【FAIRY TAIL】竜と人の子~雪の滅竜魔導士~   作:折式神

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第5話 一難去ってまた一難

 初仕事が終わりマグノリアに戻ったその日のうちに家を探すことにした。ミラが探してくれていたらしく、ルーシィの家よりは高いが、気に入ったのでそこに住むことにした。

 

「欲を言えば……一部屋じゃなくて、この広さを2等分くらいがよかったな」

 

 一人で呟きながら、クローゼットをあける。同じような服ばかりだが、オシャレに興味がないわけでもない。けど、面倒という気持ちが大きい。持ってきた服もとりあえずの物ばかり。今まで買う場所もなかったし、別にいいだろう。

 

 

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 ギルドに行くとルーシィとナツがもめていた。「チームは解消」とか「金髪なら誰でもよかった」とか……前に行った仕事のことで揉めたのだろうか。というか、ナツとルーシィ。それとハッピーでチーム組んでたのか。どうせなら、私も誘って欲しかった。

 

「あら、ステラじゃない。家は気に入った?」

「いい感じですよ。私一人だと少し大きいかもしれませんが」

 

 ミラに声をかけられてカウンターのほうへ向かう。いつの間にかナツとグレイが喧嘩して、ルーシィが男に口説かれている。

 

「気に入ってもらえてよかったわ」

「初仕事が上々でしたから。必要なもの揃えて、あとは貯金してます」

「いいなーステラ。あたしなんて初仕事がタダ働きだったのよ。嫌になっちゃうわ」

 

 いつの間にか隣にルーシィが座っていた。

 

「ナツってば酷いのよ。そもそも今回の依頼も金髪なら誰でも良かったようなもので、報酬は貰わないとかいいだしてさ」

「……なんか、聞かなくても悲惨なのがわかる気がする」

 

 なら次はルーシィと一緒に仕事をしてみようかな。そう決めて声をかけようとした瞬間。さっきルーシィを口説こうとした男が戻ってきた。とても慌てているが、何かあったのだろうか?

 

「あら、どうしたのロキ?」

「え……エルザが帰ってきた!」

「「……何ッ!?」」

 

 そのロキの言葉を聞いて、ギルドが一斉にざわついた。何者なのだろう。エルザって。そしてすぐに、ズシン……ズシンという妙な足音が聴こえてきた。

 ギルドの入り口には大きな角を担いだ女性がいた。自分の何十倍もある角を軽々と担いでいる。

「マスターはおられるか?」

「今は定例会よ」

「そうか」

 

 緋色の髪に鎧。だけど、皆がざわつくほど見た目がゴツいとか恐いといった印象はない。むしろモデルもできそうなくらい美人でスタイルもいい。逆にそんな体型であの角を持ってきたことが恐いとは思う。

 

「お前たち、また問題を起こしているそうだな。マスターが許しても、私が許さんぞ」

 

 皆が一瞬ビクッとした。次の瞬間にはマシンガンのような勢いで皆に言葉が飛んでいた。「カナ……なんて格好で飲んでいる」「ビジター、踊りなら外でやれ」「ワカバ、吸い殻が落ちているぞ」「ナブ……相変わらず依頼板(リクエストボード)の前で仕事もせずにうろうろしているのか」と、バシバシと注意していく。それだけ言って「今日ところは何も言わないでおいてやる」と言ったのだ。あれだけ散々言ったあとに……だ。

 

「ところで、ナツとグレイはいるか?」

「あいさー」

 

 視線の先にいたナツとグレイはガッチリと肩を組んでいた。汗だくになりながら。ミラ曰く、ナツはエルザに喧嘩を挑んでボコボコに。グレイは裸で歩いていてボコボコに。そして、ロキも口説こうとして半殺しにされたらしい。それだけで、エルザがとんでもない人だということはよくわかった。

 

「グレイ……闇ギルドを相手にしたそうじゃないか……」

「……なんで知ってるんだよ」

 

