ゲート 元セーラー服の男、斯く地で戦えり   作:オンドゥルッフ

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この話で炎龍との闘いまでいく予定がゴスロリ姿の神官が出てくる前までしか書けてねぇ……すいません。

後作者はコメントで面白そうなネタは気紛れで拾っていくタイプです。


第2話「対炎龍戦:前編」

 ~コダ村門前~

 

 焼けた集落のたった一人の生き残りを乗せて一度コダ村まで戻ってきた隊長達は村長に写真で撮った龍と生存者のエルフの子を見せに村の中へ行き、何名かはドラゴンが来るかわからないので村の外で周囲警戒をしていると

 

 「エヘヘ、エルフって本当に居るんっすね~」

 

 「どうしたんですかそんな気持ち悪い顔をして、ただでさえ一人だけ他と違う(防弾チョッキの色、帯刀)トロルもどきと一緒にいるんですから…」

 

 ペアを組んでた倉田さんが気持ち悪い声と共に

 

 「すまないッス。しかしこれでケモ耳娘がいることに希望が持てたっす!!」

 

 「で、もしケモ耳娘がいて彼女とかになったらどうするんですか?」

 

 「そりゃあいろんなコスプレさせたいっすね~メイドとか~セーラー服とか~…ああ、でもメイドさんはいるかもしれないッスけどセーラー服は日本で買わないとダメッスね。しょんぼりッス。」

 

 と肩を落としている倉田さんに

 

 「セーラー服なら私持っているよ。私物の奴だけど」

 

 「ええ!?!?遠坂さんその背格好で女装っすか!?」

 

 と私の言葉に顔を青くしながら数歩後ずさるという想像通りの反応をしてくれて私は自分を指さしながら

 

 「私、ついこないだまで海士、つまり元祖の方のセーラー服を着ていて、こっちにも広報用として私物のセーラーが夏冬合わせて2セット持ってきているんですよね。」

 

 「あ~なるほどってサイズが合わないッスよ~~」

 

 「それは仲良くなった町で頼んで・・・なんか村が騒がしくなってきましたね。」

 

 村の中を覗くと隊長が

 

 「お~~い、この村捨てて避難するってさ~手伝うぞー」

 

 「「りょ、了解!」」

 

 私と倉田さんは銃を背負い村の中へと入っていった。

 

~コダ村~

 

 「賢い子よ。お前には愚かに見えるだろう。」

 

 「一刻も早く逃げないといけないのに持てるだけの物を持っていきたいのは当然のこと」

 

 私はカトー師匠とそう話していると渋滞になってしまい馬車は一向に動かず、師匠は近くにいた知り合いの農家の男性に

 

 「どうしたのじゃ?」

 

 「ああ、カトー先生、レレイも今回は大変なことになって、この先荷の積みすぎで車軸の折れた馬車が道を塞いでいるんだ。」

 

 「全くちゃんと考えずに積むから全く…」

 

 と話していると馬車の後方から聞きなれない言葉が聞こえてくる

 

 『避難の支援も仕事の内だろ!』

 

 『伊丹隊長は村長から救援要請を引き出してください!』

 

 『了解、おやっさん』

 

 そこには緑と茶色の斑模様の服を着た人達が仲間同士で話し合い動いていた。

 

 『馬がパニックを起こしているかもしれないのでそこも気を付けた方がいいですね。』

 

 『そういえばそうだな。馬にも気を配りながら行え』

 

 『『『『了解!!』』』』

 

 大きな声を上げた後、私達の横を通り過ぎていく、その軍隊の中には女性もいて一人他の人と装備が違う大きな人がいたが剣を持っていることから指揮官と思われる。

 

 私は気になり、先ほどの軍隊の後を追っていった。

 

 『君、危ないから――』

 

 一人の男性が私の前に出てくるが、その横を通り過ぎ負傷者の様子を見る。と息の荒い小さい女の子の様子を見る。

 

 「(この子が一番危険…)」

 

 と目の前に髪の長い女性と先ほどの剣を持った男が座り、私を少し下がらせた後様子を見る

 

 『この子は脳震盪を起こしている可能性があるわ。肋骨にひびが入っている可能性も』

 

 『一応外傷、脊椎の損傷はないようです。車の方には一応毛布を3枚ほど重ねて敷いて置いたので運びましょう。』

 

 と少女を見ながらの会話しているその顔は真剣そのものでこの二人は医術者かと思われたその時、

 

 倒れていた馬がいつの間にか立ち上がっていて興奮しているのか前足を上げて私達に降り下ろそうとしていた。

 

 ダンダダン!

