ゲートの世界にHALOの軍隊が出現したら…   作:ライダーGX

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第32話 宮殿での戦闘

突如健二の行動に伊丹以外のアシェリー達は勿論、ピニャ達もそれに目を奪われて唖然とし、健二がゾルザルを地面に叩き付けた様子に側に居た兵士がすぐに剣を取る。

 

「き!!貴様!!!」

 

「よくもゾルザル殿下を!!!」

 

 

 

ギロッ!!!

 

 

 

「「うっ!!」」

 

健二の殺気のこもった目線が兵士の目に移って固まり、健二は拳を兵士に向けて叩き込む。

それに兵士達は吹き飛ばされて、壁を突き破って行った。

 

「…ん?」

 

健二はゾルザルの方を見ると、多少血を流していながらもまだ息があって、それも頭の骨が砕いてなかった事に気付く。

 

「へぇ~…お前意外と頑丈だな?全開で叩き付けたのにまだ生きてるなんてな?」

 

「リーダー!!」

 

健二はアシェリーの方を見て、アシェリーは慌てた様子で言う。

 

「何をしているんですかリーダー!!」

 

「こいつを叩き付けただけだ。…それに日本人を拉致して…ただで済むと思うなよ」

 

倒れているゾルザルにそう言いつつもすぐさま栗林はノリコの元に向かう。

 

「大丈夫!?貴女日本人よね?!私達は自衛隊よ、助けてあげる」

 

その事を聞いて彼女は目に涙を溢れ出て来る。

 

「帰れる…の?」

 

「ええ、帰れるわ」

 

「う…うわああああああ!!」

 

その子は栗林に抱き付きながら涙を流し、それに健二はその子を見て。菅原がスーツの上着をノリコに着せる。

 

「まさかここに日本人が居るとは…、これはどう言う事でしょうか?陛下?」

 

「こ!これは何かの手違いだ!ここは妾に免じて!」

 

「ふふふ……ふははははっ!」

 

突如笑い出したゾルザルに健二達は振り向き、頭から血を流しているゾルザルが目に殺意を曇らせながら言う。

 

「ピニャよ…、もう遅い…こいつらはこの俺に手を上げた。この罪の代償は…重いぞ」

 

そう言ってゾルザルは部下たちに命令を下し、すぐさま剣を取って戦闘態勢に入った。

伊丹達はすぐに戦闘態勢に入れる準備をする。

 

健二はその様子に呆れてため息が出る。

 

「はぁ…、どうやらお前。自分がやった罪の重さを理解できていない様だな」

 

「何だと…?」

 

「ブライアン!カレン! この分からず屋に力の差を見せつけてやれ!」

 

「富田!栗林!こっちもだ!各自状況に応じて撃ってよし!」

 

「「「「了解!!」」」」

 

「えっ!ちょっと皆さん!!」

 

アシェリー以外の皆は戦闘態勢に入り、栗林は64式銃剣を装着し、カレンはM45Dショットガンを構えながら栗林の横に立つ。

 

「やるよクリ」

 

「了解です!」

 

「また廃棄送りするなよ!」

 

「この状況でそれは無理だろうな」

 

そう言いつつブライアンと富田はバトルライフルと64式小銃を構える。

 

「やれ!!皆殺しにしろ!!」

 

ゾルザルの部下は剣を構えて向かって行き、カレンと栗林は走り出して攻撃を開始する。

 

カレンが近くに居る兵士に回し蹴りを放ち、それに飛ばされた直後に近くの兵士にショットガンを撃つ。

撃たれた兵士は身体に無数の風穴を開けて倒れ、そして同時にマチェットを抜いて、剣を振り下ろしてくる兵士の攻撃を流しながら首を切り落とす。

 

栗林も銃剣を突き刺して、剣を振り下ろす兵士の攻撃をかわしてすぐに敵に斬りつける。

斬りつけられた兵士は倒れ、次の兵士を斬りつけた後に回し蹴りを放つ。

 

そのやられぷりにゾルザルはすぐさま焦りが見えた。

 

「おい何をやっている!!相手はたった二人だぞ!!! 隊列を組んで応戦しろ!!」

 

