【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~   作:不知火新夜

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今話から暫くは、シンクロ次元へと突入するまでの出来事を書いて行きます。

余り、というか現状全く影響は有りませんが、今話から禁止制限は2016年1月改訂の物となっております。


4.5章『幕間の短編集2』
53話_少女の不安


「遊矢、色々とあった中で済まないが、ちょっと良いか?」

「セレナ?まあ良いけど」

 

それはランサーズ結成の記者会見が終わり少し経った時、今後に向けて色々と準備をして、さあ帰ろうとした時の事だった、セレナから声が掛かったのは。

それにしても流石は『融合次元の柚子』、本当に柚子そっくりだよな、性格とかは色々違うけど。

 

「どうしたんだ、急に?」

「私とデュエルして欲しい。私の今の実力を見て欲しいんだ、今の私が、ランサーズの特殊部隊であるV-CRANの一員として通ずるかどうか」

 

やけに急だな、まあデュエルとあらば大歓迎だが。

 

「良いぜ。でも何でだ?」

「…私は今までアカデミアで、プロフェッサーの教えのままにデュエルの腕前を磨いて来た。

にも関わらず、プロフェッサーは私を前線へと送ろうとしなかった、今ではその訳も何となくは分かるが。それに不満を抱き続けた結果、この世界に逃げ込んだエクシーズ次元の残党を狩ればプロフェッサーも私の実力を認めてくれると、バレットと一美を連れて、この世界に侵入したんだ。これまでも何度か脱出を企てたが、あの2人は監視役でありながら、初めて私を止めず、むしろ乗り気で同行したな」

 

おいおいそれは監視役として良いのか一美。

共に同行していたバレットって奴も、それが切っ掛けで遊香に殺されたのだし、何て軽はずみな事を、とアカデミアでは、もしかしたら思われているかもしれない。

 

「その後私達は、エクシーズ次元の残党を狩るべく捜索に乗り出し、其処で出会った北斗を件の残党だと勘違いしてデュエルを仕掛けようとした。

 

…その時だった、遊香からの襲撃を受けて、バレットが身を挺して犠牲になったのは」

 

そう話し続けるセレナの手は、少しばかり震えていた。

何しろ人が目の前で銃殺されるなど初めての事だろうし、それが浅からぬ縁の存在とあれば尚更だ、恐怖等の色んな感情が混ぜこぜになるのも無理は無い。

 

「その後、バレットの敵を討とうと一美と共に遊香を探しまわり、見つけて問い詰めたんだが、其処で私は初めて、アカデミアのデュエリストによる、誇りもプライドも何も無い、一方的な虐殺の事実を思い知らされた。私は、その真実に唯打ちひしがれるだけで何も出来なかった。

 

私は、なんと世間を知らない奴だろうと、この世界に来る時には持っていた自信、いや今考えれば自惚れだな、そんな物は一瞬の内に消え去ってしまった」

 

まあ、それを知る事が無い様に今まで軟禁状態に置かれたのだから、それも当然か。

戦闘狂、というかデュエル狂な所があったり、世間知らずなお嬢様にありがちな傍若無人振りがあったりするが、やっぱり『融合次元の柚子』なだけあって、根は素直だな。

 

「そんな井の中の蛙な私が、このランサーズの一員としてやって行けるか、正直不安なんだ。だから遊矢、零児が自らを脇に置いて最高指揮官に指名する程の実力を持っているらしいお前とのデュエルで、私がどこまで出来るかを見定めて欲しい!」

 

そんなセレナに面と向かって、デュエルのお願いをされれば断る理由は無い!

 

「良いぜ、じゃあ始めるか!」

「「デュエル!」」

 

先攻 Serena LP 4000 VS 後攻 Yuya

 

「私のターン!

