ゲート 元セーラー服の男、斯く地で戦えり   作:オンドゥルッフ

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 この話を思いたったのはマレーシアのショッピングモールで変な色(金のラメ入り)のウルトラマンのソフビを見かけたときに

 「そういえば、GATEの小説、特撮混ぜてみてえな・・・」

 と思わず呟いて書き始めたものです。(実際呟きました。)因みにタイトルでわかると思いますが、とりあえず自衛隊と関連のあるキャラを主人公の能力として無理やりつけているだけなのであまり深く突っ込まないでいただけるとありがたいです。

 しかし、陸自と空自は特撮のヒーローがいるのに海自はゴジラと戦って足止めくらいしかしてない気がする・・・もう海自はネタキャラ化するしかないのか!?


番外編「もし遠坂がNEXTだったら……」

 「炎龍だ!対空戦闘用意!!」

 

 遠坂の叫び声に俺達は後ろを向くと炎龍がこちらに向かって飛んできていた。

さえく

 「くそ、怪獣と戦うのは自衛隊のお家芸だが、まさか本当にやるとはな!」

 

 「キャリバーも効かない!?こんなことならナイトレイダーから銃でも借りてくるんだったな!」

 

 64式を炎龍に向かって射つおやっさんたちを尻目に私は下で何か組み立てている遠坂の方を見て

 

 「何やってんのよ!あんたも早く応戦しなさい!」

 

 「…もう、ちょっと待ってください!えっと最後にこれを…できた!栗林さんこれを使ってください!」

 

 と私に黒と青の二色で構成されたゴツい銃を渡してきた。遠坂はもう一つ同じ物を持って炎龍に向けて構えると

 

 「これでも食らえトカゲ野郎!」

 

 大声で叫びながら引き金を引くとキャリバーの12.7ミリ弾より大きな弾丸が炎龍に当たり、炎龍は苦しそうにもがき始め、おやっさんは遠坂と私の持っている銃を見て

 

 「それはナイトレイダーのディケイドランチャーじゃねえか!?なんでここにある!?」

 

 「ディバイドランチャーです!まさか対翼竜用で弧門教官から借りたやつがこんなとこで役に立つとは…もう2丁ほど隊長達の車にありますよ!」

 

 遠坂はそう叫びながら引き金を引き続け、炎龍の気をコダ村の人達から私達に気を反らしていた。私も借りた銃を構え引き金を引く

 

 「反動が大きい!?」

 

 「そりゃ対怪獣用ですから!ね!」

 

 「こっちもできた!食らえ!」

 

 「しかし、少々効きすぎじゃないッスかね?」

 

 「日本にでた怪獣は航空機のミサイルクラスじゃないとまともなダメージが入らなかったからな…」

 

 隊長達の車からも私達と同じ砲撃が炎龍に向かって飛んでいく。倍に増えた痛い攻撃に炎龍は苦しんでいく。

 

 行けると感じていると炎龍は突如頭を私達からコダ村の人達の方へ向けた。

 

 「ってアイツ俺達を倒すより先に食べるつもりか!?」

 

 古田の言葉に私は気を引こうと打ち続けるが炎龍は私達の方を向くと頭を空へ向けた。

 

 「ブレスくるぞ!避けろ!」

 

 隊長の指示で私達が乗った車は大きくカーブして炎龍のブレスを避けた。そして銃撃が炎龍はコダ村の人達の方へ歩みを進める。

 

 「!?、行かせるかよ!」

 

 「って古田急に大きく動かす「あひぃん!?」って遠坂が落ちた!?」

 

 古田が急ごうと車を急カーブさせたとき、車から身を乗り出していた遠坂はバランスを崩し車から落ちた。

 

 「遠坂!?」

 

 「私のことは構わず炎龍を!」

 

 「すまない!あとで必ず拾うからな!」

 

 車から落ちた遠坂はそう炎龍を指差しながら叫び、私達は炎龍に銃口を向けて射つ。炎龍はまた私達に顔を向けるとまたブレスを吐いた。

 

 私達は再び避けるとおやっさんは

 

 「勝元!パンツァーファウストだ!」

 

 「了解!」

 

 おやっさんの言葉に勝元は対戦車弾を炎龍に向けて構えると

 

 「駄目だ!奴の足元に人がいる!」

 

 炎龍の足元を見ると足を挫いたのか蹲っている母親らしき女性とそのそばから離れようとしない男の子がいた。私達は足元の人達に当たらないよう64式だけで銃撃を再開するが7.62mm弾だけでは炎龍の気を反らすことはできず、炎龍は首を足元の親子に口を開けながら伸ばしていく

