ゲートの世界にHALOの軍隊が出現したら…   作:ライダーGX

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第7話 アルヌスFOB基地

とある村で元コダ村の住人がその村の住人達にある話をした。

 

「「「炎龍を追い払った~!?」」」

 

「ああ!そうさ、このアタシが見たんだよ」

 

「でまかせだ!」

 

「冗談も大概にしろよ」

 

元コダ村の住人が炎龍の話しをその村人たちに話した、しかし誰も話しは信じて貰えずだった。

その話しを近くで聞いていた『ある騎士団』が居た。

 

それは帝国の第三皇女『ピニャ・コ・ラーダ』が創り上げた『薔薇騎士団』であった。

 

その中で『ハミルトン・ウノ・ロー』が『ノーマ・コ・イグルー』に聞いた。

 

「どう思います?」

 

「どうって…、汚い酒場に不味い酒と食事だとしか」

 

「ノーマ、我らはアルヌスへの隠密偵察の途中、炎龍の話をしている」

 

っと騎士団の小管『グレイ・コ・アルド』がノーマの話しの間違いに言う。

 

「グレイ、声が大きいぞ。ハミルトン、話の続きを」

 

ピニャが話しの続きを聞きたいらしく、ハミルトンに続きを問いかける。

 

「あっはい! 流行りの噂話です。緑の服と黒の服を着た傭兵団がコダ村の住人を避難させていた時、実際に…炎龍を追い払ったそうです」

 

「いくらドラゴンと言えど、『飛龍』『新生龍』『翼龍』と色々居りますし」

 

「本当の炎龍だよお客さん」

 

っと元コダ村の住人がピニャ達の元に飲み物を渡しに来て、それにノーマは笑う。

 

「ふはは!私は騙されないぞ?」

 

「アタシはこの目で見たんだ」

 

「良かったら、龍を倒した連中の話し、詳しく聞かせてくれない?」

 

ハミルトンが元コダ村の住人に炎龍の話しを聞こうとする、しかしそれに元村人は考える。

 

「う~ん。どうしようかね~」

 

「私は信じるから」

 

っとコインを出した瞬間、一瞬で奪い取った。

 

「ありがとよ!若い騎士さん。これはとっておきの話しをしてやらなきゃね、あの日襲われたアタシ達をあいつ等は助けてくれたんだ。

まるで鉄の一物の様な魔法の武器を持ち、ビクともしない頑丈な荷車に乗った緑色の服と黒色の服を着た連中が、そして…」

 

それにピニャ達は元村人の話がまだある事に見る。

 

「その連中の中にはオークの様な大きな人が頑丈な鎧を身にまとった人物がいたんだよ。しかも6人もね」

 

っとピニャ達はそれにあり得ない表情をするのでった。

 

 

 

現在ラプターチームは自衛隊の第3偵察隊と共にアルヌスへと向かっていた。

 

そんな中でキャリゲーターの後部座席に乗るエルフの少女に健二は問う。

 

「なあ、君名前は?」

 

「え…私?」

 

エルフの少女は名前を問えられた事に健二は頷き、エルフの少女は少し間を空けながら言う。

 

「…アルティア。アルティア・ヌマ・マルコ」

 

「アルティアか…、良い名前だな」

 

っとその事にアルティアは思わず目を開かせて驚く、人にいい名前だと言われて驚かないからだ。

そんなやり取りの中でブライアンが健二に話しかける。

 

「おいリーダー、そろそろFOBに到着するぜ」

 

「おっ、そろそろか」

 

その事にアルティアは窓の外を見る、そして外の光景に驚きの表情をする。

 

自衛隊駐屯地の隣に巨大な建設施設が出来ていて、基地を設置する降下艇『ポッド』と物資を運ぶ『アルバトロス重降下艇』が基地建設用の物資を運んで来ていた。

そこに彼らUNSC軍のFOB、『アルヌスFOB基地』があった。

 

アルティアはそれに思わず口を開けて呆然として、避難民たちもそれを見てくぎ付けとなっていた。

 

無論第3偵察隊の皆も驚きを隠せなかった。

倉田は伊丹にUNSCの基地を見て戸惑う。

 

「た…隊長。あれ…」

 

「こりゃあ…たまげた…、UNSC軍は俺達より文明レベルが高いぞ」

 

伊丹は冷や汗を流しつつ建設されている基地を見て、乗っていたレレイもそれを見てくぎ付けとなっていた。

 

健二達はUNSC軍の基地に入ろとした時に基地の仲間たちから連絡が来る。

 

『ラプターチーム、こちらアルヌスFOB。まず自衛隊の司令官とあって欲しい、少し話しがあるとの事だ』

 

「こちらラプター1、了解」

 

『あ~それと、先ほど司令と護衛のSPARTANIV部隊が日本政府の交渉から帰って来た。予想はどうだったと思う?』

 

「どうって…、どうなんだよ?」

 

健二は兵士の連絡に問い。

兵士は健二の問いに答える。

 

『え~結果、見事に失敗だそうだ。理由は…』

 

 

―回想―

 

 

司令がアーマーを着用していない護衛のSPARTANIV部隊と共に日本の元にやって来て、日本政府と友好関係を結ぼうと話しかけたが…。

 

「申し訳ありませんが、貴方の要望には応える事は出来ません」

 

「何故?」

 

司令はそれを政府の人間に問うも、政府からは冷たい言葉が返って来る。

 