まずは永続魔法『炎舞―天璣』発動!」

 

炎舞―『天璣』

永続魔法

『炎舞―『天璣』』は1ターンに1枚しか発動出来ない。

1:このカードの発動時の効果処理として、デッキからレベル4以下の獣戦士族モンスター1体を手札に加える事が出来る。

2:このカードが魔法・罠ゾーンに存在する限り、自分フィールドの獣戦士族モンスターの攻撃力は100アップする。

 

と、こうして始まったセレナとのデュエルだが、その初手で発動した魔法の名に、俺は首を傾げた。

炎舞って事は炎星デッキ?いや、炎星デッキはシンクロとエクシーズをメインとしたデッキ、というか遊香が持っているデッキの1つだ。

と言う事はセレナのデッキは恐らく『獣戦士族』だろうが、それにしても遊香とは今しがた話していた通り色々あった筈、何時の間にカードを貰う位仲良くなったんだ?

 

「天璣を発動した時の効果処理で、デッキから『月光黒羊(ムーンライト・ブラック・シープ)』を手札に加える!

次に、今手札に加えた黒羊を捨てて効果発動!デッキから『融合』を手札に加える!

続いて『月光白兎(ムーンライト・ホワイト・ラビット)』を召喚!」

 

月光白兎

効果モンスター

闇属性

獣戦士族

レベル 2

攻撃力 800→900

 

サーチと手札交換の末にセレナが召喚したのは、兎を思わせるフードを被り、顔の上半分を仮面で覆い、杵の様な武器を持った少女、月光白兎。

セレナのデッキには『月光(ムーンライト)』と名の付く獣戦士族モンスターが多いのか?

 

「召喚した白兎の効果発動!さっき捨てた黒羊を守備表示で蘇生する!」

 

月光黒羊

効果モンスター

闇属性

獣戦士族

レベル 2

守備力 600

 

次にセレナのフィールドに登場したのは、肩から羊を思わせる角を生やし、顔の大部分を仮面で覆った少女、月光黒羊。

さっき天璣で手札に加えた黒羊を手札交換に使いつつ、白兎の効果を活かす為に墓地を肥やしたか、『融合次元の柚子』という立場を抜きにしても、アカデミアで大事にされる程の事はあるな。

 

「更に魔法『融合』発動!」

 

融合

通常魔法

1:自分の手札・フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

「私はフィールドの黒羊と白兎を融合!

漆黒の闇に潜む獣よ!月光に映え躍動する兎よ!月の引力により渦巻きて新たなる力と生まれ変わらん!融合召喚!現れ出でよ、月明かりに舞い踊る美しき野獣!『月光舞猫姫(ムーンライト・キャット・ダンサー)』!」

 

月光舞猫姫

融合・効果モンスター

闇属性

獣戦士族

レベル 7

攻撃力 2400→2500

 

まだまだ展開するぞと言わんばかりに、融合召喚の演出と共に登場したのは、煌びやかな衣装を身に纏い、某怪盗を思わせる仮面を装着し、両手に短刀を持った少女、月光舞猫姫。

 

「融合素材として墓地へ送った黒羊の効果発動!

墓地の白兎を手札に加える!

更に魔法『融合回収(フュージョン・リカバリー)』発動!」

 

融合回収

通常魔法

自分の墓地に存在する『融合』魔法カード1枚と、融合に使用した融合素材モンスター1体を手札に加える。

 

「融合回収の効果で、墓地の融合と黒羊を手札に加える!」

 

うぉい、これで初期の5枚に手札が戻ったんだが。

 

「まだまだ行くぞ!融合発動!

フィールドの舞猫姫と、手札の『月光紅狐(ムーンライト・クリムゾン・フォックス)』を融合!