 

 「間に合わないの!?」

 

 「クソォ!」

 

 私達は口々に言ったその時車の側を赤い光が通り過ぎていき、

 

 「シェアァ!」

 

 どこかで聞き覚えのある声がしたあと激しい衝突音を響かせながら炎龍は宙に浮いた。

 

 

 ~~~~

 

 緑の人達達が炎龍の気を引いている間に逃げようとしていたが、私は足を挫き倒れた。急いで立ち上がろうとするが、今までの疲れが出たのか腕が震え力が入らず足も青くなっていた。

 

 「お母さん!」

 

 息子は私に駆け寄ってくる。私の腕を引っ張り立たせようとする。

 

 「お母さんの事は気にしなくていいから早くお逃げ!」

 

 「嫌だ!」

 

 「言うことを聞きなさい!」

 

 「絶対嫌だ!」

 

 私の言うことを無視して息子は肩に手を回し引っ張っていこうとする。しかし逃げて疲れた子供の力で大人を動かすことは出来なかった。

 

 「グオオォ…」

 

 うなり声が聞こえ、その方向を見ると炎龍が私達の方へ頭を向けていた。緑の人達は杖を放つが私達がいるせいか最初より数が少なく、炎龍は気にせず私達に向かって口を開く、

 

 「お母さん!」

 

 私は抱きついてきた息子をしっかりと抱きしめ目を瞑り、助けてくれる神がいないこの世界を憎しみとせめて息子と一緒にあの世に行けるを祈っていると

 

 (諦めるな!)

 

 頭の中で男性の声が聞こえ、

 

 「シェアァ!」

 

 ドォン!

 

 大きな声と物と物がぶつかる音、遠ざかる炎龍の叫び、激しく揺れる地面、それらを感じこない痛みに恐る恐る目を開けると銀色の柱が見え、上に視線を向けていくと

 

 黒と銀の肌に鋭い突起のついた腕、乳白色の瞳、胸に赤い光を放つ宝石を持った巨人が先程炎龍がいたところに立っていた。

 

 「な、何なの…」

 

 私達は呆然としていると巨人は私達の方へ視線を向けた。炎龍と同じくらいの大きさのはずなのにその顔はとても優しく見え、何か気づいたのか驚いた感じをした後、片膝をなるべくゆっくりと下ろし

 

 「ムンッ!…ハァァ」

 

 手のひらを自分の胸の前にかざし、優しく私達に赤い光を放った。私達はその光を浴びると痛みはひき、疲れきって重く感じる体は空に飛び上がれそうなほど軽く感じるようになった。

 

 「お母さん!」

 

 息子を見ると目の下の隈は無くなり、元気そうになった。私は巨人の方を見て

 

 「も、もしかして助けてくれたのかい?」

 

 と立ち上がりながら尋ねるとゆっくりと頷き、

 

 「ならお願いだよ巨人さん!炎龍をこらしめてくれよ!」

 

 息子はそう叫ぶと巨人は立ち上がり数歩下がると頷いた後、自分に任せろと言わんばかりに胸を力強く叩いて答えてくれた。その姿は神々しく感じた。

 

 そして巨人は立ち上がる炎龍に視線を向け走っていった。

 

 その後緑の人達に助けられあの巨人は何か尋ねたら

 

 「彼は、ウルトラマン、私達の味方、」

 

 と教えてくれた。そして同じ鉄の馬車に乗っていたエムロイの神官は

 

 「ノア…じゃないわよね?彼が出てきたら私要らなくなっちゃうし、それでも炎龍を投げ飛ばせるなんて…でもノアなら片手で塵も残さない筈だわ。」

 

 と呟いていた。その名前は確か私が今の息子と同じくらいの年の時の長老が話してくれた伝説に出てくる巨人の名前だったはず…本当にいるとは思わなかったわ。

 

 ~~~~

 

 「(また、勢いで変身してしまったが、間に合ってよかった…)」

 

 炎龍と対峙しながら私はそう思った。私自身まだこの力に慣れてないから昔に出現したNEXTという姿にしか変身できないが、

 

 「ガァアア!」

 

 炎龍が腕を振ってくるがガードしてカウンターでジャブを頭に叩き込む。

 

 「(おっと、余計な事を考えている暇はない。倒すか何とかしないと…)」

 

 私は頭の中を切り換えて、炎龍にラッシュをかける。飛び回し蹴りを食らわせ炎龍が数歩下がると炎龍はブレスを吐こうとする。私は避けようとする。

 

 「ウルトラマン!合わせろ!」

 

