【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~   作:不知火新夜

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特別編2_DifferentDimensionDemon

「まずは3体以上のリンク素材を用いてリンク召喚したスカルデットの効果発動!

手札の『DD魔導賢者ケプラー』を守備表示で特殊召喚!」

「フレームの下半分が緑色?それにテキスト枠も変わった形だが…?」

 

DD魔導賢者ケプラー

ペンデュラム・効果モンスター

闇属性

悪魔族

レベル 1

守備力 0

 

手始めに零児は、スカルデットの更なる効果によって、天文学者ヨハネス・ケプラーの名を冠した賢者らしき姿のモンスター――ケプラーを手札から呼び出し、

 

「特殊召喚したケプラーの効果発動!

デッキから永続魔法『地獄門の契約書』を手札に加え、そのまま発動!」

 

地獄門の契約書

永続魔法

『地獄門の契約書』の1の効果は1ターンに1度しか使用できない。

1:自分メインフェイズに発動出来る。デッキから『DD』モンスター1体を手札に加える。

2:自分スタンバイフェイズに発動する。自分は1000ダメージを受ける。

 

その効果で、DDデッキにおけるサーチエンジンである地獄門の契約書を持ち出した。

 

「今発動した地獄門の契約書の1つ目の効果発動!

デッキから『DDスワラル・スライム』を手札に加え、そのまま効果発動!

このカードは自らを含む融合素材を手札から墓地へ送る事で、DDDモンスターを融合召喚出来る!

この効果で僕はスワラル・スライムと2枚目のDDラミアを融合!未来に流される血よ、自在に形を変える神秘の渦に融け込み、真の王と生まれ変わらん!融合召喚、生誕せよ!『DDD烈火王テムジン』!」

「融合召喚だと!?一体何なんだそれは!?」

 

DDD烈火王テムジン

融合・効果モンスター

炎属性

悪魔族

レベル 6

攻撃力 2000

 

地獄門の契約書の効果によってサーチされたスワラル・スライム、その効果による融合召喚によって登場したテムジンの姿、というより融合召喚と言う概念自体聞いた事が無かったのか、融合召喚その物に驚きを見せた少年、先程ケプラーのカードフレームに疑問を抱いていた様子も踏まえると、この地域ではリンク召喚以外の、エクストラデッキからモンスターを呼び出す術が知られていない様だ。

 

「テムジンがスカルデットのリンク先に特殊召喚された事で、2体以上のリンク素材を用いてリンク召喚したスカルデットの効果発動!

テムジンの攻守をそれぞれ300アップさせる!」

 

DDD烈火王テムジン 攻撃力 2000→2300

          守備力 1500→1800

 

「次に地獄門の契約書を墓地へ送り、墓地のDDラミアの効果発動!

このカードを守備表示で蘇生する!」

「チューナーモンスター?ユニオンモンスターとかリバースモンスターみたいな物か?」

 

DDラミア

効果モンスター/チューナー

闇属性

悪魔族

レベル 1

守備力 1900

 

とはいえそんな反応は零児達にとってもう慣れた物、気にする事無く展開を進める。

2体以上のリンク素材を用いてリンク召喚されたスカルデットの強制効果によってテムジンのステータスが上昇した後、今度は既にサーチ効果を使った地獄門の契約書を破棄し、墓地に存在する2枚のラミア、その内の1枚を自己蘇生させた。

 

「僕はレベル8のトーチ・ゴーレムと、レベル1のケプラーに、今蘇生したレベル1のラミアをチューニング!未来に流される血よ、星を見定めし賢者と共に、偉大なる疾風の大王を永遠の責め苦から解放せよ!シンクロ召喚、生誕せよ!レベル10『DDD疾風大王エグゼクティブ・アレクサンダー』!」

「シンクロ召喚!?また訳の分からない召喚方法が…!」

 

DDD疾風大王エグゼクティブ・アレクサンダー

シンクロ・効果モンスター

風属性

悪魔族

レベル 10

攻撃力 3000

 

そのラミアをチューナーに、トーチ・ゴーレムとケプラーをそれ以外のシンクロ素材としたシンクロ召喚で登場したのは、DDデッキにおける大量展開コンビの一角であるアレクサンダーが、エグゼクティブ(上級管理職)の名と大王の称号を得て、より強大な力を得た姿。

 

「自らの効果で蘇生したラミアはフィールドを離れた時、除外される。

エグゼクティブ・アレクサンダーがスカルデットのリンク先に特殊召喚された事で、スカルデットの効果発動!

それにチェーン、自分以外のDDモンスターが特殊召喚された事で、テムジンの効果発動!対象は2体目のラミア!

まずはテムジンの効果で、対象となったラミアを守備表示で蘇生する!

