ゲート 元セーラー服の男、斯く地で戦えり   作:オンドゥルッフ

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 はいどうも、今回で対盗賊編は終わります。今回銃の意外な使い方が乗っていますが余り気にしないでください。職場の先輩が言ってたことなのは間違いありませんが(オイ

 しかし、温泉旅館編と追加装備どうしよう…何か使ってほしい銃がありましたらコメントなどでリクエストしていただけたら大変ありがたいです。

 それではどうぞ…


第4話「たった一人の防衛線:後編」

 「で、殿下敵襲!東門に敵襲‼」

 

 「何!?南門では無いだと!?」

 

  トオサカ殿に岩や瓦礫等の事を説明してもらおうと馬を用意してもらい東門へ向かっていると、慌てた兵がそう叫びながら近づいてきて膝をつきながら報告してきて私はそれに驚く。

 

 「殿下、落ち着いてください!それで敵の数は?」

 

 妾の隣にいたフォルマル家のメイド長のカイネが妾を落ち着かせ、兵に詳しい状況を聞こうとしたとき、今度はイタリカの民兵が私に近寄ると

 

 「ほ、報告します!騎士ノーマ、盗賊に討ち取られました!」

 

 「なっ、ノーマが!?たかが100や200くらいの相手にか!?」

 

 「いえ、敵は全戦力を東門へ投入しています。指揮する人がいない今、門が開かないようしていますが、それも時間の問題かと…」

 

 妾は敵の行動のあり得なさに固まってしまったが、カイネは妾を諭し妾はカイネを屋敷に戻し報告をしてきた兵達と一緒に東門へ向かった。

 

 そこには盗賊による蹂躙が行われていた。目の前で家族や恋人を殺されたイタリカの民は

 

 「『緑の人』はどうしたんだ!?」

 

 「なぜ『緑の人』がいないんだ!?」

 

 そう叫びながら『緑の人』を探していたが、今東門にいるわけがない。なぜなら妾が捨て駒として南門に配置したからだ。

 

 妾の浅はかな考えで民やノーマに申し訳ない気持ちでうつむいていると、突然雷のような音が響き騒がしかった東門が静かになった。

 

 妾は顔をあげると、ゆっくりと柵を越えて盗賊達にたった一人で向かい合うトオサカ殿の姿が見えた。盗賊達は一人の兵に笑いながら柵へ近づくと、トオサカ殿は持っていた物を足を肩幅に広げ腰を落とし、変わった構えをすると体を左に捻ると

 

 ダダダダダダダダ!!

 

 持っていた物から火が吹き最前列にいた盗賊が倒れる。

 

 「街の人達は死にたくなければ私より前に絶対出ないでください!」

 

 そう叫んだ後、再び火をふかしながら盗賊達を殺したり動けなくしていくその姿に盗賊達は少しずつ歩みを止めていく。私はその姿に

 

 「トオサカ殿は戦神かエムロイの使いなのか…」

 

 妾はそう呟きたった一人で食い止めているトオサカ殿をみていた…

 

 

 「(やっと敵の動きが止まった…)」

 

 私は残弾が少なくなったミニミを構えたまま動きが止まった盗賊達を睨む。たった一人に何十人の仲間が目の前で殺されたり、手足がちぎれかけたりしている光景に恐怖を感じているようだ。

 

 「このまま隊長達が来るまで耐えれるかな…」

 

 私はそう呟くと門の外の地平線が少しずつ明るくなってくるのが見えると

 

 「何をグズグスしている!我等は死を恐れない!そうだろう!奴は魔導師かもしれないが、やがて魔法が放てなくなる。」

 

 門の上にいる盗賊の首領らしき人物が下に向かってそう叫ぶ、それに少しずつ下の盗賊達が士気が上がるのを感じる。このままでは不味いと感じ、構えを腰だめから立射に変え、銃床を肩にしっかりと当て、門の上に向けて構える。

 

 「ふん!そこからここまでバリスタくらいでは無ければ、届くまい!」

 

 首領は両脇にいる部下と笑いあう。私は首領を狙うが、疲れなのか腕が震える。そのまま引き金を引くと首領の左にいた盗賊が倒れて城壁から落ちた。首領の笑い声が止まるが狙いを修正して狙って射つと今度は右にいた盗賊が倒れた。

 

 「やはり外国産の機関銃で昔の日本兵や耀ちゃんの仕事仲間みたいに狙撃できないか…」

 

