現代人 in エド in ONEPIECE 作:アディオス
あ、ありのままに起こったことを話すぜ…?
気づいたらエルソードのエドになっててONE PIECEの世界に突っ立ってた。
な、何を言っているかわからないと思うが((ry
なんでエドさんになってんすかね!!!その幻想をぶち殺す!とか言ってる不幸少年がいる所の準主人公のもやしさんに似てる人になっちゃいますかね!?
というかこの人16歳だったような?あれ?俺、19……うぉおおお退行しちゃったよぉおおおお!!
というか背中にドライヴ浮いてるし!頭の中に操作内容載ってるし!?ってかナソード技術ないのにどうやってドライヴ作ったの!?エドさんよ!
あん?それより何でONE PIECEの世界だってわかったかって?
そりゃぁ、目の前に海賊王が処刑された場所があるんだから疑い様もないだろ?
え?違う場所かもしれない?エルソードに世界かもって?あのなぁ、横スクロール型のRPGなんだぞ?あれ?村とか長細いんだぜ?こんな立体的じゃないやい。
「なぁ!お前!」
だからな?エルソードの世界じゃないって話だよ。
で、この台何処かで見たことあるなーと思ったらONE PIECEなわけで。
んで?
「何?」
「おう!海賊王が処刑された場所って知らないか?」
麦わら帽子に赤いタンクトップ?に青い半ズボンを着た黒髪の少年はにかっと笑ながらそう尋ねてきた。
うわー、未来の海賊王様じゃないですか、やだー。
そう未来の海賊王こと、麦わらのルフィが目の前にいる。あーもう確定だよ、ONE PIECEの世界だよね?これ…目の前に主人公がいらっしゃるんですから。
「あー、そこだけど?」
そう言って俺は目の前の台を指差す。
「あ!ホントだ!ある!気づかなかった!」
え?バカなの?バカなの?この人。目の前だよ?え???バカか。
「サンキューな!お前!」
「別にいいぜ」
ルフィは笑顔でお礼を言うと処刑台に向かおうとしたが、突如として振り返った。なんだ?
「お前、名前は?」
「…………エド」
「そっか!エド!またな!!」
またなってまた会うつもりでしょうか?ルフィさん。
いや、まぁルフィはそんなやつだって知ってるからなぁ。
さぁて、俺はどうすっかなぁ。
俺はそそくさと走っていく赤っ鼻を尻目に、今後どうするか考える。
というか、この後雨が降るんだっけ?走ろう…え?ドライヴに乗っていけって?馬鹿野郎、そんな目立つことしてどうする!ドライヴがある時点で目立ってると?…余計なお世話だ!
というか俺の立ち位置が気になるなぁ。どっかの海賊団にでも入っているのか、賞金稼ぎなのか、はたまたただの一般人なのか。
考えられるのは、この体がある時点でエルメンバーもいそうだなって話だよ。エルスが船長でエル海賊団!とかでエルメンバー全員集合ってな感じで…何かワラエナイ。
どうすっかなー?船あるんかね?こっから早く出たいんだけども。
一応エドの記憶は俺には引き継がれてないわけでして、ぶっちゃけこの世界のエドさん何者?
「おい!」
バギーの船でも貰うか?
あいつインペルダウンに入れられるだろうし…アルビダの船は却下。あんな船嫌だよ。気持ち悪い。
「おいお前だ!」
いやバギーでも旗で勘違いされても困るしな…。グランドライン行くにしても小舟じゃ………あ、ドライヴ使えばいんじゃね?これ、ゲームと違って制限ないかもだし。あ、でも上への推進力があるかどうか。
ってか。
「なんだよ…お前も迷子か?」
どう見ても弱そうな男は、片手剣を手に持ち此方を睨んでた。
因みにここにいる人たちはきゃぁ!とか黄色い声をあげて離れてる。
はぁー。
「おいおい、物騒なモン持ってんじゃねぇよ、皆さん怯えてるぜ?」
「うるせぇ!お前、狂気の科学者だな!その首貰い受ける!!」
“狂気の科学者”?その首?
あー、嫌な予感が絶えない。というか、狂気の科学者ってエド実装時に紹介文に書かれてたやつだよな?あれは狂気の“天才”科学者だったけど。
いや、それより目の前のことだ。さっきこの男が俺の二つ名らしきことを言ったら皆がザワザワしていた。
こっそり聞き耳を立てると、“うそっ?あれが?”“見えねぇー”“何でこんなところに”とか言ってらっしゃる。
「お前、賞金稼ぎ?」
「そうだ!」
お、おう。そんな威勢張らなくても。
ってことは俺は賞金首ってわけだな。うん、詰んだ。俺の人生詰んだよ…非力な一般人として生きていくのが無理になったぜ……ドライヴがある時点で無理だって?うるせぇ。
俺の平和な人生計画がパーになってるところ、目の前の男が一枚の紙を取り出した。
そこに写ってるのは、まさに狂気の沙汰とも思える“笑顔”。そして【狂気の科学者 エド】と描いてあり、生死問わず…金額はっ……はぁ!?
思わず一瞬で男の目の前に迫り、その紙を奪い去りじっくりと見る。
男が突然俺が目の前に現れたのが驚いたのか、目を丸くして固まっていたがそんなのは無視だ。問題はこれ。
0が…1、2、3、4と数えて行く。何回数えてもその数は変わらず、目をこすっても数字が変わることはなかった。
「9000万………」
実に僅か8歳で賞金をかけられたニコ・ロビンを超える大金……。
エドさんよぉ…お前、一体何した?
「お前!突然移動したのは驚いたが遅れはとらん!かかってごばぁあっ!!」
手配書を見ながら、俺はギャンギャン喚く男をドライヴで吹き飛ばす。
男が建物にぶつかったせいで一部崩れ落ちたが、請求はそいつにして欲しい。
さて…俺はどういうわけか、賞金首なわけだ。生活するのには資金がいる。
賞金首を狙い賞金を稼ごうにも自分自身が賞金首。
地道に働いて平和な日常をと言っても賞金首を受け入れてくれる場所などあまりない。
海賊船から略奪するのにも、ここから出ていこうにも船がないし、略奪してもその金を置く場所もない。
俺は手配書をポケットの中に詰め込み、そのまま歩き出す。
皆がみな、道を開けてるのは言わずもかな、怯えてらっしゃる。
多分俺が一発で賞金稼ぎを倒したからだろう。まぁいいや。
「これからどうすっかなー…」
悩みながら歩いていると、雨がポツポツと降り出してきた。