【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~ 作:不知火新夜
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「先攻はお譲りしますわ。貴方のデュエルタクティクス、私に見せて下さいませ」
「へぇい」
「あ、そうそう、適当にやって敗北、という選択肢を選ぶのなら覚悟なさいませ。先程貴方に絡みついたデュエルアンカーですがダメージ発生時、与えたダメージの大きさと電圧が比例した電流が流れる機能がオプションで設定出来るのですわ。もし一撃必殺級のダメージが通れば、その電圧は死刑執行具である電気椅子に匹敵しますわ。今言った様な敗退行為をなさられている様子なら…後は、分かりますわね?」
「わっ分かりまちた!」
「「デュエル!」」
先攻 Hachiman LP 4000 VS 後攻 Tiriel LP 4000
ソラトとサトシのデュエルが始まろうとしていた同時刻、デュエルアンカーの誤射(という名のワザと)が切っ掛けでこちらもデュエルする事となったティリエルと八幡、やる気充分なティリエルの一方、先攻を譲られた八幡の口調からはやる気の「や」の字も感じられなかったが、それを見逃す程ティリエルは甘くなく、デュエルアンカーのオプション機能を持ち出して本気を出す事を強要する。
とはいえデュエルアンカーから放出される電流の電圧は電気椅子並といっても、それで処刑する為には被執行者で閉回路(電流の流れが確立されている回路)を作り上げなければならず(実際に電気椅子はヘルメット上の電極を頭部に、足首にもう1つの電極をそれぞれ取り付ける事で作り上げている)、腕にしか電極が無く閉回路となっていない以上死に至る可能性はほぼ無いのだが、その字面のインパクトは大きく、八幡はカミカミになりながらも応じた。
「俺のターン。
魔法カード『プリマチュアー・フュージョン』」
プリマチュアー・フュージョン(オリジナルカード)
『プリマチュアー・フュージョン』の1の効果は1ターンに1度しか使用出来ない。
1:エクストラデッキから『
2:墓地のこのカードを除外して効果発動出来る。『GB』融合モンスターによって決められた融合素材モンスターを自分の墓地から除外し、その融合モンスター1体をエクストラデッキまた墓地から融合召喚する。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動出来ない。
「エクストラデッキから『GB―流氷の剣士ナイトスノウ』を墓地に送り、そのカードのレベルの半分以下のGBモンスター『GB―冥界の操舵手』を墓地に送る」
「フュージョンと名の付いた魔法に、複数枚もの墓地肥やし…
どうやら貴方のデッキ『GB』は、墓地肥やしを主戦術とした融合主体のデッキですわね?」
「そうですね」
その八幡が最初に発動した魔法の効果処理を見届け、ティリエルは八幡の
実際ティリエルの身近にも墓地のモンスターを用いた融合召喚を用いるデュエリストが、それによって登場する融合モンスターをエースとした存在がいる、それ故に即座に推理出来たのであろう。
「魔法カード『
二重融合(アニメオリジナルカード)
通常魔法
500ライフポイントを払って発動する。このターン、下記の効果を2回行う事が出来る。
●手札・自分フィールド上から、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
「手札の『GB―お化けのとみー
GB―お化け大王おばだいあ(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
水属性
アンデット族
レベル 5
守備力 2600
その後発動した融合魔法の1回目の効果によって呼び出したのは、雪だるまの様な身体で王冠を被った亡霊、おばだいあ。