 背後を見ると隊長達の車が見え、隊長はパンツァーファウストを持っているのが私はやりたいことを察して大きなバリアを張り、炎龍のブレスを受けとめる。

 

 車が大きく右に進行方向を変えるのを見て力を込めてバリアを押し、炎龍の方へブレスを受けとめながら顔面にぶち当たり炎龍が顔を抑えているのを見て私は左側に走り、両腕に力を込める。腕は光り、まず左腕の光弾を放つ。光弾が当たったとき

 

 「アリャア!?」

 

 隊長の気の抜けた叫びを聞き、車の方を見るとパンツァーファウストの弾頭がフラフラとした軌道を描いていた。

 

 「ガク引きッスか!?」

 

 「ダァッ!?(カッコ悪!?)」

 

 「ウルトラマンにも呆れられてますよ。」

 

 「う、すまん頼む!」

 

 倉田さんの言葉に私も突っ込んでしまった。炎龍は飛び去ろうとしたが

 

 「(逃がすか!?)ショオォ、ラアッ‼」

 

 右腕に力を込めて空を切るように振り光を刃にして飛ばし、炎龍の尻尾をぶったぎる。突然尻尾を切られバランスを崩した炎龍の左腕にパンツァーファウストの弾頭が当たり、轟音と共に腕が地面に落ちる。

 

 バランスを整えた炎龍は私達を一睨みしたあと飛び去っていた。私はチラリと下を見てみるが隊長は首を小さく横に振ってたので追撃等をせず空を見た。

 

 「逃げたようッスね……」

 

 「あぁ…さておやっさん達の所に戻るか。」

 

 伊丹隊長はそう言い車を発進させようとするが、

 

 「あ、隊長その前にウルトラマンと写真撮っていいッスか?」

 

 「え?」

 

 「あ、私もいいですか?」

 

 「黒ちゃんまで!?」

 

 「デェアッ!?」

 

 この後写真を撮られ、皆と別れミクロ化して急いでコダ村の人達の元へ向かった。

 

 合流したとき隊長の演技がわざとすぎて怪しまれたけど、犠牲者を埋葬して基地に戻り、一人寂しくディバイトランチャーの整備をしているとロウリィちゃんがいつの間にか覚えた日本語で話しかけてきた。

 

 「ねぇトオサカ、あなた…あの時の巨人なんでしょ?」

 

 「…何故そう思うのかな?」

 

 「1つは巨人が出たときあなたの姿が全く見えず、巨人が去った後あなたが出てきたから、もう1つはあなたが何処にいたか栗林達に追及されたときイタミがやたら庇っていたからかしら?」

 

 「それなら言ったはずだけど、私はあの時穴に落ちて気絶してたと言ったはずだよ?それにいくら隊長の説明が変だったとしても決めつけないでほしいな。」

 

 「勿論私がそう思ったのはそこじゃないわ。炎龍と戦う際巨人とイタミの息がピッタリだったからね。」

 

 「それは隊長が日本にいたときウルトラマンと共に戦う事の多かった組織で何回か一緒に戦った事があるからだよ。」

 

 「いいえ、あのイタミが鉄の逸物の攻撃を失敗しそうになったとき、巨人がすかさずフォローに入った。あれは何回かでは出来ないわ。あなたはイタミとは家族なのよね?」

 

 「確かに伊丹隊長と私は母方の親戚で何年か一緒にいたけど関係なくないか?」

 

 ロウリィさんの問いに私はそう返すと

 

 「後イタミがばらしてくれてたわ。」

 

 「すまん、遠坂!」

 

 「ってばらしたんかい!?」

 

 ロウリィさんのカミングアウトと隊長の謝罪のコンボに私は思わず整備に使っていたウエスを地面に叩きつけた。

 

 「いや~すまんすまん」

 

 「試しに脅したら怯えず真剣な目で知らないと言いきられたらその通りと言ってるものよ?」

 

 「耀ちゃん、私耀ちゃんに対する怒りで変身しちゃいそうだよ…」

 

 「わわ、落ち着け‼なっ?顔が大魔人みたいになっているぞ!?」

 

 「ん゛ん゛ん゛ん゛‼」

 

 「変身したら倉庫が壊れる!?」

 

 「アハハ、貴方達って面白いわね!」

 

 「笑ってないで止めてくれ~~~!?!?」




 因みに今回の遠坂の姿はTHE NEXTのアンファンスで2回目の炎龍戦の時にジュネッスと変わり、空中戦を繰り広げます(笑)

 しかしウルトラマンだとアニメとかを見ても炎龍とジャイアントオーガしか戦う相手がいないな・・・しかもジャイアントオーガには瞬殺だろうな…

 

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