兵士達は盾をを構えた瞬間、カレンと栗林はショットガンと64式小銃を腰だめ状態で撃ちこみを開始した。

 

12ゲージのショットシェルと7.62mmNATO弾が火を噴き、ポンプアクションとフルオートの銃弾が飛び交い、それに盾を貫きとおして兵士達に浴びせて行く。

それに血を口から吐いて絶命しながら倒れて行き、すぐさま弾のリロードに入る栗林をカレンがカバーしている。

 

「装填完了!」

 

「カバー!」

 

すぐさま弾の装填に入るカレンに栗林が撃ちながらカバーに入り、素早く装填を行う。

 

終えてすぐに撃ち始め、兵士達は次々へと倒れて行った。

攻撃が収まったのを見て、栗林が叫ぶ。

 

「やる気がないなら、武器を捨てなさい!!」

 

「最も、今のあんた等にやる気があったらの話だけどね…」

 

カレンがそう言う中ですぐさま武器を捨てる兵士達。

それにカレンと栗林は銃を下ろす。

 

「宜しい」

 

「な!何をやっている!!早く武器を取れ!!!」

 

ゾルザルが叫ぶも、今の兵士達は恐怖で動けずにいた。

 

「くっ!この役立たず共が…!」

 

「さてと…姫さんの兄貴よ」

 

健二がゾルザルに近寄り、M6Hを構えながら言う。

 

「あんたは先ほど、こちらの女性を門の向こう側の生き残りと言った。つまりまだ他に攫って来た者もいるって事だな?」

 

「ふ、ふんっ!無礼な変人に答える口は無い!口を開かせたければ、地面に額をこすりつけ、非礼を詫び礼儀正しく頼むことだな!」

 

「はぁ」

 

今だに強気の態度に健二は呆れ、伊丹の方を向く。

 

「なあ伊丹、どうするこいつ? ここまで頭が狂ってるとは思わなかったぜ」

 

「う~ん困りましたね~、素直に答えて頂かないと」

 

そう言いつつ伊丹は考えむ所、アシェリーがすぐさま健二の元による。

 

「リーダー!すぐにやめるべきです!ここまで大事にしてしまったらもう!『アシェリー』っ!」

 

「お前は下がって居ろ、あの子と菅原さんを守るんだ。優しいお前にはこの後の光景は耐え切れんぞ」

 

「っ…」

 

その言葉に意味が分かってしまったアシェリーは素直に引き下がり、健二は伊丹を目線を合わせて互いに頷き、健二はM6Hをマグネットホルスターに納める。

 

「最後通告です王子様…、攫って来たのは彼女だけですか?」

 

「口を聞きたければ、地面に額を───」

 

「さてっ、夕食食べ過ぎてない?」

 

「なに?」

 

「トイレは済ませた?」

 

「お前何を?」

 

「それじゃあ…SHOW TIME♪」

 

すると健二はゾルザルの胸元を掴み、立ち上がらせた瞬間、腹に重たい拳を叩き付ける。それにゾルザルは思わず胃の中ものと血が大量に吐き出す。

おまけにスーツのパワーアシスト機能のあって、ゾルザルの腹部はヤバい程の形に変形していた。

 

「ぶほっ!!!」

 

「いや~頑丈ですな~、スーツの機能をあっても突き破れないとは。中々良い身体を持っていましたね?これなら遠慮なくやれます…よっ!!!」

 

更に追い打ちを掛けるようにパンチや膝蹴り、裏拳やらひじ打ち。

容赦ない攻撃にゾルザルの顔は一気に腫れあがって行き、それを見ていたピニャは徐々に青ざめ、皇帝は目を見開いていた。

 

健二はゾルザルは地面に叩き付け、ゾルザルはその場から逃げようとしたが、それを健二がコンバットナイフで腕を刺す。

 

「ぎゃああああああああああああ!!!!」

 

「何処に行くんですか?質問に答えないと更に血塗れになりますよ~」

 

「陛下!…っ!!」

 

丁度そこに戻って来た家臣達が到着し、その光景を見て言葉を失くした。

ゾルザルの顔はもう原型を失くし、目も片方が全く見えていない状態になり、それに健二は再びM6Hを抜き構える。

 

