東方小傘物語   作:寂しい幻想の刀鍛冶

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第35話 新たな遊戯(2)

 ~八雲紫Side~

 

 

私が指差した人物、それは・・・・・・

 

「へ?私ですか?」

 

「私ですか。実際に体験するのも良いかもしれませんね・・・」

 

紅美鈴と射命丸文の二人である。

 

二人は私の前へとやって来た。

 

「あ、言い忘れてたけど、結界内の空間は変わるからね?」

 

「「え、それは一体d」」

 

二人が言い終わる前に私は結界内に二人を飛ばした。

 

すると、小傘が私の方へと近づいて来た。

 

「相変わらず、いい性格してるわね」

 

「ふふ、それが私ですから」

 

私はそう言うと結界内を見える様に準備をした。

 

 

 ~八雲紫sideout~

 

 

 

 

 

 ~紅美鈴side~

 

 

紫さんに言い終わる前に私と文さんは結界内へと転移されていた。

 

周りを見てみると剣がたくさん地面に刺さっている以外に枯れ木しかない場所だった。

 

すると空の方から紫さんの声が聞こえてきた。

 

『聞こえるかしら、お二人さん?言い忘れていたけど、この結界内は空を飛ぶ事は出来ないから。一応スタンドの能力だったら飛ぶ事は出来るけどね・・・』

 

「「そんな大事な事を忘れるな!?」」

 

一番大事な事を言い忘れていた紫さんに私と文さんは声を合わせて叫んでしまった。

 

『今回のフィールドは「剣の墓場」よ。それじゃあ、二人とも何か一言言って頂戴。その後にゲームが始まる様にしてあるから・・・』

 

そう言い終えると紫さんの声は聞こえなくなった。

 

そして私と文さんは目を合わせてお互いに頷いた。

 

 

   文「私のスタンドのスピードについてこれますかね!」

 

  美鈴「私のスタンドの力、試させてもらいます!」

 

 

    Open the game!!

 

 

そう開始の合図が聞こえると文さんがこちらに突っ込んで来た。

 

「行きますよ!シルバー・チャリオッツ!!」

 

 

 ~紅美鈴sideout~

 

 

 

 

 

 ~多々良小傘Side~

 

 

始まった瞬間に文さんが美鈴さんに向かって自身のスタンドで攻撃を始めた。

 

「へぇ、彼奴のスタンドやっぱり早いわね」

 

「あれ?霊夢さんは戦った事があるんですか?」

 

「えぇ、この前の異変の時にね」

 

なるほど、確かにこの前の異変はこの妖怪の山で起きていた事だから会っていても不思議じゃないわね。

 

「へぇ、あんな感じに回復するのか・・・」

 

魔理沙さんがそう言ったのを聞き、試合の方に目を向けると、シルバー・チャリオッツで斬りつけられて出来た傷が瞬時に無くなっていた。

 

なるほど、これなら死ぬ事は無さそうね。

 

『攻撃しろ!ザ・ハンド!!』

 

美鈴さんがそう言うとスタンドが現れ右手をシルバー・チャリオッツに振り下ろそうとしたが、その前にシルバー・チャリオッツは後退する事でその攻撃を躱した。

 

『ノンノンノンノン、遅すぎますよ美鈴s、うぇ!?』

 

文さんが美鈴さんに行っている途中に美鈴さんが瞬間移動した様に文さんの背後へと移動していた。

 

『ウドラァ!!!!』

 

今度こそザ・ハンドが文さんへと右手が振り下ろされた。

 

一瞬で元に戻ったが、右手が通り過ぎた後が切り抜かれた様に抉られていたのが見えた。

 

「うわぁ、彼奴のスタンド結構えげつない能力だな」

 

「えぇ、あの結界の中でなかったら一撃でも当たったら即死級の威力になるからね」

 

私達がそう話しているとシルバー・チャリオッツが美鈴さんを斬りつけていた。

 

『ウグゥ、これは死なないとはいえ結構つらいものがあれますね・・・・・・』

 

『た、たしかにそうですね・・・。先程の一撃はかなりきつかったですよ・・・』

 

『なので速めに終わらせてもらいます!』

 

その言葉と共にシルバー・チャリオッツは文さんの後ろへと移動した。

 

『シルバー・チャリオッツの真のスピードをお見せしましょう。甲冑を脱ぎ捨てなさい!チャリオッツ!!』

 

文さんがそう言うとチャリオッツは自身の装甲を外した。

 

『今度の剣さばきはどうです!!』

 

その言葉と共にチャリオッツは今までの様に美鈴さんへと斬りかかったが、チャリオッツの姿が七つに分かれて見えてた。

 

『なっ!?ウグゥ!?』

 

そして美鈴さんは七体のチャリオッツによって斬られ続けている。

 

「あれは一体どう言う事だ!?スタンドはイレギュラーを除いて一人に付き一体じゃないのか!?」

 

魔理沙さんが驚きながら疑問を口にした。

 

その疑問に答えたのは霊夢さんでした。

 

「落ち着きなさい魔理沙。一度戦った事があるから分かるけど、あれは七体の内の六体は残像よ」

 

「残像・・・だと?それじゃあ彼奴のスタンドは・・・・・・」

 

「そう、七体同時に存在しているように見える速度で動いているのよ」

 

霊夢さんの言葉を聞いていた数人が驚いていた。

 

まぁ、私はハッキングによって知っていたから驚きはしないわ。

 

だけど、戦う事になったらハッキングの奥の手を使わないと勝てそうにないけどね・・・。

 

そう思いながら私は二人の戦いの方に目を向けた・・・・・・

 

『ドラアァァア!!!!』

 

『ウオォォォオ!!!!』

 

そこではザ・ハンドの攻撃とチャリオッツの攻撃がそれぞれ相手の本体に攻撃を当てていた。

 

 

    紅美鈴リタイア、勝者射命丸文!

 

 

そう宣言されると共に二人がこちらへと戻って来た・・・

 

 

 ~多々良小傘Sideout~


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