Infinite Pandora   作:曾羅

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お待たせしました。
一つ皆さんに報告することがあります。

PandoraHeartsキャラはアリスとオズしか出さないといったな。
あれは嘘だ。

はい。
とりあえずアリスの教育係りとしてPandoraHeartsキャラを出します。
誰が出るかは次回の頭に書きます。


説明とこれから

部屋を出れば緑髪のおっとりとした女性が待っていた。

 

「部屋の準備が整ったので案内しますね」

 

そして案内された部屋はベットと机、小さなタンスが置かれただけの随分とさびしい部屋だった

 

「すまないな。地下だからこの程度の部屋しかないんだ」

 

「別にいいよ。勝手のお邪魔してるのはこっちだしね。文句は言わないよ」

 

そう言って俺はベットに近づきながら調べる。ISになってから知覚できる範囲が伸びてるから意味はほとんどないけれど、万が一があるかもしれない。

問題がないのを確認して俺はアリスをベットへと移動させる

 

「改めてみるとありえない動きですよね」

 

(おそらく無人機を造ったのは束だろう…ならば、あの少女は…?まさか束の娘はありえんだろうし…)

 

緑髪の女性は幻を見るかのように苦笑いをしており、もう一人の女性は何かを考えるようにこちらを見てきている。

アリスを寝かしつけた俺は二人に向き合う。

さて…これからどうするか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

巨大ウサギ、オズという名前のISはこちらに向き合うと何かを考えるように動きを止めたかと思えば

 

「さて、話し合いを始めようか」

 

そう宣言した瞬間、オズの姿はドロドロに溶け始めた。驚く私たちをよそに天井にまで届きそうなほどの巨体は、溶けると同時に小さくなっていき私たちと同じほどの大きさまで縮んでいった

 

「っな!?」

 

「あ……ありえないです!ISが姿を変えるなんて…!」

 

私たちはそれに驚愕する。当たり前だ。ISに変形ましてやこんな現象は本来ありえない。

なにか非合法な事をすれば可能かもしれないが、そんなことをしてしまえば中の搭乗者にどんな影響があるのかわからない

 

「無人機だからできることなのか…」

 

ドロドロに溶けたISの中から出てきたのは私たちと同年代であろうほどの若い金髪の男性だった。

 

「あの姿のままだと話しなんてしにくいからね」

 

「…少し待ってくれ。私と山田先生それともう一人話し合いに参加したいという人がいるんだ」

 

「うん。かまわないよ。それじゃぁそれまで立ってるのもなんだから座ろうか」

 

するとオズは、ベットとは反対側に置かれている机に向かって歩き出す。私たちは一見すると冷静に、内心では焦りながらもついていく。

・・・どうも調子が狂う。

このISは、まるで昔にいた貴族のような優雅な余裕を持った立ち振る舞いをしている。

凛々しい顔立ちと金髪と緑の瞳が相まって過去からタイムスリップをしてきたと言われても信じてしまいそうになる。

まるで本物の人間だ。

席に着いたと同時に扉からノックの音と生徒会長の声が聞こえる

 

『織斑先生。更識です』

 

「…あぁ。入って来てくれ。心の準備をしてからな」

 

「? 失礼しま!?」

 

「アハハ!まるで幽霊でも見たような顔だね」

 

断りを入れて、部屋に入ってきた生徒会長だが机に座る私たち三人、いやオズの姿を確認すると驚きのあまり声を詰まらせてしまう。

それをオズは笑いながらも迎え入れている

 

「彼女がさっき言っていた話し合いに参加したい人でいいのかな?」

 

「あぁ、そうだ」

 

私はそう頷き、相手が口を開く前に話を続ける。私の名前は有名だ。まずは私の名前からだし牽制してみよう

 

「それじゃぁ話し合いを始めようか。まずは自己紹介だ。私の名前は織斑千冬だ。このIS学園で教師をしている」

 

「私は山田真耶って言います。私もIS学園で教師をしています」

 

「更識楯無と申します。IS学園の生徒会長をしております」

 

「私はオズ=ベザリウス。そこにいる女の子はアリスって言うんだ。よろしくね」

 

オズと名乗るISは私たちの名前に反応することなくあっさりと自分と少女の名前を告げる。

私の名前に反応しないということは自分に絶対の自信を持つものなのか、それ以外のなにかか。オズが束と何らかの可能性があるとすれば前者でも可能性がある。

私たちがオズの反応に戸惑っているとそれを察したのかオズはあっさりと自分の正体を明かした

 

「どうやら私は反応を間違えたようだね。隠してもしょうがないから言うけど私とアリスは所謂異世界から来たんだよ」

 

「「「………は?」」」

 

「予想はしていたけれど、女性がそんなに口を広げるのは感心しないよ」

 