 私はそう呟き狙いを修正して再度引き金をひくと

 

 カチンッ

 

 「(弾切れ!?こんなタイミングで!?)」

 

 私は舌打ちをしてミニミを降ろし柵に近づきミニミを柵の中に入れて、62式を引っ張り出そうとしていると

 

 「今だ!奴に“アイツ”をぶつけろ!」

 

 首領の叫び声に62式を持って後ろを振り向くとガンダムハンマーみたいな武器を持った北斗4兄弟のハブられることの多い3男みたいな大男が叫びながらこっちに走ってきた。

 

 私は弾を装填してしっかりと構えると大男に向けて撃つ。ミニミより威力の高い7.62mm弾が大男の体に当たり、ヘルメットみたいな兜を貫通し、血を吹き出しながら前に倒れる。

 

 しかしその背後には身軽そうな盗賊が二人いて私に飛びかかる。私は二人に銃口を向けて撃とうとするが、ガチンという嫌な音がして弾はでなかった。

 

 私は直ぐに横に飛び盗賊の短剣を避ける。私はコッキングハンドルを動かすが戻らなかった。

 

 「くそ、動け!この言うこと機関銃が!?」

 

 私は手にした62式に罵声をかけると

 

 「隙ありぃ!」

 

 盗賊はそう叫びながら私に襲いかかる。そのとき私の頭の中で掃海艇に乗っていたときの先輩の言葉が思い出された。

 

 《知ってるか遠坂?弾が出なくなった銃でも使い道はあるんだぞ。》

 

 《え、何に使えるのですか?》

 

 私は銃身を両手でしっかりと掴み、盗賊を睨む。

 

 《弾が出なくなっても銃は鉄で出来ている部分が多く、そこそこ重い、つまり……》

 

 横並びで来る盗賊に上半身を大きく捻って振りかぶる。

 

 《立派な鈍器になるんだ!》

 

 「オラァ!」

 

 「ガッ!?ギャアア!」

 

 「し、しまった!?」

 

 盗賊の頭部に62の銃床をぶつける。身軽な盗賊は横に飛ばされ、もう一人の持っていた短剣が飛ばされた盗賊に刺さる。そして二人とも柵にぶつかる。そして柵の内側にいた街の人達に槍や剣を突き刺され息絶える。

 

 私はそれを見ていると南の方から信号弾が上がっているのを見ると、62式を捨てて背負っていた64式に銃剣を取り付け、進撃を再開した盗賊を見る。

 

 いくらミニミで倒したとしても東門から溢れるように入ってくる。マガジン一つ分撃ち込むが、倒れる少しいるだけでしかも屍を踏み越え、押し寄せようとしていた。その光景に私はマガジンを替えながら一度街の人達の方をみて

 

 「皆さんは渡された盾で防ぎながら盗賊一人に最低でも二人で戦って下さい。」

 

 「わ、わかりました」

 

 「あなたも味方を待った方が…」

 

 そう伝えると街の人達が何か突撃の構えをとり、

 

 「アリャイヤァアアアアア‼」

 

 叫びながら敵に飛び込んだ。射撃をして敵の団体に道を作ちて進んでいき、盾に剣が刺さるとすかさず引き金を引き反動で盾に穴を開けて剣を抜く。

 

 体制を立て直すと、私を貫こうとした槍を腕を皮を薄く切られるもギリギリでかわしながら撃ちつづける。

 

 盗賊は何人か体に穴を開けて倒れるが、私から距離をとり少しずつ近づく、銃は遊底が開いていて弾が無いことがわかるが、マガジンチェンジをしている暇は無いので刀を抜く。

 

 「小銃に刀って…戦国自衛隊みたいだな…」

 

 そう日本語で呟くと一人の剣を持った盗賊が切りかかる私は身体を半身にしてかわしながら首筋めがけて刀を撫でるように斬る。斬られた盗賊は首から血が吹き出させながら数歩歩いて倒れる。盗賊達は再び離れるが

 

 「奴を倒した奴にはあの剣をくれてやる!あれは名剣、売ればかなりの額になるはずだ!」

 

 おそらく首領の言葉に活気づき、気色の悪い笑みを浮かべながら武器を構えてジリジリと近づいてくる。私は刀を地面に刺し、着ているベストに着けている手榴弾に手を伸ばす。

 

 「(皆に怒られそうだけど…道連れで何人か連れていくか……)」

 

 そう思いながら手榴弾のピンを引き抜こうとすると背後に殺気みたいな急に感じ、急いで振り向こうとすると

 

 ガンッ!