 グレイの顔が見るからに青くなっていく。マスターのときはそんな顔しなかった。というか、マスターは怒らなかった。まあ、依頼書に盗賊団と書かれていたから仕方ないということにしてくれたのだ。

 

「待ってください」

 

 そのことを説明しようと話に割って入る。グレイがこっちを見ながら全力で首を横に振っている。だけど、こっちに視線がきてしまった以上は続けるしかない。

 

「現地についてから敵が闇ギルドだと知ったんです」

「……ギルドの掟は知っているんだろうな」

「ギルド同士の抗争が禁止されているのは聞いていました。それでも必要なことだったんです」

 

 間違ったことだろうと、困っている人を放っておくことはできなかった。それで怒られて済むなら仕方のないことだ。

 

「エルザ、もうマスターからお叱りを受けてるからそのへんにしてあげて」

「……仕方ないな」

 

 ミラさんの言葉のおかげで助かった。終始ずっとガタガタと震えているナツとグレイを見ていると、自分の身に何が起きるところだったのか少しゾッとする。

 

「仕事先で妙な話を聞いてな。明日出発するがナツとグレイ、ステラにもきてもらいたい」

「え?」

 

 またギルドがざわつく。エルザが人を誘うことは珍しいらしい。と周りが戸惑っていると、グレイが私に向かって全力で首を上下させている。了解しろ。という意図だろう。

 

「わかりました。私でよければ……」

「ナツとグレイもいいな?」

「あ、ああ……」

「あいさー……」

 

 この流れでわかったこと。エルザには絶対服従ということだ。詳しい説明は明日の移動中にするとのこと。必然的に仕事には行けなくなってしまう。

 エルザがギルドを出ると、皆、緊張の紐がとけて一斉にぐったりしていた。

 

「ヘビに睨まれたカエルのみたいね……というか、さっきのナツの返事。ハッピーみたいで笑いそうになったんだけど……」

 

 全く関心の向かなかったルーシィがそんなことを言うので笑いそうになる。とにかく、今日は帰ろう。こんなことなら、今日はギルドに来るんじゃなかったかな。

 

 

 

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「くそっ……よりにもよって何でこんな面子なんだ……」

「嫌なら来るな。あとでエルザにボコられちまえ」

 

 次の日の朝。駅では既にナツとグレイが睨み合いをしていた。……ルーシィもいる。

 

「あれ、ルーシィも行くの?」

「ミラさんに頼まれたのよ。あの二人が心配だってね」

 

 もちろんルーシィが指を指した先にいた二人とはナツとグレイだ。

 「またせたか」という声がした。振り向くとエルザが半端ない量の荷物を運んでいる。よこでルーシィが突っ込んでるし。

 

「ん……君は……」

「初めまして、新人のルーシィといいます。ミラさんに頼まれて一緒に同行することになりました」

「今回は危険な橋を渡ることになりそうだが、君の活躍ぶりなら大丈夫だろう」

 

 あー……ナツとグレイが一緒だから危険だろうとは思っていたけど。

 

「エルザ、今回はついていってやるが条件がある。帰ったらオレと勝負しろ」

 

 ナツのその発言に、一瞬で場が凍りつく。グレイの焦り方が尋常じゃない。エルザは「なんなら、グレイ。お前も勝負するか?」なんて言っている。もちろん横に首を振るグレイ。

 

「君はどうだ?」

「……へ? 私?」

 

 私の方にエルザの視線がぶつかる。いや、確かにどれくらい強いのか知りたいとは思ったけど、まさか顔に出ていた? そんな馬鹿な。

 

「遠慮しておきます」

 

 グレイの焦り方からやめておくことにした。ナツは無鉄砲だから、あてにしてはいけないだろうし。 

 

 

 

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「気持ち悪い……」

「ナツ、大丈夫? 寝てたら?」

 

 列車の席は4人組が左右に2つずつで向かい合うような造りだったので私の横にハッピー。そして前にナツ。隣の席にグレイたちが座っている。

 

