ゲートの世界にHALOの軍隊が出現したら…   作:ライダーGX

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新年明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。

いよいよHaloの定番の敵の出現が来ますよ!


第26話 コヴナント遭遇 前編

健二達が日本で行った参考人招致から約五ヶ月、健二達は神様から警告されたコヴナントの為に準備を整えていた。

 

UNSCスフィンクスで健二達は装備を少しばかり強化させて貰い、アサルトライフルにスコープ機能や銃剣のエナジーベヨネットを装備させて、銃弾に強化炸裂弾を作って貰っていた。

更に研究開発班が歩兵がハンターの備えの為に歩行兵器である『ユグドラシルMarkⅡ』を開発し、配備していた。

 

ユグドラシル。

 

それはかつてUNSCが実験的に開発し、数台配備していた二足歩行型の強化外骨格である。

 

元々ユグドラシルはSPARTANⅡの配備目的として開発をしていたが、柔軟性の課題とあまりにの高コストにより配備されることはなかった。

しかし神様が与えてくれた艦隊と供給システムによって、コストは無視して柔軟性と安全性、そしてより高性能な兵器に仕上がり、更にエネルギー兵器であるスパルタンレーザーの搭載も可能とした。

 

ユグドラシルMarkⅡを各自戦闘班に送り、海兵隊達はそれに大盛り上がりしていた。

それだけではなく、マンティスも多く配備され、コヴナント対策はより万全となって行く。

 

健二は配備されているユグドラシルMarkⅡとマンティスを見て、そこにアシェリーがやって来る。

 

「どうしましたか?」

 

「いや、どれもこれもすげぇなって思ってな」

 

健二はそうアシェリーに言い、アシェリーは健二が見ているユグドラシルMarkⅡとマンティスを見ながら言う。

 

「はい、ユグドラシルMarkⅡはユグドラシルの大型アーマーを元に改良点をしたアーマー兵器でありますから、性能もかなりの物だと聞いています」

 

「ほお~? あっでもユグドラシルって確かデメリットもあったんじゃなかったっけ?確か持続時間の問題とか、エネルギーの問題とかさ?」

 

「はい、その点については解決していると聞いてます。確か動力炉である核も放射線がないクリーンな核融合炉を使用しています」

 

その事を聞いた健二は思わず唖然としてしまう、それだけの動力源を創り出す艦隊に凄さを感じた。

そしてアシェリーが何か思い出したかの様に健二に問う。

 

「あのリーダー、少し聞いていいですか?」

 

「どうした?」

 

「伊丹二尉達にコヴナントの事を話さなくてもいいんですか? そろそろ話さないと不味い気がして…参考人招致の事もそうです、いくらあっちの皆さんに私達の事を話したとはいえ…」

 

それに健二は少しばかり考える。確かにそろそろ伊丹達に近々やって来るコヴナント襲来の事を話さなくては大問題になるかもしれない。

 

「ああ、そろそろ話さなくちゃいけないな…。オルブ司令も狭間陸将に話すってさっき話し合いでも言ってたし」

 

「そうですか…、皆さんどんな反応するのでしょうか…」

 

アシェリーはどんな結果になるか少々不満になって来て、健二は考えつつもこの後の結果に任せる他なかった。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そしてアルヌス駐屯地とFOBでは平和な時が過ごされていた。

 

イタリカの戦い以降、アルヌス周辺は平穏な日々が続き、ゲートの介しての人的、物的交流が盛んになるにつえ、アルヌスには様々な人々が集うよになり。

避難民キャンプの周辺には少しづつ町が出来始めていた。

 

そして一度FOBに帰投した健二達はコヴナント警戒しながらも町の様子を見に行っていた。

 

健二はアシェリーとブライアンの三人で周り、周囲の光景を見て呟く。

 

「へぇ~、結構賑やかになったな?ここら辺も」

 

「難民のPX店から初めて、今じゃ町が出来つつある」

 

「此処の人達にとっては日本から運ばれてくる物はかなり珍しいと言いますよ?」

 

「成程な」

 

そう納得する健二は見回りをする中で、UNSC軍の海兵隊と自衛隊の自衛官達が楽しんで酒を飲んでいるのを見て、健二達は足を止める。

 

「あれは良いのかリーダー? 流石にこうも毎日続きじゃあ…」

 

「ん?あれがどうかしたのか?」

 

「実はこの街の急速な発展により、人材がとても不足している状態なんですが。イタリカのミュイ様のメイド貸し出しにより、メイドの飲食店には海兵隊と自衛隊の皆さんが足場になって居るんですよ…」

 

アシェリーの説明に健二は呆れつつも、その様子を見ながら言う。

 

「まあ良いじゃねぇか、俺達はコヴナント襲来の警戒体制に居るんだ、少しぐらい気を許しても問題は無いだろう。まあはめ外し過ぎなら言っておいてくれ」

 

「…はぁ、分かった」

 

そうブライアンが了解した途端。

 

「あっ大尉」

 

「ん?」

 

健二達が振り向くと、黒川と桑原が来て、それに健二は見る。

 

「どうした?」

 

「いや。実は…」

 

「安藤大尉、少しお時間宜しいでしょうか?」

 

「「「??」」」

 

健二達は黒川の言葉に頭を傾げる。

そして飲食店で飲み物を注文し、健二は黒川に問う。

 

「んで? 話って何?」

 

「はい、実はテュカの事なんです」

 

っとその事を聞かれた健二は少し真剣な表情になり、ブライアンが問う。

 

「テュカがどうしたって?」

 

「実は先ほど、伊丹隊長と話し合ったんですよ」

 

 

―回想―

 

 

黒川は伊丹を呼んでテュカの事を話した。丁度ロゥリィも居て飲んでいた所にロゥリィが外でテュカを見かける。

 

