東方小傘物語   作:寂しい幻想の刀鍛冶

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第14話 虫の妖怪と赤い石

 ~多々良小傘side~

 

 

あれから一週間たったわね。

 

どうやらあの後、あの鬼は巫女によって倒されて異変は解決したらしい。

 

今日ぐらいには取りに来るはずなんだけど・・・

 

そう思っていると・・・

 

「小傘~、取りに来たわよ」

 

「へぇ~、此処がそうなんだ!」

 

あら?今考えていた人の声とは別に知らない声が聞こえてきたけど・・・

 

「いらっしゃい幽香さん、直っていますよ。そしてそちらの子は初めましてね。私はこの店の店長の多々良小傘よ」

 

「えぇと、リグル・ナイトバグっていいます・・・」

 

「そうなの・・・」

 

「貴方のお店に興味を持ったみたいで案内してきたのよ」

 

「あ、少し待っていてください幽香さん」

 

そう言い私は机の下に置いておいた如雨露を出した。

 

「はい、直っている筈ですが、一応確認してください」

 

「・・・・・・確かに直っているわね」

 

「今回の修理の値段はこんな感じですけど大丈夫ですか?」

 

「大丈夫よ。あと、この前貸して貰った如雨露なんだけど、買う事はできないかしら?気に入っちゃって・・・」

 

「構いませんよ。その如雨露の値段はこれですけど大丈夫ですか?」

 

「これくらいなら大丈夫よ。はい、これ・・・」

 

そう言いながら幽香さんは私にお金を渡してきた。

 

「・・・確かに頂きました」

 

「また修理を頼むかもしれないからよろしくね」

 

「こちらこそよろしくお願いします」

 

私がそう言うと幽香さんは去って行った。さて・・・

 

「お待たせ。それで、何か欲しいものでもあるのかな?リグルちゃん」

 

そう言い私はリグルちゃんに話し掛けた・・・

 

 

 ~多々良小傘sideout~

 

 

 

 

 

 

 ~リグルside~

 

 

此処に来たのは興味半分だった。

 

だけど、此処のお姉さんはいい人(?)そうだからこれをあげよう。

 

「違うの、これを見て欲しくって・・・」

 

そう言い私は大きな赤い石をお姉さんに渡した。

 

「あら、これを買い取って欲しいのかしら?」

 

「うん、僕が持ってても使い方が分からないから・・・」

 

「そう、分かったわ。そうね・・・これくらいで買い取る事になるけど構わないかしら?」

 

そう言いお姉さんは値段を見せてきた。

 

そこには幻想郷の人間が一か月で稼ぐくらいの値段が提示されていた・・・

 

「えぇ!?こ、こんなにも良いんですか!?」

 

「構わないわ、これにはこれ位の価値があるからね・・・」

 

「わ、わかりました。これでお願いします・・・」

 

「分かったわ。はい、これがお金よ。一応確認して頂戴」

 

そう言われたので渡された袋を開くと確かに提示された金額が入っていた。

 

「大丈夫です」

 

「そう、よかったわ。また何か拾ったら私の所に来て頂戴。高く買い取るわよ」

 

「わかりました」

 

そう言い私は店を後にした・・・

 

 

 ~リグルsideout~


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