月明かりに舞い踊る美しき野獣よ!妖しき紅で惑わす狐よ!月の引力により渦巻きて新たなる力と生まれ変わらん!融合召喚!現れ出でよ、月光の原野で舞い踊るしなやかなる野獣!『月光舞豹姫(ムーンライト・パンサー・ダンサー)』!」

 

月光舞豹姫

融合・効果モンスター

闇属性

獣戦士族

レベル 8

攻撃力 2800→2900

 

そして2回目の融合召喚で登場したのは、魅惑的な衣装を身に纏い、手足から豹を思わせる爪を生やした少女、月光舞豹姫。

 

「そして、手札の黒羊を捨てて、デッキから融合を加え、カードを1枚セットしてターンエンドだ!」

 

Serena

LP 4000

手札 2(うち1枚は月光白兎)

モンスター 月光舞豹姫(攻撃表示)

魔法・罠カード セット

 

2回の融合召喚を決めて尚手札を2枚残している、しかもその内1枚は白兎、もう1枚は、セットカードがブラフでなければ融合、と、仮に舞豹姫が突破されたとしても大丈夫な様に後続を確保している。

上手いプレイングだ、これは本気で行かないとな。

 

「俺のターン!ドロー!」

 

よし、この手札なら!

 

「Ladies and Gentleman!これより俺、榊遊矢with魔人オーケストラによる即興ライブを行います!」

「な、なんだ急に!?」

「まずは、スケール6の『EMギタートル』と、同じくスケール6の『EMリザードロー』を、ペンデュラムスケールにセッティング!

此処で、リザードローをセッティングした事で、ギタートルの効果発動!ドロー!」

 

ペンデュラムスケール(青):6(EMギタートル)

ペンデュラムスケール(赤):6(EMリザードロー)

 

俺がペンデュラムスケールにカードを2枚セットすると、俺の背後に『6』と刻まれた2本の光の柱が出現、すると同時に、俺が持つ形でギターが出現した。

 

「それがペンデュラムモンスターか!だがペンデュラム召喚は確か、2つのペンデュラムスケールの間のモンスターのみ出せる召喚方法の筈!それでは出来ないぞ!」

「まだまだ下準備は終わっていませんよ!ペンデュラムスケールにセットされたリザードローの効果発動!

破壊してドロー!

次に、今空いたペンデュラムスケールに、スケール1の『EMモンキーボード』をセッティング!」

「手札交換しつつスケールを空けたか!上手いプレイングだ…!」

 

ペンデュラムスケール(赤):1(EMモンキーボード)

 

「今ペンデュラムスケールにセットしたモンキーボードの効果発動!

デッキから『EMセカンドンキー』を手札に加えます!」

 

良し、これで準備万端!

 

「それではお見せしましょう!ペンデュラム召喚を!

今更ですが、俺のペンデュラムスケールには、スケール6のギタートルと、スケール1のモンキーボード!よってレベル2から5のモンスターが同時に特殊召喚可能!

揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け、光のアーク!

ペンデュラム召喚!出でよ、我が僕のモンスター達よ!

レベル4、仲間の足となる縁の下の力持ち!『EMセカンドンキー』!レベル4、誇り高き銀狼『EMシルバー・クロウ』!レベル4、魅惑の奇術師!『EMペンデュラム・マジシャン』!レベル3、燃え盛る魂を宿す獅子!『EMファイア・マフライオ』!そしてレベル3、無限の可能性を引き出すエンターテイナー!『EMリザードロー』!」

「一気に5体のモンスターを並べて来ただと!?凄まじい展開力だな…!」

 

EMセカンドンキー

効果モンスター

地属性

獣族

レベル 4

守備力 2000

 

EMシルバー・クロウ

ペンデュラム・効果モンスター

闇属性

獣族

レベル 4

攻撃力 1800

 

EMペンデュラム・マジシャン

ペンデュラム・効果モンスター

地属性

魔法使い族

レベル 4

攻撃力 1500

 

EMファイア・マフライオ

ペンデュラム・効果モンスター

炎属性

獣族

レベル 3

攻撃力 800

 

EMリザードロー

ペンデュラム・効果モンスター

地属性

爬虫類族

レベル 3

攻撃力 1200

 

ペンデュラム召喚によって5体ものモンスターが並んだ事に驚きの声を上げるセレナだが、お楽しみはこれからだぜ!

