【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~ 作:不知火新夜
「へぇ、コイツがRiding Duel、バイクに乗って行うデュエルか…
中々Stylishじゃねぇか」
「いやちょっと待てダンテ(ピシッ!)あだっ!?」
「Sirを付けろよ、デコスケ野郎。で、何だ?質問なら早くしろよ」
「いや俺達なんでこんな場所に、さも関係者だと言わんばかりに足を踏み入れているんだ!?」
「なんでも何も、俺達此処のStakeholderだぜ?」
「今更何を騒いでいるんだ、沢渡?あ、ひょっとしてお前ビビってんのか?だらしねぇな、全く」
「僕達はランサーズの一員としてこのシンクロ次元に来ているけど、それは何の為だい?この次元で戦力となれるデュエリストを探し、仲間とする為だろう。その目的を果たす為に、こんな場所にも入る必要はある。違うかい?」
「ですね。『虎穴に入らざれば虎子を得ず』ですよ」
「まあ仕方ないんじゃない?舞網市長の息子だか何だか知らないけど、温室育ちのおぼっちゃんには荷が重かったかもね」
「い、言いたい放題言いやがって!俺だって赤馬零児からのオファーを受けてランサーズに入ったんだ!これ位どうって事は無い!」
遊矢とARC-Vメンバーが、デュエルバー『バルマスケ』のオーナーであるシュドナイと運命的な出会いを果たしていたその頃、ダンテ達第2部隊と、
「お前さん達、今日は期待しているぜ。最高のデュエルを見せてくれよ!」
「ええ、楽しみにしていると良いわ」
「某達のデュエル、きっとお主達を満足させるであろう」
「そろそろ雷牙と舞衣のデュエルか、まあライディングデュエルは初めてだが、きっと2人共、面白い物を見せてくれるぜ」
「フン…」
雪乃達第4部隊は、とある場所に入っていて、特に第4部隊は何やらド派手な格好をした、ギャラガーと名乗る黒人男性と共にいた。
第2部隊と第4部隊が潜入している場所、それはギャラガーが仕切っている非合法の地下デュエル場。
非合法、となっている通り、此処ではデュエルに対する賭けや、無許可のライディングデュエルなど、表沙汰には出来ない様な事が繰り広げられている。
其処に行けば、有力なデュエリストや、それに関する情報が得られるかも知れない、ダンテと雪乃はそう判断し、ひょんな事で知り合ったギャラガーの誘いに乗って此処に案内されたのだ。
「来た来た。さあ、俺達を満足させるデュエル、楽しみにしているぜ!」
ギャラガーの楽しみだと言わんばかりの声、それに応える様に、此処にはいない2人、雷牙と舞衣が準備を始めた…
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『さて今回は、このシティに新風を巻き起こす2人のデュエリストの登場だ!まずは1人目!モンスターを次々と変形させ、巨大ロボを呼び出すメカニック!辰巳雷牙!』
「Wryyyyyyyyyyy!行くぜ、俺のロボ達!」
所変わってデュエル場に設けられた、ライディングデュエル用のフィールド、其処にギャラガーのコールに応じて最初に登場したのは、何時もの服装にヘルメットを付けただけの出で立ちの、雷牙。
『続いて2人目!星空を司る騎士達を天より降臨させる女史!星宮舞衣!』
「行きますよ、皆!」
続いて登場したのは、純白のライダースーツとヘルメットを身に着けた舞衣。
『それじゃあ皆、この2人のデュエル、その眼に焼き付けな!行くぜ!』
「「『ライディングデュエル、アクセラレーション』!」」
2人がバイク型のデュエルディスク『D―ホイール』に乗り込み、スタートラインでスタンバイを完了させたのを見計らってのギャラガーのコール、それと共に、2人はD―ホイールを起動させ、コースへと入って行った…!
先攻 Mai LP 4000 VS 後攻 Raiga LP 4000
「よし、私の先攻です!
まずは『
星因士ベガ
効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 4
攻撃力 1200
先手を取った舞衣が最初に召喚したのは、夏の大三角の一角である『こと座α星』を司る女騎士、ベガ。
「召喚したベガの効果発動!