「GB―お化けのとみー兄弟とGB―お化け大王おばだいあの効果発動。おばだいあの効果でデッキからGBを3枚墓地に送る。この効果で『
「『おろかな埋葬』3枚分と『死者蘇生』って、可愛い割にえげつない効果ですわね…」
「そうですね」
GB―お化けのとみー兄弟(オリジナルカード)
効果モンスター
水属性
アンデット族
レベル 3
守備力 1300
融合召喚されたおばだいあの、とんでもない爆アド振りに呆れる様に呟いたティリエルを他所に、緑色の体躯で海賊の様な恰好をした亡霊、とみー兄弟が墓地から蘇った。
尚、おばだいあの効果で墓地へ送られたモンスターは『GB―倦怠の呪術師ネグロレイジー』、『GB―スケルトンの砲撃手』、『GB―悪霊竜ガストドラゴン』、全て『亡霊』モンスターである。
「GB―お化けのとみー兄弟の効果。このカードが融合召喚の素材になって墓地に送られた場合、墓地からグランブルーを1枚手札に加える。デッドリーナイトメアを手札に。二重融合の効果で2回目の融合を行う。場のGB―お化けのとみー兄弟と手札のGB―デッドリーナイトメアで『GB―七海覇王ナイトミスト』を融合召喚」
GB―七海覇王ナイトミスト(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
水属性
アンデット族
レベル 7
攻撃力 2400
その後、既に発動していた融合魔法の2回目の効果によって呼び出したのは、如何にも海賊団のキャプテンだと言わんばかりの男、ナイトミスト。
「とみー兄弟の効果でネグロレイジーを手札に。
墓地のGB―冥界の操舵手の効果。1ターンに1度融合召喚に成功した時、墓地からこのカードを特殊召喚する」
GB―冥界の操舵手(オリジナルカード)
効果モンスター
水属性
アンデット族
レベル 1
守備力 0
更にナイトミストの登場に呼応するかのように、墓地から操舵手の様な服装をした亡霊が墓地から這い上がって来た。
「ナイトミストの効果。1ターンに1度、墓地からモンスターが特殊召喚した時にデッキから1枚ドローする。墓地のデッドリーナイトメアの効果。冥界の操舵手をリリースして墓地から特殊召喚する」
GB―デッドリーナイトメア(オリジナルカード)
効果モンスター
水属性
アンデット族
レベル 3
守備力 1000
その冥界の操舵手と入れ替わる形で蘇生したのは、軍馬の亡霊、デッドリーナイトメア。
「デッドリーナイトメアのもう1つの効果。このカードをナイトミストの装備カードにして攻撃力を1000アップする」
GB―七海覇王ナイトミスト 攻撃力 2400→3400
「カードを1枚伏せてターンエンド」
Hachiman
LP 3500
手札 2(うち1枚は『GB―倦怠の呪術師ネグロレイジー』)
モンスター GB―お化け大王おばだいあ(守備表示)
GB―七海覇王ナイトミスト(攻撃表示)
魔法・罠カード GB―デッドリーナイトメア(装備対象:GB―七海覇王ナイトミスト)
セット
「結構な展開力ですこと。では次は私の番ですわね。
私のターン!ドロー!
まずは『森羅の水先リーフ』を召喚!」
森羅の水先リーフ
効果モンスター
水属性
植物族
レベル 3
攻撃力 1500
後攻となったティリエルが最初に呼び出したのは、彼女のデッキにおいて重要な墓地肥やし要員、リーフ。
「召喚したリーフの効果を発動しますわ。
デッキの上から2枚めくって…
どちらも植物族モンスターでしたから、2枚とも墓地へ送りますわ。
墓地へ送られた『ダンディライオン』の効果発動!
私のフィールドに『綿毛トークン』2体を守備表示で特殊召喚!」
綿毛トークン
風属性
植物族
レベル 1
守備力 0
その墓地肥やし効果で墓地へと送られたダンディライオンの効果により、2体の綿毛トークンが出現した。
「同じく墓地へ送られていた『グローアップ・バルブ』の効果発動!
