東方小傘物語   作:寂しい幻想の刀鍛冶

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第1話 紅い霧の異変(2)

 ~博麗霊夢side~

 

 

「これで終わりよ!霊符「夢想封印」!!」

 

「ぬぁぁぁァァァぁぁ!?!」

 

私の夢想封印くらってレミリアが落ちて行った。これで今回の異変は終わりね。

 

だけど、あんまり霊力は残っていないわね。神社に浮いて帰るのがギリギリね。

 

さて、彼奴にこの霧を消して貰わなくっちゃね。

 

そう思い私はレミリアが落ちていった所へと向かった。

 

「イタタタ・・・」

 

「さぁ、勝ったんだから早くこの霧を消しなさい!」

 

「分かってるわy『ドカ―――ン!!』っ!?」

 

「今度は何!!」

 

音のした方を見てみるとそこには金髪でレミリアと似た服装の翼が宝石の様な羽をしている奴が屋敷の壁を壊して立っていた。

 

「フラン!何故此処にいるの!?」

 

「オ姉サマダケズルイ!フランモ一緒ニ遊ブノ!!」

 

そう言いフラン?は私とレミリアに向かって弾幕を飛ばしてきたってちょ、こっちは霊力があまり無いってのに!

 

そう考えている内に弾幕が近づいてしまった。このままじゃぶつかると思ったその時・・・

 

『反射「唐傘シールド」!』

 

 

 ~博麗霊夢sideout~

 

 

 

 

 

 

 ~多々良小傘side~

 

 

良かった~、間に合って。

 

向かっている途中で戦いの音がしたから急いで来たら博麗の巫女が殺されかけていたから驚いたわ。

 

あの弾幕は完全に非殺傷の物じゃなかったからね。

 

「お二人さん大丈夫ですか?」

 

「あ、ありがとうね」

 

「えぇ、助かったわ」

 

その時、二人に弾幕を放っていた妖怪が話し掛けてきた。

 

「ワタシノジャマヲシタノワ、ダレ?」

 

「私よ。名前は多々良小傘、道具屋の店主をしているわ。そう言う貴方は?」

 

「ワタシハフラン、フランドール・スカーレットヨ!」

 

あの子、何故か分からないけど心に深い闇がある気がするわ。

 

「アナタハフラントアソンデクレル?」

 

それを確かめるにはあの子の誘いにのった方がいいわね。

 

「いいわ、私が遊んであげる。そこのお二人さんは少し離れていて頂戴」

 

「や、やめなさい!今のフランは危険よ!!」

 

「ふふ、大丈夫よ。死ぬつもりは無いから・・・。ほら、博麗の巫女さんも離れて頂戴な」

 

「・・・・・・分かったわ」

 

「え、ちょっ!?」

 

博麗の巫女は納得してくれたのかもう一人を連れてこの場を去ってくれた。

 

「さて、漸く貴方と二人っきりになれたわけだけど・・・何して遊ぶのかしら、フランちゃん?」

 

「弾幕ゴッコガイイ!!」

 

「そう、それじゃあ遊びましょうか!!」

 

そう言い私は通常弾幕を放ち始めた。

 

「ハハハ!フランモイクヨ!!」

 

そう言いながらフランちゃんも通常弾幕を放ってきたけど・・・激し過ぎでしょ!?躱す隙間が少ししかないじゃなに!?

 

仕方ない、こうなったら・・・

 

「行くわよ!矛盾「悪い無き地獄」!!」

 

「ハハ、オソスギルヨ!」

 

確かにフランちゃんの言う通りこの弾幕の速さは遅い。だけどこのスペカは違う意味で厄介にしてあるのよ!