 

「ペンデュラム召喚したペンデュラム・マジシャンの効果発動!それにチェーンして、同じくペンデュラム召喚したセカンドンキーの効果発動!

まずはセカンドンキーの効果で、デッキから『EMドクロバット・ジョーカー』を、ペンデュラムスケールにカードが2枚セットされているので手札に加えます!

次にペンデュラム・マジシャンの効果で、自分自身と、ペンデュラムスケールにセットされたモンキーボードを破壊し、デッキから『EMヘルプリンセス』と、2枚目のモンキーボードを手札に加えます!」

「此処まで展開したと言うのに、手札が殆ど減っていないだと…!」

 

セカンドンキーが何時の間にか咥えていたドクロバット・ジョーカーのカードと、ペンデュラム・マジシャンが自分のマントに包まったと思ったら何時の間にか消失した後に残った2枚のカードを加えて、今の俺の手札は5枚、その様にセレナは戦慄を覚えた様だ。

だが、これ『だけ』で戦慄を覚える様ではまだまだだぜ!

 

「更に『EMドクロバット・ジョーカー』を召喚!」

 

EMドクロバット・ジョーカー

ペンデュラム・効果モンスター

闇属性

魔法使い族

レベル 4

攻撃力 1800

 

「召喚したドクロバット・ジョーカーの効果発動!

デッキから2枚目のリザードローを手札に加えます!」

「フィールドが全て埋め尽くされて尚、手札が5枚…!?」

「さあ、俺が率いる魔人オーケストラの団員たちを紹介しましょう!

まずはファイア・マフライオとリザードローでオーバーレイ!2体のレベル3モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!ペンデュラムエクシーズ!魔人オーケストラの伊達男よ、今こそ戦場に軽快なリズムを刻め!『弦魔人ムズムズリズム』!」

 

弦魔人ムズムズリズム

エクシーズ・効果モンスター

風属性

悪魔族

ランク 3

攻撃力 1500

ORU 2

 

エクシーズ召喚の演出と共に出現したのは、俺と同じくギターを抱え、口と思われる部分には薔薇を咥えた悪魔、ムズムズリズム。

 

「次に、ドクロバット・ジョーカーとセカンドンキーでオーバーレイ!2体のレベル4モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!ペンデュラムエクシーズ!魔人オーケストラの女王よ、今こそ戦場に華麗なる音色を奏でよ!『竜魔人クィーンドラグーン』!」

 

竜魔人クィーンドラグーン

エクシーズ・効果モンスター

闇属性

ドラゴン族

ランク 4

攻撃力 2200

ORU 2

 

「更に、今出したクィーンドラグーンとシルバー・クロウを融合!

誇り高き銀狼よ。魔人オーケストラの女王と1つになりて新たな力を生み出さん!ペンデュラムコンタクト!出でよ、野獣の眼光りし獰猛なる龍!『ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!」

「コンタクト融合か!一美が使っているのを見てはいたが、まさかこの世界にもあったとはな…」

 

ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

融合・効果モンスター

地属性

ドラゴン族

レベル 8

攻撃力 3000

 

まだまだ展開は続くぞと言わんばかりに登場したクィーンドラグーンと、スタンバイしていたシルバー・クロウが重なろうとした瞬間に放たれた光、それが晴れた後に登場したビーストアイズの姿、というかコンタクト融合の様子に驚きの様子を見せたセレナ。

確かに珍しいよな、融合魔法を使わない『コンタクト』融合は、ランサーズで他に使っている奴は、今言っていた一美と雷牙位だからな。

 

「まだまだ行きますよ!速攻魔法『イリュージョン・バルーン』発動!」

 

イリュージョン・バルーン

速攻魔法

1:自分フィールドのモンスターが破壊されたターンに発動出来る。自分のデッキの上からカードを5枚めくる。その中から『EM』モンスター1体を選んで特殊召喚出来る。残りのカードはデッキに戻してシャッフルする。

 

