ゲートの世界にHALOの軍隊が出現したら…   作:ライダーGX

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第22話 休暇の終わり

神様達と別れ、待ち合わせ場所の新宿駅に向かっている健二、コヴナントが特地に出現すると神からの報告を聞いた健二は戻ったらすぐに警戒しなければならないと思いつつ伊丹達の元に向かう。

 

そして到着して伊丹達と合流した健二、そして健二と伊丹は今の光景を見て唖然とするしかなかった。

彼等の目には大量の荷物とアルティアとテュカ、レレイとロゥリィはかなりの買い物袋を持っていた。

 

梨紗は申し訳なさそうに話す。

 

「つい買い物し過ぎちゃって…」

 

「健二さん!こっちの弓すごいんだよ!?」

 

「私達の世界よりもかなり飛ぶから!」

 

「本は必要な物」

 

「向こうじゃ集めるのも大変なのよ」

 

それに健二と伊丹は思わずため息を付き、隣に来たアシェリーは苦笑いするしかなかった。

っと隣で同じようにため息をする富田とピニャ達、それに健二は見る。

 

「どうした?」

 

「…実は二人が本を調べて、『芸術』と言う物を探していたんですが。なんか…自分のイメージとはかなりかけ離れていて…」

 

「はぁ…(きっと二人のお目当ては、池袋にあったんだろうな…)」

 

伊丹はピニャとボーゼスの探している物は梨紗の家にあった同人誌であった事が分かり、伊丹は富田の肩に手を置くのだった。

健二はその様子に何とも言えず頭を抱える。

 

「まあ仕方ないか。それじゃあ案内頼むわ」

 

「了解です、ようし!!それじゃあ温泉に行くぞ!!!」

 

『『『おおーっ!!』』』

 

アルティア達は大きく返事をし、富田達は「おー…」っと元気なさそうな感じになっていた。

 

伊丹達が改札口に向かう中でアシェリーが健二に問う。

 

「リーダー、○○×公園で一体何をしていたんですか?」

 

「ああ、さっき神様と会っていた、レミも一緒に」

 

「神様が? 一体何の用で来たんですか?」

 

アシェリーがその事を問うと、健二はアシェリーの耳元で聞いた話を言い、それにアシェリーは驚く表情をする。

 

「ええっ?!コヴナントが!?」

 

「ああ、俺もその話しを聞いてびっくりしたよ。どうも神様の話しじゃあ俺達がこの世界に介入して来た事で次元が歪み始めているらしいんだ。コヴナントがあっちに現れるのは時間の問題かも知れないってな」

 

「そんな…」

 

話を聞いたアシェリーはその事により一層緊張感が高ぶる、聞いているブライアン達もそれに緊張感が高ぶった。

 

「そう言えばアシェリー、お前は皆と何を買ったんだ?」

 

「えっ!? そ…それは」

 

アシェリーはその事を聞かれて真っ赤な顔になり、黙り込んでしまう。

それに健二は頭を傾げながらアシェリーの方を見る。

 

「どうしたんだ?」

 

「リーダー、あんまり女に変な事を聞くんじゃないよ?」

 

っとカレンが横から健二に忠告の様に言い、それに振り向く健二。

 

「何故?」

 

「余計にかかわると罰が当たるって言うんだよ、分かった?」

 

そう言ってカレンは先に進み、改札口を通った。

 

「…何だよおい」

 

健二はカレンの言葉を感じつつも改札口を通って行く。

アシェリーは少し顔を赤くしながら買ったものを見る、彼女が買ったのは毛糸セットで、密かに健二にマフラーを作ろうと考えていたのだった。

無論この事はカレンに知られている為バレバレであった。

 

「(言えないよ…こんな事)」

 

そう考えつつ、アシェリーは健二達の後を追いかけるように進んだ。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そして一方UNSCスフィンクスの方では、特地で待機している残りのラプターチームが健二達の迎えの為に装備のチェックをしていた。

向かうメンバーはマイケルにホビー、スパルタンのジャクソンにレックスの四人であった。

 

そこにオルブ総司令官がやって来て、レックス達は振り向く。

 

「どうだね?」

 

「司令、もう少しで準備が終わる所です」

 

「うむ、急な事で悪いな。何しろコヴナントが何時現れるか分からん状態だからな」

 

その事を聞いて、ジャクソンが問いかける。

 