 

 「ダディバナッ!?」

 

 私は顔に黒い金属製ぶつけた。数歩後ずさると、ぶつけたのは見覚えのあるハルバードだった。

 

 「トオサカ~独り占めはよくないわよ~私も混ざらせてもらうわよ~」

 

 ロウリィさんは私にそう笑いかけた。私は少し安堵しながら

 

 「こっちとしてはお裾分けしたいくらいですよ…むしろあなたが軍人さんでしたら残り八割くらい押し付けたいほど…」

 

 「あら、つまらないわね。それじゃイタミ達が来るからあなたは下がりなさい。」

 

 「何を言う。まだ戦えるよ。」

 

 私はマガジンを替えてそういうとロウリィさんは前を向いて走っていきハルバードで盗賊達を凪ぎ払う。私は地面に刺した刀を抜く前に手榴弾を一つピンを抜き敵に投げつける。手榴弾が破裂したあと、慌てる敵に7.62mm弾を撃ちこむ。

 

 敵を減らしていると途中柵の方から勇ましい叫び声と共に栗林陸曹が現れこっちに突撃してくる。新たに表れた敵に盗賊達は戸惑い隊列が乱れ、女性二人の無双が始まる。

 

 「あっ壊れた。遠坂、64頂戴!」

 

 「マガジン替えたばかりの64式です!そして私は一旦下がる!」

 

 栗林陸曹に64を渡し、9mmと刀で下がっていると柵から矢と弾丸が私に切りかかろうとした敵に襲いかかり、柵までさがると

 

 「遠坂!なんて馬鹿な事をしていたんだ!」

 

 「そうだぞ!命令を無視して一人で戦いやがって」

 

 「す、すいません…」

 

 女性二人の援護をしていた古田陸曹と伊丹隊長に怒られ私は拳銃を構えながら謝ると、

 

 「しかし、生きてて良かった。」

 

 「怪我は、ってお前腕から血が出てるぞ!」

 

 私を心配する言葉をかけてくれた。私は傷口を掃海テープで巻いてとりあず血が垂れないようにすると城壁から二人を狙おうとする敵を見つけて

 

 「隊長!城壁から栗林陸曹達を狙っているものがいるので、鎮圧してきます!」

 

 「あ、遠坂!?」

 

 私は近くにあった炎龍の盾を持って二人の邪魔をさせないため城壁へ向かった。

 

 

 「一佐、間もなくイタリカです。基地からの通信で現在第3偵察隊が交戦中とのことです。」

 

 「了解!お前ら、迅速に敵勢力を鎮圧、もしくは無効化して街の人達の安全を確保しろ!3偵の奴等だけに良い格好はさせるわけにはいかない!わかったな!」

 

 「「「「了解‼」」」」

 

 俺の言葉にヘリの中にいた隊員達はやる気溢れた顔で叫ぶ。俺は頷き前を見ると映画のセットみたいな石の壁が見える。俺は無線機をとり

 

 「ワルキューレリーダーより各機へ、散開して状況開始‼」

 

 『『『『『了解!』』』』』

 

 俺の指示で各機が散開し、盗賊に対し攻撃を開始する。東門の中では3偵が連れてきた馬鹿デカイ斧を持っているゴスロリ神官と、3偵の背が低い方の女性自衛官が暴れていた。

 

 「東門の中は後回しだ。先に外の奴等を黙らせるぞ。」

 

 俺はパイロットに伝えると城壁の対空兵器の無効化に向かっていた奴から通信がくる

 

 『こちらハウンド2、門の北側の城壁に対空兵器らしきもの確認、今侍が敵から奪取、無効化しました。』

 

 俺達はその通信に訳が分からなく、パイロットにその方向へ行くと、城壁で刀と拳銃を使いながら盗賊を倒す、青迷彩の姿が見えた。

 

 「本当に刀も使って戦ってやがる…おい、暴れん坊将軍のテーマはあるか?」

 

 「ありません!」

 

 「そりゃそうか…あ、弾切れか?よし、援護してやるか…城壁で戦っているお侍さんの援護するぞ!」

 

 相手の剣を刀で弾いている侍を援護していると、

 

 『ワルキューレリーダー、こちらハウンド2、外の敵の無力化完了、これより門内の敵掃討に移る。オーバー』

 

 俺は無線を聞きながら外側を見ると、外の敵の掃討に向かわせた一機が門内に向かっているのが見えた。

 

