東方小傘物語   作:寂しい幻想の刀鍛冶

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第22話 稗田家への訪問(後)

 ~多々良小傘Side~

 

 

あの後阿求さんと共に一つの部屋へと通された。

 

そして向かい合う様に机を挟んで座った。

 

さて、漸く本題に移れそうね。

 

「さて、大体理由は分かりますが、今回はどの様なご用件で来られたのですか?」

 

「今回は私自身に新たな力というか、能力みたいなのが出て来たのでその御報告に来ました」

 

「それは先程の黒い人型の事ですね?」

 

「はい。出て来なさいハッキング・・・」

 

私がそう言うと共に、私の横に黒色の人型のハッキングが姿を現した。

 

「それが・・・」

 

「はい、名前はハッキングと言って、私から半径一㎞内に存在するものの情報を調べ上げる事が出来るみたいです」

 

私の言葉を聞いて阿求さんは仕切りにメモを取りながら、質問をしてきた。

 

「その力に目覚めた経緯を教えてもらえますか?」

 

「えぇ、それは・・・・・・」

 

 ~キングクリムゾン!!~

 

「・・・みたいな事がありまして、そうしたらこの力が目覚めていました」

 

あら?なんかまた時が飛ばされた様な気がするわね。

 

まぁ、阿求への説明も終わったし、まぁいいか。

 

「成程、その様にして目覚めたのですか・・・」

 

「一様、失敗すると命の危機になるのでやる事はお勧めしないと書いて置いた方が良いかもしれません」

 

「確かにそうですね、そう書いて置きましょう」

 

「ついでに、ハッキングのダメージはそのまま私に反映されるみたいです・・・」

 

「・・・成程、一心同体と言う訳ですか」

 

会話しながらも一生懸命メモを取りながら会話をしている阿求さん。

 

こうして話をしている内に時刻は夕方へとなっていた。

 

「ふぅ、このくらいでいいでしょうかね」

 

「阿求さん、すいません。忙しい時に来てしまって・・・」

 

「いえ、大丈夫ですよ。それに貴方が人里で暮らす為の契約の一つでもありますからね」

 

そう、私が人里で暮らす為の契約の一つに“身体に異常が見られた場合すぐに報告する事”とあった為こうして報告に来ているのである。

 

「それでもお礼はしないといけませんので・・・」

 

そう言い私は前もって持って来ていた菓子折りを渡した。

 

「まぁ、態々ありがとうございます」

 

「それでは私はこれで帰りますね。今夜は博麗神社の宴会に出ようかと思っていますので・・・」

 

「そうですか、御気お付けて・・・」

 

そう阿求さんに言われながら、私は宴会へと向かった。

 

 

 ~多々良小傘Sideout~

 

 

 

 

 

 ~稗田阿求side~

 

 

小傘さんは宴会に出席する為に帰って行った後にある事を思い出していた。

 

そう言えば、過去にも同じような力を持った者がいた様な・・・・・・

 

少し、調べた方が良いかもしれませんね。

 

今回の事を纏めるのもその後で大丈夫でしょう。

 

そう思い私は書斎へと向かった。

 

 

 ~稗田阿求sideout~


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