~多々良小傘side~
はは、やっぱり霊夢さんと魔理沙さんは動いているわよね・・・。
咲夜さんがいたのには驚いたけど、レミリアさんが何か言ったのかな?
そう考えていると大きな雲へとリリーちゃんが飛び込んでいった。
私達もその後に続いて飛び込んで、雲が無くなったらそこには長い階段が現れた。
「あら、雰囲気が一変したわね・・・」
「リリーちゃん、この先に春が集まっているのね?」
「うん、この先だよ~!」
そうならと階段を辿って行くと音楽が聞こえてきた。
「この音楽は一体何なのかしら?」
「妖怪の仕業かもよ!」
「それか幽霊かもね~!」
「何言ってるのチルノちゃん!」
「そうだぜ、そんなまさか・・・」
魔理沙さんが何か言おうとしたその時、
「おや、客人の様ですよお姉さま!」
「そのようですね!」
「だったら御持て成ししないといけないわね・・・」
そこには赤、白、黒の似たような服を着た三人組が居た。
あれ?この人達って・・・
「貴方達、もしかして霊かしら?」
「そうよ!私達は騒霊よ!」
「私はルナサ・プリズムリバー・・・」
「私はメルラン・プリズムリバー!」
「私はリリカ・プリズムリバー!」
そう言うと三人はポーズを決めて言った。
「「「我らプリズムリバー三姉妹!!」」」
その時、何故か三人の後ろに爆発が見えた気がするが、気のせいだろう・・・
「チルノちゃんの言った通り幽霊だった」
「むっ、あたい達の邪魔をする気か!相手になってやる!行くよ大ちゃん!」
「へ?あ、うん!」
「私も手伝います~!」
そう言いチルノちゃん、大ちゃん、リリーちゃんの三人がプリズムリバー三姉妹と向き合った。
「はぁ、分かったわ。ここは任せるわ」
そう言い私はそこを飛び立った。
「ちょっ、はぁ・・・此処は任せるわよ」
「頑張れよな!」「勝てると良いわね・・・」
後を追ってくる三人の声を聞きながら・・・
~多々良小傘sideout~
~博麗霊夢side~
たく、小傘ったら何を考えているのかしら?
あの子達じゃああの三人に勝てる可能性は少ないのに・・・
「おい、小傘。何で彼奴らに任せたんだ?」
私の考えていたことを魔理沙が訊いてくれた。
「そんなの簡単な事よ。あの子達のやる気を信じただけよ。たったそれだけ・・・」
その回答に私達三人は顔を見合わせ同時にため息を吐いた。
まったく、アンタらしいっちゃ、アンタらしいんだけど・・・
「皆さん、もうすぐ階段が終わるみたいですよ」
そんな事を考えているともう到着するらしい・・・
だけど、結界が張ってあって中に入る事ができない。
しかたなく、私が如何にかしようかと思ったら・・・
「はは、こういうのわね、意外と簡単に行けるのよ!」
そう言いながら小傘は門の上を通って向こうの敷地に着地した・・・って、はぁ!?
ナニコレ!?結界の役目果たしてないじゃない!?
そう思いながらも私達も続いて中に入り、着地したら突然小傘に突き飛ばされた。
ッキン!
そう音がしたので見てみると知らない少女と小傘が刀と刀をぶつけていた。
・・・へ、ちょっと待て。知らない少女が刀を持っているのはいい。だけど小傘、アンタは何処から出した!?
「なるほどな、彼奴の傘は仕込み刀でもあったのか・・・」
そんな事を私は思っていると魔理沙がそんな事を言った。
なのでよく見てみると左手に刀を持っていて、右手には傘を持っている。
その傘をよく見ると確かに持ち手の先に穴が開いている。
「あらあら、行き成り斬りかかって来るなんて。礼儀をしらないのかしら?」
「貴方達は侵入者、斬り捨てるのみ!!」
そう言いながら斬りかかってくる少女の刀を今度は傘で防ぎながら小傘は言ってきた。
「此処は任せて貴方達は先に行きなさい!多分この先にラスボスが居る筈だから!!」
「了解!此処は任せたぜ!!」「負けないでくださいね」
小傘の言葉を聞いて魔理沙と咲夜は奥へと進んで行った。
まったく、ホントアンタらしいわ。
「負けんじゃないわよ!」
そう言い私も奥へと向かった。
ッキン! ッキン!
後ろから響いてくる刀のぶつかり合う音を聞きながら・・・
~博麗霊夢sideout~