 俺は無線機を手に取り

 

 「ハウンド2、ワルキューレリーダー、了解した。広場と門の上にいる仲間には注意しろ。オーバー」

 

 『ハウンド2、了解、1分後に警告して10秒後に攻撃を開始する。アウト』

 

 俺は隊員に門の上で戦っているやつに伝達するよう命令し、パイロットに離れるよう伝えていると侍を援護していた隊員の一人が

 

 「侍、移動開始しました…建物の蔭から敵が一人出てきました!あぁ、侍の刀が折れました!」

 

 「何ぃ!?」

 

 隊員の言葉に俺は門の方を見ると半分ほどの長さに折れた刀をもった侍とロングソードを持った敵が鍔迫り合いをしているのが見えた。しかも侍は疲れているのか押され始めている。

 

 ~~~~

 

 「どうやらここまでのようだな!」

 

 「クッ……」

 

 門の上で戦っていて残存戦力がいないと思い、拳銃をしまい隊長達の元へ戻ろうとしていると、見張り小屋らしき場所から一人の男が出てきて手に持っていたロングソードを振るう。

 

 私は咄嗟に刀で防ごうとすると今までの戦闘で脆くなったのか刃こぼれが酷いところにあたったのか刀は半分ほどの長さに折られ驚いたが、次の攻撃を刃こぼれのしてないところで受け止めると男はそう叫んできた。

 

 男は声からして首領のようで

 

 「今までコソコソと隠れていたのか…よく首領を務めれたものだ。」

 

 「うるさい!よくも我らの神聖な戦を汚して、剣を持たず遠くから魔法で攻撃してしかしない貴様らよりましだ。」

 

 首領はそう叫びながら力を込める。私はその言葉に頭に昇りそうになる。

 

 「神聖だと…弱い街の人達を襲い、家族や恋人の目の前でバラバラにし、嘲笑う貴方達の自己満足な行為の何処が戦なんだ…」

 

 「我らにとってはそうなのだ!それがなんだあの鉄の天馬は!なんだあの魔法は!なんだこの蹂躙は!こんなのは我らの望む戦とはいえない!言えるのはこうして貴様と剣で交わって闘っている今だけだ!」

 

 首領は涙を浮かべ更に力を込める。その様子に私はこの人は私達の、別の時代、異世界の戦を受け入れられないだけということがわかり

 

 「確かにこの世界の人間には受け入れられないかもしれないが…」

 

 私はそこまで言うと力を少し抜き、刀の反りに合わせて受け流す。半分しかないから胸のところを剣が掠り服が切れて、胸に痛みがはしるが、首領の体勢が崩れたので後ろには下がりながら刀を投げる。

 

 「なっ、剣を捨てるなど諦め…」

 

 首領は刀を剣で弾き飛ばし言いかける間に私は拳銃を抜いて2発撃つ。

 

 9mm弾は腹部と左肩に当たり、首領痛みと裏切られたかのように後ろに下がりながら驚く。私は拳銃を両手で構えながら

 

 「これらは“門の外”の武器だ。“私達の世界”では剣なんて時代遅れの骨董品で戦になんか使われない。そしてこれが私達の戦だ!」

 

 私はそう言ってから再度撃つが首領は勘なのか咄嗟に体をしゃがませ、頭に弾は当たらず使い物にならない左腕を盾にして弾を受ける。

 

 「グッ…そんなの…認められるかぁああああ‼」

 

 首領は叫びながら右手の剣を突くように構え走ってくるが、

 

 ドオォン!

 

 ヘリからの流れ弾らしきミサイルが首領の直ぐ後ろに当たり起こった砂煙に思わず腕で防ぐ。

 

 そして砂煙が収まり腕をのけて周りを見るとロウリィさんのハルバードの先端に突き刺さった首領が見え、次の瞬間には地面に叩きつけられていた。

 

 「戦なんて時代や武器とともにいくらでも変わるんだよ。地獄を楽しんできな。」

 

 私はそう呟きながら熱く感じる胸を抑えながらヘリの警告を聞き、小走りで安全圏まで走った。




~おまけ~

 『3,2,1…』

 ブウウウウウウン!!

 「ひ、ひいぃぃ!?めちゃくちゃ撃ってる!?ヒッ、跳弾がかすった!?って叫びすぎて傷が痛い!?」

 ※良い子は銃の射程範囲からはちゃんと逃げましょう。悪い子も死ぬ気で逃げましょう。

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