それからオズは自分たちのことを話し始めた。

自分の身に何が起きたのか、寝ている少女アリスについて、そしてアヴィスとチェインについて。

その後、百の巡りと言われる、仏教でいう所の輪廻転生のようなものへと旅を始めた瞬間ISコアを保管していた地下倉庫へといつの間にかいたこと、そこで無人機の接触まで。

彼の話は随分と簡略化されていたが私たちを驚愕させるものが多くあった

 

「アヴィス…チェイン…何とも信じられん話だな」

 

「私としてはISという兵器の方が信じられないよ。女性しか扱えないというのは問題があるんじゃないかな」

 

オズの言葉にも一応理解ができる。仮に私がオズの世界に行きISのことを説明しても似たような反応をされただろう

 

「信じられんはなしだが、一応話の筋は通じるな」

 

「しかし、ISを取り込む存在がいるだなんて…他にも存在すれば危険ですね」

 

「それはあり得ないだろう。元々は私の存在がイレギュラーだったからね。普通のチェインは死ねばそれで終わりなんだ。百の巡りへとは行かずに消滅する運命だからね」

 

ともかく、私たちに持たされた情報をまとめなければいけない。そのうえでオズが何を望むかだな。そんなことを話していると

 

「……んぁ?」

 

ベットで眠っていた少女アリスが目覚めると同時に

 

『織斑先生、食事の準備ができました。今から持って行って大丈夫ですか?』

 

通信機からそう知らせが届いたので

 

「…オズ、話はあとだ食事の準備ができたから今から食事にしよう」

 

「飯か!」

 

そんな声に反応したのか少女が涎を垂れ流しながら飛び起きる

 

「おはようアリス 今ちょうど一段落ついたからご飯にしようって話をしてたんだよ」

 

「……なんだその姿は?気味が悪いぞ」

 

「もうちょっとオブラートに包んでほしいな…それと今は我慢してよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリスが出された食事を食べるのを見ながら俺はこれからのことを考える。

ここは俺たちがいた世界ではないのは確実だ、ならばこれからすることも特にない

 

「オズは食べないのか?」

 

「今の僕はISっていう特殊な身体だからね。必要ないんだ」

 

「…なんだそのジャックのような喋り方は」

 

「大事な話の途中だからね。こっちの方がいろいろ便利なんだよ」

 

ただでさえ今は相手を困らせない様にジャックの体をまねているからか不機嫌そうなアリスは、俺の喋り方を聞いてさらに眉間のしわを深くする

 

「食事中で悪いがこちらも急いでいる。アリスも起きているしこのまま話を続けていいか?」

 

アリスは話なんかよりも食事の方が大事だと言わんばかりに目の前の料理に齧り付いている。

 

「別にかまわないよ」

 

そういって俺は千冬たちと向き合う。彼女たちはこの状況で食事ができるほど神経が太くないのだろう

緊張した面持ちでこちらに向き合っている

 

「それでは、我々の情報から話そう」

 

そういって千冬はこの世界のことについて話し出した。

この世界にはチェインやアヴィスは記録にも残っていない。もちろんサブリエの悲劇も存在しない。

サブリエという土地すらないという。

そして、IS【インフィニット・ストラトス】元は宇宙開発用に作られたパワードスーツらしいが現在は軍事転用されているという。

一番の特徴は女性にしか起動できないということ。おかげで現在では女尊男卑、女性が社会的に強い地位にあるという

 

「フン、馬鹿馬鹿しい。そのISとやらがどれだけすごくても女が強くなったわけじゃないだろ」

 

それまで料理にしか興味がなさそうだったアリスが突然顔をあげて言い張る

 

「おまえの言うとおりだ。それがこれからの課題だな。まぁその話は置いといてだ」

 

「これから私たちをどうするか。だよね」

 

「そうだ。この世界でお前を公表すれば世界中がおまえたちを研究するために捕まえようとするだろう」

 

「ならばどうするのが一番かな?」

 

―――きた。会話の節々からはどうにもあちらには飲ませたい条件があるらしい。それがわからない以上はその案を提案してもらうしかない。

千冬たちもそれをわかっているのか話を続ける

 

「このIS学園にいるかぎりは他国がお前たちに手を出すことはできない。というわけだ、アリスお前にはこの学校に通ってほしい」

 

「それは君たちの組織に所属しろ。ということかな?」

 

「そこまではしなくてもいい。…いや、オズ、お前の体を少し調べさせてもらう。こちらから出す条件はそれぐらいだ」

 

「随分と破格な条件だね。この体を造った人のこととか気にならないの?」

 

「それほどお前の存在は貴重ということだ。それにその人物なら予想がついている。束だろう?」

 

「……!!。驚いたね。もしかして知り合い?」

 

「え!?お…織斑先生!?」

 

話についていけないのかさっきから口を閉じていた真耶が驚いたような口をあげる。声を上げていないけれど同じく話を聞いていた楯無も僅かにだが驚いたような顔をあげる

 

「あぁ知り合いだ。奴が無人機を寄こしてきた理由も想像はつく」

 

「なるほど、知り合いだけど組織には入れない。だから彼女の技術が使われている私の体を調べてその技術が欲しいということか」

 

