ゲートの世界にHALOの軍隊が出現したら… 作:ライダーGX
第18話 UNSC 日本上陸
神によって死んでしまい、転生してゲートの世界へとやって来た健二はUNSC軍と共にある世界で自衛隊第3偵察隊の伊丹と出会い、そして特地ではエルフのテュカとアルティア。魔導士のレレイ、死神ロゥリィとの出会いも果たす。
そして帝国の第3皇女のピニャ・コ・ラーダは交渉の為、日本へと赴く決意を固める。
彼女の日記にはこう記されている。
《世界を境たる門の先をくぐり抜けた先は、摩天楼だった…》
と…。
ピニャとボーゼスは日本のビルを見て唖然として、アルティア達も同じように回りの景色を見渡していた。
「何だこれは…壁か?」
「殿下!見て下さい! 中に人の姿が!」
っとボーゼスの言葉にピニャは見ると、ビルの中には自衛官達の姿が見える。
「限られている土地を有効に活用している」
レレイがビルを見てそう言い、アルティアはそれに振り向く。
「有効にって…、もしかして小さい国なの?健二さん達の国は?」
「もしくは人口が多いのかもしれない」
レレイ達の会話を聞き、ピニャは再びビルを見る。
「いずれにせよ、これだけの建造物を作り上げる国家を相手に、帝国は…戦争を始めてしまったのだな」
っとピニャはようやく自分達の国が相手をしてはならない国の事を知った。
そして健二はあたりのビルを見渡し、その様子をアシェリーが問う。
「リーダー、懐かしいですか?」
「ああ、俺にとっちゃ里帰りみたいなものだからな」
「そう言えばリーダーは日本生まれだったな」
ブライアンがそう健二に語り掛け、それに健二は頷く。
「ああ、本当に懐かしいな……………あっ、思い出した」
「ん?どうしたんだ?」
ブライアンがその事に振り向き、健二は頭をかきながら言う。
「俺、司令から自衛隊にライフルの件の事を聞くの忘れてた」
っとその事にアシェリー達は思わずズッコケそうになるのを堪えたのだった。
そして神様とレミが居る場所では、二人がお茶を飲んでいてゆっくりとしていた。
っとその時神様がある異変に感づく。
「ん!」
「どうしました?」
「この感じ…、ふん!」
神様は杖をふり、目の前に健二達が居る世界の状態を見る、そこにはある紫色の渦が回っていた。何かうごめく様な雰囲気を出しながら…。
それにレミは神様の方を見る。
「神様…」
「うむ、どうやら予期せぬ事が起きる様じゃ…。健二よ…気を付けろよ?」
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そして伊丹が手続きをしてくれている間、アルティアとテュカは冬の寒さに凍えていた。
「うっ…、本当に寒いのね」
「油断していた…」
「だから言ったでしょう」
栗林は呆れながら二人の様子を見ていて、聞いていた伊丹が二人の心配をする。
「大丈夫か? コートを借りて来るけど?」
その事を聞いたテュカは頭を横に振る。
「ううん、平気よこのくらい」
「私は貰おうかな…」
アルティアはそう言い、伊丹は頷いてコートを頼んでもらう。
健二はアルティアの近くまでより、心配する。
「大丈夫か?」
「はい、何とか…」
「また必要な物が在ったら言ってね? テュカも」
栗林がアルティアとテュカに言い、二人は栗林の方を見て頷く。
「伊丹二尉」
それに伊丹は振り向き、そこにはスーツを着た男達が居た。
「情報本部から参りました駒門です。皆さんのエスコートを仰せ使っております」
その様子を見た健二と伊丹は駒門の雰囲気を感じる。
「この感じ…」
「おたく…公安の人?」
っとそれに駒門は笑い出す。
「ふふふ…。分かりますか?流石『二重橋の英雄』」
「たまたまだよ」
「“たまたま”…ねぇ~」
その感じに駒門はメモ帳を取り出して読み上げる、その内容は伊丹が自衛隊の経歴が記されていて、それに読み上げながら「周りからは給料泥棒と呼ばれた」っと言われっぱなしだった。
しかし銀座事件の一件で三尉から二尉へと昇進して、世間からは『二重橋の英雄』と言われる事となった。
「本当によく調べてるな…」
「ふふふ…、しかしそんなあんたが何故『S』なんぞに?」
っとそれを聞いた伊丹は思わず顔を上げ、アルティア達は頭を傾げる。
「S…?」
その事を健二が説明する。
「自衛隊の中でもっとも選び抜かれた精鋭達で、より特殊訓練を受けさせ、レンジャーよりもより危険な任務を遂行する特殊部隊…それをS、またを『特殊作戦群』だ」
そう健二が説明をした途端、栗林が驚きを隠せないまま声を上げる。
