備表示なら凌げるとでも思ったかマヌケがぁ!

VWXYZ―アルティメット・デストラクション(ブツン!)のわっ何だ!?」

「なっ停電ですか!?」

 

だがその時、突如としてフィールドの電気が全て遮断され、2人が乗っていたD―ホイールが動力を失った。

動きを止め、横転するD―ホイールから何とか飛び降りて難を逃れた2人だった、が、

 

「こちらはセキュリティだ。非合法ライディングデュエルの現行犯で全員確保する!」

 

既に会場は、シティの治安組織『セキュリティ』によって包囲されていた…!




異次元格納庫についてですが、アニメ版そのままでやるのは強すぎるかな(VWXYZならランク4エクシーズを大量生産出来ますし)と思ったので、調整しました。

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