東方小傘物語   作:寂しい幻想の刀鍛冶

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第32話 発現する幽波紋

 ~朱鷺子side~

 

 

小傘さんにチルノちゃん達の事を報告すると驚いて叫びをあげた。

 

「い、今あの子達は何処に居るの!?」

 

「今はお店の裏で待ってもらっています!!」

 

私がそう言うと小傘さんは自身のスタンドであるハッキングを出現させてお店の裏へと走り出した。

 

なので私も慌ててその後をついて行くと・・・

 

『おいおい、噂をすれば陰ってのはこの事だな・・・』

 

そう呟いているアヌビス神さんの声が聞こえた・・・

 

 

 ~朱鷺子sideout~

 

 

 

 

 

 ~多々良小傘Side~

 

 

まったく、アヌビス神の言う通りよ!!

 

何でその話をした直後にスタンドが発現している子達が出て来るのかしら!?

 

しかも、チルノちゃん達なんて・・・

 

私がそう考えている内にお店の裏へと到着した。

 

そこにはいつもの様に元気に遊んでいるチルノちゃん達がいた。

 

『・・・お前ら体の調子とか大丈夫か?』

 

「あ、小傘!今朝からなんか変なのが現れたの!!」

 

「此処にいる全員に現れたんです!!」

 

チルノちゃんと大ちゃんが私に教えてくれて、他の子達はその説明に頷いていた。

 

「じっとしていて頂戴、今調べるから・・・。ハッキング!お願い!!」

 

私の言葉に答える様にハッキングはばらけてチルノちゃん達に纏わりつた。

 

そして私にその情報が流れてきた。

 

「(えぇ~と、チルノちゃんのは・・・ナニコレ?チルノちゃんの能力と相性が良すぎじゃない!?そして大ちゃんは・・・うん、使いようでは鬼畜なスタンドね。しかもチルノちゃんのスタンドとも相性がいいわね。ルーミアちゃんのはどうかしら・・・これは色々と応用が利きそうなスタンドね。しかも、珍しいタイプのスタンドの様ね。次にリグルちゃんのは・・・うん、家に欲しい人材ね。最後にミスティアちゃんのはどうかしらね・・・・・・うん、生活するうえで必要なものを操る事ができるのね)成程ね・・・(この子達だけで妖怪の山にも喧嘩を売れるわね・・・向こうの方がスタンドに目覚めいていなければの話だけどね)う~んと・・・」

 

 

    ~ 説 明 中 ~

 

 

「そんな感じな事が出来るみたいよ」

 

私の説明を聞いてチルノちゃん達はそれぞれ違う反応をした。

 

「つまり、あたいはさいきょうと言う訳ね!!」

 

「そ、そんな事が出来るんですか!?」

 

「そーなのか」

 

「な、なんていうか・・・使い方が分かりずらいかな」

 

「これで調理の準備の手間の一つが省けたわ!!」

 

・・・うん、この子達らしい反応ね。

 

『心配したのが馬鹿らしくなって来るぜ・・・』

 

「そう言わないのアヌビス神。暴走したりしたら大変だから一応訓練してもらうかもしれないんだから、その時は頼むわよ?」

 

『・・・はぁ、わかったよ。アドバイス位はしてやるよ』

 

ふふ、相変わらず素直じゃないんだから・・・。

 

それよりも、これで一つの心配事ができた。

 

「・・・ねぇ、アヌビス神。これってこの子達だけだと思う?」

 

『・・・その可能性は少ねぇと思うぜ』

 

「そうよね。っと言う事は・・・」

 

『幻想郷中でスタンド使いとして目覚めている奴がいるかもしれねぇって事だ』

 

アヌビス神からの返答でハッキリとした。

 

ついでにあの人にも聞いて置くとしますかね。

 

そう思いながら背後に向かって私は話し掛けた。

 

「出て来たらどうですか紫さん?」

 

私がそう言うと背後にスキマが開かれて、そこから紫さんが現れた。

 

「相変わらず私が居る事がわかるのね。これでも隠れてるつもりなのに・・・少し自信無くすわ~」

 

「まぁ・・・すいません?それより紫さんはこの事についてどう思います?」

 

私がそう質問するとふざけている様な雰囲気から一変して真剣な顔になった。

 

「これは幻想郷全域で起きているみたいよ。私にも、ほら」

 

そう言いながら腕からイバラを出して見せてきた。

 

すると、ハッキングが勝手にそのイバラに纏わり付いて調べ始めた。

 

「これは・・・ハーミット・パープルって言うスタンドみたいですね。何かを媒体にして念写する事が出来るみたいです」

 

「そうなの、教えてくれてありがとうね。それと、霊夢にもスタンドが発現して、最近幻想郷に来た巫女もスタンドを発現しているみたいでね。今妖怪の山で戦闘中みたいよ」

 

「そうなんですか」

 

何か大変な事になっていそうだなぁ。

 

「それでなんだけど、貴方には幻想郷の色々な所を見て回ってくれないかしら?」

 

「・・・ハッキングに調べさせましょうか?」

 

私がそう言うとハッキングは私の背後に付き添う様にして立った。

 

「それでも良いんだけど、予め知っている情報と実際に見たのとでは違うというしね」

 

「・・・はぁ、分かったわよ。時間をみつけて見て来るわ」

 

「ふふ、それでも良いからお願いね。・・・あ、そうそう、貴方のお店で働いている子何だけど・・・」

 

「朱鷺子ちゃんのことですか?」

 

「えぇ、あの子・・・自身のスタンドを持っているわよ?」

 

「えぇ!?そうな!?」

 

「そう言う事だからよろしくね~」

 

そう言いながら紫さんはスキマへと入って行き・・・

 

「あ、そうそう、忘れるところだったわ。もう一つお願いしたい事があるんだけど・・・」

 

そしてその御願い事を言うとスキマが消えた。

 

はぁ、これからも大変そうね。

 

 

 ~多々良小傘Sideout~


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