「さて…そろそろ話しても良いんじゃないか?」

 

「ひ、ひぃぃ!!」

 

健二の底知れない恐ろしさに恐怖を覚えたゾルザルは震え始めていた。っとそこにある一人が健二とゾルザルの間に割り込む。

 

奴隷服を着たヴォ―リアバニー『テューレ』がゾルザルを庇うかのように立ち、健二はそれに全く動じずに向ける。

 

「て…テューレ」

 

「退きな…退かないとアンタでも撃つぞ」

 

「……殿下を殺さないで」

 

「…最後の警告だ、他にも連れ去った人はいるんだな? …答えろ」

 

それにゾルザルは頭をコクコクと頷きながら健二を見る。

 

「裕樹は!?裕樹はどうなったの!?一緒に銀座を歩いてたの!突然後ろからつかまれて、馬車で私達の他にも何人か!」

 

彼女の証言を聞いた健二は再びゾルザルの方を見る。

 

「…どうなんだ?」

 

「お……男は…奴隷市場に流した…後は…しら…ん」

 

そう言ってゾルザルは気絶し、それにテューレはすぐさまゾルザルに駆け寄る。

 

そして菅原はピニャの方を向く。

 

「陛下、歓迎は拉致された我が国民が帰ってからにいたしましょう。そしてピニャ殿下、後ほど彼等の消息と返還に付いて聞かせて頂ける物と期待しています」

 

「……」

 

それにはピニャは全く言葉には出来なかった。

 

「帰るぞ、ブライアンは先頭!カレンは後方だ!」

 

「富田!栗林! お前等も位置に付いてくれ!」

 

健二達が行こうとした時に。

 

「ま!待て!!!近衛兵!!!」

 

連れて来ていた家臣たちが近衛兵達に命令を下そうとした時にだった。

 

「やめよ!!もう我の前で血を見るのは見とうない」

 

それをモルトは止めて、再び玉座に座る。

 

「確かに日本の兵は強い、だが貴国には大いなる弱点がある」

 

「ん?」

 

「弱点?」

 

その言葉に健二は反応し、モルトは目を開けて言う。

 

「民を愛しすぎる事よ、大いに煩わされることになろうぞ、高度な文明を誇りながら蛮族に滅ぼされた国もある。貴国も心しておくがよい」

 

「…我が国はその弱点を国是としております。その国是を護る為に自衛隊や我々と共にいるUNSC軍がいるのです、その力またお試しになりますか?」

 

「…なんの、そなた等に抗せるはずもなし、和平交渉を始めるがよかろう」

 

「陛下、我々も十分に弁えております。平和とは次の戦争への準備期間である事を…。我が国と我が世界は帝国を遙かに超える血塗られた歴史の上に成り立っているをお忘れなきを」

 

その言葉にモルトは黙然としながら聞いて、ピニャはそれに気まずそうな空気を耐えながら聞いていた。

 

「それでは我々はこれで失礼します。行くぞ!」

 

敬礼を済ませた健二達は睨みつけて来る兵士達を通る際に、健二は一瞬殺意を込めた殺気を放ち、それを感じた兵士達は武器を捨てて慌てて後ずさりをし、そのまま玉座の間を後にした。

ピニャは気まずい雰囲気の中をただ見つめる事しか出来なかった。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

健二達が宮殿を出て、降下艇を待っている中でアシェリーが大きくため息をし、それに健二は振り向く。

 

「どうしたアシェリー?」

 

「…リーダー、本っ当に後の事を考えてなかったのですか?」

 

「何がだ?」

 

アシェリーの言葉に健二は頭を傾げる。

それにアシェリーは呆れながら言う。

 

「良いですか? 私達はこの事を全て報告しなきゃいけないのですよ? そこの所、ちゃんと考えていたのですか?」

 

っとその事を聞かれた健二は一度伊丹と菅原の方を向き、それに少しばかり三人の時間が止まって…。

 

「だああああああ!!そうだった~~~!!!」

 

「やってしまった~!!」

 

「ど…どう報告しよう…」

 

慌ててしまう三人の様子にアシェリーは大きくため息をするしかなかった。

 


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