ゲートの世界にHALOの軍隊が出現したら… 作:ライダーGX
イタリカで盗賊に襲われている中、アルヌス駐屯地基地では自衛隊がヘリ団体を編成していた。
「現在、第3偵察隊がイタリカの代表。ピニャ・コ・ラーダ氏より治安維持協力要請を受け、追加支援を求めて来ている。無論第3偵察隊にはUNSC軍も協力してくれてるとの事だ」
「陸将!是非我々に行かせてください!」
第1戦闘団の隊長『加茂 直樹』が志願するよう狭間に頼み込む。
「第1戦闘団は編成完了!すぐにでも出られます!」
「駄目だ!」
別の人がその事に駄目だしを受けてしまう加茂はすぐにその人物の方を向く、その人物は『健軍 俊也』第4戦闘団隊長で航空戦闘団を任されている一等陸佐である。
「地面をチンタラ移動していたら、到着に時間がかかり過ぎる。陸将!是非我が第4戦闘団の出動をお願いします!」
「健軍一佐!大音量スピーカーとコンポ!ワーグナーのCDを用意してあります!」
その事を聞いた健軍は頷く。
「パーフェクトだ!用賀二佐!」
「感謝の極!」
その様子に狭間は決断する。
「…第4戦闘団の出動を命ずる! 今は速度が必須と見なす。それが現実的な選択だ」
狭間がそう命じて第4戦闘団は敬礼をし出動準備に取り掛かる、そんな中で狭間は何故か頭を抱える。
「(…こいつ等、キルゴア中佐の霊にでも取りつかれたか?この先の展開が予想出来るな…。しかし)」
そう考える狭間は同じ様に準備を行っているUNSC軍FOB基地の方を見ると、基地の外には降下艇ペリカン5機と小型輸送機『UH-144 ファルコン』が5機『AV-14 VTOL ホーネット』10機が待機していて、海兵隊達がペリカンへと乗り込んで行く様子を見ていた。
「(あちらの方も既に準備を終えている様だ。あちらの司令も強引と来るものだ…)」
狭間はそう思いつつ出発して行く部隊達を見送り、UNSC軍と自衛隊はイタリカへと向かった。
───────────────────────────────────────
現在のイタリカの状況は混乱状態へとなって居た。
東門に襲撃して来た盗賊はそのまま城壁に取り付き、戦闘が始まってしまった。
その門を守っていたノーマは迫る盗賊の一体を切り倒し、その倒した者の顔を見た、その男の表情は死をもろともしない表情だったのだ。
「っ…ここに死に場所を求めて来てるのか!」
ピニャ達は東門付近までやって来ると、その様子を見て唖然とする。
次々へと倒されて行く民兵、圧倒的に攻めて来る盗賊、明らかに力の差は歴然だった。
「もろ過ぎる…、現実は…頭で考えてる事とこうも違うのか…」
ピニャが唖然とする中で盗賊が城門を開かせてしまった。それに民兵達は盗賊達を睨む。
っが盗賊達は死体を引きずって、皆の前に放り出し、それにいたぶるかの様に見せる。
痺れを切らした民兵の一人が叫ぶ。
「このクソッたれ共!!」
それに気付いたピニャ。
「待て!堪えろ!」
しかし民兵達はピニャの静止を聞かずにそのまま突っ込んで行き、それに唖然となるピニャ。
「何故…こんな事に」
そんな中で必死に戦ってたノーマは皆に指示を出す。
「落ち着くんだ!冷静に鳴れ!」
っがその時にノーマの背後に盗賊が斬り込んで来て、背後を斬られたノーマはそれに動けなくなってしまい、三方向から串刺し状態になる。
ノーマがそのまま倒れ落ちるのを盗賊の頭が取り見せる。
「打ち取った!」
ウオオオオオオッ!