手札から『星因士ウヌク』を攻撃表示で特殊召喚!」
星因士ウヌク
効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 4
攻撃力 1800
そのベガの効果によって新たにフィールドに降り立ったのは、『へび座α星』を司る騎士、ウヌク。
「特殊召喚したウヌクの効果発動!
デッキから『星因士デネブ』を墓地へ送ります!
次に速攻魔法『天架ける星因士』発動!対象はウヌクです!」
天架ける星因士
速攻魔法
『天架ける星因士』は1ターンに1枚しか発動出来ない。
1:自分フィールドの『テラナイト』モンスター1体を対象として発動出来る。そのモンスターとカード名が異なる『テラナイト』モンスター1体をデッキから特殊召喚師、対象のモンスターを持ち主のデッキに戻す。この効果で特殊召喚したモンスターが表側表示で存在する限り、自分は『テラナイト』モンスターしか特殊召喚出来ない。
「天架ける星因士の効果で、デッキから『星因士アルタイル』を攻撃表示で特殊召喚!
その後、ウヌクはデッキに戻ります」
星因士アルタイル
効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 4
攻撃力 1700
まだまだ終わらないと言わんばかりに、ウヌクと入れ違いで登場したのは、ベガと同じく夏の大三角の一角である『わし座α星』を司る騎士、アルタイル。
「特殊召喚したアルタイルの効果発動!
先程ウヌクの効果で墓地へ送ったデネブを守備表示で蘇生します!」
星因士デネブ
効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 4
守備力 1000
そのアルタイルの効果で登場したのは、夏の大三角の残り1つである『はくちょう座α星』を司る騎士、デネブ。
「特殊召喚したデネブの効果発動!
デッキから『星因士プロキオン』を手札に加えます!
続いて、アルタイル、ベガ、そしてデネブでオーバーレイ!3体のレベル4モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!夏の大三角が集いし時、終焉の刻が訪れる!エクシーズ召喚、ランク4!『
星輝士デルタテロス
エクシーズ・効果モンスター
光属性
戦士族
ランク 4
攻撃力 2500
ORU 3
『此処で登場したぞ!これが舞衣の切り札たる、最新鋭の召喚方法!エクシーズ召喚だ!』
『おぉぉぉぉぉぉ!』
ギャラガーの紹介、それに沸く観客に応える様に登場したのは、夏の大三角の力を結集した騎士、デルタテロス。
「カードを1枚セットしてターンエンドです!」
Mai
LP 4000
手札 2(うち1枚はプロキオン)
モンスター 星輝士デルタテロス(攻撃表示)
魔法・罠カード セット
「ほぉ、やるじゃないか。俺のターン!ドロー!
まずは永続魔法『異次元格納庫』発動!」
異次元格納庫(アニメオリジナルカード、効果調整)
『異次元格納庫』の1の効果は、1ターンに1度しか発動出来ない。
1:自分メインフェイズ時に発動出来る。デッキからレベル4以下のユニオンモンスターを3体までゲームから除外する(同名カードは1枚まで)。この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用出来ない。
2:この効果以外で、自分フィールド上にモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、そのモンスターを対象に発動出来る。このカードの1の効果でゲームから除外したユニオンモンスターの中から、対象のモンスターの名前が効果テキストに記されているユニオンモンスターを1体まで特殊召喚する。この効果で特殊召喚したユニオンモンスターは攻撃出来ず、リリースする事は出来ず、モンスターゾーンに存在する限り特殊召喚の素材に出来ない。
「異次元格納庫の1つ目の効果発動!
デッキから『W―ウィング・カタパルト』『Y―ドラゴン・ヘッド』『Z―メタル・キャタピラー』を除外する!