デッキの一番上を墓地へ送り、このカードを守備表示で蘇生しますわ!」
「とりあえずナイトミストの効果で1枚ドローする」
グローアップ・バルブ
効果モンスター/チューナー
地属性
植物族
レベル 1
守備力 100
次に登場したのは、長らく禁止カードに指定されていた自己再生能力持ちのチューナー、グローアップ・バルブ。
だが八幡も此処で、ナイトミストの効果でデッキからカードを1枚ドローした。
「私はレベル3のリーフと、レベル1の綿毛トークン2体に、レベル1のグローアップ・バルブをチューニング!地獄に咲き誇る野薔薇の女王よ、己が縄張りを荒す不届き者を排除しなさい!シンクロ召喚、レベル6!『ヘル・ブランブル』!」
ヘル・ブランブル
シンクロ・効果モンスター
光属性
植物族
レベル 6
攻撃力 2200
今しがた登場した4体のモンスターを用いてシンクロ召喚したのは、侮れないロック効果を持つヘル・ブランブル。
「1つ言って置きますわ。このヘル・ブランブルがフィールドにいる限り、お互いに手札から植物族ではないモンスターを召喚・特殊召喚するには、1体につき1000ライフポイントを払わないといけませんわ。ですが私のデッキには植物族モンスターしかありませんので、事実上コストを払うのは貴方のみ、となりますわね。
さて、まだまだ終わりませんわ。さっきのグローアップ・バルブの効果で墓地へ送られた『にん人』の効果を、手札の『薔薇
このカードを守備表示で蘇生しますわ!」
にん人
効果モンスター
闇属性
植物族
レベル 4
守備力 0
まだ終わらない、そう言いながらティリエルは自己再生能力を持ったにん人を蘇生させる。
「更にたった今墓地へ送られた薔薇恋人を除外して効果発動!
手札から『森羅の仙樹レギア』を攻撃表示で特殊召喚!」
森羅の仙樹レギア
効果モンスター
炎属性
植物族
レベル 8
攻撃力 2700
ティリエルの展開はまだまだ続く、薔薇恋人の効果で登場させたのは、森羅の最上級モンスターであり、森羅におけるドローソースであるレギア。
「レギアの効果発動!
デッキの一番上をめくって…
植物族モンスターでしたから、墓地へ送り、ドロー!
墓地へ送られた『森羅の姫芽君スプラウト』の効果発動!レベルは4ですわ。
それにチェーンして手札の『森羅の賢樹シャーマン』の効果発動!
まずはシャーマンの効果で、このカードを攻撃表示で特殊召喚!」
森羅の賢樹シャーマン
効果モンスター
風属性
植物族
レベル 7
攻撃力 2600
「次にスプラウトの効果で、このカードをレベル4モンスターとして守備表示で蘇生しますわ!」
森羅の姫芽君スプラウト
効果モンスター
光属性
植物族
レベル 1→4
守備力 100
レギアの効果で送られたスプラウトと、森羅モンスターが墓地へ送られた事で誘発されたシャーマンの効果がチェーンして発動され両者共に特殊召喚、ティリエルのフィールドはごった返して来た。
無論、そんな状況を活かさない手は無い。
「私はにん人とスプラウトでオーバーレイ!2体のレベル4モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れなさい、No.50!強大なる大砲を有した帆船よ、今こそ戦場に出航し、敵に壊滅的な打撃を与えなさい!『ブラック・コーン号』!」
No.50ブラック・コーン号
エクシーズ・効果モンスター
闇属性
植物族
ランク 4
攻撃力 2100
ORU 2
「ブラック・コーン号のオーバーレイ・ユニットを1つ取り除いて効果発動!
おばだいあを墓地へ送り、貴方に1000ダメージを与えますわ!」
Hachiman LP 3500→2500
その内、レベル4となっているにん人とスプラウトをエクシーズ素材としてブラック・コーン号をエクシーズ召喚、その効果でおばだいあを墓地へ送りつつ1000ポイントのバーンダメージを八幡に与える。
「そしてシャーマンの効果発動!
デッキの一番上をめくり…
植物族モンスターですから墓地へ送りますわ。
墓地へ送られた『森羅の影胞子ストール』の効果発動!
装備カードとなっているデッドリーナイトメアを破壊しますわ」
GB―七海覇王ナイトミスト 攻撃力 3400→2400
そしてシャーマンの効果で墓地へ送られたストールによって、ナイトミストに装備されていたデッドリーナイトメアは破壊され、その攻撃力は2400となった。
「それではバトルフェイズに入りますわ!