盗賊達が騎士団の一人を見せ、そして放り捨てるかの様に落とす。
ノーマの死にピニャは思わず拳を握りしめる。
南門では、ロゥリィが何故か苦しんでいた。
「うぁぁぁぁ!だめ…!このままじゃ…おかしくなっちゃう~~~!」
それに皆は何の事かさっぱり分からず、健二はレレイに問う。
「レレイ、あれは分かるか?」
「戦場で倒れた兵士の魂魄が彼女の肉体を通して、エムロイの元へ召される。それが彼女に媚薬のような作用を表している」
レレイの説明を聞いた皆はそれに思わず唖然となり、アシェリーが健二の近くに来て言う。
「リーダー、このままじゃ不味いのでは?」
「…どうすればいい」
「戦いに身を任せればいいはず」
それを聞いた伊丹は桑原に問う。
「東門からの連絡は?」
「ありません」
連絡のない事を受けて、伊丹は時計を見る。
「援軍を誘導する必要があるしな…」
「俺達のSPARTANが既に動いてると思うが…、様子を見に行くとするか。ブライアン、此処を任せていいか?」
「了解だ」
それにブライアンは承知し、健二は栗林に言う。
「栗林、ロゥリィに付いててやってくれ」
「了解!」
「俺とアシェリー、カイルの三人で東門の方に行く。伊丹は富田と栗林、ロゥリィの四人を連れて来てくれ」
『『『了解!』』』
伊丹達は了解し、栗林はロゥリィの元に行く。
「ロゥリィ、行くよ」
っとロゥリィは栗林の腕を掴み、立ち上がって城門から飛び降りた。そして素早い動きでその場から離れて行く。
「早っ!?」
「並のスピードじゃないね…」
マイケルとエイミは思わず驚き、健二達はワートホグと73式小型トラックでロゥリィの後を追う。
追いかける中で銃座に居る健二が通信を入れる。
「こちらラプター1、ビックマンモス、準備の方はどうだ?」
『現在見通しの良い場所に移動中、もうじき砲撃位置に付きます! それとまもなくホーネット隊と海兵隊が到着する予定です』
それを聞いた健二はそれに頷く。
「よし、このまま東門に向かう。カイル!スピードを上げろ!」
「了解!」
カイルは命令に従い、速度を上げさせて、東門へと向かわせるのだった。
「あっ、そうだ」
健二はすぐさま伊丹達に連絡を入れる。
「伊丹、聞こえるか?」
『はい、何でしょうか?』
「暗視装置は外して置けよ。もうすぐ夜明けだ」
『了解』
そう言って健二は通信を切るのだった。
イタリカへ向かっているUNSC軍航空部隊と自衛隊の第4戦闘団、第4戦闘団の用賀二佐が伊丹からの報告を聞いて健軍一佐に報告する。
「一佐、現在東門の内部で戦闘が起きている模様、UNSC軍にも伝えますか?」
「そうしろ、10時の方向。全機攻撃態勢を取れ!」
それに各機は10時方向に進路を取り、健軍が皆に言う。
「朝日を背に突入!後は二佐に任せる。音楽を鳴らせ!」
っと用賀はすぐにCDを流し、スピーカーからあの曲…ワルキューレの騎行が流される。
その曲を聞いているUNSC軍は。
「自衛隊の奴等、戦争中毒にでも侵されるのか?」
「自分達は違うと言いながらも、結局はそうじゃねぇか」
海兵隊達は何だかんだで自衛隊に悪口を言っている、っとそれに。
「あまり彼らの事を悪口を言うんじゃない」
そこに一人のSPARTANⅣがやって来て、それに海兵隊は振り向く。
「『アントラ』、けどよ~」
「彼等は戦いを好きでやっている訳じゃない。治安維持の為に出撃しているのだ、硬い事は無しだ」
そう言ってアントラは操縦席に向かい、イタリカの方を見て準備をするのだった。
