いじめ?俺には関係無いな   作:超P

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本編とは関係のない話をします。

作者は最近、書いてばかりで他の方の作品を読んでません。
そしてホームも見ていません。

あげて一週間も経ってないこの作品はとてもいい評価を受けています。





推薦されてた





驚きのあまり本当に悲鳴をあげました。えぇ、盛大にね。
狐様。推薦、ありがとうございます。

これからも頑張って書こうと思います。


辛くないか、だと?

ある日

 

 

「………次は確か」

 

 

国語だ。

 

そう思い机の中から教科書とノートを取り出す。

 

出てきた教科書にはカッターナイフで切りつけられた痕があった。

ノートもボロボロで使い物にならない。

 

 

「…………ふぅ」

 

 

少し短めの溜息を吐き出し、それらを机の中にしまい込む。

 

 

(………おそらく原因は嫉妬)

 

 

先程、佐藤は呼び出されていた。

あれはおそらく告白だろう。

あのルックスだ、小学生なら簡単に惚れちまうだろうよ。

そしてこれをやったのは前田か?

一番顕著に嫉妬してたもんな、あいつ。

 

 

問題はこれを佐藤が見たらどうなるか、だ。

 

 

(普通ならいじめられていると考えて親身に考えてくれるだろう。………………だがもし、『原因が自分への恋心が嫉妬に変わった物』と知ったらあいつは自分を責める……………それだけは)

 

 

 

 

 

 

止めなきゃならない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国語の時間

 

 

「達也ー、教科書の56Pを開けー」

 

「忘れましたので廊下に立ってます」スチャ

 

「なにぃ?仕方ないな………佐藤、見せてやってくれ。廊下には行かんでいい」ガシッ

 

「分かりました妻夫木先生」

 

(いらんことをいうな妻夫木!)

 

『はい、どーぞ』かきかき

 

『悪い、恩にきる』かきかき

 

「……………」ギリッ

 

(こいつが気づきませんようにこいつが気づきませんように)

 

 

 

 

 

 

 

 

給食

 

 

「……………今度は箸ね」

 

 

箸 ボロボロ

 

 

「達也?どうかした?」

 

「⁉︎…………」ぶんぶんぶんぶん!

 

「………何か隠してる?」

 

『給食を取りに行こう』かきかき

 

「………ふぅん、いいよ」

 

(心臓に悪い。…………スプーンをつかうか)

 

「……………これ、ゼリーあげるね」ひょい

 

『ありがとよ』かきかき

 

「ううん。僕、このゼリー好きじゃないから」テレッ

 

「……………」ギリッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休み トイレ

 

 

おいおい、小便器は満員かよ。

これじゃ大便器に行くしかねぇじゃねーか。

…………面倒くせぇ。

 

 

「……………はぁ」

 

 

耳を塞いで、目を瞑って………………

 

 

 

 

 

 

バシャ!

 

 

 

 

 

「………………意外に冷たいな」ビショビショ

 

『あっはっはっは!』

 

『ププッwww』

 

『くっせぇなぁ!www誰か糞してんぞ!www』

 

(してねーのに臭うって事はお前の鼻ん中は糞が詰まってんのか?)

 

『バーカwwwバーカwww』

 

『アーホwwwアーホwww』

 

(バカときたらアホがよく出てくるのはなんでだろーな?)ふきふき

 

『がっこーくんな!』タッタッタッ

 

『邪魔だバーカwww』タッタッタッ

 

『死んじまえ!』タッタッタッ

 

 

足音が遠くなっていったので、トイレの個室から出る。

トイレの中は使ったままのバケツや走っていった時に突っかかったのであろうモップなどが散乱していた。

 

 

(これじゃ誰か虐めたって言ってるようなもんだろ。片付けてから素知らぬふりしてりゃいいんだよ)

 

 

散乱した物を元の位置に戻し、水切りで水を履いてからトイレを出る。

 

 

 

「あ」

 

(あ)

 

「…………何その水」

 

(最っ悪のタイミングじゃねーか……………)

 

「いじめられたの?」

 

「……………違う」

 

「嘘」

 

「違う」

 

「嘘じゃない。僕と話してるのがその証拠」

 

「……………あ」

 

「達也は頭がいいよね?でも僕と話さないと決めてるのに話してる。それは焦ってる証拠」

 

「…………」

 

「………………前田君だよね?」

 

「…………」

 

「僕ね?」

 

「…………」

 

「達也の邪魔になりたくないんだ」ふるふる

 

「…………」

 

「でもね?」ふるふる

 

「…………」

 

 

 

 

 

 

「…………もう我慢できないよ…………?」じわっ

 

 

 

 

 

「…………」

 

「なんで1人でやろうとするの?」ぽろぽろ

 

「なんでなんとかしようとしないの?」ぽろぽろ

 

「なんで全部隠すの?」ぽろぽろ

 

「なんで頼ってくれないの?」ぽろぽろ

 

「達也はさ、嘘言わないよね?」ぽろぽろ

 

「で、でもさ?」ぽろぽろ

 

「本当の事も言ってくれないよね?」ぽろぽろ

 

「………………」

 

「僕ってそんなに頼りないかなぁ?」ぽろぽろ

 

「そんなに頼りたくないのかなぁ?」ぽろぽろ

 

「僕っていらないのかなぁ?」ぽろぽろ

 

「もう、もうね?」ぽろぽろ

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕、達也が分かんないよ?」ぽろぽろ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………」

 

「まだ何も言わないんだね」ぽろぽろ

 

(ごめん)

 

「ばか」ぽろぽろ

 

(ごめん)

 

「ばか、ばか」ぽろぽろ

 

(ごめん………っ!)

 

「ばかああぁぁぁぁぁ……、ばかああぁぁ…………」ぼろぼろ

 

 

 

佐藤は泣きながら、行ってしまった。

この時、俺は佐藤を追いかけるべきだったのだろう。

追いかけて佐藤に謝ればよかったのだと。今でも思う。

 

 

 

 

でも俺にはできなかった。

 

 




次回は中学に飛びます。

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