「貴方はそんな上手い話が簡単に通るとでも思っているのですか? それにUNSC軍とか得体の知れない人たちを我が国はそう簡単に受け入れる事は出来ないのです。申し訳ないが…」

 

「っ…」

 

司令は政府から冷たい言葉を聞いて、弾圧を掛ける事が出来ない。

自分の考えがこうも簡単にひっくり返されるとは思っても居なかったからだ

 

司令は素直に引き下がり、護衛のSPARTANIV部隊と共に軍の方へ戻るのであった。

 

 

―回想終了―

 

 

『て言う事だ、それじゃな』

 

兵士からの通信を終え、健二達は思わず黙り込んだ。

 

「(まさか神様の言葉が本当になるとはな。その後の記憶…全部消すと言っているけど…)」

 

そう健二は考えつつアシェリーと共に自衛隊の司令官の元へ向かう。

 

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

 

自衛隊特地駐屯地基地、そこの司令室に隊長の健二と副隊長のアシェリーが入って来て、そこに居た狭間陸将と柳田二尉が居た。

 

「ようこそ、私が自衛隊陸将の狭間だ」

 

「同じく自衛隊二等陸尉の柳田です」

 

「UNSC軍特殊部隊、ラプターチームの隊長を務めてます安藤健二です」

 

「同じく副長のアシェリー・スタインです」

 

そう挨拶して、狭間は健二に問いかける。

 

「君達に来てもらった事には他のでもない。第3偵察隊と共に避難民を連れて来たと言う事は真かね?」

 

「はい、伊丹二尉と共に行き場を失った避難民を放っておくと、返って我々が住民から悪い印象を与える事となる考え。連れて来ました」

 

健二は狭間にそう話、それに狭間は頷く。

 

「なるほど、それでその事に付いては君達の基地にはもう報告していたのかね?」

 

「はい。向かう途中…そちらは?」

 

「何にもありませんでしたよ」

 

柳田が健二の問いに答える様に横から言いだして来て、それに二人は柳田の方を向く。

 

「彼は報告だけは怠らなかった筈なのですが、ドラゴンとの戦い以降突然の通信不良。もしかしたら我々が避難民を放り出せと言い出すと思ったのでしょう」

 

「(…なるほど)」

 

健二はそう思いながら何も言わず黙り込み、アシェリーもそれに黙り込む。

 

「ゴホン! あー話しはこれだけだ。あと我々の関係上なんだが…」

 

「(関係上…政府との交渉が失敗したから何か言うのか?)」

 

っと健二はそう思ったのだが…。

 

「今後は互いの状況を理解するべく、情報交換をする事と共に行動する為の条件を向こうの司令官と話は付けてある。君達はどうかね?」

 

その事を聞いた健二とアシェリーは互いの顔を見合い、すぐに狭間を見て頷く。

 

「ええ、その事に何もありません」

 

「そうか、すまんな時間を取らせてしまって」

 

「いえ、では行こうか少尉」

 

「はい」

 

そう言ってその場から去って行き、柳田が狭間と話し合う。

 

「陸将、報告の件ですが」

 

「おおそうだったな。それで…」

 

 

 

健二とアシェリーが司令室から退室して戻って行く中ですぐに感じた事を考える。

 

「友好関係上から情報交換と同時行動か…」

 

「これも神様からの力でしょうか?」

 

アシェリーの言葉に健二は考える。

 

「多分そうだろうな…、あの爺さんだ。絶対にそうに違いない」

 

健二がそう考えていると、別方向から伊丹達が歩いてきた。

 

「栗林と黒川は糧食班からレーションを分けて貰って。倉田と富田は施設班からテント、書類は俺が用意しとくから…」

 

「「「「了解」」」」

 

それにため息をつく伊丹、健二は伊丹達の姿を見つける。

 

「伊丹二尉」

 

「あっ、安藤大尉…」

 

「もう狭間陸将との話しは終えたのですか?」

 

富田がその事を健二に話しかけて、健二は頷く。

 

「ああ、ある程度聞かれただけで、それでもう話は終わった。それでお前たちはこれから何しに?」

 

「これから避難民たちのテントと食事を用意、避難民はこちらで受け持つことになって、書類が面倒いです…」

 

っと今でも疲れが出て来る伊丹。それには苦笑いをしてしまうアシェリー。

それに健二はある事を言いだす。

 

「よし、それなら俺達もある程度手伝うとするよ」

 

「ええ!マジっすか!」

 

倉田が健二の言葉に驚き、健二は言い続ける。

 

「ああ、この後の状況の為に必要な事だしな、こっちの建設班から少し頼んでみる」

 

「あざ~っす」

 

伊丹は礼を言ったつもりか、何ともいい加減な挨拶には健二は思わず苦笑いがでてしまう。

 

そして自衛隊特地駐屯地基地を出た二人はブライアンが迎えに来た輸送用ワートホグに乗ってアルヌスFOBに向かう。

 

「アシェリー、基地建設艦から避難民の必要な住宅地を建設する様要請してくれ」

 

「了解」

 

「それでリーダー、あっちの方はどうなんだよ」

 

ブライアンはその事を健二に問いかけ、それに健二は空を見ながら言う。

 

「情報交換とこの後の作戦活動の合同とか、色々な事だってよ」

 

「へぇ~」

 

健二の言葉にブライアンはそう納得して走らせ続け、健二は基地を見ながら呟く。

 

「明日も大変そうだな…これは」

 

っとそう呟く健二であった。

 


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