ゲートの世界にHALOの軍隊が出現したら…   作:ライダーGX

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8/23:少し修正部と文の追加をしました。


第3話 集落の生き残り

健二達が通信を終えた頃、UNSC軍の最高司令官、オルブ・ハレルソンは陸上自衛隊の陸将、『狭間 浩一郎』との対話を終える時にある条件を言い出したのだった。

 

「狭間陸将。我々UNSC軍は決して君達の攻撃をしないで貰いたい」

 

「ほう? 何故ですか」

 

「我々は無暗に相手に攻撃を仕掛ける訳には行かない。それは嘗て大きな戦争で残酷な代償的を受けている、それは兵士の死者、一方的に兵を送り続けた結果…我々は数えきれない程の兵を失った…。

その過ちを繰り返す訳には行かない、無論君達の兵士も失わさせる訳にも行かない。そこを約束してもらいたい」

 

それを聞いた狭間はしばらく考えるそぶりをして、そして頷いて手を差し出す。

 

「分かりました…、その約束。必ず守ります、こちらも一方的に攻撃は出来ませんからな」

 

「ありがとう」

 

「だた…我々だけであなた方の友好関係を築くのは少し困難が多いです。日本政府に少しばかり交渉をしてもらわねば」

 

「無論当然でしょう。では近いほど私がそちらの日本に招きます。それでどうですかな?」

 

オルブは狭間にそう話して、それに狭間は頷く。

 

「分かりました、ではあちらの方に連絡をして置きます」

 

「感謝する、突然の訪問に申し訳ない」

 

「いえいえ、むしろ敵対行動が無かっただけで幸いです」

 

そう言い残してオルブは女性自衛官の案内で外に向かい、狭間も一息を入れた後に客室を出て、その扉の近くに居た『柳田 明』が近づいてくる。

 

「陸将、どうなりましたか?」

 

「彼らUNSC軍の司令官、オルブ司令は本格的な友好関係を結ぶ為に一度日本に向かうそうだ」

 

「…それで技術的な話は?」

 

「それを聞くのは本格的な友好関係を結んだ時でないと駄目だ、いきなり聞いては相手に失礼があるからな」

 

それに柳田は少しばかり残念な気持ちになる。折角のチャンスを逃したと感じるからだ。

狭間は柳田の考えを分かってるかのように答える。

 

「柳田二尉、あまり彼らの技術を奪おうだなんて考えるんじゃないぞ。もし彼らが我々に攻撃を仕掛けてくるとなれば……我々は負ける。あちらの方が我々より上だ…」

 

っとそれに柳田の心に深い衝撃が走ったのだった。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そして翌日、健二達は伊丹達と共にこの世界の調査をする為に同行して行った。

 

そしてある村の『コダ村』、そこで様子を見に行く為にヘルメットを取ったアシェリーと長身の女性『黒川 茉莉二等陸曹』が先行して行った。

先行した際に扉に小さな女の子が二人を見ていて、それにアシェリーと黒川は笑顔で微笑んだ。

 

それに思わず反応した女の子はビクッ!っとしたようで見ていて、その女の子の母親が女の子を家に入れようとした際にアシェリー達に気付いて怯え、それに女の子も驚く。

 

しかし二人はそれに笑顔で手を振り、二人は後ろを向いて手で合図する。

 

すると森のしげみから武装を解いた健二と伊丹が手を振った。

そして警戒を解いてくれて村人達が健二達に集落ある場所を教え、それに健二達は向かう事となった。

 

そして健二はキャリゲーターに助手席に乗りながら空を見ていた。

 

「青い空…白い雲、綺麗だな…」

 

「こんな景色なら惑星アルカディアの方が良かったよ」

 

っとキャリゲーターの運転席で運転しているラプター3のスパルタン『ブライアン』が話しかけて来た。

 

「あ~あつまんねぇな〜…。どうせならドラゴンが襲って来て戦いたかったって今に思うよ、今まで通って来た街や集落に居たのは人間ばっかでつまんねぇ」

 

「おいおいブライアン、あんまり変な事を言うなよ?変なことで戦闘を起こしたくないからな。それにあんまり戦闘に夢中になってるとコヴナントと同じと思われるぜ?」

 

「そうですね。あまり関心しませんよ?ブライアン」

 

っと同乗しているアシェリーがブライアンに注意をし、それに手を振る。

 

「はいはい…気を付けますよ少尉殿」

 

そうブライアンは反省の様子を見せない。

 

 

 

※そして因みにアシェリーの階級は少尉である、そしてブライアンとランドック、その他のラプター4、5、6、8、9、10、11、12の『レックス』『カイル』『ジャクソン』『エイミ』『ビル』『マイケル』『ホビー』『カレン』の10名は全員准尉である。

 

 

 

「でもリーダー、俺をコヴナントと一緒にされては困るな~?俺あいつ等の様な暴走振りは無いぜ?」

 

「そうかよ」

 

そう健二が呟いていた時に無線機から通信が入る。

 

『こちら3-2、安藤大尉聞こえますか?』

 

っと栗林から無線連絡が入って来て、それに出て答える。

 

「こちらラプター1、どうした?」

 

『もう駄目です。隊長達の無線を聞いてくださいよ~』

 

っと栗林がそう言って来て、健二はすぐに無線機の周波数を高機動車の無線機に合わせる。すると高機動車の伊丹と倉田の二人が何やら歌を歌っていた。

 

『『♪~♪~♪』』

 

「何だこれ?」

 

ブライアンが伊丹と倉田が歌っている歌に思わず呆れる様子になり、それに健二は呆れる様子になるが仕方ないと思い、アシェリーが微笑みながらすぐに栗林に切り替えて話す。

 