───────────────────────────────────────
そして建物の上で待機していたSPARTANⅣのジャクソンとカレン、カレンはジャクソンの方を見て言う。
「やれやれ、こうなったか…そろそろだよ、ジャクソン」
「おっしゃ!芝刈りの時間と行くか!!」
そう言って二人は建物の上から飛び降りて、盗賊達の真正面に着地する。
それに盗賊達は思わず足を止め、民兵達はジャクソン達に目をくぎ付けされる。
「さ~て!盗賊さん達、アタシ達が相手だよ」
「こいつのテストに付きやってくれや!」
っとジャクソンはM247H 重機関銃を盗賊達に向けて撃ちまくり、盗賊達は身体に風穴が数十か所開けられ、更に腕をや足を吹き飛ばされながら悲鳴をあげて倒れて行く。
カレンは右手にマチェットを、左手には『M7サブマシンガン』持って盗賊達に格闘で挑んで行く、盗賊達もカレンに剣で対抗するもマチェットで簡単に弾き飛ばされ、マチェットで首を斬り飛ばされる。
更に背後に来る盗賊をサブマシンガンで穴だらけにして、蹴りで飛ばして行く。
「やああああ!!」
盗賊の一人がジャクソンの隙を付いた所に剣を振り下ろす、っが…。
パッキィィィィィン!
SPARTAN達のGEN2アーマーの頑丈なボディには傷をつける所か、折れてしまう。
それにジャクソンは振り向き、盗賊は思わず引いてしまう。
「何すんだよ…この野郎!!!!」
ジャクソンは裏拳で盗賊の頭を一気にぶん殴り、そのまま盗賊の頭は飛んで壁にめり込んでしまう。
それを見た盗賊達は思わず怯えて腰が抜けてしまう。
上で見ていたピニャ達はジャクソン達の登場に唖然としていた。
「あの者達…どうして?」
ピニャがその様子に唖然とする中…。
「あ~ら、私も混ぜて~♪」
っとロゥリィが真上から降りて来て、斧を振り下ろす。
ロゥリィの斧は近くの盗賊を切り倒し、ロゥリィがジャクソンとカレンの前に着地する。
それにジャクソンとカレンは振り向く。
「ロゥリィ!お前何故?」
「あんた南門の所に居たんじゃないのかい?」
カレンは聞きながら盗賊をぶっ飛ばし、ロゥリィは無視しながら盗賊達を薙ぎ払って行く。
無視されたカレンはそれにイラつく。
「あんたね…」
「ははは!一本取られたな?」
「今度言ったら、アンタの“タマ”引っこ抜くよ」
っとその事にジャクソンは苦笑いしながらM247H 重機関銃を撃ちまくる。
すると突如音楽が流れ込んできて、それに皆は足を止めて空を見る、ジャクソンとカレンもそれに耳を傾ける。
「あっ?これは…」
「ワルキューレの騎行?」
すると突如城壁に爆風が起き、それにジャクソンとカレンは空を見るとUNSC軍と自衛隊の航空戦力隊がやって来て、外に居る盗賊達を相手にしていた。
更にイタリカの付近に居るビックマンモスがミニMACガンで砲撃して来て、盗賊達を滅却して行く。
そして健二達が到着して、状況を確認する。
「おっ?結構盛り上がってる様だな」
「リーダー、その言葉はあまり関心しません」
そうアシェリーに注意される健二、そして伊丹達は64式に銃剣を取り付ける。
「付け剣!」
伊丹達が構えると同時に栗林が前に出て向かって行った。
「栗林さん!」
「あの馬鹿!」
カイルが叫び、富田が栗林の行動に思わず言葉が出てしまう。
「仕方ない、アシェリーと伊丹と富田は後方で援護! カイルは俺に続け!」
「「了解!!」」
アシェリーとカイルは了解し、伊丹達も遅れて了解とし、健二とカイルはMA5DとM7サブマシンガンを持って前進した。