「仕方ないな。ナツ、私の横に来い」

 

 エルザが自分の横にナツを呼ぶ。隣に座っていたルーシィはそそくさとグレイの隣に移動した。

 「ふんっ」という声とともにエルザのパンチがナツの腹に直撃し、出しちゃいけないような音が響き渡る。

 これで楽になるだろう。と、気絶したナツを放置していた。荒療治にもほどがある。ほら、ルーシィとグレイも唖然としてる。

 

「さて、そろそろ本題に入ろうか」

 

 気絶したナツをよそに、ようやく今回の目的が話されることになった。

 

「帰りによった酒場で、少々気になる連中がいてな――」

 

 

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「……簡潔にすると、ララバイという封印された魔法を、闇ギルドの鉄の森(アイゼンヴァルト)が狙っている。大事(おおごと)になる前にそこに乗り込むってこと?」

「そういうことだ。だから、まずはこの町で情報を集めるんだ」

「面白そうじゃねえか」

 

 キョロキョロと周りを見渡すルーシィ。しばらくして、「あ!」と声をもらした。

 

「ナツがいない!」

 

 話に夢中で、一番置いてきてはいけない人を置いてきてしまった。

 

 

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 色々とおかしかった。ステラ以外のみんながいない。ステラはステラで、なぜか自分の膝の上に頭を置いてすやすやと寝ているし。だけど、気持ち悪すぎて、ナツには起こす元気もなかった。

 そんなとき、いきなり顔面に蹴りを食らった。妖精(ハエ)だの何だの、妖精の尻尾(フェアリーテイル)をバカにすることばかり言っている。

 殴ってやろうとしたが、気持ち悪くて魔法もまともに使えず、かえって殴られてしまった。

 

「ナツに何するんだ!」

 

 そのタイミングでステラの意識が戻った。いきなり目の前でナツが殴られていたから、反射的に相手を殴り返していた。

 

「わっ!?」

 

 列車が急停止したので、バランスを崩してステラはナツに倒れててしまった。そのときの二人の目の前に、妙な笛が転がってきていた。

 

「「ん?」」

 

 気持ち悪い笛だと二人は思った。ドクロがついていて、なんだか禍々しい。相手はそれを見られて相当焦っている。

 

「火竜の鉄拳!」

 

 しかし、そんなことはお構いなしに、ナツがそいつを殴り飛ばす。酔ってなければ、どうってことない相手なのだ。

 

「き、貴様らッ!」

「先に手をだしたのはそっちだ。誰だか知らないけど――ナツ?」

「気持ち悪っ……」

 

 どれだけ乗り物酔いに敏感なんだと突っ込みたくなるくらいに、少し動き始めただけで、ナツが酔い始めていた。

 

鉄の森(アイゼンヴァルト)に手を出してタダで済むと思うなよ!」

「うるさい! 次に会うときは必ず仕返しさせてもらうからな!」

 

 ナツを掴んで窓から飛び降りる。翼を造って、ふっ飛ばされないようにバランスを保つ。

 

「大丈夫、ナツ?」

「あの野郎、さんざん妖精の尻尾(フェアリーテイル)をバカにしやがって! 次あったらただじゃおかねえ!」

 

 そういえば、みんなどこに行ったのだろう。と、周りを見渡していると、なんか乗り物に乗ってみんな来た。

 

「酷えよ! みんなして置いていくなんてよ!」

「ごめんねー、ナツー」

 

 そういえば、何で私は寝ていたのか。……ハッピーに貰った飲み物を飲んでから……

 

「……ハッピー?」

「違うよ! おいらナツの為に酔い止めの薬と睡眠薬を間違えて貰ったんだ」

「それを私に飲ませてる時点でおかしいから! 違う薬ってわかってる時点で確信犯だな貴様!」

 

 まあ、無事でよかった。と、エルザは言っているが全然よくなかった。何が狙いだこの(悪魔)。今すぐに凍りつかせてやろうか。

 

