いじめ?俺には関係無いな   作:超P

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特にイベントの無い達也の日常。


日常は変わらないから日常。

 

 

達也「………………起きるか」むくり

 

達也「………ええっと、パンは…っと」ガサゴソ

 

達也「………………いいや、途中で何か買おう」

 

 

ガチャ、パタン

 

 

???「ちょっと、達也くん?」

 

達也「?………お隣の………おはようございます」

 

お隣さん「ゴミ、ちゃんと分別してないでしょ?」ドスン

 

達也「いや、そんな事は………(そもそもゴミはだしてないぞ?)」

 

お隣さん「もう!嘘おっしゃい!きちんと分別しないと大家さんに言いつけるわよ⁉︎」キーン

 

達也「は、はぁ………すいません(でかい声……)」

 

お隣さん「大体これだから若い子の独り暮らしは」クドクド

 

達也(遅刻コース決定ですありがとうございます)

 

 

 

 

 

 

バス

 

 

達也(この時間だと二時限目始まってるな………)ブーブー!

 

達也「メールかよ」ピッ

 

亜利沙『遅刻かい?なぜ連絡をしてこないんだ?』

 

達也(会長様は朝から元気だね………)『悪い、昼頃着く』

 

???「ちょっと!やめてよ!」ガシッ

 

達也「あ?」

 

???「この人痴漢です!」

 

達也「いや、俺違」

 

???「何?この痴漢め!ちょっとこい!」

 

達也(あーもー、これ学校終わる前に着くか?)

 

 

 

 

 

 

 

 

コンビニ前

 

 

達也「金毟り取るとか………最近のリーマン怖いな」

 

???「おい………あれ」

 

???「おい!お前達也だろ?」

 

達也「………あれ、先輩じゃないっすか」

 

???「なーにしてんだよ?こんな所でよぉ?」くちゃくちゃ

 

達也「いえ、腹減ったんで買い物を」

 

???「奢れよ」

 

達也「すいません、ちょっと手持ちが無いんで………」

 

???「あぁ⁉︎テメェの分寄越せや!」

 

???「ブチ殺すぞ糞ガキ⁉︎」

 

達也(沸点低いってレベルじゃねー………)

 

先輩「買えねーなら盗んでこいや!」

 

先輩「オラ!盗ってこいよ!」

 

達也(…………事情説明すりゃいっか)テクテク

 

店員「いらっしゃいませー」

 

達也「あのすいません」

 

店員「なんでしょう?」

 

達也「先輩からパン盗んでこいって言われてるんで、代金を棚に置いて持っていっていいですか?」

 

店員「あ、はい、分かりました」

 

達也「どーも(随分と物分りがいいな)」がさっ、テクテク

 

店員「まってください」

 

達也「?」

 

 

 

 

店員「それ、レジ済ませてませんよね?」にたぁ

 

 

 

 

達也「グルかぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学校

 

 

達也「コンビニで財布取られる客も珍しいだろうな」

 

???「おい達也!」ニヤニヤ

 

達也「なんだ?」

 

???「こんな時間に来て何してんだよ?」ニヤニヤ

 

達也「遅刻だよ。今から教室に」

 

???「遅刻には罰が必要だろ?俺がオシオキしてやるよ」ニヤニヤ

 

 

 

 

 

校舎裏

 

 

 

ズガッドゴッバキッ!

 

 

 

達也(ストレス発散したいんだろうがな………そんなに息を切らせたらストレスは溜まる一方だぞ?)

 

???「オラ!テメェ何ズボンなんか履いてんだよ⁉︎」ビリッ

 

達也「えぇぇ………(女子の目に入ったら可哀想だな………どうするか)」ガボッ

 

???「ヒャッハッハッ!頭からズボン履いてるぜ!」

 

達也(あー…………佐藤に見つかったら何て言おうか)

 

 

 

 

 

 

 

 

教室

 

 

亜利沙「達也、僕は最初教室に変質者が入ってきたのかと思ったよ」

 

達也『気にすんな』さらさら

 

亜利沙「とにかくジャージを履いてくれ………目のやり場に困る」

 

達也「……………」カチャカチャ

 

亜利沙「………さて、話は変わるが君。今虐められてるね?」

 

達也『なんの事だか。俺の周りにいじめはないぞ?』さらさら

 

亜利沙「君の基準ではいじめなんて存在できない。死ぬ寸前の怪我を負わされても教育、数人に暴行を加えられてもストレス解消してただけなのだから」

 

達也『とにかく面倒な事はやめろ』さらさら

 

 

 

???「おい達也!会長が話しかけてくれてるのにさっきから何無視してんだよ!」

 