シャーマンでナイトミストを攻撃!」
「手札の『GB―お化けのちゃっぴー』の効果。このカードを墓地に送り攻撃を無効にする。その後デッキからグランブルー1体を墓地に送る」
そのままシャーマンの攻撃でナイトミストが破壊される、そう思われたが、八幡の手札から飛び出した海賊姿の幽霊が身代わりとなった。
「ならば次はレギアでナイトミストを攻撃!」
「『リビングデッドの呼び声』を発動」
リビングデッドの呼び声
永続罠
1:自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動出来る。そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。
「墓地から『GB―スケルトンの砲撃手』を特殊召喚。このカードが場に出た時にこのカードに亡霊カウンターを1つ置く」
GB―スケルトンの砲撃手(オリジナルカード)
効果モンスター/亡霊
水属性
アンデット族
レベル 4
攻撃力 1200
GB―スケルトンの砲撃手 亡霊カウンター 0→1
「また、このカードが墓地から特殊召喚に成功した場合、相手フィールドのカードを1枚破壊する。レギアを破壊。更にこのカードに亡霊カウンターが乗っている場合1枚ドローする」
「なっ!?まさかナイトミストを残されるとは…!」
だがティリエルのフィールドにはモンスターが残っている、その1体であるレギアが追撃しようとしたが、墓地から這い上がって来た骸骨の砲撃手が自らの大砲でレギアを砲撃、これによってナイトミストを突破出来るモンスターはいなくなった。
「仕方ありません、此処は少しでもダメージを与えますわ!ヘル・ブランブルでスケルトンの砲撃手を攻撃!」
ヘル・ブランブル 攻撃力 2200 VS GB―スケルトンの砲撃手 攻撃力 1200
Hachiman LP 2500→1500
「私はこのままターンエンドですわ」
Tiriel
LP 4000
手札 3
モンスター ヘル・ブランブル(攻撃表示)
No.50ブラック・コーン号(守備表示)
森羅の賢樹シャーマン(攻撃表示)
魔法・罠カード なし
「ドロー。
『融合』を発動」
融合
通常魔法
1:自分の手札・フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
「手札のネグロレイジーとピスケガレオンで『GB―夜霧の吸血姫ナイトローゼ』を融合召喚」
GB―夜霧の吸血姫ナイトローゼ(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
水属性
アンデット族
レベル 7
攻撃力 2500
八幡のターンとなり、彼は早速、海賊の女キャプテンと言わんばかりの姿をした吸血鬼、ナイトローゼを融合召喚した。
「墓地の冥界の操舵手の効果でこのカードを墓地から特殊召喚して、ナイトミストの効果で1枚ドロー。
墓地の『GB―流氷の剣士ナイトスノウ』の効果、フィールドのGB融合モンスターを含むカードを墓地へ送り、このカードを融合召喚する。俺はナイトミストと冥界の操舵手を墓地に送り『GB―流氷の剣士ナイトスノウ』を融合召喚」
「墓地から融合召喚ですって!?墓地のモンスターを素材に使う融合召喚は聞いた事がありますが…」
GB―流氷の剣士ナイトスノウ(オリジナルカード)
融合・効果モンスター
水属性
アンデット族
レベル 6
攻撃力 2300
ティリエルが驚くのも無理は無い、融合召喚は普通、エクストラデッキの融合モンスターを呼び出す為の手段であって、墓地の融合モンスターを蘇生する手段では無いからだ(『再融合』も実態は普通の蘇生である)。
だが今しがた出て来た、寒々とした雰囲気を纏わせる剣士ナイトスノウはそれを行う能力を有する、彼は先程の魔法カードでエクストラデッキから直接墓地へ送られはした、つまり蘇生制限を満たしていなかったのだが、今の特殊召喚は融合召喚である為、そんな物は関係ない。
「ナイトミストの効果、このカードが融合召喚の素材になった時に墓地からGB2体を特殊召喚する。『GB―悪霊竜ガストドラゴン』と『GB―倦怠の呪術師ネグロレイジー』を特殊召喚。この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は1000アップし、エンドフェイズに破壊する」