次にスカルデットの効果で、エグゼクティブ・アレクサンダーの攻守をそれぞれ300アップさせる!」

 

DDD疾風大王エグゼクティブ・アレクサンダー 攻撃力 3000→3300

                      守備力 2500→2800

 

対峙する少年がシンクロ召喚に対して驚いた事は既に考慮していた為、気にせず自分の行動を進める零児、またも発動されたスカルデットの強制効果にチェーンさせてテムジンの蘇生効果を発動させ、自己蘇生した方では無いラミアを蘇生させた。

 

「僕はレベル6のテムジンに、今蘇生したレベル1のラミアをチューニング!未来に流される血よ、疾風の速さを得て新たな王の産声となれ!シンクロ召喚、生誕せよ!レベル7『DDD疾風王アレクサンダー』!」

 

DDD疾風王アレクサンダー

シンクロ・効果モンスター

風属性

悪魔族

レベル 7

攻撃力 2500

 

そのラミアと、蘇生効果を使ったテムジンによるシンクロ召喚で登場したのは、既にフィールドにいるエグゼクティブ・アレクサンダーの強化前の姿であるアレクサンダー。

強化前と強化後の2体が並び立つと言う、言葉にすると何ともシュールな光景が広がってはいるが、どちらかしか出してはいけないと言うルール効果や効果外テキスト等存在しない為、気にしてはいけない。

 

「アレクサンダーがスカルデットのリンク先に特殊召喚された事で、スカルデットの効果発動!

それにチェーン、自分以外のDDモンスターが特殊召喚された事で、エグゼクティブ・アレクサンダーの効果発動!対象は今シンクロ素材となったテムジン!

まずはエグゼクティブ・アレクサンダーの効果で、対象となったテムジンを守備表示で蘇生する!

次にスカルデットの効果でアレクサンダーの攻守をそれぞれ300アップさせる!」

 

DDD疾風王アレクサンダー 攻撃力 2500→2800

             守備力 2000→2300

DDD疾風大王エグゼクティブ・アレクサンダー 攻撃力 3300→6300

 

「攻撃力が6300に上がった!?」

「自らを含むDDDモンスターが3体以上フィールドに存在する時、エグゼクティブ・アレクサンダーの攻撃力は3000アップする!

自分以外のDDモンスターが特殊召喚された事で、アレクサンダーの効果発動!対象はラミア!

この効果で、ラミアを守備表示で蘇生させる!」

 

そんな2体のアレクサンダーの効果によって直ぐフィールドに戻って来た、アレクサンダーの素材であった2体。

見た感じはシュールでも、その蘇生効果の連鎖反応が強烈極まりないのは、テムジンアレクサンダーコンビで既に周知の通りであろう、その副次的な作用としてエグゼクティブ・アレクサンダーの攻撃力が凄まじい事になっているのを抜きにしても。

 

「続いて墓地のDDネクロ・スライムの効果発動!

このカードは自らを含む融合素材を墓地から除外する事で、DDDモンスターを融合召喚出来る!

この効果で僕はネクロ・スライムとDD魔導賢者トーマスを除外して融合!発明に長ける賢者よ、自在に形を変える神秘の渦に融け込み、偉大なる大王へと生まれ変わらん!融合召喚、生誕せよ!レベル8『DDD烈火大王エグゼクティブ・テムジン』!」

 

DDD烈火大王エグゼクティブ・テムジン

融合・効果モンスター

炎属性

悪魔族

レベル 8

攻撃力 2800

 

だがそれでも零児の展開は終わらない。

ネクロ・スライムの効果による融合召喚によって登場したのは、DDデッキにおける大量展開コンビの一角であるテムジンが、エグゼクティブ(上級管理職)の名と大王の称号を得て、より強大な力を得た姿。

これでテムジンとアレクサンダー共に、強化前と強化後の姿が其々並び立つという、シュールさが際立つ光景が広がる事になったが、やはり気にしたら負けであろう。

 

「エグゼクティブ・テムジンがスカルデットのリンク先に特殊召喚された事で、スカルデットの効果発動!

エグゼクティブ・テムジンの攻守をそれぞれ300アップさせる!」

 

DDD烈火大王エグゼクティブ・テムジン 攻撃力 2800→3100

                   守備力 2400→2700

 

「僕はレベル7のアレクサンダーに、レベル1のラミアをチューニング!その紅に染められし剣を掲げ、英雄達の屍を越えて行け!シンクロ召喚、生誕せよ!レベル8『DDD呪血王サイフリート』!」

 

DDD呪血王サイフリート

シンクロ・効果モンスター

闇属性

悪魔族

レベル 8

攻撃力 2800

 

「サイフリートがスカルデットのリンク先に特殊召喚された事で、スカルデットの効果発動!

