~フランside~
私は今すごく楽しい!
今まで誰もフランと遊んでくれなかった。
だけど、今遊んでくれているお姉ちゃんとの弾幕ごっこが楽しくて仕方ないの!!
だけど妖力的にもう限界だから次で限界だね。
お姉ちゃんも本気で来てくれるみたいだし私も本気で行かなくっちゃ!!
「行くよお姉ちゃん!禁忌「レーヴァテイン」!!」
「こっちも行くわよ!化符「唐傘ブレード」!!」
私は炎の剣を振って弾幕で攻撃して、その隙にお姉ちゃんの傍まで一気に近づいた。
そして、剣をお姉ちゃんめがけて振り下ろした。だけど、お姉ちゃんの傘で受け止められていた。
「っ嘘!?」
「まだまだね。はぁっ!」
「うぁ!?、すごいねお姉ちゃん!私の剣を受け止めるなんて!!」
「はぁ・・・はぁ・・・ありがとうね。でも、これ以上はむりっぽいわフランちゃん」
そっか、それじゃあしょうがないよね。
「わかった、だけどまたフランとあそんでねお姉ちゃん!!」
「それくらいなら構わないわよ」
やった!また遊んでもらえる!!
「それじゃあ、そろそろ下に下りましょうか」
「分かったよ、お姉ちゃん」
~フランsideout~
~多々良小傘side~
あ、危なかった~。危うく死ぬところだったよ~。
まぁ、フランちゃんの闇を一時的とはいえ祓えたからいいか。
そう考えながら下りていくと先程よ三人ほど人数が増えていた。
「あれ、貴方達今さっきまでいなかったと思ったけど・・・」
「あぁ、お前達が戦っている間に来たからな!」
そうなんだ、それなら納得ね。
「それじゃあ、お互いに自己紹介をしましょうか。あ、私は多々良小傘よ。人里で道具屋をしているわ」
「私は博麗霊夢よ」
「私は普通の魔法使い、霧雨魔理沙だぜ!」
「紅魔館のメイド長をしています、十六夜咲夜と申します」
「魔女のパチュリー・ノーレッジよ」
「私は吸血鬼であり紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ」
「その妹のフランドール・スカーレットだよー!!」
こうして見ると結構な強者達が集まっているわね。
「そう言えば、フランちゃん。貴方最初の方、何かに憑りつかれていた感じだったけど・・・」
私がそう言うと紅魔館の人達の空気が悪くなった。
あれ、もしかして聞いちゃいけない事だった?(汗)
「・・・・・・・・お姉ちゃん、フランには狂気があるの。それに乗っ取られると壊したくないものも壊しちゃうの・・・」
「へ、壊す?」
「・・・フランの能力は『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力 』なのよ」
ちょっ!?てことは今回結構危険な橋を渡ってたて事!?
だけど、狂気の事はフランちゃん次第だけど何とかなるかもしれないわね。
そう思い私はフランちゃんと目線の高さを合わせ、顔を向き合う様な姿勢になって聞いた。
「フランちゃん、その狂気は、自分の能力は恐いかしら?」
「・・・恐いよ。大切なものを壊しちゃうかもしれないもん!」
「そう、貴方が恐怖持つ事は正しいわ。だけど否定しちゃだめよ」
「・・・ふぇ」
「否定しても自身の力だから消えないもの・・・。だから否定しちゃダメ、逆に受け入れ受け止めるのよ」
「受け入れ、受け止める?」
「そうよ、そうすれば自ずと道はみえてくるはずよ」
「・・・うん、分かった!頑張ってみる!!」
うんうん、これで少しは和らぐでしょう。
「少しいいかしら?」
「うん?貴方は・・・」
「レミリアでいいわ」
「それじゃあレミリアさん、どうかした?」
「ありがとう、あの時私を助けてくれて」
なんだ、そんな事か。
「別にいいってことよ。目の前で死なれるとこっちもクルものがあるからね」
「そう。・・・そう言えば、貴方は何をしに此処に来たのかしら?」
「あぁ、知り合いにこの紅い霧をどうにかしてくれと頼まれてね。渦の真下にあった此処に何かあるんじゃないかと思って来たら貴方達がいて、危なそうだから助けたってわけ・・・」
「成程ね・・・」
「そう言えばアンタ、早くこの霧を消しなさいよ」
「分かったわ。だけど私とフランが日に当たらないところに移動してからよ」
「分かったわ」
そうして皆が屋敷の中へ移動して行く。
さて、私はそろそろ終わるみたいだし戻るとしようかな。
「それじゃあ私はそろそろ失礼させてもらうね。フランちゃんも元気でね!」
そう言い私はその場を去ろうとしたが・・・
「待ちなさい!!」
「おや、どうかしたかしら博麗の巫女?」
「霊夢でいいわ。それよりアンタも次の夜に神社に来なさい。宴会をやるから・・・」
「あら、私が行ってもいいのかしら?」
「いいから来なさい」
これは同意しないと帰してくれなさそうね。
「分かったわ」
「それでいいのよ・・・」
「それじゃあ今度こそ、まったね~!」
そう言って今度こそその場を後にした。
その後、暫くして霧は晴れた。
こうしてこの異変は終わったのだった。
~多々良小傘sideout~