東方小傘物語   作:寂しい幻想の刀鍛冶

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第7話 終わらない冬(1)

 ~多々良小傘side~

 

 

「ふぅ、やっと雪かきが終わったわね」

 

あれから暫く経って冬がきてたんだけど・・・

 

今は春なんだけどなあ~

 

これは異変かしら?

 

そう思って空を見上げるとそこには見覚えがある妖精が一人飛んでいた。

 

「おぉ~い、リリーちゃ~ん!」

 

「あ、小傘ちゃん!春ですよ~!」

 

この子は春告げ精、リリー・ホワイトである。

 

「ねぇ、暦の上では今は春の筈なんだけど・・・なんで雪が降っているのかしらね?」

 

「ん~、なんか分からないけどどこかに春が集められている気がします~」

 

あら、そうなの?

 

「それじゃあ、私をそこまで案内してくれないかしら?」

 

そう言いながら私は唐傘を手に持った。

 

「構いませんよ~」

 

「そう、それじゃあお願いね」

 

そう言い私とリリーちゃんは空を飛びだした。

 

 

 ~多々良小傘sideout~

 

 

 

 

 

 

 ~博麗霊夢side~

 

 

「何とかここまでこれたな」

 

「そうね」

 

「えぇ・・・」

 

はぁ、ここまで寒いのに色んな奴の相手をしたから少し疲れたわ。

 

まぁその途中で魔理沙と咲夜の二人と合流する事ができたから少しは楽だったけど・・・

 

「おい・・・、あそこに居るのって小傘じゃないか?」

 

「「・・・は?」」

 

魔理沙に言われて咲夜と二人で見てみるとそこには白色の服を着ている妖精とこの前の宴会の時に来ていた氷の羽を生やした妖精、その妖精と何時もいる奴と共に空へと向かって行く小傘がいた。

 

「彼奴・・・なんでこんなところに居るのかしら?」

 

「・・・もしかしたら、異変を解決するために動いているんじゃないかしら?」

 

「・・・・・・確かに、その可能性はあるわね。ついて行くわよ」

 

「了解(わかったわ)」

 

こうして私達は小傘達の後をつけて行った。

 

 

 ~博麗霊夢sideout~

 

 

 

 

 

 

 ~リリー・ホワイトside~

 

 

「よ~し、一気に行くぞ!」

 

「もう、落ち着きなさいチルノ。慌てても良い事はないわよ」

 

「そうだよチルノちゃん!」

 

「ぶ~、わかったよ~」

 

私は今、小傘ちゃんに頼まれて春が集まっている所へと向かっています!

 

その途中でチルノちゃんと大ちゃんに出会って、ついて行くと言うので一緒に行くことになりました!

 

「リリーちゃん、あとどれくらいで着きそうかしら?」

 

「う~ん、わからないよ~。でも、確実に近づいてはいるよ~!」

 

「そう、続けて案内をよろしくね」

 

「分かりました~!」

 

私と小傘ちゃんがそんな感じに話しているとチルノちゃんが話し掛けていた。

 

「あれ?あそこにいるのは・・・霊夢と魔理沙だ!あとは・・・誰だろ?」

 

そう言っていたので見てみるとそこには紅白色の服の人と白黒の人、あとは確か・・・めいど服と言うのを着ている人がいた。

 

「っよ!久しぶりだな小傘!」

 

「そうね魔理沙、久しぶり」

 

私がそう考えている間にその三人がいつの間にか近くに来ていた。

 

「それで、アンタは何で此処にいるのかしら?」

 

「私はこの子の案内で春が集まっている所に向かっているのよ。この子、春告げ精だから春の事が少しわかるのよ」

 

「は、恥ずかしいのでやめてほしいのですよ~!」

 

小傘ちゃんの話しを聞いた三人は顔を見合わせた後にこちらを向いた。

 

「私達もついて行っていいかしら?私達はこの冬を早く終わらせたいのよ・・・」

 

「私は別に構わないけど・・・」

 

そう言いながら私に訊くような感じの目を向けてきたので私は・・・

 

「私も構いませんよ~!」

 

「あたいもいいぞ!」

 

「チルノちゃんがいいなら私も構いません・・・」

 

「それじゃあ、よろしくね」

 

「リリーちゃんよろしくね」

 

「わかったのですよ~!」

 

そう言い私は道案内を再開した。

 

 

 ~リリー・ホワイトsideout~


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