「そう警戒するな。そこまでわかっているなら隠す必要もないな。…その通りだ。それにお前の体は最悪束の技術以上のものがあるからな」

 

「オズを捕まえるなんてことをすれば全力で抵抗、というか殺すぞ」

 

「そんなことはしないさ。…そうだな1ヶ月に一度の検査とお前たちの戦闘データで十分だ」

 

警戒心剥き出しのアリスを躱しながら千冬は条件を出す。これが本気なら破格どころではない。ならば

 

「私たちが提供するものはそれで、君たちは何を私たちにくれるのかな?」

 

どうやら相手は俺たちが欲しいらしい。以前会ったイスラ=ユラのような下心は感じない。――というかあれが強烈過ぎて感覚がマヒしてるかもしれない。

相手から条件をだしてもらったほうが幾分やりやすいだろう

 

「…先に確認するがお前たちはこれが読めるか?」

 

そうして出されたのは何かの小型の機械。もちろん俺たちの世界にはそんなものは存在しなかったからこれが何かは知らない。その表面には何か文字のようなもが描いてある。が、読めない

 

「私は読めん」

 

「…昔おじさんから見せてもらった東方の国の文字に似てるけど読めないね」

 

「この文字がこの国の言語だ。どうやら会話は問題ないが文字の読み書きができなければ色々不便だろう。ここは学校だ。私たちがこの世界で生きるのに必要な知識などを提供しよう。さらにさっきも言ったようにこの場所は他国が手を出すことのできない特殊な場所だ。数年の間だけだがお前たちを守ってやれる」

 

「……本当にそれだけでいいのかい?今更あれが欲しいとか言われても私たちは拒否するよ」

 

「基本的にはそれぐらいだ。あとはおまえ達には実践の経験があるのだろう、なら授業の一環として生徒たちの訓練に付き合ってしてほしい。それぐらいだよ」

 

「真耶さんや楯無さんもそれで構わないのかな?」

 

「ひゃ! …は、はい」

 

「ベザリウスさんこの国ではファーストネームとファミリーネームは逆ですから、私はかまいませんが山田先生のような女性は驚いてしまいますよ」

 

「それはすまなかったね!アリスもそれで大丈夫かい?」

 

「……私はしらん。オズが決めろ」

 

俺がジャックの喋り方をしていて完全に不貞腐れたのか随分とそっけなく答えられる

 

「決まりだ。そうだアリスお前の転入手続きをするからファミリーネームも教えてくれ」

 

「そんなものはない。私はアリスだ。それ以外の何者でもないからな」

 

「それは困りましたね。便宜上でもかまわないので欲しいのですが…」

 

「…ならオズと一緒でいい」

 

「いいだろう。ではお前はこれからIS学園のアリス=ベザリウスだ」

 

話し合いが終わった瞬間俺は、ジャックの姿を解除して待機状態へと移行した。

その姿はアリスにとっては懐かしいバスカヴィルの屋敷で共に過ごした。オズがまだただのウサギのぬいぐるみの姿だったときと瓜二つだった。

それを見たアリスは嬉しそうに俺の耳を持つと

 

「話し合いは終わったか!ならば私は寝るぞ!」

 

その言葉が言い終わる前にアリスはもう一度ベットへと飛び込んで毛布にくるまった

 

「…え、えっと」

 

「今は寝かしてやろう。生徒会長にも手続きの手伝いをしてもらうからな」

 

「はぁ、ただでさえ今は例のフランスからの転校生で忙しいのに…」

 

そんなことを話しながら三人は部屋から出て行った。一応気遣ってくれたのだろうか。アリスはそんなこと知らんというのかすでに寝ぼけながら俺の頬を噛んでいる。

かなり恥ずかしいのでやめてほしいのだが、今までのことを思い出せば久しぶりに食事をたくさん食べて満足して気が緩んでいるのだろう。

今は精一杯休むとしよう

 

こうして俺たちのIS学園の生活が始まった。

その後受けたテストが予想以上にひどい出来だったらしく、俺たちのために特別クラスが作られるらしい。

その報告をしてきた千冬、織斑先生には隈がはっきりと眼の下にでていた…あの人大丈夫かな?




一応大人たちとの大事な話ということでジャックの姿になってジャック喋り方を意識させました。
もしかしたら皆違和感を感じるかもしれません
でも、安心してください。一番困ってるのは私です。書いてる本人が一番混乱しながら書きました

言語の設定ですが、一応オズたちの母国語はフランス語に近いイメージをしてます。
この作品じゃぁあんまり意味は無いですけどね

アリスたちは1組ではなく特別学級が用意されます。
ちなみに私が小学校や中学校の時にも特別学級はありました。主に身体障害や精神障害の子がいてたまに一緒に勉強したりしてました。
他の学校にもそういったのはあるんですかね?

UAが後書きを書いてる時点で1,000を超えそうです。(総UA:985)
一体何があったんですか?
これはPandoraHeartsがそれだけ待ち続けられていた。ということですか!

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