 

「ナニコレ、ウゴキニククナッテル」

 

そう、このスペカは相手の周りを鮮やかにする。だけど相手は移動し難くなるのよ。

 

「ダッタラフランモ!禁忌「恋の迷路」!」

 

だが、私の弾幕はフランちゃんのスペカによって吹き飛ばされてしまった。

 

「へぇ、迷路なんだ。久しぶりにやってみますか!」

 

そう言い私は弾幕の迷路の中を飛んで行く。

 

何とか攻略してフランちゃんに向かって弾幕を放ったがスペカを中断して躱されてしまった。

 

「意外とやるじゃないフランちゃん」

 

「エ、ホントウ!」

 

「本当よ、もっと楽しみましょうか!」

 

「うン!秘弾「そして誰もいなくなるか?」!!」

 

そのスペカの宣言と共にフランちゃんの姿が見えなくなった。

 

そして、何もない所から弾幕が放たれ始めた。

 

「だったらこれよ、呪符「こわれた熊のぬいぐるみ」!」

 

すると弾幕が放たれていた所がヒビが入った。

 

そして割れ、そこにはフランちゃんがいた。

 

「エ、どう言ウ事!?」

 

「ふふふ、どうしてかしらね?」

 

まぁ、このスペカが相手の術式を破壊するスペカだっただけだけどね。

 

それに、フランちゃんの闇も少しずつだけど減っている感じだしもう少しだけ頑張りますか。

 

「次は私から行くわよ。呪符「直された熊のぬいぐるみ」!」

 

「エ!消えタ!?」

 

ふふ、このスペカは『呪符「こわれた熊のぬいぐるみ」』で無効化した術式を使用する事が出来るのよ。

 

そう考えながらフランちゃんがしていたように私は弾幕を放ち始めた。

 

「ック、だったらこれヨ!禁忌「カゴメカゴメ」!!」

 

「っうぉ!?」

 

急に周りが弾幕で囲まれたからビックリしたわ。その拍子にスペカも切れちゃったわ。

 

そんな事を思っているとその弾幕が私に向かって近づいて来た・・・ってヤバッ

 

「っく、回転「唐傘トルネード」!!」

 

私は持っていた化け傘を高速で回す事で竜巻を生み出した。

 

そして、吸い込まれるようにして弾幕が竜巻に行き、空に向かって放たれていった。

 

「はは、お姉ちゃんすごいね!」

 

「ふふ、結構ギリギリなんだけどね?」

 

それに、フランちゃんの闇も今は無くなった感じがするけど・・・

 

「まだ続ける?」

 

「うん!だけど次で最後にするよ!」

 

「そう、だったら私も本気で行かなくっちゃね」

 

フランちゃんが構えたので私も構えた。

 

 

 ~多々良小傘sideout~

 

 

 

 

 

 

 ~レミリアside~

 

 

「嘘・・・フランと互角に戦っているなんて・・・・・・」

 

あの子一体何者なのよ。フランと互角に戦うなんて・・・

 

「ねぇ、あの子は誰なのよ?」

 

そう言い霊夢がフランを指しながら聞いてきた。

 

「あの子はフランドール・スカーレット・・・・・・私の妹よ」

 

「妹?」

 

「ええ、だけど地下室に閉じ込めていたのにどうして・・・」

 

「はぁ!?アンタ自分の妹を閉じ込めたりしてるのよ!!」

 

「・・・あの子には『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力 』があるの。それは文字通りあらゆる物を破壊できるの。でも、生まれつきあの子には狂気を持っている所為で時々気が狂った様に辺りを壊しまくってしまうの・・・。全力の私でも手に負えない時もあるくらいにね・・・・・・」

 

私の言葉を聞いて一瞬顔を変えたがすぐに元に戻して質問してきた。

 

「じゃあどうしてあの子は能力を使わないのよ?」

 

・・・確かにそうね。何故あの子は能力を使わないのかしら?

 

その時私達の後ろから足音が聞こえてきた。

 

「大丈夫レミィ!」

 

「お嬢様、ご無事ですか!!」

 

「霊夢、無事か!」

 

パチュリーと咲夜、あと白黒の魔法使いがこちらに駆けて来ていた。

 

「えぇ、無事よパチェ、咲夜」

 

「アンタに心配されることは無いわよ魔理沙」

 

そして、今駆けつけた三人も上で戦っている二人に気が付いた。

 

「何、何故妹様が此処に・・・」

 

「結界がやぶられていたのね・・・・・」

 

「今は見守りましょう・・・」

 

あの子を助けて頂戴、多々良小傘・・・・・・

 

 

 ~レミリアsideout~


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