それにチェーン、自分以外のDDモンスターが特殊召喚された事で、エグゼクティブ・テムジンの効果発動!対象は今シンクロ素材となったアレクサンダー!

まずはエグゼクティブ・テムジンの効果でアレクサンダーを攻撃表示で蘇生する!

次にスカルデットの効果でサイフリートの攻守をそれぞれ300アップさせる!」

 

DDD呪血王サイフリート 攻撃力 2800→3100

            守備力 2200→2500

 

そのエグゼクティブ・テムジンの効果によって蘇る、今シンクロ召喚されたサイフリートのシンクロ素材として墓地へ送られたアレクサンダー。

これで零児のフィールドには実に5体ものDDDモンスター、そしてその大量展開の枠を作り上げたスカルデットが居並ぶという、ジョークにしか思えない布陣が整った。

 

「このままターンエンド、と行きたい所だが…

もう少し動いておくか。僕は今出したサイフリートとエグゼクティブ・テムジンでオーバーレイ!2体のレベル8・DDモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!今此処に君臨せよ、全ての王をも統べる黒き超越神よ!エクシーズ召喚、現れよ!ランク8『DDD超死偉王ダークネス・ヘル・アーマゲドン』!」

「今度はエクシーズ召喚だと!?どれだけ意味不明な召喚方法を使う気だ…!」

 

DDD超死偉王ダークネス・ヘル・アーマゲドン

エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター

闇属性

悪魔族

ランク 8

攻撃力 3500

ORU 2

 

「ダークネス・ヘル・アーマゲドンがスカルデットのリンク先に特殊召喚された事で、スカルデットの効果発動!

それにチェーンして、エクシーズ召喚したダークネス・ヘル・アーマゲドンの効果発動!

まずはダークネス・ヘル・アーマゲドンの効果でエクストラデッキに表側表示で存在するケプラーを自身のオーバーレイ・ユニットにする!

次にスカルデットの効果でダークネス・ヘル・アーマゲドンの攻守をそれぞれ300アップさせる!」

 

DDD超死偉王ダークネス・ヘル・アーマゲドン 攻撃力 3500→3800

                      守備力 3000→3300

                      ORU 2→3

 

しかし、零児はこれで満足しなかった。

その効果から相手ターンにも睨みを効かせられるサイフリートを態々使ってまでエクシーズ召喚したのは、DDモンスターの頂点に君臨するヘル・アーマゲドンが、エクシーズの力を得た姿。

 

「まだ僕の展開は終わらない!墓地のスワラル・スライムを除外して効果発動!

手札のDDモンスターを特殊召喚する!現れ出でよ!神々の黄昏に審判を下す最高神!『DDD壊薙王アビス・ラグナロク』!」

 

DDD壊薙王アビス・ラグナロク

ペンデュラム・効果モンスター

闇属性

悪魔族

レベル 8

守備力 3000

 

「アビス・ラグナロクがスカルデットのリンク先に特殊召喚された事で、スカルデットの効果発動!

アビス・ラグナロクの攻守をそれぞれ300アップさせる!」

 

DDD壊薙王アビス・ラグナロク 守備力 3000→3300

               攻撃力 2200→2500

 

「そして速攻魔法『大欲の壺』発動!対象はネクロ・スライムとラミア、そしてスワラル・スライム!」

 

大欲な壺

速攻魔法

『大欲な壺』は1ターンに1枚しか発動出来ない。

1:除外されている自分及び相手のモンスターの中から合計3体を対象として発動出来る。そのモンスター3体を持ち主のデッキに加えてシャッフルする。その後、自分はデッキから1枚ドローする。

 

「僕はこの3体をメインデッキに戻し、シャッフルの後にドローする!

カードを3枚セットしてターンエンド!」

 

Reizi

LP 4000

手札 1

モンスター

1:DDD烈火王テムジン(守備表示)

2:DDD疾風王アレクサンダー(攻撃表示)

(3):DDD壊薙王アビス・ラグナロク(守備表示)

(4):DDD超死偉王ダークネス・ヘル・アーマゲドン(攻撃表示)

(5):DDD疾風大王エグゼクティブ・アレクサンダー(攻撃表示)

Ex2:鎖龍蛇―スカルデット

魔法・罠カード セット×3(2/3/4)

 

そして、墓地にあったスワラル・スライムの効果によって手札のアビス・ラグナロクを展開、しつこいと突っ込まれそうなほど発動されたスカルデットの強制効果の後に、除外されていた3枚のDDモンスターをデッキに戻しつつ手札交換を行った零児。

再び5体のDDDモンスターが居並んだ状態で、ペンデュラムゾーンを兼ねている両端以外の魔法・罠ゾーンを全て埋めてターンを明け渡した。

これが、零児が用いるDDデッキの、異世界を統べる英雄たちの底力…!


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