ゲートの世界にHALOの軍隊が出現したら… 作:ライダーGX
健二達が銀座に向かう中では、銀座駐屯地の前である数名待ち構えている者達が居た。
それはCIAである『グラハム・モーリス』が部下たちと共に健二達が来るのを待ち構えていた。
「皆準備が出来ている様だな、なんとしてもここで来賓を回収するぞ」
彼はどうあってもアルティア達を確保し、そのままアメリカまで連れて行くのが目的であった。
箱根山での確保に失敗したCIAはなんとしてもここで捕まえて、本国へと連れて行くのであったが…。その事をアメリカ大統領であるディレルにも言われて、混乱を乗じて連れ去るのである
しかし妙に人々の数が増え始めていて、その様子にグラハムは部下に問う。
「おい…これは一体何だ?」
「分かりません」
っと部下もそう言うしかなかった。
そして健二達は近くの建物にトラックを止めて、ものすごい数の人々を見て、ピニャ達は驚きを隠せない。
「姫様これは…!」
「我が国に侵略する軍勢か?!」
そう言ってる中で梨紗が妙に焦っていた。
「参ったな…、まさかこんなに集まるとは」
梨紗はパーキングエリアで止まっていた時にネットで書き込みをした結果、オタク仲間たちがこれだけ大勢来てくれたことに感謝しているが。
流石にこれ以上の人が来るとは思ってもいなかったのだ。
「それでどうするリーダー。この人混みの中で行く気か?」
ブライアンが健二に問いかけ、健二はその人混みの中を見て暫くしてうなづく。
「…そうだな。もうアーマーの事は見られても仕方ない、降りるぞ」
「ええっ!ちょっと待ってくださいよ!」
「いちいち文句を言うな伊丹、もうこうなった以上仕方ないだろう?」
健二にそう言われた伊丹は人混みを見て、その様子に頭が痛くなる。
「…どっち道逃げ隠れ無し…か。クソッ!まるで借金取りから逃げてるみたいだ」
「そうだな…、よし行くぞ」
そう言って健二たちはトラックから降りて行くと、人々はそれを見て慌て出しながら興奮した。
「うわっ!すっげ!!」
「なんだあれ!?コスプレか!?」
「あの銃なに!本物!?それとも手作り!?」
人々は健二達のアーマーを見て写真を撮ったり、動画を撮影したりしている中。健二は梨紗に言う。
「梨沙さん、申し訳ないけどここまで。後はここから歩いて帰ってもいいですよ?」
「ええっ!?マジで!? っていうかこのトラックは!?このまま放置?!」
「ああ~それはここに置いても平気だ。なんせ最初っからここに置く予定だったんだからよ」
マイケルは梨紗にそう言いながら荷物を持ち、その事を健二はマイケルに聞く。
「本当か?」
「おう」
そして梨紗は伊丹に裾を引っ張り、それに振り向く伊丹。
「どうした?」
「…今度はいつ帰ってくる?」
「さあな。下手したら数ヵ月後かも知れないな、また連絡するよ」
そう言うと梨紗は少し微笑みが出てくる、っが伊丹は梨紗の顔を掴んで言う。
「それよりも早く借金返せよな!」
「っ~~!? ぷはっ!同人誌売れたらちゃんと振り込むわよ!」
そうじゃれ合う伊丹と梨紗。
っとその様子を笑いながら見ていた健二は梨紗にある紙を渡し、それに梨紗は見て受け取る。
「梨沙さん、二日間どうも。これはお礼だ」
「なにこれ?」
「実は前日新宿駅に向かう前に宝くじを拾ってな、それを見て確認したらなんと2000万の大金らしい、俺はいらないからお礼として受け取ってくれ」
「うえ~~~!!!マジでいいの!? やった~!残念でしたね先輩~♪」
梨紗は自慢顔で伊丹に言い、伊丹は信じられない表情をしてしまい、健二を問い詰める。
「ちょ!!なんで梨紗にそれを渡すんですか!?」
「一晩泊めてくれた件もあるし、俺が持っていても意味がない。借金はその大金で返済して、後の残りは彼女が好きにするなりしたらいいじゃないか」
「それはそうかもしれないけど…!」