「テュカー」

 

それにテュカは振り向く。

 

「誰か探してるの~?」

 

「あ…うん、ちょっとね」

 

「もしかして男~?」

 

「違う違う」

 

そう言ってテュカはその場から去って行く。

その様子に伊丹は黒川の方を見る。

 

「まさか毎日なのか?」

 

「ええ、夕日ぐらいの時間になると、居る筈のない父親を探してさ迷っているんです。隊長…何時まで放っておくつもりですか?」

 

「そう言ってもな…」

 

伊丹は問いかけられた事に少々困る、ロゥリィはビールを飲んでテュカの事を考える。

 

「無理に現実を分からせる必要あるのかしらぁ?」

 

「あるに決まってます!人は現実を受け止めなければ明日を生きられない。このままでは彼女は今の時を消費するだけになってしまう、それは厳しすぎます」

 

「それはそうだけど…」

 

その事に伊丹は少しばかり間を空けて、厳しい言葉を黒川に言う。

 

「…なあ黒川、俺達が寄ってたかって『お前の父親は死んだんだ』って言ったら、テュカの気持ちはどうなると思う?」

 

「…」

 

「いよいよ“あっち”に行ってしまうかもしれないぞ。そうなった時お前はあいつを支えられんのか?支えられたとしても俺達に撤退命令がでたらどうする?

俺達は何時までもテュカの心に寄り添ってやれる立場じゃないんだ」

 

伊丹の厳しい言葉、その言葉に黒川は少々反抗的な目線で伊丹を見て問う。

 

「ではこのままにしておけと?」

 

「ああそうだ、最後まで責任持てないのなら…なにもするな」

 

「…分かりました、では安藤大尉にも話を付けて来ます!」

 

そう言って黒川はその場を立ち去って行き、健二の元に向かって行く。

桑原も黒川の後を追いかけて行った。

 

 

―回想終了―

 

 

「っと言う事です」

 

「どう思いですか?安藤大尉」

 

黒川は健二に問い、健二は禁止されている筈のビールを一口飲んで少しばかり間を空ける。

 

「…伊丹の奴、まるで“経験者”だな」

 

「え?」

 

「伊丹、妙にテュカの心の状態をよく知っている様だし、もしやあいつ身内の中でその様な状態になった奴がいるのか? それとも…」

 

「まさか、あいつにそんな状態になる様な事態があったとは思えないな」

 

ブライアンが否定的な考えを言い、それに黒川が健二を見る。

 

「まさか…」

 

「いやあり得ない事は無いと思うな俺は。まあとにかく黒川の言ってることも分からない事じゃないし、それに…」

 

健二はビールを置いて考える表情をする。

 

「あの状態になってるテュカを見て、今の所とても俺達じゃあ手に負えない」

 

「じゃあ大尉もあのまま放っておけと言うのですか?」

 

「そうまでは言わない。いつかは言わないといけないけれど、今は…やめておいた方が良い」

 

「………分かりました、隊長と似た部分がありますが、安藤大尉の言葉を信じて失礼します。お時間頂きありがとうございました」

 

そう言って黒川はその場を去って行き、桑原も出遅れてその場を去って行った。

 

残された健二達は少々重い空気になりつつも、アシェリーがその重い空気の中で話す。

 

「リーダー、本当にいいんですか?」

 

「黒川の言い分も分かるし、今はああやって言うしか他にない…」

 

健二の言葉を聞いたアシェリーは少しばかり暗い表情になる、っとその時通信機から突如緊急通報が入った。

 

『安藤大尉!!安藤大尉!!応答せよ!!』

 

「こちら安藤、どうぞ」

 

『至急アルヌスFOBに帰投せよ!!緊急事態だ!!!』

 

っとその事に健二達はすぐにFOBにむかう。

その前にアシェリーが飲み代を払って行った。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

緊急連絡を受けた健二達は急ぎFOBに戻ると、基地内は兵士達は慌てだすかのように動き回っていた。

健二はその様子を通り過ぎて、オペレーションルームに行きレックス達に状況を問う。

 

「どうした!?」

 

「リーダー!これを!」

 

ホビーが壁のモニター画面にある映像を映す。

それは付近に出払っている海兵隊の映像であり、それにはユグドラシルMarkⅡの姿も確認された。

 

彼等の元に爆風が起き、それに海兵隊達は驚いている中、そこにある種族が現れる。

その種族は身体にアーマーの様な物を着込み、右手に『プラズマライフル』持って攻撃し、さらに左手には光り輝く剣『エナジーソード』を持って海兵隊とユグドラシルMarkⅡに向かって行く。

 

その映像に健二は大きく目を開く。

 

「コヴナント!!!」

 

「この映像は先ほど送られたばかりの物で! 約数分前の物になります!」

 

「リーダー、とうとう現れたぜ」

 

マイケルは壁にもたれながら健二に言い、健二はそれに拳を握りしめて言う。

 

「放っては置けない…、出撃だ!仲間を助けに行くぞ!」

 

『『『了解!!』』』

 

健二達はすぐにアーマーを着用し、武器を整えてペリカンの元に行く。

 

そこにはペリカンが数機待機していて、そこには他の海兵隊やユグドラシルMarkⅡとワートホグにスコーピオンの姿もあった。

 

健二達はすぐにペリカンに乗り込み、ブライアンとカレンがコクピットに座ってエンジンを始動する。

その際健二が皆に向かって叫ぶ。

 

「ラプターチーム!出撃だ!」

 

そう言って健二達を乗せた降下艇ペリカンは飛び立ち、待機しているペリカン達も健二達を乗せたペリカンの後を追いかけるように飛び立っていく。

 




活動報告に伊丹の事が少し書いてあります。見に行って下さい。

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