ゲートの世界にHALOの軍隊が出現したら…   作:ライダーGX

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お久しぶりです、最新話を投稿します。

ようやくヤオを出す事が出来ました。



第28話 帝都へ・・・

コヴナントの戦闘を終え、アルヌスFOBに帰還した健二達。

健二達は戦闘中に戦死した海兵隊達を運び、健二はヘルメットを取って見ていた。

 

っとそこに話を聞きつけた伊丹達とアルティア達がやって来て、運ばれる海兵隊達の遺体をアルティアは少しばかり悲しむ。

 

「…助けられなかったのですか?」

 

「もう少しだったんだけど…な、でも後の皆は何とか助ける事が出来た」

 

そう健二は言い、伊丹は何となく言いづらそうな表情で健二に問いかける。

 

「…大尉、貴方はどうするつもりですか?彼等の…亡くなった海兵隊達の遺族達には──」

 

「その事に付いては家族は覚悟の上で知っているさ」

 

その事に伊丹は「えっ?」となる。

健二は少し日が沈んで行く空を見て、目を細める。

 

「元々UNSCはコヴナントと戦う為にいた軍隊だ。当然何時奴等と遭遇するか分からないものないんだ。こればかりは彼等が志願したんだ」

 

「…そんな」

 

伊丹は健二が言った言葉に少しばかり納得が行かず。

そんな伊丹に健二は伊丹の方を向き言う。

 

「伊丹、俺が言っている事に納得が行かないのは分かってる、でもこれは皆が決めた事なんだよ。俺に言っても仕方ないんだ」

 

「…」

 

そう言っていると、一人の自衛官がやって来て、敬礼をして言う。

 

「失礼します。安藤健二大尉、UNSC軍のオルブ司令官と狭間陸将がお呼びです」

 

「えっ?司令だけじゃなく狭間陸将も?」

 

「はい、至急来るようにと」

 

それに健二は考え、自衛官に向かって頷く。

 

「分かった、すぐに行くよ。アシェリー、後の事は任せるか?それとあの捕虜の事はこっちで尋問するって言っといて」

 

「了解!」

 

そう言って健二はすぐさま向かい、それに伊丹達は捕虜と言う言葉に耳を傾け、栗林が問う。

 

「何です?捕虜って?」

 

「あれですよ」

 

っとアシェリーが指を示し、それに伊丹達は指さす方を見る。

するとペリカン降下艇から頑丈な手錠を掛けられ、強引に連れて行かれるコヴナントのエリートが居た、エリートはユグドラシルMarkⅡ二体に連れられ、暴れながらも叫ぶ。

 

「離せ!!!愚かな人間共!!この私をどうするのだ!!」

 

「黙って歩け」

 

その光景を伊丹達は驚いた表情を隠せず、勿論アルティアやテュカ達も見て唖然とした。

 

「な…何なんすか? あれ…」

 

「あれが私達が戦っている敵、コヴナントですよ…伊丹二尉」

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そしてオルブや狭間に呼ばれた健二は司令室に付くと、そこにオルブと狭間陸将が居た。

 

「お呼びですか?司令、陸将」

 

「おお来たか大尉、任務ご苦労だった」

 

「半数以上が無事だった事にホッとした、助けられなかった者については…残念だったが」

 

「いえ…、それでお呼びは?」

 

健二が呼ばれた事情を聞き、それに狭間が答える。

 

「実は先ほどオルブ司令官と話しをしていてな、君を呼んだのは君達特殊部隊ラプターチームは第3偵察隊と共に明朝帝都に向かい、ピニャ殿下との和平交渉の足がかりをしてもらいたいのだ」

 

「帝都に? 我々が向かう程のですか?」

 

「君達ラプターチームは第3偵察隊と共に行動しているのを我々は知っている上に、ピニャ殿下はこの準備には君達が必要だと言うのだ」

 

「(姫さんか…、まあ彼女のご指名とならば仕方ないか)…分かりました、その任務を受け取りしました!」

 

そう健二は敬礼をし、狭間陸将も同じように敬礼をする。

健二は敬礼を終えてその場から立ち去って行った。

 

残されたオルブと狭間は再び対面し合う。

 

「さて…狭間陸将。この後のパワーアーマーのパーツについて話し合いたいのだが」

 

「それなのだが良かったのかね? 彼にこの設計図の事を話さなくて」

 

狭間は渡されたパワーアーマーの設計図を見せ、それにオルブは葉巻を取り出して言う。

 

「大丈夫だ、大尉には後でこの事を話す。今は話すとあいつはやたら興奮するからな」

 

「…そうですか」

 

そう言いつつ二人はこの後のパワーアーマーの取り扱いや整備資料などの話し合いをするのであった。

 

 

そして健二は一度FOBに戻る際にアルヌスの街に向かい、必要な物を買いに来ていた。

当然アーマーを着たままだから、周囲の目もくぎ付けになる人も居るし、平然とした人も居る。

 

健二はPX店に入り、必要な物を買いそろえている中。

 

「健二さん」

 

健二は振り向くと、アルティアが買い物かごを持ってやって来て、それに向き合う健二。

 

「やあアルティア、どうかした?ここに居て」

 

「健二さんこそ、もう話は終えたのですか?」

 

「ああ、もう終わった。明朝俺達は伊丹達と一緒に帝都に向かう事になってな。その下準備をしてるんだ」

 