「列車で変なのに絡まれるしよォ……なんだっけ、アイツ」

「えーっと……アイゼン……バルト?」

「ああ、そんな感じだった」

 

 ん? アイゼンバルト? あれ、どっかで聞いたような……あ。

 

「って、そいつらの事を探すって話だったんだよナツ!」

「知らねえよ! そんなの初めて聞いたぞ!」

 

 バカものぉ! という声とともにナツがエルザに叩き飛ばされた。「なぜ私の話を聞かなかったのだ!」と怒っている。……あれ? 元を辿ると、エルザがナツを気絶させてたような。

 

「まあ、いい。とにかく追うぞ。そいつの特徴は?」

「なんか地味な奴だったなぁ……」

「そういえば、なんか気持ち悪い笛を持ってなかった? ほら、ドクロで、なんか禍々しい感じの」

 

 あの笛を見た時、妙に引っかかるものを感じた。心の奥底から、何かが湧き出るような――

 

「――それが呪歌(ララバイ)よ。"死"の魔法」

「呪歌? なんだよそれ」

「禁止されている魔法の1つに、呪殺があるでしょ?」

「ああ、その対象を"死"に至らせる魔法か」

呪歌(ララバイ)はもっと恐ろしいの」

 

 ルーシィも本でしか読んだことがないそうだが、その魔法は聴いた者のすべてを死に至らせる"集団呪殺魔法"だと。そんなものが闇ギルドである鉄の森(アイゼンヴァルト)に渡ってしまったのだ。とにかく、いそいで列車を追いかけることにした。

 

 

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 次の駅で、大勢の人と軍隊がごった返していた。だが、列車は既に駅にはない。

 

「……あいつら、列車を占拠したのか」

「ってことは、目的地は駅がある場所ということ?」

 

 列車なら、線路の上しか走れないが、その分スピードはある。急ぐ必要があるのか、それとも、これから起こす事件の火種ということか。

 

「とにかく飛ばすぞ。しっかり捕まっておけ」

 

 「落としてくれぇ……」と嘆くナツの背中をさすってあげる。ほんと、見ていて可哀想になる。もうこれ戦力外だよ。休ませてあげたほうがいいって。

 

 

 

/

 

 

 

 オシバナ駅。どうもここに奴らはいるようだ。脱線事故により立ち入り禁止と言っているが、嘘だ。というのは野次馬の中でもわかっている人がいるようだ。

 それにしても人が邪魔だ。この中を突っ切るのは時間がかかる。

 

「私、先に行って様子を見てきます」

「頼んだぞ」

 

 人の上を飛んで駅の中へと入る。駅員に止まるよう言われたが、そんな悠長なことはしていられない。

 中を進んでいると、突入したであろう軍隊が倒れている。魔道士相手に軍隊では、何であれ歯が立たないらしい。纏まっていない闇ギルドの連中にすら負けていたから、期待はしていない。ホームに出ると列車でナツに絡んでいた男も含めて大勢いた。鉄の森だろう。

 

妖精(ハエ)はお前だけか」

「だったら何? お前らの目的は……いいや、ここで止めれば終わるんだし」

「まあ、待てよ。せっかくだ、クイズでもしよう」

 

 一人の男が「駅にはなにがある?」と聞きながら宙に浮く。列車……いや、既にこいつらがおさえている。それなら、他にあるもの? わからない。

 「残念、答えはコイツだ」と、コンコンッとスピーカーを叩いている。こいつらは呪歌を放送するつもりらしい。だが、何のために……いや、まさか……

 

「ここに集まっている人を殺す気か!? そんなことして、何になる!」

「報復さ! 権利を奪われた者から、何も知らずに平和に暮らして権利を振りかざすバカどもにな!」

「自分たちで勝手に権利を捨てたんだろ、何を今更」

「そうさ!  俺達が欲するのは権力! 権力があれば過去を清算して未来を作ることもできる!」

 

