~多々良小傘Side~
あの後、朱鷺子ちゃんの事を人里の人達に説明をした。
以外にも朱鷺子ちゃんは人里の皆に受け入れられていた。
どうしてか聞いてみると、“小傘さんが大丈夫と言うから”と言われ、それでいいのか?と私は思ってしまったわ。
一応、慧音さんや阿求さんなどのお偉いさんには幽波紋の事も伝えて置いた。
それからは朱鷺子ちゃんは私の店で住み込みで働いてくれている。
私が道具などの修理や製作時に店番をしてくれているので助かっている。
そう言えば、あの花の事を誰かが起こした事だと思った霊夢さん達が行動していたみたい。
あの花は自然に起こる事なのに・・・
ちなみに何故起きるかというと、外の世界で数十年に一度多くの人間が死ぬ年があり、その魂の処理が間に合わなくなって現世である幻想郷で花として咲いてしまうからである。
まぁ、それは置いておくとして。
漸く大量注文された品が完成した。
そのため朱鷺子ちゃんに店番を頼んで、品を届けに向かっている。
今回注文された品は剣と楯。
そして注文してきたのは妖怪の山を住処にしている天狗達である。
妖怪の山は、元々住んでいた者以外は排除するような危険地帯である。
なので、山に入る手前の位置に来ている。
さて、随分前から誰かに見られているわね・・・。
しかも、敵意を感じるわ。
そう思っていると一人の白狼天狗が目の前に現れた。
「此処から先は妖怪の山、さっさと立ち去れ!」
はぁ、最近の若いのは短気でいけないわ。
「私は多々良小傘。貴方達天狗の注文された剣と楯をお持ちしました」
私がそう言うと白狼天狗が少し驚いた後言った。
「此処で待っておれ!」
そう言い白狼天狗はこの場を去って行った。
暫くすると見覚えのある鴉天狗を連れて戻って来た。
「貴方は注文しに来た・・・」
「お待たせしましたね」
「構いませんよ」
「これで大丈夫ですかね?」
そう言い鴉天狗は封筒を渡してきた。
中身を確認すると確かにお金が入っていた。
「はい、大丈夫です。何か不備があったら持って来てください」
「分かりました。さぁ、運びますよ!」
「はい!」
私が去っていく中、相手は二人であの剣と楯を運ぶ気配を感じたのだった。
~多々良小傘Sideout~
~???side~
「さて、向かうとするかい」
「分かりました」
「分かっているよ~」
今の世の中じゃあ私達が生きて行くには辛すぎる。
生きて行くためには隔離された世界に行く。
そこで信条を集めれば立て直す事ができる筈だ。
さぁ、準備は出来たし行くとしますかね。
~???sideout~