「え?ええっ?!えええええええええええ~~~~~~!!!!!???」
そして駒門は健二の説明を聞いて感心する様な表情をする。
「ほうほう?流石ですな~、あなた達が門の向こうで同じように別の世界から来た軍隊ですね? 自衛隊の事をよくご存じで」
「まあな、これでも俺は日本出身だ」
「なるほどね~。それで」
駒門がそう言った途端、栗林があり得ない目をしながら叫ぶ。
「うわああああ!!!嘘よ!!嘘だと言ってよ~~~!!! こんな人がレンジャーな上に特戦群!!!!???」
それに呆れる伊丹。
「悪かったな…」
「栗林、人間は見た目だけじゃないぞ、こう見えて俺は案外テレビゲーム系が好きな男だぞ」
「ええっ!!!!!」
栗林はまたしても驚いてしまう、優秀そうな健二がテレビゲーム好きだと聞いて信じられない表情をする。
そして伊丹がそれを聞いて振り向く。
「ま!マジですか!それ!?」
「ああ、特にFPS系をな」
それを聞いた伊丹は「オタク仲間がここに居た~!」っと思い込み、それにブライアンは呆れながら健二の方を見る。
「おいリーダー…」
「良いじゃねぇか。別に隠す事じゃないし」
「それはそうだが…」
そんな中で駒門は栗林の様子に大笑いしていて、伊丹の方を見ながら言う。
「あーはっはっはっはっは!! やっぱりアンタは只者じゃない。腑抜け物を演じるあんたの度胸に俺は尊敬するよ」
っとそう言って敬礼をする駒門。
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そしてバスの中では栗林が泣きながら落ち込んでいた。
「嘘よ嘘…、絶対夢よ夢。信じられない絶対に信じられない…」
そんな栗林の様子をエイミが見ていて、健二に問う。
「あのリーダー、栗林さんどうしましょう?」
「しばらくはそのままにして置け、ほっとけば直る」
っと健二は言って、それに困っていた伊丹は運転手に願いする。
「出してくれ」
健二達が乗ったバスは護衛車両と共に進み、街中を進んで行く中でテュカ達は街中に目がくぎ付けとなって居た。
「凄い人…」
「ここは市場なのかしら?」
「でも店がどこにもないよ?」
「もしかしてお祭り? あっ見て、何かしら?」
っとテュカがクリスマスツリーに指を指して、それにレレイ達も見る。
「気に装飾が施されている」
「何かのおまじないかしら?」
「でもすっごく綺麗」
その様子にテュカ達が見ている中で、富田が伊丹に問う。
「何処に向かっているんですか?」
「国会に行くのに、ジーンズって訳にも行かないだろう?」
そう言って伊丹はまずテュカとアルティアの服装の為にスーツを購入する事にする、そしてスーツ専門店へと入り、テュカとアルティアはスーツを着用する。
見事な着こなしにアシェリーと栗林は思わず声を上げる。
「良いですね!」
「うん、スタイルが良いとスーツも似合うわね。レレイとロゥリィはどうするの?」
「不要」
「私も、これ神官の正装だもの」
そう言ってる中ピニャ達はスーツの生地を見て驚いていた。
「この生地と仕立て、妾達の物より数段上だ、相当高価な物に違いない!」
「それをこれほど扱っているとは、そうとう豪商ですわ」
「いや、ここら辺のは安物ばかりだ」
ブライアンがそう二人に話、それに二人は振り向く。
「何だと!?」
「真ですか?!」
「ああ、もっと豪華なスーツはここより別の場所にあるからな」
そして健二達は専門店を出て、次に牛丼屋へ行く。
「何で牛丼何ですか?」
富田がその事を聞き、伊丹は言う。
「国会招致の間は出張費扱いで、一食500円までしか出ないんだよ」
「ケチだな?お前たちの所は」
「でしょう?」
健二達は手を合わせて食べ始め、そんな中でピニャ達は初めて食べる牛丼に大満足していた。
「何て美味さだ」
「この牛肉柔らかいですわ」
そして国会議事堂へと到着する健二達、ピニャは初めて見る国会を見ていた。
「(ここが…ニホンの元老院?)」
到着して伊丹達と護衛の健二、アシェリー、カイルの三人が降りて、ブライアン達は富田達といる事となった。
「それじゃ頼むぜブライアン」
「了解だリーダー」
「妾達も降りるのでは?」
ピニャが富田に言い、それに富田が説明する。
「自分達は別の会場に向かいます。公式には殿下は日本に来ていない事になっておりますので」
そう言ってピニャ達を乗せたバスは別の場所へと向かい、そして健二達は議事堂へと入るのだった。
そして参考人招致がもうじき始まる。