ゲートの世界にHALOの軍隊が出現したら…   作:ライダーGX

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ようやく戦闘に入ります。




第6話 炎龍

一人ゴスロリ少女を拾った健二達、彼らはコダ村の住人達を避難させるべく、村から遠く離れ、現在岩場の多い丘に進んでいた。

途中で馬車が壊れたり、逃避行で疲れた村人と脚の不自由な老人たちが少しづつ出始めてきて、健二はキャリゲーターに少し人を乗せる為に一人エルフの少女を高機動車の方に移す様にと黒川に頼む。

 

「頼んだぞ?」

 

「了解!」

 

黒川はエルフの少女一人連れて行き、高機動車の方に向かう。

 

そんな中でアシェリーが健二に少し違う風景を見て言う。

 

「リーダー。少し雰囲気が変わりましたね?」

 

「ああ、村からかなり離れたからな。しかしどこまで逃げきれるか…」

 

「それならレーダーで調べたらいいんじゃないか? 何処まで来ているか分かるし」

 

その事をブライアンが言って、それに健二は頷く。

 

「そうだな、マイケル!」

 

っと健二は列の後にいた、ラプター10でムードメーカODSTのマイケルに連絡を入れる。

 

『あいよリーダー! なんか用?』

 

「そっちのレーダーであのドラゴンがどこまで来ているか調べてくれないか?」

 

『オーライオーライ!任せてちょい!』

 

マイケルはすぐさまクーガーのレーダーを使い、炎龍がどこまで来ているか調べを開始する。

 

「さーてと、ドラゴンちゃんは何処から来るのかな~?」

 

マイケルがレーダーで調べていると、後方から巨大な熱源が飛行して接近してきて、それにマイケルは思わず目を大きく開かせ、すぐに通信をする。

 

『おいリーダー!!後方から巨大な熱源が近づいているぞ!!』

 

それに健二はすぐに後方を見て、難民の最後列を見ると、僅かながら見えるが炎龍が飛んで来ているのが見えた。

 

「あいつ!匂いを嗅ぎつけたか!」

 

そう言い残し、健二は通信機を全車両に繋げる。

 

「総員!!戦闘準備だ!! 炎龍の野郎が来やがったぞ!!!」

 

それにジャクソン達、伊丹達はすぐに驚き戦闘準備をさせる。

 

そして炎龍が村人の最後列を炎で攻撃し始めて襲い掛かり、それに村人たちは悲鳴を上げながら逃げる。

 

馬は暴れて人を撥ねたり、馬車が壊れて人が飛び出されて、完全にパニック状態に陥っていた。

炎龍が吠える姿を最後列の場所にいたカトーは目がくぎ付けとなる。

 

「本物の炎龍じゃ!! わしも見るのは初めてじゃよ!!うあわああ!!」

 

っとレレイが馬車を魔法で浮かせて早く逃げ、炎龍の炎を間一髪で逃れる。

 

そしてラプターチームと第3偵察隊の車両六台が炎龍に向かって行く。

クーガーを操縦する、ODSTでラプター11のホビーが、ガウスキャノンのエネルギーをチャージし終える。

 

「ガウスキャノン発射準備よし!!」

 

「各車牽制しろ!!行け!!」

 

健二が命令をして MA5Dを撃ちまくり、アシェリーもM247H 重機関銃も撃ちまくる。

 

その直後にワートホグの助手席に乗るラプター4のスパルタン、レックスが『M392 マークスマンライフル DMR』で狙撃し、ジャクソンがM41軽対空砲で攻撃し始める。

同じ様に自衛隊の皆も64式小銃と12.7mm重機関銃M2を撃ちまくる。

 

しかし炎龍の鱗が硬すぎて、7.62mmや12.7mmの弾が通用しない。

 

「ライフル効果なし!!」

 

「機銃も駄目だ!!ホビー!!」

 

ジャクソンがホビーに言い、それにホビーがそれに答えるかのようにガウスキャノンを炎龍に攻撃し始める。

 

クーガーから放たれるガウスキャノンは炎龍に直撃するも、少々怯んだだけであった。

 

「ガウスキャノン効果弱!! 怯む程度だけです!!」

 

「構うな!当て続けるんだ!!伊丹!!!」

 

「了解!!撃て撃て撃ちまくれーー!!!」

 

ラプターチームと第3偵察隊は炎龍に対し攻撃を与え続けていた。っとその時に炎龍の口から火が出始めて、それに気付いた健二と伊丹。

 

「はっ!散開!!!」

 

「ブレス来るぞ!!」

 

二人の言葉に全車両は別れて、その際に炎龍の口から火炎が放たれる。

 

僅かに交わした全車は後方で燃えた地面を通り過ぎ、それに倉田が言葉を漏らす。

 

「隊長!あの炎を食らったら終わりっすよ!!」

 

「でも光は大きくねぇ!!」

 

「油断するな伊丹!あの炎の温度は多分1800度以上だ!!まともに貰ったら俺達の車両は木端微塵だ!!」

 

「くそっ!どうすりゃいい!!」

 

その事に伊丹は歯を噛みしめ、健二は炎龍を睨みつける。

 

っとその時にキャリゲーターの車内で眠っていたエルフの少女が目を覚まし、健二に話しかけた。

 

「目だよ!!」

 

「なっ?!何時目が覚めた!?」

 

健二はその事に驚き、エルフの少女は頷いて言い続ける。

 

「目だよ!!目っ!!」

 

「目?…はっ!」

 

その事に健二は炎龍の方を見ると、炎龍の左目だけ矢が刺さっているのが分かり、死角が出来ていた。

健二はそれに伊丹に伝える。

 