伊丹は何やら悔しそうな表情をして梨紗を見て、梨紗は宝くじを見せびらかすように振り、健二は苦笑いをしながら言う。
「ほら伊丹、行くぞ」
「は、はい…、絶対に返せよな!大金で!」
そう言って伊丹は健二の下に行き、梨紗は舌を出しながら伊丹を見送った。
そして健二と伊丹はアシェリー達と栗林と富田に言う。
「ラプターチーム、これより我々は特地賓客6名の警護に付く」
「もし彼女達を害そう者達が居れば…」
「「撃て」」
「「「「「「「「「ラジャー!」」」」」」」」」
「「了解!」」
その言葉に皆は了解し、前方をブライアンとカレンと富田、後方を栗林とレックスとジャクソンが警護をして、健二達は周囲を警護しながらアルティア達と共に銀座へと向かう。
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そして銀座駐屯地では特地の人をまじかで見ようとしているファン達が駆けつけて。
またそこにはテレビリポーターもカメラスタッフも居た。
そしてテレビリポーターの『栗林 菜々美』がマイクを持ってカメラに向かって実況をする。
「こ…こちらは!現場の栗林です!! げげげ!現在の銀座は多くの人々がごった返しています!」
『栗林さん?そちらはどうなって居ますか?』
「はい!大変な人手の中、ご参加が手を振りながら献花台に近づいてきています!ご参加だけでなくかなり多くの人が居る様です!それに何やら凄い格好をしている人も…あれ?」
菜々美は参列の後方に居る栗林を見て、それに思わず駆け寄る。
「お姉ちゃん!?」
「誰か!?『ひっ!!』あれ?菜々美?」
栗林は話しかけて来た菜々美に驚き、それを健二とカレンは振り向く。
「あんたここで何やってんの?」
「て!テレビの中継!」
少しビビりながらも菜々美は仕事をしている事を栗林に言い、それにすぐに気持ちを切り替える菜々美は栗林に話す。
「お姉ちゃん!特地の人にインタビューできない!?」
「無理無理、献花が終わったらすぐ特地に帰らないと」
「え?もう帰るの?何で?」
「ええ、だってこっちに来てから色々あり過ぎだもん。バスや電車が狙われたり、昨日止まっていた旅館がアメリカや中国とロシアの三か国の連中に襲われるやもう散々だもん」
っとそう言った時にカレンが栗林の首根っこを引っ張り、持ち上げる。
「こら、あんまり喋るんじゃないよ。これだからロリ巨乳は…」
「だーかーらー!それやめてって言ってるでしょうか!!!」
ジタバタと暴れる栗林をカレンが連れて行き、健二が菜々美の近くまで来る。
「インタビューはこれでおしまいだ、ごめんな」
そう言うと健二はそう言ってその場を去ろうとするが、菜々美がそれを止める。
「あ!あの!! 少しだけ質問させてもいいですか!?」
「…まあ少しだけならな」
「で!では!!その着ている物って本物ですか?」
「ああ、ほら」
健二は近くにある鉄の棒を掴み、普通に握るだけで潰れてしまい。それに菜々美達は思わず引いてしまう。
その様子を健二は菜々美達に言う。
「これでいいか?」
「…え? あっ!あ!あと!!あと一つだけいいですか!? せめて顔だけでも見せて貰っても宜しいですか?」
「…仕方ない」
健二は仕方なくヘルメットを取って顔を見せ、健二の顔を見た菜々美は思わず見惚れてしまう。
「はいこれでおしまいだ。じゃあな」
そう言って健二はヘルメット被って皆の元に戻って行く。すると菜々美はそのまま固まってしまっていて、スタッフたちが声を掛けるまで気が付くのに時間がかかり過ぎた。
そしてCIAの方は出るタイミングを見計らっていたが、そこに駒門が杖を付いてやって来る。
「どうもグラハムさん」
「何の用だ駒門? 箱根の件は話しは付いたはずだ」
「ああ~、旅館の庭に乱入した件ですか、そちらさん仕事に付いては文句を言うな言われてますが、他の国は流石にマークしないといけませんのでね」
