東方小傘物語   作:寂しい幻想の刀鍛冶

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第6話 香霖堂

 ~多々良小傘side~

 

 

今私はとあるお店の前にいる。

 

私のお店で利用できないものをそこのお店で買い取ってもらっているの。

 

「すいませ~ん」

 

「おや?いらっしゃい小傘くん」

 

「こんにちは、霖之助さん」

 

そう今回やってきたのは道具屋「香霖堂」である。そして店主の森近霖之助である。

 

「それで、今回はどんな物を持ってきてくれたんだい?」

 

「持ってきたの前提なのね。まぁ、持ってきてるけど・・・」

 

そう言いカウンターの上に持ってきた物を置いた。

 

「ほぅ、これは・・・」

 

そう言い私が持ってきた物を見始める霖之助さん。

 

暫く見てから霖之助さんは私の方を見た。

 

「これは“すりっぱ”というものらしいな。家の中で足が冷えないようにするものらしい・・・」

 

「そう・・・・・それで今回のはどれくらいで買い取ってもらえるのかしら?」

 

「そうだな・・・これくらいで如何だい?」

 

「それでいいわ」

 

「了解・・・ほら、確認してくれ」

 

「・・・確かにもらったわ」

 

「それにしても同じ道具屋なのに君はよく此処にものを持ってくるね・・・」

 

「それについては前にも言ったじゃない霖之助さん。私が売るのはこの幻想郷でよく使われているものだけよ。それ以外は私が自分で作るようにしているって・・・」

 

「そうだったね・・・」

 

そう言うゆうに霖之助さんと話していると・・・

 

「お~い、邪魔するぜ!」

 

その様な言葉が聞こえてきたので私はこう言いかえした。

 

「邪魔するなら帰って~」

 

「おう、すまない。・・・じゃないだろ!」

 

そう言って来たのでそちらの方に向いていると見覚えのある人が立っていた。

 

「あら、魔理沙さんじゃない」

 

「お、お前は小傘じゃないか!」

 

「おや、二人とも知り合いなのかい?」

 

「あぁ、この前の異変でちょっとな・・・」

 

「そうなのか・・・」

 

「よっと」

 

そう言い魔理沙さんは近くの物に腰を掛けた。

 

「魔理沙、毎回言っているけど商品に座らないでくれ」

 

「細かい事は気にするな!」

 

私はそろそろ戻るとしますかね・・・

 

「それじゃあ、私はそろそろ失礼しますね」

 

「そうか・・・また何かいいものがあったら持ってきてくれよ」

 

「了解よ」

 

そう言い私は香霖堂を出た。

 

 

 ~多々良小傘sideout~

 

 

 

 

 

 

 ~森近霖之助side~

 

 

ふふ、あの子と僕は似ていると思っていたけれど根本がやっぱり違うみたいだね。

 

僕は道具を集めるのが趣味だけど、あの子は道具を作る事が趣味なんだからね。

 

「おい、こーりん。お前って彼奴と知り合いだったんだな」

 

「あぁ、あの子は時々此処に道具を売りに来るんだよ」

 

「へぇ、彼奴も道具屋をやっているって言ってた気がしたけどな・・・」

 

「そうだよ。あの子は道具屋をやっているよ」

 

「は、じゃあなんで此処に売りに来るんだよ?」

 

魔理沙には分からないみたいだね。

 

「それは僕とあの子では同じ道具屋でもやり方が違うんだよ」

 

「ふぅん、よくわからんな」

 

「確かに、魔理沙には分からないかもしれないな」

 

さて、次は何を持ってきてくれるのか楽しみだ。

 

 

 ~森近霖之助sideout~


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