「伊丹!!奴の左目は見えていない!!目を狙え!!集中砲火しろ!!」

 

「了解!!全員!!目を狙え!!」

 

それに皆はすぐに目を狙いを定め、目に向かって集中攻撃する。

炎龍はそれに思わず怯み、そして動きが止まった。

 

「よし!!今の内だ!! ジャクソン!!カレン!!ロケットランチャーとスパルタンレーザーだ!!!」

 

「こっちもだ!勝本!!」

 

それにジャクソンとカレンはロケットランチャーとスパルタンレーザーを構え、勝本は『110mm個人携帯対戦車弾 パンツァーファウスト』を構える。

 

「おっと、後方の安全確認」

 

っとのん気な事に後方の安全を確認する勝本。

 

「「「「「遅いよ!!!」」」」」

 

「「「「「早く撃て!!!」」」」」

 

健二達と伊丹達はその事に思わず怒鳴りつける。

 

ジャクソンはすぐさまロケットランチャーを放ち、カレンはスパルタンレーザーをチャージする。

勝本が撃とうとした瞬間、車両が揺れてしまい、それに勝本が思わず揺れた瞬間に引きがねを引いてしまい、明後日の方向に向いてしまう。

 

それを見た伊丹は。

 

「外れるぞ!!!」

 

「くそっ!カレン!!!」

 

「後少し!!!」

 

っとそう言っていた時だった。

 

高機動車に乗っていたゴスロリ少女が後部ドアを開けて、車両の上に乗っかり、斧を炎龍の真下へと投げた。

 

彼女が投げた斧は地面に突き刺さった同時に強烈な衝撃波を放ち、それに炎龍は思わず動きを横にずれる。

っがそのおかげでジャクソンと勝本のロケットランチャーとパンツァ―ファウストが胴体と左腕に直撃し、そしてカレンのスパルタンレーザーがチャージが完了して放たれ、炎龍の胴体に直撃して巨大な爆発が起こる。

 

 

 

 

グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

炎龍は大きく雄叫びを上げながら胴体に巨大な傷と左腕を吹き飛ばされてしまい、その場から飛び去って行き、逃げて行った。

 

戦闘を終えた健二はヘルメットを取って、一息を入れる。

 

「ふぅ~…」

 

「リーダー、勝ったのでしょうか…私達?」

 

アシェリーがその事を言い出し、健二は飛び去っていった炎龍の方を見て言う。

 

「たぶん…勝ったと思うぜ…、一応な…」

 

そうアシェリーに呟く健二。

 

 

そして被害の状況は死者多数と言う報告が来る。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

炎龍が去った後、健二達は無くなった人たちの墓を作り、ヘルメットを取った健二と伊丹達は手を合わせて拝み、アシェリー達はヘルメットを取り目をつぶり冥福を祈った。

 

すると伊丹は後ろで泣いている女の子を見て、その場に近寄って頭をなで、それに健二はそれに振り向き、微かに微笑むのであった。

 

そして村人たちはすぐに移動する準備をしていて、それを健二達は見ていて、桑原がそれを報告する。

 

「生存者の大半は近隣の身内の元に身を寄せるか、近くの村や町に避難するようです」

 

「そうか…」

 

「町って言っても、知り合いいないだろう。大丈夫なのか?」

 

「そうですよね…」

 

伊丹とアシェリーがそう呟く中で、桑原が少しため息をする。

 

「…それよりも、それ以外がもっと問題です」

 

「身内が亡くなった子供とお年寄りに怪我人か…」

 

「リーダー…どうしましょう」

 

健二が桑原の言葉を聞き、アシェリーが健二に問い。

それに健二と伊丹は一度村長にどうするかを聞く。

 

「白状で悪いが、こちらも自分の事で精一杯でな…。その者達まで心配してやれる余裕はないのだ」

 

「じゃあ…置いていくのか?」

 

健二はその事を村長に言ったが、村長は帽子を取って礼を言い始める。

 

「あんた達には本当に感謝しているよ…心から」

 

それに健二と伊丹は何も言わなかった。

 

そして村人たちは旅立って行って、それを健二達は見送った。

見送った後、エイミは健二に問う。

 

「リーダー、どうしますか?」

 

「ん?」

 

それに健二は見捨てられた村人たちを見る、その名かにはレレイ達やエルフの少女二人、そしてゴスロリ少女もその中に居た。

 

健二は笑みを浮かばせて言う。

 

「心配するな!何とかする!」

 

っとその事を聞いて、ゴスロリ少女は笑みを浮かべ、エルフの少女二人は顔向き合い、それに笑みが出る。

アシェリーとエイミはその事を聞いて微笑み、それに健二は気づく。

 

「ん?どうした」

 

「いえ、リーダーならそう言うと思ってました」

 

「私もです」

 

そう二人が言って、健二は笑みを浮かべながら頷く。

 

「だろう? 全員!乗車!!」

 

っとそれに皆はすぐに乗り込み、子供たちははしゃぎながら乗り込む。

そして伊丹が健二の横を通り過ぎようとした際に健二が問いかける。

 

「伊丹二尉、実は俺達の司令がお前たちの日本の政府に交渉を持ちに行ったんだ」

 

「えっ?」

 

伊丹はその事に足を止めて、健二の方を見て振り向く。

 

「もしかしたら…交渉は失敗すると俺達の上司が言ったんだ。関係がそう簡単につながる訳がないって」

 

「……」

 

「だからもし関係が切れても、俺達は今まで通り友好的に保とう」

 

「フ、了解!!」

 

伊丹は健二の言葉に頷いて敬礼をし、高機動車に戻って行き、健二もキャリゲーターに乗り込んで、第3偵察隊と共にアルヌスへと目指すのであった。

 


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