風のように~
特異点を~
パドルパドル~
サンタオルタって天使だよね。
「この肉もあっさりしてるがなかなかだな」
「朝から結構食べてるのになんであんたはそんな元気なのよ…」
午後7時になり、俺たちは大宴会場で晩御飯を食べていた。
海から帰った時にアリスからアリスに会ったことを聞いたけど全然俺の所には来てくれない。
アリス曰くお茶会はまだらしいからお茶会を始める時に来てくれるのかな…
「ちょうどいい。ベザリウス!例の幽霊騒ぎは解決できるか?明日の授業を邪魔されては困るぞ」
「っ!?っぐ、急に後ろに立つな!」
アリスが食事を続けていると後ろからやってきた織斑先生に驚いて喉を詰まらせてしまう。
慌てて抗議をするアリスだが、慌てて立ち上がったせいでこの旅館の謎の特別ルール『食事中は浴衣着用』はもちろんアリスにも適用されている。
つまりはアリスの浴衣でさらに慌てて立ち上がる。するとどうなるだろうか…
「ちょ!?アリス!肌蹴てる!ありがとうございます!!」
「………オズ様?」
あっ…エコちゃんからの視線が…いつも冷たいけどほのかに暖かい視線が絶対零度に感じる…
妙な事を言ってないで速く直さないとこれ以上下がってしまったら視線だけで氷づけにされてしまいそうだ…
エコちゃんからの絶対零度の視線を背に感じながらアリスの浴衣を直していると…
―――チリーン
「来たか」
「…ベザリウス。これが?」
鈴の音が聞こえた瞬間、大騒ぎとまではいかないけれどそれなりに騒がしかった大宴会場はピンと引っ張った糸のように
緊迫した空気が張りつめた。
そして誰もがアリスの事を見ている。
俺はアリスの頭の上で静かにお茶会の開始を待つことにした。
「あら?随分と静かにしているのね」
するといつの間にいたのだろうか。アリスの正面は空席のはずだったのにそこにはいつの間にか真っ白なアリスが座っていた。
まるで瞬きの合間に現れたように、蜃気楼のようにゆっくりとけれど確実にアリスの正面に現れ来た。
その姿はどこから盗んできたのかアリスと鏡合わせのように現在のアリスと同じ浴衣を着ていた。
「随分と粋な姿をしているなアリス」
「あなたこそ随分と艶やかな恰好をしていけれど…」
「??」
「やっぱりあなたって子供ね」
クスクスと笑いながらアリスとの談笑を楽しむアリス。
けれど周りはそんな態度にさらに恐怖心を増していった。
「ちょっと…いつの間に…」
「ゆ、幽霊!?」
「私たち呪い殺されちゃうの!?」
広まる恐怖はとどまることを知らずにどんどんと広がっていく。
彼女はただそこにいるだけなのに周りの誤解によってどんどんと状況は悪くなっていく…
「おまえ達!静かにしろ!…貴様が幽霊騒ぎの元凶でいいのか?」
「幽霊?あぁ、確かに彼女を待ってる間暇だったからかくれんぼで遊んでいたわ。誰も私を見つけられなかったけれど…」
織斑先生の質問にあっさりと答えるアリスだが、正面に座っていたアリスは話を切り上げたいのか話を催促し始めた。
「用があってきたんだろう。お茶会とやらを今から始めるのか?」
「つれないわね。そう。お茶会を始めましょう。内容は簡単…」
アリスはそこで話を切り上げると合図を出すように徐に手を挙げた。一体なんのあいz
「ニャー」
「オズ!?」
「ウサギさんはこちらで預かるわ。お茶会の前のお遊戯としてかくれんぼをしましょう」
油断した…
急にあいつが話を止めるものだから身構えてしまった。
はたしてそれは失敗だった。後ろにいた猫、あれはチェシャだ。私にはわかった。
「かくれんぼだと?その前に捕まえればいいだけの話だ!」
アリスが消える前にアリスへと手を伸ばすが寸でのところで私の手のひらは空を切ってしまった。
「楽しい楽しいお茶会の前に楽しい楽しいかくれんぼ。あなたは果たしてウサギさんを追いかけられる?」
お茶会は不思議の国の中で
入り口は従者の魂の元に
道しるべは卵が知っている
「かくれんぼなんぞ知らん。だが!オズを連れ去った罪は必ず贖ってもらうぞ!」
なんだかんだでジャックちゃん引けました。
更新が無くなったら
「あぁ~あいつFateで運を使い果たして死んじゃったのかぁ」
ぐらいに考えてください。
この前車をレンタルしたら擦っちゃって結構な請求来ちゃってガチで死にそう…