「その事でよう司令、本当にコブナントが現れんのか?この世界によ?」

 

「無論現れる! 神が知らせてくれたのだから間違いない」

 

オルブ司令官の話を聞いて、ジャクソンはそれ以上何も言わなかった。

強く言ってくるオルブの様子を見て、言えない筈はないからだ。

 

「向こうに到着したら私が狭間に頼んだトラックがある、それに乗り込み、健二達の迎えに向かってくれ」

 

「了解です司令」

 

レックスは準備を整えて、荷物を纏めて立ち上がり、並んでオルブに敬礼する。

 

「司令!我らはこれより安藤大尉達と伊丹二尉達、そして特地の原住民たちを連れ戻す任務に付きます!!」

 

「うむ!気を付けて行けよ…」

 

オルブは敬礼をし、レックス達はすぐさまペリカンに乗り込んで、地上へと向かった。

その見送りをオルブはしっかりと見届けた。

 

 

 

そして箱根山にある温泉に来た健二達、健二は空に飛んでいる小型ヘリを見て、そして森の方を見る。

すると森の奥の方に僅かな動きが見えて、それに健二は目を細める。

 

「(…“特戦群”か。俺達の警護にしては派手なパーティーだな…)」

 

そう思いながら健二達は旅館へと向かう、その様子を特戦群のメンバー達は通り過ぎって行った健二達の後ろ姿を見る。

 

「おい…あの大男」

 

「ああ、俺達の存在に気付いていた…」

 

「…こちらアーチャー、対象は我々の存在に気付いた。感知がとても高い様だ」

 

『了解、後の方はこちらで対応します』

 

特戦群のメンバーがオペレーターに通信を入れて、それに答えるオペレーター。

そして特戦群の司令室では防衛大臣の『嘉納 太郎』が特戦群の司令官と一緒にその様子をモニターで見ていた。

 

「あの若造、結構勘が鋭いんだな?」

 

「恐らくあの者達は特殊訓練を受けた精鋭部隊の者かと思われます」

 

「まああの若造はUNSC軍の者だって言ってたものだからな、伊丹達の護衛として来てるのも当然とすれば当然か…」

 

嘉納は腕を組みながらモニターを見て呟き、健二達が旅館の向かう様子を見届ける。

 

 

そして健二達は温泉に浸かった後に部屋で一息を付く。

 

「ふう…久々の温泉だった」

 

「こっちは初めての温泉だったが…悪くないな」

 

健二とブライアンが温泉の感想を言って、今の時間を大事にしていると…。

 

「ああ~!!このまま年末まで居たい!仕事忘れた~い!」

 

「そうも行かんでしょう…」

 

伊丹は休暇を欲しがるように寝ころびながら言って、富田は呆れながら見て言っていた。

それにブライアンは呆れる様子となる。

 

「全くアイツは…」

 

「良いじゃねぇか、普通はここまで来たらそんな風になるのは当然だよ。…まあ、俺達は…これが“最後”かも知れんがな…」

 

「…だな」

 

健二の言葉を聞いてブライアンも同じように頷く。

っと襖が誰かが来て、それも叩きながら。それに健二達は振り向く。

 

「ブライアン!」

 

「富田!!」

 

「「了解!!」」

 

それに健二達は構えて、襖が開くとそこから何やら栗林とロゥリィがやって来た。

健二は栗林とロゥリィの異変に気付き、問いかける。

 

「どうしたお前等?」

 

「…男ども!ちょっと顔かせやッ!!」

 

「かせやッ!!」

 

「「ええーッ!!?」」

 

どうも酒に酔っている状態の栗林とロゥリィ、それに伊丹と富田は驚きを隠せず、健二とブライアンは呆れた様子になる。

 

「…こいつ等」

 

「駄目だこりゃ…」

 

呆れながらも健二達は栗林とロゥリィに連行されていき、女子部屋の見て思わず唖然となる。

 

「…なんじゃこりゃ?」

 

その光景はアシェリー達以外の女子たちは完全に酒を飲んでいて、それに健二は呆れてしまう。

 

「はぁ…、全く」

 

「ほらほら男ども!!お前等も飲め!!」

 

「飲め!!」

 

栗林とロゥリィが酔った勢いで伊丹達に酒を進め、健二達にも酒を進めようとした。

っがその時にカレンが栗林とロゥリィの首根っこを掴み、持ち上げる。

 