「イリュージョン・バルーンの効果で、デッキの上からカードを5枚めくり…

この中から『EMラクダウン』を守備表示で特殊召喚します!」

 

EMラクダウン

ペンデュラム・効果モンスター

地属性

獣族

レベル 4

守備力 1800

 

「此処で、ラクダウンを特殊召喚した事で、手札の『EMヘルプリンセス』を守備表示で特殊召喚!」

 

EMヘルプリンセス

効果モンスター

闇属性

戦士族

レベル 4

守備力 1200

 

展開はまだ続く、と言わんばかりに出現した風船に乗って登場したラクダウンと、その背中に乗って登場した、手を模したステッキを持つ少女、ヘルプリンセス。

 

「そして、今だしたラクダウンとヘルプリンセスでオーバーレイ!2体のレベル4モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!魔人オーケストラの指揮者よ、今こそ戦場を平定し、己が指揮する音楽を届けよ!『交響魔人マエストローク』!」

 

交響魔人マエストローク

エクシーズ・効果モンスター

闇属性

悪魔族

ランク 4

攻撃力 1800

ORU 2

 

「い、1ターンで3回もエクシーズ召喚、それに加えてコンタクト融合まで…」

 

俺のフィールドに存在するムズムズリズムとビーストアイズ、そして今しがた登場したマエストロークの姿に唖然とした様子のセレナ。

まあ、此処までの事をやってのけないと、最高指揮官にはなれないからな。

 

「よし、バトルフェイズに入ります!

まずはビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで月光舞豹姫を攻撃!ヘルダイブバースト!」

「舞豹姫!?くっ!」

 

ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン 攻撃力 3000 VS 月光舞豹姫 攻撃力 2900

 

Serena LP 4000→3900

 

「モンスターを戦闘破壊した事でビーストアイズの効果発動!融合素材としたシルバー・クロウの元々の攻撃力、1800のバーンダメージを与えます!」

「なっ!?ぐあっ!?」

 

Serena LP 3900→2100

 

「続いてマエストロークでダイレクトアタック!」

「これ以上の攻撃は通さん!永続罠『リビングデッドの呼び声』発動!」

 

リビングデッドの呼び声

永続罠

1:自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動出来る。そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

 

セットカードはリビングデッドだったか、これで蘇生制限を満たしている舞豹姫を蘇生、攻撃を中断させて次のターンに、という算段だろうが…

 

「リビングデッドの呼び声の効果で、今破壊された舞豹姫を攻撃表示で蘇生する!」

「ならばそのままマエストロークで、舞豹姫を攻撃!」

「何っ!?攻撃力は舞豹姫の方が圧倒的に上の筈!」

「その瞬間ムズムズリズムのオーバーレイ・ユニットを1つ取り除いて効果発動!

マエストロークの攻撃力を倍にします!リズミカル・チャージ!」

「な、何!?」

「行け、マエストローク!ジェネラルソード!」

「ぐぁっ!?」

 

交響魔人マエストローク 攻撃力 1800→3600 VS 月光舞豹姫 攻撃力 2900

 

Serena LP 2100→1400

 

俺とムズムズリズムによる激しいギターデュオでノリに乗ったマエストロークの素早い剣撃が舞豹姫を捉えた。

よし、これでトドメだ!

 

「ムズムズリズムでダイレクトアタック!リズミックストリング!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

Serena LP 1400→-100 LOSE

 

WINNER Yuya

 

------------

 

「胸を借りる積りで当たって行ったが、強いな、遊矢。まさか後攻1ターンで決められるとは…」

「セレナも、中々良いプレイングしていたぜ。アドを考えて動き回りながらも、融合を2回も決めて、保険のリビングデッドもセット出来るんだからな」

「その保険を掛けても結局突破されたんだがな…」

 

俺の評価にジト眼で突っ込むセレナだが、でもランサーズの一員としてやっていける実力はある、今のデュエルで、俺はそう確信しているぜ。


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