GB―悪霊竜ガストドラゴン(オリジナルカード)
効果モンスター/亡霊
水属性
アンデット族
レベル 8
攻撃力 2600→3600
GB―倦怠の呪術師ネグロレイジー(オリジナルカード)
効果モンスター/亡霊
水属性
アンデット族
レベル 4
攻撃力 1400→2400
「更にこの2体の特殊召喚に成功した事でこの2体に亡霊カウンターを乗せる」
GB―悪霊竜ガストドラゴン 亡霊カウンター 0→1
GB―倦怠の呪術師ネグロレイジー 亡霊カウンター 0→1
八幡の展開は止まらない、融合素材となったナイトミストの効果で、竜が悪霊と化した姿、ガストドラゴンと、一見人の様に見えるがその実、所々異形である事を知らしめる器官を有する呪術師ネグロレイジーが姿を現した。
「ネグロレイジーの効果、このカードが場に出た時、フィールドにナイトローゼが存在するなら墓地からモンスター1体を特殊召喚出来る。墓地からGB―スケルトンの砲撃手を特殊召喚。更にこの効果を使用したターン攻撃力を200アップする。そしてスケルトンの砲撃手の特殊召喚に成功した事で2つの効果が発動。このカードに亡霊カウンターを1つ置き、森羅の賢樹シャーマンを破壊、亡霊カウンターが乗っているため1枚ドロー」
GB―倦怠の呪術師ネグロレイジー 攻撃力 2400→2600
GB―スケルトンの砲撃手 亡霊カウンター 0→1
更にそのネグロレイジーの効果によって、先程戦闘破壊されたスケルトンの砲撃手も蘇生、その砲撃で今度はシャーマンが木っ端微塵となった。
「スケルトンの砲撃手を墓地に送りGB―デッドリーナイトメアを特殊召喚し、ナイトローゼに装備」
GB―夜霧の吸血姫ナイトローゼ 攻撃力 2500→3500
「ナイトローゼの効果、1ターンに1度、墓地からGB―七海覇王ナイトミストを特殊召喚。この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力をエンドフェイズまで200アップする」
「な、何とも凄まじい展開力ですわね。やはり異世界のデュエリストとの、未知のデッキとのデュエルは面白いですわね」
GB―七海覇王ナイトミスト 攻撃力 2400→2600
そしてナイトローゼの効果により、先程融合素材となったナイトミストが蘇生し、これで八幡のフィールドには上限である5体のモンスター、その全てがヘル・ブランブルの攻撃力を上回っている。
その圧倒的な展開力に、ティリエルはむしろ感心していた。
「バトル、ネグロレイジーでブラック・コーン号に攻撃」
GB―倦怠の呪術師ネグロレイジー 攻撃力 2600 VS No.50ブラック・コーン号 守備力 1500
「ガストドラゴンでヘル・ブランブルに攻撃、ガストドラゴンの効果、攻撃時デッキの上から2枚墓地に送り攻撃力を300アップ、亡霊カウンターが乗っているなら更に500アップする」
GB―悪霊竜ガストドラゴン 攻撃力 3600→4400 VS ヘル・ブランブル 攻撃力 2200
Tiriel LP 4000→1800
「ナイトローゼでダイレクトアタック」
「参りました、素晴らしいデュエルタクティクスでしたわ」
Tiriel LP 1800→-1700 LOSE
WINNER Hachiman
「はい、これで取れましたわ。今回は私達とデュエルして頂き、ありがとうございました。GB、何とも面白いデッキですわね」
デュエルが終わり、八幡の腕に絡みついていたデュエルアンカーが外れた事を確認したティリエルは、八幡にデュエルの礼を言う。
『お疲れ、ティリエル。サトシさんの
「へぇ、それは有意義でしたわね、お兄様」
其処に、ほぼ同時刻にデュエルを終わらせていたソラトがやってきて、ティリエルとたった今行われたデュエルの感想を交わしていた。
『さて皆さん、遊矢さん達の所へ戻りましょうか、ん…?』
「あれ、遊矢さん達の姿が見えませんわね、何処か出掛けられたのかしら…?」
その後、遊矢達の所に戻ろうと提案しようとしたソラトだったが、観客席の異変に気付き、ティリエルも同様に気付いた。
先程まで観客席にいた筈の遊矢達がいないのだ。
彼らは何処へ行ったのか…