 ズドン、と背中に衝撃がはしって飛ばされる。……話に熱くなりすぎて、不意打ちに気づけなかった。敵の一人に拘束されて動けない。

 自分の甘さに反吐が出そうだ。話をするだけ無駄だとわかっているなら、さっさと片付ければよかった。

 笑いながら笛を持った男は飛び去っていった。

 

「ぐ……くそっ!」

「なかなか、可愛い娘じゃないか。売っぱらっちまえばいい金に――」

「「邪魔だ! どけッ!」」

 

 横槍を入れるような形でナツとグレイが突っ込んできた。私を拘束していた男がふっ飛ばされて、さらに多くの人をふっ飛ばしていた。

 

「大丈夫?」

「ごめん、助かったよ」

 

 ルーシィが手を貸してくれた。お礼を言いつつ立ち上がる。少し痛むが支障はない。

 

「笛を持った男に逃げられた。こいつらの目的は呪歌を放送して、集まった人々を殺すつもりみたい」

「すまない、一人で任せた私の過信だ。ナツ! グレイ!  エリゴールを追え!」

「「何でオレたちが!」」

「行くんだ」

「「あいさー!」」

 

 威圧でエルザは二人を説得した。

 

「ち、あいつには借りがある!」

「エリゴールさんのとこには行かせねぇよ!」

 

 その後を追うように鉄の森からも強そうな二人が魔法で姿を消して行った。

 

「こっちのほうが楽しそうなのに真面目だねぇ……」

「女三人とはナメられたな」

「脱がせちまおう」

「妖精の脱衣ショーか! たまんねぇな!」

 

 さっきから好き放題言われている。不意打ちで私もキレてるが、ここまで嘗められて余計に腹が立つ。

 

「貴様ら、それ以上妖精の尻尾(フェアリーテイル)を侮辱してみろ。明日は無いぞ」

 

 エルザも相当お怒りだ。どこからともなく剣を取り出して構えている。ハッピー曰く「換装」という魔法らしい。

 どうせなら、と。私も刀を造る。……既にエルザは敵陣に斬り込んでいた。私も敵陣に突っ込むが、エルザが処理するスピードには追いつけそうもない。いつの間にか双剣に……もう斧になってる。

 

「雪竜の咆哮!」

 

 懲りずに後ろに回り込んできた敵をふっ飛ばす。そもそも、冷静に戦えばこんな奴ら敵じゃない。初仕事の敵より魔法が使える奴こそ多いが、当たっても怪我を負うようなものでもなかった。

 

「やるじゃないか、ステラ」

「いえ、エルザさんには負けます」

「エルザでいい、敬語も無しだ」

 

 まあ、こうして話す余裕もあるのだが、数が多い。一向に減る気配がない。

 

「面倒だ。一掃する」

 

 エルザのその声とともに鎧がはがれていく。これは離れたほうがいいかと思い、ルーシィとハッピーがいる位置にまで後退する。あれは「騎士(ザ・ナイト)」といい。普通は武器だけを換えて戦うところを、エルザは自身の能力を上げる鎧にも換えて戦うそうだ。

 そんなハッピーの解説を聞いている間に、剣が舞って次々と敵を倒していく。「コイツ、妖精女王(ティターニア)だ!」と一人の男が怯えて逃げ出す。

 

「逃がすな、白狐!」

 

 逃げた男に噛みつく寸前で、壁の中に潜ってしまった。魔法を解いて、残った敵の殲滅に切り替える。

 あっという間に片付いた。しかし、逃げた敵を追わないと。エリゴールは特に。

 

「二人は逃げた男を探してくれエリゴールのところに向かう可能性もある」

「エルザは?」

「私はこいつらに色々と聞いてみるさ」

 

 そう言って、エルザは気絶していた鉄の森の奴を叩き起こして威圧していた。まあ、私やルーシィが凄むより、圧倒的にエルザのほうが怖いから効果的だろう。

 

 


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