 

 

達也「……………ちょっと理由があってだな」

 

???「言い訳してんじゃねぇぞ!」バキッ

 

達也「モルスァ」

 

亜利沙「…………………仮にも生徒会長の前だよ」

 

???「あ、ごめんなさい!…………でもこいつ会長の事を無視して」

 

亜利沙「彼のは約束があってね。僕と会話できないんだ。それと謝るのは僕にではないよ」

 

???「そうなんですか………おい達也!あんま会長に迷惑かけんなよ!」

 

達也(迷惑かけない為にも離れていいですか?」

 

亜利沙「ダメに決まってるだろ」

 

達也(思考がだだ漏れしてるし…………てかこいつ俺に謝ってねぇ)

 

???「会長!今日のお昼一緒に食べません?」

 

亜利沙「今日は生徒会で食べるんだ、すまないね」

 

???「い、いえ!ではまた今度という事で……」

 

亜利沙「考えておくよ」

 

???「じゃあ俺はこれで」たったったっ

 

達也「……………」

 

亜利沙「……………本格的に始まったのはいつだい?」

 

達也『一週間前ぐらいだったか?』さらさら

 

亜利沙「なぜ教師や僕に言わない?………と言って相談するような人でもないよな、君は」

 

達也『もしお前が関わろうとするのなら。二度とお前とは関わらない』さらさら

 

亜利沙「いじめを見て見ぬ振りってのは意外に辛いんだよ?」

 

達也『それだけが頼みだよ』さらさら

 

 

 

 

 

 

 

休み時間

 

 

達也「……………ふむ、好意を抱いてる相手にキツくあたる事をツン、そして七三の割合で甘えるのをデレ、か」パラパラ

 

クラスメイト「おい達也!野球しようぜ!」

 

達也「…………今本を読んでるんだが」

 

クラスメイト「お前の弟でもいいんだぜ?」

 

達也「………はぁ」

 

 

 

 

今、達也を野球に誘ったのは野球部のエースである。

 

彼は校内でもかなり速い球を持ち、狙った場所に当てるのが得意である。

そしてかなり性格が悪く、後輩を虐めるのを楽しみにして部活に来ている。

達也も最近目をつけられていて、こうして野球に誘われては生傷を増やしている。

 

 

 

達也「一応聞くけどグローブは?」

 

エース「いらねーだろー?親からもらった手があるじゃねーか」

 

達也「けどこうして縛られてちゃその手も使えな」バキッ

 

 

 

 

 

 

 

エース「じゃあ的になれよな?」

 

 

 

 

 

 

 

達也「待ちきれないのかよ………早漏くんめ」

 

エース「お前さー………中学に上がった辺りから生意気になったよなー」

 

達也「そういうお前は随分と大きくなったよな」

 

 

 

達也「なぁ、前田」

 

 

 

エース「………………お前のせいでまた振られたよ」

 

達也「はぁ?何言って」バシッ

 

エース「蓮歌だよ………俺の事は好きになれないってさ!」

 

達也「…………金的は、……反則、じゃね?」バシッ

 

エース「…………昔っからお前気に食わなかったンだわ、俺」

 

達也「へぇ………そ⁉︎」バシッ

 

エース「でも今はお前の事大好きだぜ?

 

 

 

 

 

エース「こんな丈夫なサンドバック、他にいねぇよ」

 

 

 

 

 

達也「………後輩にもこんな事してんのか?」バシッ

 

エース「あぁ?ダメだよ、あいつら………すーぐ弱音吐いて逃げちまう」

 

達也「後輩には優しくしてやらんと……………嫌われんぞ?」バシッ

 

エース「お前以上に嫌われる奴はいねぇよ!バーカ!」

 

達也「球速、上がったな………………」

 

エース「おうよ、それとよ?」

 

 

 

 

 

エース「スイングも早くなったぜ?」カラン

 

 

 

 

 

達也「…………………マジかよ」

 

エース「いやー………この前買ったばっかでよ?古いのいらないんだわ」

 

達也「だから俺を殴って処分か?」

 

エース「ご明察、てなわけでさ」

 

 

 

 

 

 

エース「死ね」ゴンッ!

 

 

 

 

 

 

達也「グッ⁉︎」

 

エース「やっぱお前、サイボーグだわ………頭殴られて死なねぇとかバケモンだよマジ」

 

達也「……………血は流すからな、一応人間だよ」どろり

 

エース「とりあえず大会も近いし」

 

 

 

 

 

エース「千本ノックいってみっか!」ニタァ

 

 

 

 

 

達也(かわいそうなやつだよ)

 

 

 

おれもおまえも




頭は痛いらしいです。

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