「何すんのよ!」

 

「あんた等少しは大概にしな。それにあたし達スパルタンは酒を飲むのはおすすめしないんだよ、飲んだら戦闘の時にパワーが発揮しないんだよ」

 

「良いじゃなぁい!飲もうよ~!」

 

栗林とロゥリィが暴れまわり、健二は遠くからその様子を見ていた。

っとそこにアシェリーがジュースを持って健二の隣に来る。

 

「どうぞリーダー」

 

「おっ?すまん、お前は飲まなかったんだな?アシェリー」

 

「はい。あまりお酒は強くないので」

 

アシェリーは持っているジュースを飲んで話し、それに健二は納得する。

 

「成程な…、まあ兎に角今は楽しんでおけよ、これからまた仕事が出て来るぞ」

 

そう言って健二は渡されたジュースを飲むのであった。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そして特地から日本に来てレックス達はすぐにトラックに乗り込み、健二達が居る箱根へと向かう。

 

ホビーがトラックを運転し、トラックの中で方ではジャクソンとレックスが武器に弾を装填し、マイケルが助手席でハンドガンに弾を装填しながらホビーに問う。

 

「ようホビー、お前日本の道は初めて運転する割には冷静だな?」

 

「そうでもありませんよ、自分達の世界とは違ってこっちは左走行ですから右走行に走らないように気を付けないといけませんし…」

 

「成程な…。よう!お二人さん! 準備の方はどうだい?」

 

マイケルは準備をしているジャクソンとレックスに問いかけ、二人は準備をしながらも話す。

 

「こっちはもう少しで終わるよ」

 

「全く、休暇中のリーダー達を迎えに行くとは言え、こんな大武装で行くとはな…」

 

ジャクソンは重機関銃を壁に置き、アーマーの調整をしながら呟いていた。

 

「しょうがねぇよ。司令官の命令なんだからよ!」

 

「そうですね。じゃあ少し飛ばしますよ!」

 

そう言ってホビーはトラックのスピードを上げて箱根へと向かった。

 

 

 

一方箱根に居る旅館、真夜中で健二が壁にもたれながら寝ている時にアシェリーが裾を引っ張って起こす。

 

「リーダー…」

 

「…? どうした?」

 

「さっきから妙に外が騒がしいのですが…、もしかしたら」

 

アシェリーはその事を健二に言い、健二はそっと外を見ると、何やら森の方から薄らと僅かな光が出ているのが見え、それに健二は目を細くする。

 

「……そろそろか、おいブライアン、カレン。起きてるか?」

 

「起きてるぜ」

 

「出番だね」

 

ブライアンとカレンは起き上がり、それに健二は頷いてトランクを持つ。

健二はブライアンとカレンと共にアーマーを着る為に広い部屋に向かい、アシェリーが三人のアーマーが入っている三つのトランクのコンソールを操作する。

 

「アーマー着用開始」

 

するとトランクケースが開き、収納されているアーマーとインナースーツがあって、細いアームがインナースーツを取り出して健二達にかぶせる。

本来ならカプセルに入って着させるのが基本だが、このアームはそのままインナースーツを着させることが出来て、カプセルに入るのは不要だった。

 

健二達はインナースーツを着て、そしてアームがアーマーを掴み、健二達に装着させていく。

足から太腿、腕から肩までのアーマーが装着完了し、胴体のアーマーを装着する。ヘルメットは自分で持ち、詰め込んでいる武器『M6C/SOCOM』と『M7Sサブマシンガン』を取り、初弾を装填する。

 

「何やってるんすか?」

 

「なぁにぃ?」

 

健二達が振り向くと、伊丹とロゥリィがやって来て、健二は言う。

 

「伊丹か、お前たちここを出る準備しておけよ? もうじきお客さんが来るぞ」

 

「えっ? どう言う…」

 

「詳しい説明はアシェリーに聞け、俺はブライアンとカレンを連れて“害虫退治”をしてくる」

 

そう言って健二達はヘルメットを被りながら外に向かい、伊丹はアシェリーの方を向く。

 

「どう言う事…?」

 

「さっきリーダーが言った通りの言葉ですよ伊丹二尉。もうじき『エージェント』が来るんですよ」

 

っとアシェリーはそう伊丹に言い、その事に伊丹は目を大きく開かせるのであった。

 


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