「楽しい歌ですね」

 

『全然楽しくない!どうにかならないんですか大尉!』

 

栗林の言葉に健二は仕方がない様子でアシェリーから無線を受け取り、答える。

 

「仕方ないさ、彼らの自由をそむく事は出来ないだろう?」

 

『あり得ない…この人の考え絶対あり得ない!』

 

っとそう言いつつ、栗林は無線を切った。

 

「あの様子じゃあ嫌われましたね」

 

アシェリーが栗林の態度の様子に健二に問い、健二は仕方なく思う。

 

「しょうがないさ、俺もそこまでオタクって感じじゃあないけど、二人の自由を奪う権利ないから」

 

そう言って健二はシートの背もたれを倒して仮眠を取る。

 

「少し寝るから何かあったら伝えてね~」

 

「リーダー、早速何かを見つけたぜ。前方約10キロの地点だ」

 

っとブライアンの言った言葉にそれに思わず健二は起き上がってしまう。

 

「ってもうかよ!? …ってあれは?!」

 

健二が見た物は、森の奥から黒い煙が上がっている様子だった。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

健二達は一旦車両を止めて、辺りを見渡す場所に移動して見ると、それは森が辺り一面に燃え広がっていて。それに健二は目がくぎ付けとなる。

 

「盛大だな…」

 

「ですな…大自然の脅威?」

 

伊丹が健二の隣に立ってそう呟いていると、双眼鏡で見ていた桑原が話しかける。

 

「っと言うより…怪獣映画です」

 

っとそれに二人はヘルメットに内蔵されているズーム機能と双眼鏡を見る。

二人が辺りを調べると大きなドラゴンがその場を飛んでいて、火を噴いているのが見えた。

 

「ありゃま!」

 

「あれは…」

 

「首一本のキ○グキ○ラか?」

 

っと桑原の言葉に健二と伊丹は思わず目を細めた。

 

「古いね…」

 

「おやっさん古いな」

 

「リーダー」

 

そう呟いてる中でアシェリーと栗林が二人に近づいて問う。

 

「これからどうします?」

 

「そうだな…」

 

「栗林ちゃ〜ん。おいら一人じゃ怖いからさ~、一緒に付いて来てくれる~?」

 

伊丹がクリクリしながら栗林に付いて来てほしい様なおねだりをする、しかし栗林は…。

 

「嫌です」

 

「あっそう…」

 

「(即答か…)」

 

余りの速さに健二は思わず呆れる様子になる、それには倉田と桑原も呆れて、アシェリーは苦笑いするしかなった。

 

 

グオオオオオオオオオオ!!!!

 

 

っと大きな雄叫びが響き渡り、それに健二達は振り向いて見ると。ドラゴンが森を燃やしつくしたのか大きく羽ばたき始め、自衛隊の数名が64式小銃と12.7mm重機関銃M2を構え。

ジャクソンとホビーにカレンはワートホグの『M41軽対空砲』にクーガーの『M68 ALIM ガウスキャノン』、そして『スパルタンレーザー』を構えるも、ドラゴンはその場から飛び去って行く。

 

「飛び去って行くぜ?」

 

「どう言う事でしょう…?」

 

ブライアンとアシェリーがそれに言い、健二は燃やされている森を見る。

 

「…なあ伊丹二尉。あのドラゴン…何もない森を燃やす習性があると思うか?」

 

「え?……あっ!集落!」

 

伊丹の言葉に皆は気づいて森の方を見てみると、燃やされてる場所に僅かながら建物らしき物が見える。

 

「やべぇ!」

 

「隊長!」

 

「分かってるよ…、安藤大尉。移動した方が良いかと」

 

「よし、アシェリー!移動準備だ!」

 

「了解!」

 

皆はすぐに移動準備をする中で雨が降り出して、燃えている森の炎を消して行った。

 

集落にたどり着いた健二達は生存者を探すべく、辺りを捜索する。

 

「まだ地面が擽ってますね…」

 

「これで生存者が居たら奇跡だな…」

 

っと富田とブライアンがそう呟く中で、健二とアシェリー、伊丹と倉田の四人は生存者を探す中で倉田がある物を見つける。

 

「あの…隊長に大尉、あれって…」

 

「言うな倉田、分かってる」

 

「言うなよ~…」

 

「ひ!ひぃ~!」

 

倉田が見た物、それは焦げて炭となって居る人の手だった。

 

捜索中の中、井戸の近くで休む伊丹、健二は生体センサーを上空に撃ちこみ、より捜索の幅を広げる。

 

「リーダー」

 

っとそこにアシェリーと栗林がやって来て、健二と伊丹はアシェリーの方を向く。

 

「この集落には建物が32件、確認した遺体が27体で少ないです。もしやガレキの下敷きに…」

 

その報告を聞いた健二はため息をついて呟く。

 

「はぁ…、一件に3人か4人と考えても、100人近くかそれ以上全滅って事か」

 

「…酷いものです」

 

栗林がそう呟く中で健二がアシェリーに問う。

 

「アシェリー、現地点で俺達の装備にあのドラゴンに勝てる武装はあるか?」

 

「難しそうですね…。でももしかしたらクーガーのガウスキャノンが有効だと思われます。もしくはスパルタンレーザーとか」

 

アシェリーの言葉にそう健二が考えていると…。

 

「人だ!人がいるぞ!!」

 

「何?!」

 

伊丹の言葉に健二はすぐに振り向くと、伊丹と栗林が井戸の中を見ており。

それに二人はすぐに駆けつけると、その中には一人『エルフ』の姿が水に浮かんで気を失っていた。

 


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