すると駒門は何やら微笑みながら言う。
「ところでグラハムさん、CIAの局員と他の国の工作員ってどうやって見分けたら良いんですか?」
「何だと?」
「他の工作員と区別付かないと見分けが付かないんですよ」
「……まさか!」
グラハムは駒門の言葉に嫌な予感がして、それに駒門は笑う。
「ふふふ♪ そんなに気になるのでしたら電話して見れていい、いや~区別が付けられないものでね~ふふふ♪」
そう言って駒門はその場を去って行き、グラハムはすぐに携帯を取って部下に連絡を取る。
部下の連絡が付かない事を知り、グラハムは駒門を睨みつける。
「お前……!!」
駒門は笑みを浮かばせなが呟く。
「伊丹…安藤、露払いはしておいたぜ」
そしてアメリカでは。
「何だと!!!???CIAチームが全員抑えられた!!!??」
ディレルは突然の出来事に驚きを隠せず、グラハムは頭を下げながら謝罪する。
『申し訳ありません…大統領』
「くっ!!それになんだあの女自衛官は!? カメラの前でべらべら喋りおって!!!!」
ディレルはカメラの前で問題発言を行った栗林を恨み、そしてイラつきが爆発する。
「おのれ!!!本位め!!!見知らぬ軍隊め!!!!」
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そして献花台でアルティア達が花束をささげ黙祷し、健二達はヘルメットを取って敬礼をし、献花を終えた後特地の門に続く駐屯地へと行く。
そこに割れんばかりの人々の歓声が降り注ぎ、それに健二達は思わず唖然とし、そしてテュカとアルティアは手を振って別れをした。
ゲートが閉じて、ようやく伊丹達は一息が付けた。
「ふぅ~…」
「ようやく安心が出来たな」
「全くです」
そして健二達と伊丹達は旅館で鹵獲した銃を見せて、調べようとした時にピニャとボーゼスが銃を隠し持っていた事に気がづいた。
「いつの間に…」
「油断も隙もないな」
アシェリーとブライアンはピニャとボーゼスの行動に思わず呆れてしまう。
「どうしたんだこれは?」
「ああ、少し厄介ごとがあって持ってきた。どうする?この鹵獲品?」
それに自衛官は帽子を深くかぶる。
「これ等はどうするか俺は見なかった事をする、持ってけ」
「どうも」
そしてアルヌス駐屯地へと帰還した健二達、そこに柳田が待っていた。
「どうも大尉、そして伊丹、休暇は楽しんだか?」
「全然休暇になってねえよ!」
「心配するな伊丹、お前の分の休暇届けは俺達と含めて取っていてやる」
その事を聞いた伊丹は思わず喜びをあげ、それには柳田は少々困る風になるが、もう仕方なかった。
その頃難民キャンプへと到着したアルティア達、すぐにテュカは自分の部屋に戻る。
「ただいまー」
テュカが部屋を見て、誰も居ない事に頭を傾げる。
「あれ~?お父さんまた? もう目を離すとすぐこれなんだから」
っとその様子をアルティアはただジッと見つめていて、それには何とも言えない状態であった。
そして健二とアシェリーはUNSCスフィンクスへと戻り、すぐにオルブへと会いに行く。
「よく戻った健二」
「ああ、それで司令、コヴナントは何処に居るか分かるか?」
「いや、今諜報班が全力を上げて捜索していて、見つけ出すのはそう掛からんだろう」
その事に健二は頷き、窓の外を見る健二、その様子をアシェリーはジッと見つめるのであった。
そして別の場所、地上では何やらある種族がぞろぞろと居た、その種族は大きさは約230㎝以上あり。
右手に持っている剣…もとい、なにやら“未来的な”剣を出現させて。
その生き物の口が四つに分かれ、そして大きく雄叫びを上げる。
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!」