 

 と3つの大きな音がなると馬は斜め後ろに倒れた。耳鳴りがするなか私は

 

 「(助けてくれた?)」

 

 と考えながら回りを見ると少し離れたところで男性が黒い杖のような物を持っていたが、最後の一回は私の近くでなったのを思いだし隣を見ると男が手に黒い物体を持ってそれを先程馬がいた方に向けその先端からは煙が立っていた。

 

 『あ、危なかった…』

 

 『遠坂君、いきなり発砲しないでよ……』

 

 『す、すいません。っとごめんね大丈夫かい?』

 

 と黒い物体をしまい、前にいた女性に謝りながらも私の方を見て手を顔の前まであげて何か言ってたがもしかするとあれは緑の人達の謝る動作かもしれない。

 

 その後女の子を他の緑の人達が持ってきた担架のようなものに乗せて馬車みたいなものに乗せた。

 

~コダ村から離れた道~

 

「嵌まった馬車の救助終わりました。」

 

「お疲れ様。どうだった?」

 

「結構な距離をほとんど休み無しで行きましたから馬も息が荒いですね。人に関しては軽い脱水症状の人がいましたが、魔術師の人に水を、作ってもらいとりあえずは大丈夫です。」

 

「ふう、そりゃ良かった。また持ち主の目の前で馬車を焼くのはコリゴリだ。」

 

 私は移動している車に乗り込みながら伊丹隊長に報告すると伊丹隊長はそう呟きながら鉄ヘルをかぶり直す。運転をしている倉田さんは

 

「でも、なんで遠坂君はペンチと針金とビニールテープを持っているんッスか?」

 

 と尋ねてきた。私は

 

 「掃海は小さなものは自分で応急処置できなきゃ駄目ですから。伊達に日本で最初に国外派遣されてる部隊じゃありませんから、それとこれはビニールテープじゃなく掃海テープ(通常のビニールテープより幅広で粘着力の強いテープ)といいます。一応軽い出血ならテープで止血しますよ?」

 

 「いや、お前前に見せてもらったがワイヤーのバリ(ワイヤーの繊維がちぎれて刺みたいになったもの)で手のひら数cm切ったのを軽くとは言えねぇだろ。しかも垂れてたじゃねえか!?」

 

 と伊丹隊長は言ったが怪我を詳しく言ったせいか後ろの方(黒川2曹)の視線が首筋に刺さるような気がする。しょうがないじゃん作業中だったし、「痛みは気合いで耐えろ」「服を身体に合わせるんじゃない、身体を服に合わせろ」の海自だから仕方ないでしょ!?

 

 『トロルのおじさん、お帰り』

 

 『ジャック、私、トロル、違う、人』

 

 と話しかけてきた男の子に片言の返事をした。

 

 「お前、俺よりも子供達と馴染んでない?言葉も喋れるし」

 

 「その場のノリですよ。ノリ、それと言葉は子供達に絵とか使いながら教えて貰いましたよ。」

 

 「「やめろ、ジョッカー!ぶっ飛ばすぞー‼」」

 

 「ノリダーはやめてください。ウルトラハリケーンをかましますよ?」

 

 「それは実際にできるから止めてくれ!」

 

 「できるんッスか!?」

 

とふざけながらも車の天窓から周囲見張りをしていると地平線の向こうで黒い固まりが見え、メガネを取りだし覗きこむと黒い固まりはカラスの群れで

 

「隊長、前方にカラスの大群あり」

 

「こちらも視認した。向こうに動物の死体でもあるかもしれん。分かったら教えてくれ」

 

「うぅ、了解しました。」

 

と再度覗きながらせめて動物の死体であることを祈りながら見ていると、最初に金属が見え、それが斧であることが分かり下に下ろしていくと見えた物に思わずメガネから顔を外し、目頭を揉みもう一度メガネを覗いたが見たものは変わらず

 

「えっと、伊丹隊長」

 

「あれはなんだ?」

 

どうやら固まっている間に下も見えたようだ。

 

「Very bigな斧を持ったゴスロリ少女の様です。」

 

「ご、ゴスロリ少女ッスか!?」

 

倉田さんが興奮した様子で車を止めてメガネを覗きこむがゴスロリ少女はこちらに近づいてきているようだ。

 

「銀座事件の時にこっちに来た子かもしれんな。」

 

『おじさん、おじさん』

 

クイクイ

 

「ん?」

 

と私達は話していると車が止まった事に不安を感じたのか私のズボンを誰かが引っ張り、視線を下に向けると仲良くなった女の子フォアが私を見ていたが私は抱き上げ車の上に座らせてメガネを渡しながらゴスロリ少女の方へ指を向けた。

 

フォアはメガネでその方向を見ると嬉しそうな顔で降ろしてと言い、下で何か言うと次にフォアのお母さん(妊婦)天窓に顔を出してメガネを覗くと喜んでいた。

 

『あの、子、何?』

 

と私が片言で尋ねるとフォアのお母さんは彼女に手を向けてから祈るようなポーズをして、それを繰り返していたので私は頷き身体をかがめ、下の二人に尋ねて、話を聞いた後、顔を前に戻し

 

「彼女は私達でいう尼僧のようです。」

 

「尼ってことは…神官!?」

 

二人は驚いて前のゴスロリ神官を見ている時に私は

 

「あの格好が男女同じじゃないことを祈りたいですね。」

 

と言ったら前の二人にスナップの効いた裏拳で殴られた。倉田さんもレンジャー目指せそうね。

 


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