しかも文字数少ないし大して面白くもないかもしれないです...つ、次こそは!
蓮太郎と延珠と真莉は勾田高校病院まで来ていた
蓮太郎は物凄く暗い顔をしている
真莉「お前どうした?失恋してこれから自殺しますみてぇな顔してっけど」
延珠「だ!?ダメだぞ蓮太郎!?妾がそんなこと許さぬ!?」
蓮太郎「そんなに酷くねぇよ!?ただちょっとな...」
真莉「まぁ俺には全くもって関係ねぇけどな...ってかなんで俺まで来なきゃいけねぇんだよ?」
蓮太郎「仕方ねぇだろ、『先生』がお前も連れて来いって言って聞かねぇんだから、俺だって何で呼んだのかわかんねぇよ」
真莉「先生...室戸菫か...(確か四賢人の1人だな、そんな奴が何の用だ?)」
蓮太郎「はぁ、とりあえず延珠、特に真莉は気をつけたほうが良い」
蓮太郎の言葉に真莉は怪訝な表情をし延珠の頭にははてなマークが付いていた
延珠「む?どうしてだ?」
真莉「あ?」
蓮太郎「先生が2人を呼ぶ理由が分からない、なんか嫌な予感がする」
延珠「そうなのか?妾は菫と会うのは久しぶりだから楽しみだぞ」
真莉「お前の予感は当たるか知らんが...まぁ俺には関係ねぇよ、ここまで来たんだ、帰るのもめんどい」
蓮太郎「どんだけ面倒くさがりなんだよ...」
延珠は握った拳を嬉しそうに上下させる、真莉は面倒くさそうにため息を吐く
菫に会えるのが楽しみという人間なんて世界中探しても延珠だけのような気がすると蓮太郎は思った
掃き清められた清潔な廊下をしばらく歩くと馴染みの地下への階段を下りていく
相変わらず薄暗くキツイ芳香剤の匂いがする上に今日はけたたましい笑い声まで聞こえて壁に反響して蓮太郎の耳朶に届く声は魔女の哄笑に似ていて通い慣れた蓮太郎ですら思わず二の足を踏む
真莉はこの芳香剤の臭いにしかめっ面をし鼻をつまむ
真莉「(この臭いはいささかキツイぞ俺には...)」
うんざりしながら悪魔のバストアップが刻まれた人除けをくぐると、菫がテーブルに大の字になって笑い転げていた
彼女がテーブルの上で暴れるたびに試験管やビーカーが押し出されてパリンパリンと割れていく
菫「おい蓮太郎くん、この記事を見てくれ!ヤクザが月面移住計画のエイプリルフールネタに騙されて、月の土地を地上げして回ってるんだ!ヤクザのくせに何というドリーマー!ハハハハハ!!」
蓮太郎の胸は早くも帰りたい気持ちで一杯になった
蓮太郎がチラリと真莉を見ると真莉も同じ気持ちなのか既に目が死にかけている
世界的な名医である室戸菫には死体安置室を勝手に増設してそこで死体と一緒に暮らしている重度の死体愛好家(ネクロファイル)の顔もある
蓮太郎「(そういやこいつ異常に嗅覚が優れてなかったっけ?相当キツそうだな)」
蓮太郎はそう思った後延珠が嬉しそうに手を振る
延珠「菫、遊びに来たぞ!」
菫は体を起こし、伸び放題の髪をかき上げる、そしてテーブルの上にあぐらを掻き白衣の裾を払いながら芝居がかかった調子で両手を広げる
菫「そうこそ、蓮太郎くん、延珠ちゃん、そして君は初めましてだね、古畑真莉くん、私の悪夢にようこそ」
菫は蓮太郎と延珠、真莉の顔を次々に眺めるとうっとりとした顔になる
菫「やっぱり蓮太郎くんは剥製にするよりミイラの方が似合うな、木更なら断然ミイラより剥製だな、ミイラにするとおっぱいがしぼんじゃうから似合わない、延珠ちゃんは.......ミイラでいいな、うんいいな...それで真莉くんは〜...剥製だな、うん」
延珠「む、今妾のどこを見ながらそう言ったのだ?」
真莉「つうか初対面でいきなり人を剥製にすんな、何だこいつは」
菫「誰でもいいから早く死なないもんかな、こっちは死体不足で死にそうだ、おっと忘れていた、久しぶりだね、蓮太郎くん、相変わらず不幸そうな顔だね。見ているだけで鬱病になりそうだ。悪いんだが明日までにその顔整形してきてくれないか?見ていられない」
蓮太郎「そんなに俺は絶望的かよ!?」
菫は立ち上がるとコーヒー豆をコーヒーサーバーにつっこみ、ビーカーを受け口においてスイッチを入れるとミルを引くガリガリという音が響く
菫「それより蓮太郎くん、今回はそこにいる真莉くんとともに護衛とか面白いことをやってるそうだね、聞いたよ」
蓮太郎「耳が早いな」
菫「私はそっち方面にはあんまり詳しくないんだが、今回は狙撃手だとか...蓮太郎くん、私は前々から君にも大いに狙撃の腕があると思ってた、何たって君は自宅の二階から双眼鏡で登校中の幼女をながめる集中力と、温泉で親娘連れが入ってくるまで何時間でも湯に浸かっている驚異的な忍耐力を併せ持つ男だからね、ラブ・スナイパーと呼ばせてくれこのロリコンめ死ね!」
蓮太郎「事実無根だろ!?」
真莉「蓮太郎...お前...」
延珠「そうだったのか、蓮太郎!」
蓮太郎「違う!」
真莉「まぁ、蓮太郎の幼女を舐め回すように見る趣味なのは別に興味もねぇからどうでもいい、結局何で俺は呼ばれたんだよ?四賢人の室戸菫」
真莉は少し目を細め室戸菫を睨んだ
菫は肩を竦め軽く息を吐く
菫「まぁ少し与太話に付き合ってくれてもいいじゃないか、つまらないな〜」
真莉「知るか、俺は一様やる事が多いんだ、程々にしてくんねぇか?」
菫「うむ、君は...君の触れてほしくはないところに触れるが君は古火田一族の生まれなのだろう?それを証明できるかい?」
蓮太郎「古火田って...確かこないだの会談の時にも言ってたな、特徴は確か髪が紅くなる事だよな?」
延珠「古火田?真莉は古畑では無いのか?」
真莉は菫を睨む
真莉「...お前はどこまで知っている?」
菫「私が知っているのは君が古火田の一族だという事と古火田一族が何をしていたのかという事だけだよ」
真莉「..........」
真莉は目を瞑り思考する、やがて大きく息を吐き目を開けた
真莉「まぁ、蓮太郎と延珠ならかまわねぇか、どうせいずれ言うつもりだったしな...」
真莉はそう言うともう一度目を閉じる、すると真莉の髪がみるみる紅蓮に染まっていく
真莉「これでいいか、あまり戦闘以外でこうなりたくねぇんだよ」
菫はそれを見ると大きく目を開き興奮したように詰め寄る
菫「おぉ!これは興味深い!どうだね?一度私に君を解剖させてくれはしないか?」
真莉「馬鹿かお前は、んな事したら普通に死ぬわ」
すると蓮太郎は真莉を呼び耳打ちする
蓮太郎「お前に聞こうと思ってたんだがなんでお前は目が紅くなる?」
真莉「...まぁそれも含めて話すさ」
真莉は諦めたような表情を作り顔を菫たちに向ける
その目は紅蓮に染まっていた