次に魔法『予想GUY』発動!」
予想GUY
通常魔法
1:自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動出来る。デッキからレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚する。
「予想GUYの効果で、デッキから『X―ヘッド・キャノン』を攻撃表示で特殊召喚!」
X―ヘッド・キャノン
通常モンスター
光属性
機械族
レベル 4
攻撃力 1800
雷牙が最初に登場させたのは、両肩部分に大砲を装着したロボ、X―ヘッド・キャノン。
「X―ヘッド・キャノンを特殊召喚した事で、異次元格納庫の2つ目の効果発動!
コイツの1つ目の効果で除外した、『Y―ドラゴン・ヘッド』を守備表示で特殊召喚!」
Y―ドラゴン・ヘッド
効果モンスター/ユニオン
光属性
機械族
レベル 4
守備力 1600
その召喚に反応したのか、突如として発生した電流と共に登場したのは、赤い龍を模したロボ、Y―ドラゴン・ヘッド。
「次に『Z―メタル・キャタピラー』を召喚!」
Z―メタル・キャタピラー
効果モンスター/ユニオン
光属性
機械族
レベル 4
攻撃力 1500
次に登場したのは、キャタピラ機構を両脇に装着した蜘蛛型のロボ、Z―メタル・キャタピラー。
「此処でさっき特殊召喚したY―ドラゴン・ヘッドの効果発動!
X―ヘッド・キャノンの装備カードにする!」
X―ヘッド・キャノン 攻撃力 1800→2200
「尤も、この効果はオマケでしかない!コイツらの本気は此処からだ!
俺はX―ヘッド・キャノンとZ―メタル・キャタピラー、そして今しがた装備カードとなったY―ドラゴン・ヘッドを融合合体!今こそ終末の号砲を放て!3身合体、世界を終焉させる砲火!『XYZ―ドラゴン・キャノン』!」
XYZ―ドラゴン・キャノン
融合・効果モンスター
光属性
機械族
レベル 8
攻撃力 2800
『雷牙も負けちゃいないぜ!これが雷牙の切り札たる召喚方法、融合合体だ!』
『おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』
こっちも負けられないと言わんばかりに、ギャラガーの紹介、それに沸く観客に応える様に3体のモンスターが変形合体したのは、重戦車を思わせる姿のロボ、XYZ―ドラゴン・キャノン。
「さあ、この一撃を喰らうが良い!
手札の『V―タイガー・ジェット』を捨ててXYZ―ドラゴン・キャノンの効果発動!
お前のデルタテロスを破壊する!XYZハイパー・デストラクション!」
「きゃぁ!?」
そのXYZ―ドラゴン・キャノンの1対の砲塔、ドラゴンの咢、キャタピラユニットに内蔵した1対の砲が、雷牙の号令で一斉に火を噴き、舞衣に同行していたデルタテロスを飲み込んだ。
が、舞衣もタダではやられない。
「くっ!ですが破壊されたデルタテロスの効果発動!
デッキからアルタイルを守備表示で特殊召喚!
次に特殊召喚したアルタイルの効果発動!
墓地のベガを守備表示で蘇生!
続いて蘇生したベガの効果発動!
手札からデネブを守備表示で特殊召喚!
そして特殊召喚したデネブの効果発動!
デッキからウヌクを手札に加えます!」
『おおっとぉ!あの砲撃でエースがやられたと思ったら、瞬時に3体ものモンスターを展開した!これがテラナイトの底力だぁ!』
まるでデルタテロスを特殊召喚する前に巻き戻ったかの様に、舞衣のフィールドに夏の大三角を司る騎士たちが再び並び立った。
自分のターンに繰り広げられたまさかの大量展開、しかしそれでも雷牙の顔に動揺は見られない。
「ほほぉ、まさかXYZ―ドラゴン・キャノンの砲撃にも屈しないとはな。だが、これはどうだ!
魔法『アイアンコール』発動!」
アイアンコール
通常魔法
1:自分フィールドに機械族モンスターが存在する場合、自分の墓地のレベル4以下の機械族モンスター1体を対象として発動出来る。その機械族モンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。
「アイアンコールの効果で、さっき捨てた『V―タイガー・ジェット』を守備表示で蘇生!」
V―タイガー・ジェット
通常モンスター
光属性
機械族
レベル 4
守備力 1800
そんな雷牙が新たに登場させたのは、虎を模した戦闘機の様なメカ、V―タイガー・ジェット。
「V―タイガー・ジェットを特殊召喚した事で、異次元格納庫の2つ目の効果発動!