「帝都ですか? そうですか…大変ですね」

 

「ああ、アルティアは何をしているんだ?」

 

ここに居るアルティアを健二は問い、アルティアは持っているかごを健二に見せる。

 

「私はここで欲しい物を買いに来たんです、それだけで…」

 

「そうか、分かった。それじゃあ俺はこれを買ってすぐに──」

 

「あの…健二さん」

 

っと健二が会計をしに行こうとした所、アルティアが呼び止めて、それに健二は振り向く。

 

「どうした?」

 

「少しだけ…お話ししても良いですか?」

 

それに健二は頷き、買い物を終えた健二とアルティアは近くのベンチに座り、健二は岩の上に座る。

 

「それで話って何?」

 

「はい…、実は健二さん達が出掛けている間に奇妙なダークエルフが来たんです」

 

「ダークエルフ?」

 

その事にアルティアは頷き、その事を話し始める。

 

 

―回想―

 

 

アルティアが一人で酒場でお酒を飲んでいる時だった。

 

「皆!どうか緑の人と黒の人に所に連れて行ってくれ!」

 

っとアルティアはそれに耳を傾ける。

彼女の名は『ヤオ・ハー・デュッシ』、シュワルツの森に住むダークエルフの女戦士であり、ある事情があってこのアルヌスに来ていると言う。

 

「どうしてそんなに緑の人と黒の人に会いに行きたいんだ?」

 

「決まっている。炎龍を倒して貰う為だ!」

 

「(っ!?炎龍…!)」

 

その事にアルティアは目を大きく開いた。

 

五か月前に健二達と伊丹達がコダ村の人々を避難させている時に遭遇したあの古代龍、その炎龍の話しがヤオの口から出て来た事に驚きを隠せないアルティア。

 

「え!炎龍…!?」

 

「そうだ!我が故郷を炎龍から救いたいのだ! どうか手を貸してくれるか!?」

 

「手を貸したいのはやまやまだが…」

 

「相手が炎龍だって聞いて、はい手を貸しますって言うのは…」

 

酒場に居た亜人たちはその事にどうも悩みを隠せない、っと言うより手を貸したくないか関わりたくないというのが正解だろう。

UNSCや自衛隊の攻撃をも怯まない炎龍に対し、生身の者達では到底太刀打ちできない相手だからだ。

 

「お前たちにではない!緑の人と黒の人達にだ!!」

 

「分かってるけど、彼等もそう簡単に…」

 

「ええ~い!もういい!お前たちに聞いた私が馬鹿だった!!」

 

そう言ってヤオはその場から去って行き、アルティアはそれに勘定を払いその場から立ち去って居った。

 

 

―回想終了―

 

 

アルティアの話を聞いた健二はその事に少々考える。

 

「う~ん…炎龍。そいつは俺達が一度追い払った炎龍と見て間違いないな」

 

「その話しを聞いた私は思わずあの時の恐怖が思い出して来たんです。今でも手が震えていて…」

 

その事に健二は手を見ると、アルティアの手が少しだけ震えていて、それに健二はアルティアの手を握る。

 

「心配するなアルティア、もし炎龍と遭遇したら今度こそ俺達が護ってやる。第一炎龍はここまで追って来る事はまずないさ」

 

「…そうですよね。炎龍はここには来ませんよね。話をしたら楽になりました、それでは健二さんお休みさなさい」

 

アルティアはそう言って自宅に戻って行き、健二は少しばかり炎龍の事を考える。

 

「(炎龍…今まで何をしているかと思ったらそんな所に居たのか…。しかしそこで何をしているんだ…?)」

 

そう考える健二であったが、今は明日の準備がある為にすぐにFOBへと戻って行くのであった。

 

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

 

そして早朝、健二達は伊丹達と共に帝都に向かう際に新たな外務省の人を連れて行く事となった。

 

「外交官の藤堂鉄男と言います!UNSCの皆様方!どうかよろしくお願いいたします!」

 

「どうも藤堂さん、よろしくお願いします!」

 

健二は藤堂と握手を交わし、そして伊丹の所に行く。

そこでは伊丹が外交官が持ってきた荷物を見ていた。

 

「伊丹、何を見ている?」

 

「ああ大尉、見て下さいよこれ。特器や真珠に日本酒までありますよ?」

 

「マジで!?」

 

健二はそれを見ると、確かに日本酒があって、健二はすぐに近くに居る柳田に問う。

 

「おい柳田、こんな上物持って行ってもいいのか?」

 

「構いませんよ、これは元々外交官が持ってきたものなんですから」

 

「和平交渉をよりよくする為に持ってきたものなんですから。くすねないで下さいよ?」

 

「しないよそんな事、よし!これ等をアルバトロス重降下艇に乗せてくれ!」

 

健二に命令でブライアン達は荷物をアルバトロスに積み込み、皆は降下艇に乗り込んで、柳田が見送る。

 

「それでは大尉!伊丹!頼んだぞ!」

 

「おう!任せれて!」

 

「行って来る!」

 

そう言って健二達を乗せたアルバトロスのハッチが閉まり、上昇して行き帝都へと向かって行った。

 

その向かって行く光景を外で野宿していたヤオが見る。

 

「空飛ぶ鉄の大箱…、緑の人と黒の人はもはやなんでもありだな?」

 

っとそう言いながらヤオは再びアルヌスへと向かって行くのであった。

 


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