コイツの1つ目の効果で除外した、『W―ウィング・カタパルト』を守備表示で特殊召喚!」
W―ウィング・カタパルト
効果モンスター/ユニオン
光属性
機械族
レベル 4
守備力 1500
先程のY―ドラゴン・ヘッドと同じく、電流と共に登場したのは、カタパルト機構を搭載した飛行機型のメカ、W―ウィング・カタパルト。
「今しがた特殊召喚したウィング・カタパルトの効果発動!
V―タイガー・ジェットの装備カードにさせる!」
V―タイガー・ジェット 守備力 1800→2200
「尤もこれもオマケだ!
俺はV―タイガー・ジェットと、コイツの装備カードとなったW―ウィング・カタパルトを融合合体!今こそ勝利のアクロバットを見せろ!2身合体、栄光に導く神風!『VW―タイガー・カタパルト』!」
VW―タイガー・カタパルト
融合・効果モンスター
光属性
機械族
レベル 6
攻撃力 2000
まだまだ終わらないと言わんばかりに2体のモンスターが変形合体したのは、爆撃機を思わせる姿のロボ、VW―タイガー・カタパルト。
「そして、これがコイツらの本気の姿だ!
俺はVW―タイガー・カタパルトと、XYZ―ドラゴン・キャノンを融合合体!
君臨せよ、絶対的な破壊神!今こそ圧倒的な力を見せ付けよ!5身合体、究極形態!『
VWXYZ―ドラゴン・カタパルトキャノン
融合・効果モンスター
光属性
機械族
レベル 8
攻撃力 3000
『な、なんかどっかの戦隊ロボみたいな姿に変貌したぞ!ここまで合体するかぁ!』
そして、ギャラガーの驚きの声と共に変形合体したのは、言った通りの巨大ロボ、VWXYZ―ドラゴン・カタパルトキャノン。
「このままバトルフェイズ、と行きたい所だが、セットカードが気になるな…
なら、今出したVWXYZ―ドラゴン・カタパルトキャノンの効果発動!
そのセットカードを除外する!」
「なっ!?きゃぁ!」
その眼から放たれたレーザーが、舞衣のセットカードに降り注ぐと、それは一瞬の内に黒焦げとなり、直ぐにぼろぼろに崩れて行った。
これで舞衣はセットカードによって対処する事が出来なくなった…
「バトルフェイズに入る!VWXYZ―ドラゴン・カタパルトキャノンでベガを攻撃!
この時VWXYZ―ドラゴン・カタパルトキャノンの効果でベガを攻撃表示に変える!」
「なっ!?」
「更にダメージステップに入って速攻魔法『リミッター解除』発動!」
リミッター解除(制限カード)
速攻魔法
このカードの発動時に自分フィールドに表側表示で存在する全ての機械族モンスターは、ターン終了時まで攻撃力が倍になる。このターンのエンドフェイズ時、この効果を受けたモンスターを全て破壊する。
そして、その攻撃が放たれようとした時、雷牙は最後の一手を使った…!
「守備表示なら凌げるとでも思ったかマヌケがぁ!
VWXYZ―アルティメット・デストラクション(ブツン!)のわっ何だ!?」
「なっ停電ですか!?」
だがその時、突如としてフィールドの電気が全て遮断され、2人が乗っていたD―ホイールが動力を失った。
動きを止め、横転するD―ホイールから何とか飛び降りて難を逃れた2人だった、が、
「こちらはセキュリティだ。非合法ライディングデュエルの現行犯で全員確保する!」
既に会場は、シティの治安組織『セキュリティ』によって包囲されていた…!
異次元格納庫についてですが、アニメ版そのままでやるのは強すぎるかな(VWXYZならランク4エクシーズを大量生産出来ますし)と思ったので、調整しました。